JPS6012949B2 - 番号印刷機の字輪送り検出装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は平台式および回転式番号印刷機の字論送り検出
装置に関するもので、字輪に半回わり、共回わり、不回
わり等の送り不良が発生した時それを不良信号として検
出する装置に係るものである。

一般に、くじ付年賀葉書、有価証券等の金券類にはそれ
らの管理や検査等の適正化を図るため連続番号が付され
る。

連続番号は金券類の本文印刷後に番号印刷器を装着した
印刷機で印刷されるのが普通である。ところで、番号印
刷器は周知のように各桁の字論を送り爪、ラチェツト等
からなる機構にアームから外力を伝えることにより間欠
送りして金券一枚毎に固有の番号を印刷するようになっ
ている。

すなわち番号印刷機の活字論の番号もしくは活字送りは
機械的送り機構に基づいて行なわれる。このため字輪の
送り、桁上げにつきいまいま字輪送り不良が発生する。
字論送り不良には半回わり（字輪が一定角度回転せず、
途中で回転を停止する現像）、共回わり（回転すべきで
ない字論が他の字論の回転に伴なつて回転する現象）、
不回わり（回転すべき時に字輪が回転しない現象）等が
ある。

半回わりが発生すると番号の一部に空白ができたり、番
号が不揃いになったりし、そうした金券は最早製品とし
ての価値が全くなくなる。

また、共回わり、不回わりが発生すると間違った番号が
印字され、該当番号の金券類が重複したり、抜けたりし
て極めて具合の悪い結果をもたらす。従来、こうしたＥ
Ｏ刷不良は番号印刷工程の際中又はその後に検査員の視
覚による検査でチェックし、除去している。しかし、連
続番号は一の金券につき一箇所のみならず多数箇所に印
刷されているのが普通であるから、番号の検査には多大
の時間と労力が要求される。

従って、かような印刷不良についてはあらかじめ番号印
刷工程で番号器の誤動作につき検知し、この工程で除去
あるいは正常物との差し換えを行なっておくのが、後の
検査工程の労力の軽減化を期するうえで望ましいことで
ある。本発明はこの点に鑑みてなされたもので、平台式
又は回転式番号印刷機の字論送り不良検出を行ないうる
ようにして検査工程の作業の軽減化を図ろうとするもの
である。

以下、図面に基づいて本発明の実施例につき説明を行な
う。

第１図、第２図および第３図は平台式番号印刷機を示し
ている。

図において、１０は水平方向に往復動する盤、１２は圧
胴、１４はイオン供給ローラ群、１６はクランク機構に
よって両回わり間欠運動させられる動輪、１８は番号器
、２川ま番号器の字輪２２を間欠送りするためのロッド
、２４はロッドの突出部２６と当衝しうる固定部である
。

この番号印刷機による印刷は次のようにしてなされる。

すなわち、図の右方から、本文があらかじめ印刷された
金券類の紙葉２８が図示しない供給装置によって一枚ず
つ圧８同１２に供給されると、圧８同１２は盤１０の動
輪１６による往復動と同期的に回転しつつ紙葉を盤の番
号器１８の活字面に押し付ける。インキはこの直前にロ
ーラ群１４から供Ｖ給される。そして盤１０が鎖線位置
まで往鰯すると、印字された紙業が再び図の右方に排出
される。復鰯すると実線位置にもどってロッド２０の突
出部が固定部２４に当衝し各番号器１８の字輪２２が更
新される。各番号器の字輸送リアーム３０はロッド‘こ
固着された突起３２と係合せしめられているので、上記
盤１０の往復勤毎にすべての番号器１８の番号が同時に
所定数歩進せしめられる。以上の動作が繰返される度に
各紙業に相異なる番号が印字されていくが、この間ロッ
ド２０が作動しても番号器の字輪２２が誤動作し、字論
に半回わり、共回わり、不回わり等の誤動作が生じるこ
とがあることはすでに述べたところである。

