JPS60137288A - 生物反応方法 - Google Patents

生物反応方法

Info

Publication number
JPS60137288A
JPS60137288A JP24460583A JP24460583A JPS60137288A JP S60137288 A JPS60137288 A JP S60137288A JP 24460583 A JP24460583 A JP 24460583A JP 24460583 A JP24460583 A JP 24460583A JP S60137288 A JPS60137288 A JP S60137288A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
microorganisms
carrier particles
liquid
biological reaction
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24460583A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS642359B2 (ja
Inventor
Masaaki Noguchi
野口 雅章
Yoshinori Yushina
油科 嘉則
Hiroshi Sato
広巳 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Original Assignee
Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chiyoda Corp, Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd filed Critical Chiyoda Corp
Priority to JP24460583A priority Critical patent/JPS60137288A/ja
Publication of JPS60137288A publication Critical patent/JPS60137288A/ja
Publication of JPS642359B2 publication Critical patent/JPS642359B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は生物反応方法に関し、詳しくは密封系とした生
物反応装置(バイオリアクター)内に微生物を付着させ
た該系内に存在する液体よりも比重が小さい担体粒子の
層を設け、該層に対して下向流で反応原料液を通して流
動層を形成せしめて生物反応を行なわせしめる新規々生
物反応方法に関するものである。
いわゆる固液流動床(あるいは流動層)は化学工学の定
義」−1液体を上向流で固体粒子の流動開始速度具」二
終末速度以下の速さで通したとき粒子層が形成される状
態を意味するものであり、液体に浮」二する比重の小さ
い粒子群に液体を下向流で流したときに前記粒子群と同
様の挙動を示すが、これは通常の流動層の概念には含ま
れていない。本発明では、このような下向流によっても
たらされる浮」二性担体粒子の状態な流動床または流動
層と称する。
近年、適当々担体に固定化した微生物を生物反応装置に
充填して連続的に生物反応を行々うことが試みられてい
る。
本発明は、このような固定化微生物を使用する生物反応
、具体的には発酵法による有用物質(化学品、医薬品等
)の生産方法の改良に関する。
本発明は、外気を遮断し、内部を滅菌処理した密封系内
に微生物を付着せしめた該系内に存在する液体よりも比
重が小さい担体粒子の層を保持すると共に、生物反応を
行なうに必要々成分な含有する原料液を該層に対し下向
流で通すことによって担体粒子を流動層状態に維持し、
原料液と微生物との接触によって生物反応を連続的に行
なわしめ、生物反応の効率が低下した段階で(a)原料
液の供給を停止りし、(b)系内に存在する液体のPI
−Jを4以下もしくは10以上に調節して攪拌すること
により担体粒子に付着する微生物を剥離し、(c)剥離
した微生物を系外に除去し、(d)担体粒子の滅菌処理
を行ない、(e)再び原料液を供給し、かつ種微生物を
移植して生物反応を行々うことを特徴とする生物反応方
法を提供するものである。
本発明における生物反応は微生物の種類9発酵型式等に
制限はなく、細菌、酵母、カビ、放線菌。
担子菌、藻類等の微生物を使用して好気的あるいは嫌気
的条件下に培養を行ない目的とする有用生産物を得るも
のである。
微生物を担持する担体粒子は、バイオリアクター内に存
在する液体よりも比重が小さいものであり、さらに液体
の浸透性も小さくて半永久的に浮上性を有し、かつ微生
物が側蓋し易い構造および表面をもっていることが望ま
しい。担体粒子の素材としては親水性を有するものが好
