JPS60134021A - ポリエステル繊維の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 く技術分野〉 本発明は、ポリエステル繊維の製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、紡糸工程のみの一工程で実用に
供しうる機械的性質゛、均一性を満足するポリエステル
ｍ維を１！！Ｊ造する方法に罰するものである。

〈従来技術とその問題点〉 従来から製造コストの削減・省エネルギーなどの目的で
、ポリエステル１Ｊｉｌｆｌを紡糸工程のみの一工程で
製造する方法が種々提案されている。

かかる方法の一例として、古くは特公昭４５−１９３２
号公報に開示されている如く溶融紡糸した糸条を一旦ガ
ラス転移温度以下まで冷却した後、再び加熱帯域中を通
過せしめ、熱延伸を実現覆る方法がある。

一般に前記加熱帯域としては、周囲を加熱した加熱筒が
用いられるが、単に加熱筒の周囲を加熱して加熱筒の雰
囲気温度を高温化して糸条を走行させるのみでは、加熱
筒内の雰囲気温度が不均一となり、得られた糸条は均一
性が悪化し、布帛にして染色した場合、条斑となり、製
品として使用できない。

又、かかる加熱筒を用いた場合、引取速度を高速化して
いくと、走行糸条の随伴気流が加熱筒内に流人し、雰囲
気渇僚が低下して、熱延伸が十分行なえず、延伸斑のた
め糸条の均一性が低下する。

このような欠点を解消し、随伴気流による雰囲気気温低
下を防ぐため特開昭５４−１３８６１３＠公報などに糸
条を集束させて随伴気流を除去しつつ加熱筒を通過せし
める方法が提案されているが、かかる方法においては、
糸条が集束しているため熱処理効率が低く、８００℃も
の高温で熱処理する必要があるため、コメ１〜的に高く
なるという欠点を有している。

又、前記の他にも均一延伸実現のため加熱帯域中に糸条
を分割して導入し、随伴気流の影響を無くそうとする試
み（特開昭５１−１４７６１３号公報）や、加熱帯域で
の糸の変形をできるだけ緩慢にさせるため２つの加熱帯
域を通す試み（特開昭５４．−１６０８１６号公報）が
提案されているが、これらは完全に随伴気流の影響を除
去することができず、十分に均一な糸条は得られない。

従って、従来の技術においては、低コストで機械的性質
、均一性が満足できるポリエステル糸条を操業−１二問
題ないレベルで、加熱帯域を通過せしめて得る技術は完
成されていない状況にある。

〈発明の目的〉 本発明者らは紡糸工程で一旦冷却した糸条を再び加熱帯
域を通過ｔ±しめ、熱延伸し実用に供しうる機械的性質
、均一性を）−２足りるポリエステル繊維を一工程で製
造する方法について種々検討した結果、加熱帯域に積極
的に加熱気体を導入すること、及びその加熱気体の流量
を適正な範囲にコントロールすることにより、均一性が
向上することを見い出した。さらに、加熱気体の導入方
法について種々検討した結果、導入する加熱気体が直接
糸に当り糸を揺らすことを回避づることで均一性が向上
した１ｌｉｌｆｔを得ることができることを見出し、本
発明に至ったものである。

〈発明の構成〉 すなわら、本発明は熱可塑性ポリエステルを紡糸口金か
ら溶融紡糸し、ガラス転移温度以下まで一旦冷ｆＪｌ　
Ｌ、た後、再び加熱帯域中で該糸条を加熱延伸せしめる
際に、加熱帯域中に流量１０〜８ＯＮ＋’／分（Ｎ１　
：ノルマルリソ１−ル）の加熱気体を気体導入部と糸道
の間に糸道に冶い、該糸道を囲む様に遮蔽板を段番プ導
入気体がう〃入部で直接走行Ｊる糸条に当らない様にな
し、かつ該遮蔽板上部に空隙を設【プ、該空隙から加熱
気体を糸条に当てる様な加熱気体導入部を通して導入し
、引取速度３０００ｍ／分以上で引取ることを特徴とす
るポリエステル繊維の製造７５法である。

以下、本発明についてさらに詳細に説明する。

本発明におけるポリエステルはエチレンテレフタレート
を主たる繰返し単位とするが、ブチレンテレフタレート
を繰返し単位とするポリニスデルであっても良い。又、
１５モル％以下の吊で他の成分を一種または二！ｉｌ’
ｔＪスーし共重合したポリエステルおよび少量の添加剤
を含有【ノたポリニスデルであっても良い。