そこで、本発明においては字論送り検出装置として、第
１図乃至第３図で示されるように、番号器の字論２２の
周囲に各活字４０に対応して磁石３６が設けられ、また
番号器１８の各縦方向列（盤の往復動方向の列）に対応
してホール素子３８が横方向に一列に設けられている。
磁石３６は第４図又は第５図で示されるように、字輪２
２の周面に設けられ、かつ各活字４０に対応してその側
部または各活字間に設けられる。

また、各活字を特定する要素が付与されている。第４図
の字論にあっては、磁石３６はすべて同大であるが、そ
れらを埋込む小孔４２の深さはすべて異なり、前記ホー
ル素子３８との距離が全活字間にわたって相互に異なる
よう設定されている。

従って、ホール素子３８は磁力の強弱でもつて活字の種
類を識別することができるのである。この場合、磁石３
６は埋設の他、ネジ込み、流動性磁性体の注入等の手段
によっても装着されうる。第５図の字論２２にあっては
、磁石３６はそれらの表面積をすべて相違している。従
って、この場合もホール素子３８は磁力の強弱でもつて
活字の種類を認識することができる。磁石３６は前記方
法の他、貼着、マグネットテープとしての貼着、字輪自
体の局部的磁化等によって装着されうる。ホール素子３
８は盤１０の移動に伴なう磁石３６の軌跡に対向するよ
う設置されることが必要で、棒状の支持部材４４で支持
されている。上記磁石３６、ホール素子３８はタイミン
グ設定手段と協働することによって、そこから真に必要
な信号だけが取り出される。タイミングの設定は番号印
刷機の駆動部、例えば第１図示のように圧胴のシャフト
４６からカム４８およびマイクロスイッチ５０の使用に
より行なうことができる。

この場合カムの数は番号器１８の縦方向の数と同じであ
り、かつカム４８がスイッチ５０を押す時点はロッド２
０が固定部２４に当衝して活字送りが完了した後ホール
素子３８が正常送り活字に対応する磁石３６に対応する
時点に一致せしめられている。タイミング設定のための
他の手段としては、番号器１８の各横方向列に対応して
タイミング用素子５２を設け、これを検出器５４で検知
することも考えられる。

これらは例えば前記磁石およびホール素子であってもよ
いし、金属突起および近援スイッチであってもよい。ま
た、その他光電変換素子と光源との組合わせ、うず電流
検出素子と電流源との組合わせであってもよい。本実施
態様では第２図示の如く、磁石５２が印字器の印字面に
出た活字の該当磁石に対応して設けられ、ホール素子５
４が前記支持部材４４に他のホール素子３８と共に設け
られている。次に、本発明の作用について第６図に基づ
いて述べる。

図において、２２ａ，ｂ，ｃ・・・・・・は盤上の任意
の印字器１８における字論群である。ホール素子３８は
字論２２が正常に送られた時磁石３６と対向しうるよう
設置してあるものとする。最初に、字論２２ｂに半回わ
りが生じた場合を説明する。盤１０はロッド２０が固定
部２４に当衝した後、新たな番号の印刷のため第１図に
おける右方に移動を開始する。移動の際中、部材４４の
下を番号器１８の横列が通過する毎に、タイミング検出
用ホール素子５４がタイミング信号を発し、またホール
素子３８にホール電圧が生じる。この場合、３８ホール
素子は半回わりの生じた字輪２２ｂの磁石３６と対向し
ないので小さいか又は極小のホール電圧を生じる。そし
て、タイミング設定用検出器５４から信号が釆たとき、
ＡＮＤ回路５６ｂを通してコンパレータ５８ｂが信号が
送られる。コンパレータ５８には基準電圧が設定されて
おり、これよりも上記ホール素子３８ｂからの信号電圧
が低いとき、コンパレータ５８ｂから信号が発せられる
。この信号はＯＲ回路６０，６２を介してＦ／Ｆ回路６
４をＯＮにし、警報装置６６を働かせて半回わり発生と
の警報を行なわせる。また、この信号でもつて印刷機の
駆動を停止させたり、印刷不良紙に印を付与させたりす
ることもできる。次に、ある字輪２２ｃに共回わりが発
生した場合について述べる。