ましく、担体粒子の具体例としてはたとえば黒曜石2石
英粗面岩、松脂岩5頁岩等の鉱石を砕石、焼成すること
によって水分をガス化し、発泡軽量化したものや、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等により代表
される合成樹脂の粒子を発泡させたり、表面な粗面化処
理したもの、さらには合成樹脂を基材としてその表面に
無機材(タルク、クレー。
パーライトなど)や繊維等を適当な手段で付着させた複
合担体粒子などを挙げることができる。このように、担
体粒子は親水性であり、ミクロ的にみた表面が滑らかで
なく凹凸やヒダ、突起部、引掻き傷々どが存在するもの
が好ましい。
担体粒子への微生物の付着は任意の方法によって行なう
ことができるが、好適には担体粒子を充填したバイオリ
アクターに生物反応を行なうに必要々成分を含有する原
料液(培地5反応基質液)を回分式あるいは連続式に供
給すると共に種微生物を加えて微生物の増殖、担体粒子
への側蓋を行ない、担体粒子への付着微生物濃度が一定
の値となり平衡に達しだときに連続的な生物反応を開始
する。
なお、ここで担体粒子への微生物の付着とは通常の側蓋
状態のほか、担体粒子表面への懸垂、担体粒子表面の凹
凸部や引掻き傷等の間に挾まっている状態、さらには微
生物が担体粒子表面−ヒに多層重なっている状態をも含
む広い概念を意味する。
微生物を利用した発酵生産方法においては使用する原料
液、装置2機器類等を予め滅菌しておくことは不可欠の
事項であることから、バイオリアクターは外気を遮断し
、内部を滅菌処理して密封系としだものを用い、前記の
如く微生物の付着した浮上性の担体粒子を充填し、該担
体粒子の層に対して原料液を上方から下向流として供給
して担体粒子層を流動化して効率よく接触せしめる。本
発明における下向流の流動床は既存の上向流流動床を単
に上下を逆転させたものにすぎない様にみえるが、実際
は従来の流動床では解決し得々かった問題点を解決する
極めて独特々、かつ新規な方法である。す々わち、まず
第1に好気性条作下における発酵生産を考えると、従来
の上向流流動床において担体粒子としてバイオリアクタ
ー内の液体よりも大きい比重を有するものを使用すると
、微生物反応に必要な空気あるいは酸素含有気体を上向
流流動床内に供給することは該流動床の明らかな混乱を
招き、担体粒子を系外に流出させるという大きな問題が
存在する。一方、本発明の方法では、下向流流動床の下
部より空気あるいは酸素含有気体を供給しても、原料液
の供給部がバイオリアクター」一部にあり、処理液の抜
出し部がバイオリアクター下部に設けられるため、担体
粒子が系外に流出することがない。まだ、気泡が担体粒
子に付着した場合について考えると、本発明では担体粒
子の浮力が増大し、担体粒子の系外流出の防止を助ける
ことと々る。
さらに、気液の接触という立場から考えた場合、流体が
下向流であり、気体が上向流であるため、両者は向流的
に接触することとなり、酸素吸収の効率が増大するとい
う利点を有している。
次に、嫌気性条件下における発酵生産を考えると、発生
ガスによる影響が極めて大きく、従来の上向流流動床で
は担体粒子に付着している微生物に該発生ガスが付着し
、担体粒子が浮上して液体の上向流に同伴して担体粒子
が系外に流出する場合が多い。これに対し、本発明の下
向流流動床では担体粒子に浮上する力を与えることとな
り、担体粒子の系外流出防止を助けることになり、ギヤ
リーオーバーという問題点が解決される。
バイオリアクターの滅菌処理はスチーム等による熱処理
法、塩素処理力とによる薬品処理法等により行なう。同
様に原料液の貯槽、配管、担体粒子等についても予め滅
菌処理をしておくことが必要である。
原料液は生物反応を行なうに必要な成分、すなわち炭素
分、窒素源、無機塩類、その他必要に応じて微生物の増
殖や目的とする生産物の収率を向上させるための成分等
を含有するものである。炭素源、窒素源等については使
用する微生物の種類などな考慮して適宜選択する。原料
液は、前記したように、バイオリアクターの上部より供
給して担体粒子を流動化せしめる。
原料液と微生物との接触による生物反応は連続的に行々
い。この際に空気あるいは酸素含有気体の導入が必要な
場合にはバイオリアクター下部より供給する。
生物反応を終了した処理液はバイオリアクター下部に設
けた抜出口より系外に導き、生産物質の単離、精製を行
なう。彦お、好適には処理液の一部ヲ循環させバイオリ
アクターの上部より原料液と共に担体粒子層に送り、生
物反応を行なわせ目的とする物質の生産をより効率的に
行なう。この循環はポンプを用いて行々つたり、バイオ
リアクターにドラフトチューブを設置してガスを供給し
ガスリフトにより行なう方法、さらには該ドラフトチュ
ーブ内にインペラーを設けて行安う方法などを採用して
行々うことができる。