本発明において、重要なことは糸条が冷却後通過するｂ
ｌｉ熱帯域中に特定流量の加熱気体を、導入部で走行す
る糸条に直接あたり、糸条を揺らさない様に留意しつつ
導入し、引取速度３０００ｎ＋／分以−１−で引取るこ
とにある。特に、加熱気体をう９入づること及びその導
入部、導入方法が本発明のポイントであり、特に加熱気
体の流１１１をＶｉ定範囲に制御１ノながら、加熱気体
がう９入部で直接糸に当り糸を揺らさない様に３９人す
ることで始めて機械的性質、均一性とも十分満足できる
糸条が得られるのである。

すなわら、周囲を加熱し雰囲気温度を高めただＧ−ｊの
加熱帯域に糸条を通ずだけでは、引取速度の上昇に伴っ
て、特に引取速度が３０００ｍ／分以上から急激に得ら
れる糸条の均一性が低下する。ところが加熱帯域中に加
熱気体を、特定の条件で導入すると、糸条の均一性の低
下を抑制できることを見出した。

ここで、加熱帯域に導入する加熱気体の流量が本発明の
第１のポイントである。

すなわち、加熱気体の流量が１０〜８ＯＮ１／分の時に
良好な糸条が得られるが、ｌ０ＮＩ／分に満たないと均
−竹が悪化し、機械的性質も低下して加熱気体導入の効
果が十分に発揮されない。又、流量が８ＯＮ＋　／分を
越えると、逆に均一性が悪化し、毛羽や糸切れが急激に
増加して操業安定＋４１＝が低下する。本発明者らの観
察によると、流量が８ＯＮ＋　／分を越えると、特に加
熱帯域出入り口での糸揺れが激しくなり糸条の走行状態
が不安定であった。均一性という観点から、流量は１０
〜５ＯＮ＋　／分が好ましく、２０〜３ＯＮ＋／分が特
に好ましい。

しかしながら、導入する加熱気体の流量が適正な範囲に
あっても加熱気体の導入方法が不適当であると均一性が
極端に悪化する。したがって加熱気体の導入方法が本発
明の第２のポイントである。

従来の加熱帯域への加熱気体の導入方法は走行する糸条
の周囲から複数の小孔を通して加熱気体を糸に吹きつけ
るが、糸の走行方向に対して直角に加熱気体が吹出すた
め、吹出す加熱気体の力によって糸が揺れ均一な熱処理
が行なえなくなる欠点があった。

本発明者らの実験ににると、均一な熱処理を実現するた
めには、導入された加熱気体が導入時糸条に直接作用し
ないことが重要であることがわかった。すなわち、加熱
気体の導入部に導入部と糸道の間に糸）ｉに沿って糸道
を取囲む様に遮蔽板を設け、導入した加熱気体が直接糸
に当り糸を揺らさない様にザることで上記目的が達成で
きるのである。その際、空隙は遮蔽板上部に段番プる必
要があり、これによって著しく糸の均一性が向上する。

空隙の直前に金網又は金属繊維からなる不織布や焼結加
工した金属等のフィルターを設けて加熱気体を整流しつ
つ、自然吸引させるとより一層均−性は向上する。

この様に１０〜８ＯＮｌ　／分の流量に限定された加熱
気体を糸に直接吹き当てず導入することで始めて機械的
４ノ１質、均一性とも満足できる糸条が１ｇられるのに
ある。

本発明においては、加熱気体の導入は加熱帯域の上部で
実施するが、このＪ：うな方法を採用することによって
、加熱気体を走行糸条と同方向に、かつ走行糸条に沿っ
て流せるため糸条の均一性の点で効果的である。

本発明において、導入する加熱気体の温度は７０℃以上
であれば良いが、１００〜２５０℃が特に好ましい。

又、加熱気体を１いる加熱帯域は、その雰囲気温度を内
壁面温度としてポリマーのＴ（１（ガラス転移渇１１１
１［）以上とすることが好ましい。さらには、加熱気体
の壁面温度は１５０〜３００℃の範囲が好まＩノい。

本発明では、上）４ｉの様な加熱帯域を通過した糸条を
引取速１狂３０００ｍ／分以−卜で引取らないと満足の
いく機械的性質の糸条が得られないのである。引取速度
が３０００ｍ／分未満ては本発明で規定した加熱気体を
尋人しでも均一性良好な繊維は得られない。すなわｌう
、本発明では引取速度を３０００１１１／分以上どして
加熱帯域中に特定流量の加熱気体を加熱気体が走行する
糸条に作用し、糸を揺らすことの無いように導入するこ
とにより、はじめ′Ｃ機械的性質、均一１！１−ともに
満足できる糸条が安定して得られるのである。