この場合、字論２２ｂが正常回転して当該字論２２ｂで
印字すべき活字固有の信号がホール素子３８ｂからデコ
ーダ６８ｂに向けて発せられるデコーダ６８は当該字輪
２２で印字すべき数字をデコードすると共にそれを表示
器７０で表示させるため表示器に信号を送る。しかし、
隣の上位桁字論２２ｃの検出処理装置には桁上がり無し
ということで０．Ｓ．Ｍ７２ｂから信号を送らないので
あるが、共回わりの結果上位桁字輪２２ｃが回転して、
間違った活字面が印刷面として現われ、この活字がデコ
ーダ６８ｃから一時記憶回路７４ｃを経て第６図Ｂのチ
ェッカー７６ｃに活字の信号として送られる。一方、タ
イミング検出器５４からの信号がワンショットマルチバ
ィブレータ（０．Ｓ．Ｍ）７８、遅延回路８０、０．Ｓ
．Ｍ８２を経てチェツカー７６に送られストローブパル
スとなる。チェツカー７６ｃは上記ホール素子３８ｃか
らの信号、下位桁側０．Ｓ．Ｍ７２ｂからの桁上げ信号
およびタイミング設定手段の０．Ｓ．Ｍ８２からのタイ
ミング信号（ストローブ信号）を得て論理判断する。桁
上げ信号も一時記憶回路８４ｃにより上記回路７４にお
けると同じ一定時間保持される。この場合下位桁側の０
．Ｓ．Ｍ７２ｂからパルスが来ないのにデコーダ６８ｃ
の出力が変化したということで共回わり発生の信号を出
すことになる。当該信号はＯＲ回路８６，６２を経てＦ
／Ｆ回路６４をＯＮ‘こし、最終的に警報装置６６ある
いは印刷機駆動停止装置を作動せしめる。さらに、一位
桁字輪２２ａに不回わりが生じた場合について述べる。
まず、前回に印字した活字の種類があらかじめ記憶回路
８８で記憶されており、これに１を加えた数字の信号が
加算回路９０で作られ一致回路９２に送られる。一方、
デコーダ６８ａからも一致回路９２に今回印字する更新
された数字の信号が送られる。一致回路９２はこれら加
算回路９０からの信号およびデコーダ６８ａからの信号
が一致すれば信号を出さないが、不回わりが生じた結果
一致しなければＯＲ回路６２に信号が送り、Ｆ／Ｆ回路
６４、警報装置６６等を作動せしめる。

なお、字輪は減数方向に回転させられることもある。こ
の場合上記加算回路９０は減算回路として機能すること
になる。また、ＩＭ立桁字輪２２ｂに不回わりが生じた
場合、デコーダ６８ｂからの出力信号が変化しないので
、チェッカー７６ｂで検知され、不回わり発生の信号が
Ｆ／Ｆ回路６４に送られ警報が発せられることになる。

なお、第６図Ｃは他の信号処理手段を探った場合を示す
もので、各字論２２のデコーダ６８から一時記憶回路９
４に向けて各字輪の印字面に現われた数字の該当信号が
発せられ、ここでラッチされて一致回路９６に送られる
。

また、前回印刷した数字が記憶回路９８で記憶されてお
り、加算回路１００で１を加えられたところの信号も一
致回路に送られる。一致回路１００はこれら信号が一致
すれば信号を発せず、一致しなければ半回わり、共回わ
り、不回わり等の異常信号をＦ／Ｆ回路６４等に向けて
発することになる。