以上に説明したように、原料液と微生物との生物反応は
連続的に行々われるが、一定期間経過後、雑菌の混入、
老廃物の蓄積、その他の理由によって反応効率が低下し
てくることは避は得々い。そこで、本発明ではこのよう
々反応効率が低下した段階において(a)原料液の供給
を停正し、(b)系内に存在する液体のPHを4以下も
しくは10以上に調節して攪拌することにより担体粒子
に刺着する微生物を剥離し、(c)剥離した微生物を系
外に除去し、(d)担体粒子の滅菌処理を行々うのであ
る。
原料液の供給を停止した後、バイオリアクター内に塩酸
、硫酸などの酸を加えて系内の液体のPHを4以下、好
ましくは3以下とするか、あるいは水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウムなどのアルカリを加えて10以上、好ま
しくは11以上のPHとし、この状態で通常は室温にて
30分〜10時間攪拌することによって担体粒子に付着
する微生物を剥離する。この場合、温度を上げることに
よって攪拌時間を短縮することも可能である。ここで攪
拌はポンプ循環、がスリフト、インペラーの使用等によ
り行々うことか好ましい。
本発明者らは、バイオリアクター内に担体粒子を保持す
る場合、担体粒子の比表面積が極めて大きく、従って刺
着微生物量も多いため、滅菌処理に際しては予め刺着微
生物を出来るだけ完全に剥離する工程が不可欠であると
推考した。す々わち、担体粒子は表面にヒダ、凹凸、細
孔等が形成されており、また付着した微生物の膜厚は原
料液、微生物により異々るが、通常数百ミクロンから数
ミリメートルの範囲にあることがら、そのままスチーム
等の熱処理による滅菌操作を施しても担体粒子を完全に
滅菌することは極めて困難である。その上、微生物の付
着している担体粒子表面の面積はバイオリアクターの内
表面積に比較して圧倒的に大きいのである。たとえば有
効直径4 m 、有効高さ5mの工業規模の発酵槽(容
積637713)に直径4 van 、長さ4wInの
中空円筒型担体粒子30m”を充填した場合、粒子の比
表面積が約1oom2/77f′であるから、担体粒子
の全長面積は30,000771’と々す、バイオリア
クターの内表面積76.4rr?よりも著しく大きい。
そこで、本発明者らは様々の剥離方法のテストを行ない
、微生物の剥離量とPHとの関係を検討したところ、上
記の如< p84以下もしくは10以上のPHに調節ビ
て攪拌を行なうことによって顕著な微生物剥離が可能で
あることを見い出し、本発明を完成するに到ったもので
ある。
上記の特定PH域で剥離操作を行なうと、担体粒子は微
生物付着による変色も無くな゛りほぼ原素材の色に戻る
。さらに、該系内に存在する液体よりも比重が小さい担
体粒子を使用しているため、攪拌を停止すると、担体粒
子は浮上し、剥離した微生物は沈降するので、両者の分
離は極めて容易に行なわれ、微生物を系外に排出するこ
とができる。
この場合、バイオリアクター内の液体の一部も同時に除
去する。ここにも、比重の小さい担体粒子を使用する犬
き々特徴が存在する。
なお、系内に存在する液体のPFIを4以下もしくは1
0以上に調節して攪拌する付着微生物の剥離工程は、P
Hを4以下もしくは10以上に維持する場合と、一旦、
液のPHを4以下に調節して攪拌し、次に液のPI3を
10以上にして再度攪拌するようなPHを酸性側とアル
カリ側に交互に調節する場合を含むものである。
担体粒子に付着する微生物として中性のものを用いる場
合には、液のPHを4以下あるいは10以上のどちらか
に維持して攪拌して行なうが、好酸性微生物を用いる場
合には、その剥離操作は液のpH’にアルカリ側、すな
わちPHを10以上に調節して攪拌することにより行な
い、一方、好アルカリ性微生物を用いる場合には、液の
PHを酸性側のPH4以下に調節して攪拌することによ
り行がう。
まだ、活性汚泥のよう々異種微生物を含むものを用いる
場合には、前記の単独微生物を用いる場合に比し、さら
に剥離を完全に行なうことが困難と考えられる。この場
合には液のPHを4以下もしくは10以上に維持して攪
拌しても微生物の剥離が完全に行なえない場合があるの
で、その場合には前記のように液のPHを酸性側とアル
カリ側に交互に調節して攪拌する操作を行なうことによ
り微生物の剥離を完全に行なうことができる。
次いで、担体粒子の滅菌処理を行なうが、スチーム等に
よる熱処理法もしくは塩素等による薬品処理法を採用す
る。好ましくは、この滅菌処理を行なう前に系内に水を
導入して担体粒子を水洗することによって微生物の剥離
と剥離操作に用いた塩酸等の薬品除去をより完全に行々
う。
このようにして滅菌、洗浄処理を行なったのち、(e)
再び原料液を供給し、かつ種微生物を移植する。
種微生物が増殖して十分量の微生物が担体粒子に付着し
たことを確認してから本発明の生物反応を再開する。
従来のように微生物を培地に懸濁させて行なう発酵型式