なお、本発明でいう加熱帯域としては、筒状あるいは横
断面が矩形状のデユープなどのものを用いることができ
るが、糸条が走行する空間が加熱されていれば良く、前
記形状に特定されるものではない。

また、加熱帯域の雰囲気を高温化にする方法は、加熱帯
域の周囲を電熱又は熱媒加熱する方法が一般的であるが
これに限られたものではない。

更に、図をもって本発明を詳述り−る。

第１図は本発明に用いる加熱帯域の縦断面図である。第
１図において、１は加熱筒、２は電熱ヒーター、３は加
熱気体導入部、４は導入孔、５は遮蔽板、６は空隙、７
は整流用フィルターである。

冷却された糸条Ｙは加熱ＷＪ１内に非接触状態で走行し
、加熱処理を受ける。加熱筒１は電熱ヒーター２により
その周囲から加熱され、雰囲気温度が高められる。加熱
筒１の上部に加熱筒を取りかこむ様に加熱気体導入部３
を設け、該導入部から導入孔４を通して、加熱筒内に加
熱気体を導入Ｊる。なお、導入部３の周囲もやはり電熱
ヒーターにより採湯されている。導入孔４と糸道の間に
は加熱気体が直接糸に当らない様に遮蔽板５が設けられ
ている。ここで、導入された加熱気体は遮蔽板にそって
上部に進み遮蔽板上部の空隙６から糸に向かって導入さ
れる。

この際、空隙の０前に整流用フィルター７を設けると均
一性はＪ：り一層向上する。

なお、加熱気体としては空気の他に窒素、ヘリウムなど
の不活性ガスや水蒸気などを用いることが出来るが、特
に空気や不活性ガスによる場合が操業上の問題もなく好
ましい。

又、加熱帯域に導入される糸条はＴｏ以下まで冷却され
ていること、特に室温まで完全に冷却されていることが
好ましく、加熱帯域に導入される各フィラメントは完全
に集束していないことがｔ）Ｔましい。これは前述した
ごとく集束状態で糸条を加熱帯域にう９入覆ると糸条が
！ＩＶ渇しにくく、そのため加熱帯域を非常に高い渇瘍
に保たなくてはならず、コスト的に不利になるためであ
る。

〈発明の効果〉 前述した如く、加熱帯域中に適正な流量の加熱気体を、
加熱気体が直接糸に当り糸を揺らづことがないＪ：うに
遮蔽板を設【プて導入し、引取速度３０００＋ｎ／分以
」二で引取ることによりはじめて機械的性質に優れ、か
つ均一性の良好な延伸糸が紡糸二［稈のみの一工程で！
ｌｌ造できるのである。

なお、本発明により４ｑられるポリエステル繊維は従来
の延伸糸とほぼ同等の糸質を有し、従来延伸糸が適用さ
れる全ての分野に使用できるという優れた性質を有して
いる。

以下、実施例にＪ：す、本発明をさらに詳細に説明する
が、実施例中の物性は次の様にして測定した。

Ａ９強伸度 東洋ボールドウィン社製テンシロン引張り試験機を用い
て試料長２００１１１１１１１引張りスピード１０ＯＩ
ＩｌＩＩｌ／分の条（’Ｉで測定し、強伸度をめた。

Ｂ、均一性（ウスター斑） ツェルベーガー社製つスター斑試験機にＪ：す、糸速２
５ｍ／分、レンジ±１２．５％、チャート速度５　ｃｍ
／分とし、ｌＩｉ雑軸、方向の太さ斑を測定し、０％値
をめた。

実施例　１ ポリエチレンプレツタレートを２９０℃で溶融し、孔数
３６個の口金（径０．２３ｍｍφ）から吐出した。糸条
に３０ｍ／分、２５℃の冷却風を１１１１の長さに渡っ
て当てて糸条を室温まで冷却した後、１」金下２ｍに設
置した全長１１１１％内径１５ｍｍφの第１図の様な加
熱筒に糸条を導入した。加熱筒の筒壁温度は２００℃に
設定した。

加熱筒の口金に近い側に４ｎ＋ｍφの小孔を１０個２列
に渡って設け、該小孔から加熱気体を導入した。導入さ
れた加熱気体は遮蔽板に沿って上部に進み、遮蔽板上部
の空隙から導入された。