なお、上記字輪が減数方向に回転する場合は上記加算回
路１００は減算回路として作動せしめられる。第７図は
回転式番号印刷機の一例を示している。

図において１０２はシャフト、１０４はインキングロー
ラ、１０６は番号器１８の字輪送りアーム３０と係合す
る固定カム溝である。その他、２２，２８，３８，４４
，５４、は前記実施態様におけると同じ部分である。ま
た、前記縦方向列はシャフトの周方向に、横方向列はシ
ャフトの藤方向に夫々対応することになる。かかる印刷
機はシャフトの回転で番号器をその回わりで回転させつ
つインキングローラに到るまでにカム溝およびアームの
作用により活字を更新せしめ、順次異なる番号を紙葉に
印刷していくものである。従って、検出器の支持部材４
４は活字が更新された後の位置に設置される。この場合
における字輪送り検出も前記平台式番号印刷機における
と全く同様にして行なうことができる。さて、本発明は
平台式又は回転式番号印刷機における番号器の字輪の周
面に各活字に対応して磁石を設け、かつ各活字を特定す
る要素をそれら磁石に付与してなるものであるから、字
輪に半回わりが生じた時はもちろん、共回わり、不回わ
り等の誤動作が生じた場合であっても適確に検出するこ
とができる。

なお、磁石を穴の中に埋め込みかつ穴の深さを相違させ
る場合には磁石が脱落し‘こくくなり、損傷を受けにく
くなるので、それだけ検出の適正を期することができる
。また、番号器の横方向列毎にタイミングを設定するよ
うにしたから、磁石の存在をとらえるホール素子の数を
減らし、検出装置の構成を簡素化することができると共
に低廉化を図ることができる。

また、以上のことは番号印刷工程中で印字不良を検出す
ることが容易となり、次段の検査工程の軽減化を達成し
うろことを意味するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を適用した平台式番号印刷機の側面図、
第２図はその時の盤部分の平面図、第３図はその側面図
である。 第４図は本発明で使用される字論の一例を示しＡはその
正面図、Ｂは都分切欠側面図である。第５図は字輪の他
の例を示し、Ａはその正面図、Ｂは側面図である。第６
図は信号処理装置のブロック線図を示し、Ａはその一例
、Ｂはそのうちのチェッカーの論理回路図、Ｃは他の態
様のブロック線図である。第７図は本発明を適用した回
転式番号印刷機の側面図である。１８……番号器、２２
……字輪、３４……活字、４０・・・…磁石、３８・・
・・・・ホール素子、４２・・・…小孔、４８……カム
、５０……スイッチ、５２…・・・タイミング用素子、
５４・・・・・・タイミング検出器。 繁１図 繁２図 繁３図 ※４図 繁５図 ８６囚 繁７図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 下記事項から成る番号印刷機の字輪送り検出装置。 ａ 盤面又はシヤフト周囲の縦横方向に設置されている
   各番号器の字輪の周面にその各活字に対応して設けられ
   、かつ各活字を特定する要素を付与されている磁石ｂ
   上記番号器の各縦方向列に対応して横方向に一列に設置
   され、かつ上記磁石に対向するように設置されているホ
   ール素子ｃ 上記番号器と上記ホール素子との相対移動
   に伴なつて、上記番号器の各横方向列が上記ホール素子
   と対峙する度毎に当該ホール素子からの信号を抽出する
   ようにするタイミング設定手段ｄ 上記字輪の送り不良
   に起因してホール素子のホール電圧が変化することおよ
   びその変化をとらえることにより字輪送り不良信号を発
   生する手段。 ２ 前記各活字を特定する要素は磁石を字輪内に埋め込
   む深さの相違である特許請求の範囲第１項記載の字輪送
   り検出装置。 ３ 前記各活字を特定する要素は磁石の表面積の相違と
   した特許請求の範囲第１項記載の字輪、送り検出装置。 ４ 前記タイミング設定手段は番号印刷機の駆動部から
   タイミング信号を取り出すように構成した特許請求の範
   囲第１項記載の字輪送り検出装置。５ 前記タイミング
   設定手段は番号器の各横方向列に対応して設けたタイミ
   ング用素子および当該素子の検出器とで構成した特許請
   求の範囲第１項記載の字輪送り検出装置。 ６ 前記番号器の横方向又は縦方向の列は一列である特
   許請求の範囲第１項記載の字輪送り検出装置。 ７ 前記番号器の縦横方向の列は夫々複数列である特許
   請求の範囲第１項記載の字輪送り検出装置。 ８ 前記番号器は一台である特許請求の範囲第１項記載
   の字輪送り検出装置。