の場合、雑菌が混入した際の発酵槽の滅菌は、槽内の液
体等を抜きとシ発酵槽本体を滅菌すればよく、比較的容
易な作業であった。これに対して、本発明のような担体
粒子の流動床を用いる発酵型式では、雑菌が混入した場
合に担体粒子を廃棄処分とするか滅菌するかいずれかを
選択する必要が生じることになる。経済的な立場がらす
れば、担体粒子を滅菌して永続的に使用することが望ま
しい。
このように、担体粒子の滅菌処理は重大な問題であるが
、本発明者らが試行錯誤によシ到達した上記の操作によ
って担体粒子の滅菌を十分に行ない得ることが確認され
た。
次に、本発明の好ましい実施態様を図面とともに説明す
る。
第1図は嫌気性発酵の場合を示したものであシ、担体粒
子の流動床は発生ガスを循環させてガスリフトさせるこ
とによって液体の下向流を生ぜしめて行なっている。一
方、好気性発酵の場合には、発生ガスの代りに空気また
は酸素含有気体をドラフトチューブあるいは担体粒子層
下方より供給することによって行なうこと亦できる。
反応系の滅菌が終了し、担体粒子に所定の微生物が刺着
しだところで定常運転を開始する。原料槽1からポンプ
2によシ供給管3を経て原料液を発酵槽4に供給する。
発酵槽4内には槽内の液体よりも比重が小さい担体粒子
5が充填されており、との担体粒子表面に微生物が付着
している。原料液はドラフトチューブ6から上昇してく
る一部の担体粒子を含む循環液と混合されディス) I
Jビューターフを通って流動床10に至り生物反応を行
なう。
生物反応を行ない最終生産物を含む処理液の一部を排出
管11より抜出し、同伴する粒子表面からの剥離微生物
を分離するため、固液分離機12を通過させ、次いで生
産物回収工程13を経て最終生産物14を得る。生産物
回収工程は生産物の性状に応じて膜分離、蒸留、抽出等
の単位操作を選択することができる。
嫌気性発酵により発生したガスはディフューザー8より
ドラフトチューブ6に供給され、ガスリフト用に供され
る。
連続運転を続けた後、発酵槽4が雑菌により汚染された
場合、原料液の供給を停止し、滅菌操作を行なう。まず
第1に、アルカリ貯槽15からポンプ16によりアルカ
リ液を発酵槽内に導入し、該槽内の液体のPHを10以
上、好ましくは11〜14程度にする。所定のPHに達
したときポンプ16を停止し、ブロワ−17を稼動して
ドラフトチューブ6内および流動床10内へ発生ガスあ
るいは空気を供給し、流動床内を攪拌して担体粒子表面
より微生物を剥離する。室温にて約2〜3時間攪拌を行
なうと、担体粒子表面に付着している微生物がほぼ完全
に剥離する。複雑な形状をしている担体粒子や付着性の
強い微生物が系内に存在している場合は、攪拌条件を変
えたり攪拌時間を延長する。
次いで、酸貯槽18からポンプ19により酸を供給し、
槽内の液体のPHを中性付近に調整し、ブロワ−17を
停止する。その後、担体粒子5は浮力゛により発酵槽上
方へ移動し、また剥離した微生物は下方に沈降する。微
細な微生物の沈降を促進させるため、ブロワ−を暮止す
る前に適当な凝集剤を添加することにより微生物を凝集
させることができる。このように、本発明では担体粒子
と微生物の移動方向が異なるため、微生物の分離が極め
て容易である。
次に、槽内の液体等を抜出すには、まずライン20を通
して沈降性微生物を含む液体を抜出し、濃縮槽21に送
り、ここで微生物の濃縮を行々い、さらに脱水機22に
より脱水を行なう。微生物の流出が少なくなったら、ラ
イン20を閉め、ライン23を開けて排水として系外に
抜出す。発酵槽内の液体が全部抜出されたならば、水洗
用水24を発酵槽に満たし、ブロワ−17を再び稼動し
て前記と同様の攪拌を1〜2時間行なったのちブロワ−
を停止する。この操作によって残存する微生物を剥離し
て分離することができる。この水洗を1〜3回行なうこ
とにより発酵槽内の微生物をほぼ完全に除去することが
できる。
上記の如く系内の−を高く(もしくは低く)することは
単に微生物の剥離を行なうばかりでなく、微生物の種類
によっては滅菌効果も大きく、次の連続運転を再開する
ことも可能である。この場合には剥離操作と滅菌処理が
同時に行なわれていることになる。しかしながら、通常
はこの後スチーム等を使用した滅菌処理を行ない、より
完全な滅菌を行なう。すなわち、スチーム25を水洗用
水で満たされた発酵槽の中に供給する。このとき、発酵
槽内の担体粒子は流動させてもよく、固定状態でもよい
。スチーム25は第1図に示すディフューザー8より導
入してサーモサイフオン方式により担体粒子を流動させ
ながら滅菌することができる。また、第2図に示すよう
に、スチーム25の供給口は発酵槽の下部26および壁
の接線方向27に設け、担体粒子が緩やかに構内を回転
し担体粒子全体の滅菌が出来るように配慮してもよい。
滅菌のだめの温度2時間等は対象となる微生物の種類に
より異なり一義的に決められないが、予め実験を行ない