なお加熱気体の設定温度は２００℃とし、加熱空気の流
量を表１の如く変更しつつ引取速Ｉ！１５０００ｍ／分
で引取り、７５デニール３６フイラメントの糸条を得た
。引取った糸条の強伸度、０％値を合わせて表１に示（
）た。

（１ス下余白） 表１ 表１から明らかな如く、本発明の範囲内の流量である１
０〜８ＯＮ＋　／分を満足するＮｏ３〜９で得られた糸
は強伸度が良好で、かつ１１％値も低く良りＹである。

特に流♀が２０〜３ＯＮ１／分のＮｏ４．５は、均一性
もきわめて良好であり、毛羽もほとんど発生しないこと
がわかる。

しかしながら、流量が１ＯＮ＋／分に満たないＮｏ１．
２では機械的性質も低く、０％１１１は著く大きくなる
。特に、加熱空気を導入しないＮｏ１は、極端に均一性
が悪化している。

又、加熱空気原石が８ＯＮ＋　／分を越えるＮ０１０．
１１では均一性も悪く、毛羽数も多い。

実施例　２ 加熱筒に導入する加熱空気の流量を２ＯＮ１／分と一定
にし、加熱空気の導入部のスペックを表２の如く変更し
た以外は実施例１と同一の条件で７５デニール−３６フ
イラメントの糸条を得た。得られた糸条の１１％値を台
片て表２に示した。

表２ 表２から明らかな如く、遮蔽板を用いることによって、
Ｕ％値は低下し、均一性が向上することがわかる。

実施例　３ 加熱筒に導入する空気の流１社をＯおよび２ＯＮ＋／分
とし、引取速度、吐出路を表３の如く変更しながら、実
施例１と同一の条件で７５デニール３６フイラメン１〜
の糸条を得た。得られた糸条の伸度を良、１１％値を表
３に合せて示した。

表３より明らかな通り、巻取速度が３０００ｍ／分より
低いＮｏ１４．１５の例では、加熱筒を用いても実用に
供しうる強伸度特性にならないことがわかる。又、加熱
空気がＯＮ１／分でも２ＯＮ＋　／分でも強伸度に有意
差はな（均一性は加熱空気を導入すると悪化する。

表３ しかしながら、引取速度を３０００ｍ／分以上としてら
、加熱空気を流さないと機械的性質は低く、均一性も悪
いが、所定母の加熱空気を導入してはじめて、機械的性
質も満足できるレベルに到）ヱし、１１％値が著く減少
し、均一性が良好になることがわかる。

この様に引取速Ｕ３０００１１１／分以上で加熱空気を
導入することによりはじめて、機械的性質、均−付とも
満足できる糸条が毛羽もなく安定に得られるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に用いる加熱帯域の一例を示す加熱筒の
縦断面図である。 １：　加熱筒 ２：　電熱ヒーター ３：　加熱気体聯入部 ４：　導入孔 ５：　″ａ蔽板 ６：　空隙 ７：　整流用フィルター 待Ｖ［出願人　東し株式会社 第１図 手　続　補　正　書。 １、事件の表示 昭和５８年特許願第　２３９８４３　号２、発明の名称 ポリエステル繊組の製造法 ３補正をする者 事件との関係　特許　出願人 住　所　東京都中央区日本橋室町２丁目２番地自発 （】）　明細書簡６頁６行目 「あたり、」を［あて、かつ」と補正する。 同第１６頁１行目 「機械的」を［相対的に機械的」と補屯する。 （３）　同第１８頁表３を次の表６と差しかえる。 「 表　３ 」 以」二

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 熱可塑性ポリエステルを紡糸口金から溶融紡糸し、ガラ
   ス転移温度以下まで一旦冷却した後、再び加熱帯域中で
   該糸条を加熱延伸せしめる際に、加熱帯域中に原註１Ｏ
   〜８０　（Ｎ＋　／分）の加熱気体を気体導入部と糸道
   の間に糸道に沿い、該糸道を囲む様に遮蔽板を設は導入
   気体が導入部で直接走行Ｊる糸条に当らない様になし、
   かつ該遮蔽板、Ｌ部に空隙を設け、該空隙から加熱気体
   を糸条に当てる様な加熱気体導入部を通して導入し、引
   取速Ｕ３０００Ｉｌｌ／分以上で引取ることを特徴とす
   るポリエステル繊維の製造法。