条件を決定しておけばよい。滅菌温度を100°C以上
とすることが不可欠となる場合には発酵槽を耐圧性のも
のとする必要がある。発酵槽や担体粒子以外にも原料液
貯槽、各配管、ポンプ等についても滅菌を行なう。
以上の滅菌処理を行なったのち、再び原料液の供給と種
微生物の移植をし、十分量の微生物が担体粒子に付着し
てから次の連続運転に入る。
上記の説明では微生物の剥離をアルカリ性のPHに調節
して行なったが、塩酸、硫酸等の酸を使用してPH4以
下、好ましくは3以下にしても同様の剥離効果をあげる
ことができる。この場合は、剥離作業終了後にアルカリ
貯槽15よりアルカリを送り中和すればよい。
本発明の方法によれば、担体粒子に高濃度の微生物を保
持することができ、効率よく生物反応を行なえる上に、
滅菌操作が容易かつ確実に行々える。また、本発明の方
法によれば、担体粒子の滅菌を完全に行なうことができ
るので、担体粒子の再使用、長期使用が可能となる。さ
らに、発酵生産物の収率を向上させるには、バイオリア
クターを多段化すればよく、目的とする物質を短時間に
高率で得ることができる。したがって、本発明の方法は
発酵法による化学品、医薬品等の製造に極めて有用であ
る。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明する。
実施例1 担体粒子としてポリプロピレンを素材とし、表面に多数
の凹凸を有する中空円筒粒子(4,5m径。
4.5n長、Q、3*yn厚、比重0.76 )を使用
し、バイオリアクターとして容積140m1,30mm
径。
20’Omm高の容器を用いた。担体粒子37mA!を
バイオリアクターに充填し、これにザイモモナス・モビ
リス(Zymomonas mobilis) I F
O13756を付着(定常状態で担体粒子以外の微生物
濃度は286001n9/l)せしめ、所定濃度のグル
コースを含む培地を所定の割合で供給して30°Gでエ
タノール発酵を行なった。定常状態で2ケ月間連続運転
を行なつ・たときの結果を第1表に示す。
第 1 表 グルコース培地供給エタノールエタノール生産*150
 ’113 40 59 100 66 .46. 41 傘担体粒子(流動状態で200チ膨張)当りとして一ト
記結果から明らかなように、本発明によるエタノール生
産速度は極めて高いことが判明した。
実施例2 この例では担体粒子に付着した微生物の剥離とPHとの
関係について調べた。実施例1と同じ担体粒子(白色)
を用い、この粒子に対し異種微生物が存在する好気性活
性汚泥を付着させた。
活性汚泥を刺着させた担体粒子300+4’を1を容ビ
ーカーに入れ、蒸留水を加えて500m1とした。次に
、硫酸もしくはカセイソーダを用いて所定のPHに調整
し、50℃でスターラーにて1時間攪拌したときの剥離
した微生物濃度を測定した。
結果を第2表に示す。
第2表 1 、9500 白 色 3 .8980 薄茶色 4 7100 薄茶色 5 2000 茶色 72020 茶色 9 217Q 茶色 10 ’ 7700 薄茶色 1 1 9060 白 色 13 9680 白 色 上記結果より、PH4以下もしくは10以上とすること
により極めて効果的に微生物が剥離することが認められ
た。
実施例3 この例では微生物の剥離を常温で行なう場合の所要時間
を調べた。担体粒子実験方法は実施例2の場合と同じで
あるが、PHは13を選んだ。結果を第3表に示す。
第 3 表 13 常温 1 6970 はとんど白色〃 〃 2 
9340 白 色 〃// 3 9580 tl u u 5 989’0 //// 7 9710 n 上記結果よシ、常温の場合でも2〜3時間の攪拌時間を
与えれば担体粒子に付着している微生物は有効に剥離で
きることが判明した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の詳細な説明図、第2図(a)。 (blはスチームによる滅菌方法の説明図である。 1・・−・−・反別液貯槽、4・・・・・・・・発酵槽
、5・・・・・・・担体粒子、6・・・・・・・・・ド
ラフトチューブ、10、−− R動床。 特許出願人 千代田化工建設株式会社 第2図 (a) 7 (b) 手続補正書(自発) 昭和59年2月10日 特許庁長官 若杉和夫 殿 1、 事件の表示 特願昭58−244605 2 発明の名称 生物反応方法 五 補正をする者 事件との関係 特許出願人 (!12B) 千代田化工建設株式会社屯代理人 〒104 東京都中央区京橋1丁目1番1o号 & 補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄および図面& 補正の内
容 (1) 明細書第5頁下から6〜5行目の「−定の値と
なシ平衡」を「十分な値」に訂正する。 (2) 同第6頁5〜8行目の「不可欠の事項である・
・・・・・該担体粒子の層」を次の通シに訂正する。 [不可欠の事項である。バイオリアクターの滅菌処理は
スチーム等による熱処理法、塩素処理などによる薬品処
理法等によシ行なう。同様に原料液の貯槽、配管、担体
粒子等についても予め滅菌処理をしておくことが必要で
ある。バイオリアクター系は外気を遮断し密封系とした
ものを用い、浮上性の担体粒子を充填し、内部を滅菌処
理して微生物を付着せしめ、該担体粒子の層」 (3) 同第8頁4〜8行目の「バイオリアクターの滅
菌処理は・・・・・−必要である。」を削除する。 (4) 同第9頁下から8行目の「一定期間経過後、」
を「ある期間経過後、」に訂正する。 (5) 同第11頁9行目の「約100 m” / y
y/ Jを「約1o o Om’/ m’Jに訂正する
。 (6) 同第11頁10行目の「全長面積」を「全表面
積」に訂正する。 (7) 同第12頁下から5行目の「微生物として」と
「中性のもの」との間に「反応に適するpH領域が」を
加入する。 (8) 同第15頁4行目の「活性汚泥のよりなjを削
除する。 (9) 同第13頁下から3行目と2行目との間に次の
文を加入する。 [このようにして本発明の方法で滅菌を行なうと、粒子
は浮かんでいて移動しμい為、例えばスチーム滅菌の場
合、全粒子が高温にさらされ易く滅菌が完全に行なわれ
る。 一方、仮、CK沈澱するような粒子を用いた場合、沈澱
した剥離微生物と一緒のゾーンに粒子があるため、粒子
の移動がしにくくなったシ、高温にさらされないで熱伝
導のみの部分ができ易く滅菌が不完全になる。」 員 同第13頁下から2行目の「このようにして」を「
さて、」に訂正する。 01) 同第16頁6行目の「供される。」の後に「余
剰のガスはガス抜28よシ系外へ出す。」を加入する。 113 同第16頁8行目の「された場合、」と「原料
液の供給」との間に「また他の原因で能力が劣化した場
合、」を加入するO a3 同第21頁下から4行目と3行目との間に次の文
を加呑する。 「 好気性活性汚泥には球状菌、桿状菌、糸状菌等極め
て多種類の微生物が含まれているので、この活性汚泥の
剥離とpHとの関係を調べることによシ、その関係が殆
んどの微生物に適用し得ると判断し、好気性活性汚泥を
使用したものである。」 α4 第1図・を別紙の通夛に訂正する。 (以上)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、外気を遮断し、内部を滅菌処理した密封系内に微生
    物を付着せしめた該系内に存在する液体よりも比重が小
    さい担体粒子の層を保持すると共に、生物反応を行々う
    に必要な成分を含有する原料液を該層に対し下向流で通
    すことによって担体粒子を流動層状態に維持し、原料液
    と微生物との接触によって生物反応を連続的に行々わし
    め、生物反応の効率が低下した段階で(a)原料液の供
    給を停正し、(b)系内に存在する液体のPHを4以下
    もしくは10以上に調節して攪拌することにより担体粒
    子に付着する微生物を剥離し、(c)剥離した微生物を
    系外に除去し、(d)担体粒子の滅菌処理を行ない、(
    e)再び原料液を供給し、かつ種微生物を移植して生物
    反応を行なうことを特徴とする生物反応方法。 2 担体粒子の層を通過して生物反応が行々われた処理
    液の一部を系外に回収すると共に該処理液の残部を再び
    該層の上部に循環供給して生物反応を行なう特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 3、(di工程の担体粒子の滅菌処理を行なう前に該担
    体粒子の水洗を行なう特許請求の範囲第1項記載の方法
JP24460583A 1983-12-27 1983-12-27 生物反応方法 Granted JPS60137288A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24460583A JPS60137288A (ja) 1983-12-27 1983-12-27 生物反応方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24460583A JPS60137288A (ja) 1983-12-27 1983-12-27 生物反応方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60137288A true JPS60137288A (ja) 1985-07-20
JPS642359B2 JPS642359B2 (ja) 1989-01-17

Family

ID=17121211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24460583A Granted JPS60137288A (ja) 1983-12-27 1983-12-27 生物反応方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60137288A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62171673A (ja) * 1986-01-23 1987-07-28 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 嫌気性発酵装置
JP2012527242A (ja) * 2009-05-20 2012-11-08 キシレコ インコーポレイテッド バイオプロセス法
JP2015216880A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 株式会社Ihi 担体供給方法及び担体供給装置及び細胞培養システム
JP2021094533A (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 東レエンジニアリング株式会社 合成装置及び合成方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62171673A (ja) * 1986-01-23 1987-07-28 Nippon Sharyo Seizo Kaisha Ltd 嫌気性発酵装置
JP2012527242A (ja) * 2009-05-20 2012-11-08 キシレコ インコーポレイテッド バイオプロセス法
JP2015216880A (ja) * 2014-05-19 2015-12-07 株式会社Ihi 担体供給方法及び担体供給装置及び細胞培養システム
JP2021094533A (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 東レエンジニアリング株式会社 合成装置及び合成方法
WO2021124627A1 (ja) * 2019-12-18 2021-06-24 東レエンジニアリング株式会社 合成装置及び合成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS642359B2 (ja) 1989-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6491406B2 (ja) 嫌気性生物処理方法および嫌気性生物処理装置
US5166067A (en) Culturing method, system and apparatus for cell culture
DK155800B (da) Fremgangsmaade til fremstilling af biomasse faestnet til en baerer
JP2007252367A5 (ja)
CN106630381A (zh) 一种碱减量废水梯级资源化处理技术与装备
WO2012165597A1 (ja) 排水処理装置
US5419833A (en) Apparatus for treatment of wastewater
US4948509A (en) Anaerobic fermentation process
WO2019004478A1 (ja) 連続発酵による化学品の製造方法および製造装置
US7160442B2 (en) Apparatus for reduction of biological wasted sludge
JPS60137288A (ja) 生物反応方法
JPH012567A (ja) 生物反応装置
CN205917137U (zh) 一种煤化工废水中污泥回收再利用系统
JPS61271090A (ja) 固定化微生物による廃水の処理装置
Fedorovich et al. Use of hydrophobic membranes to supply hydrogen to sulphate reducing bioreactors
EP3898531B1 (en) Process and device for anaerobic purification
JPS62102896A (ja) 着色物質を含む有機廃水の処理方法
JPH04293598A (ja) 発酵性有機質液状体の固液分離方法及び該方法を使用した汚泥処理システム
JPS62279897A (ja) 有機性水溶液のメタン発酵法
JP2600885B2 (ja) 固定化微生物を用いる廃水処理装置
JPH0242473B2 (ja)
JPH022342A (ja) pH調整,アンモニア除去機能を有する生物細胞培養方法及びその培養装置
JP2016221491A (ja) 有機性排水の処理方法及び有機性排水の処理装置
JPH0747379A (ja) 生物濾過装置のスタートアップ方法
TWI557077B (zh) 微藻採集方法