JPS60128154A - プラスチックフィルムの巻取方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、プラスチックフィルムの巻取方法に関し、と
くに接圧ロールを接触させながら製品ロールを巻取るプ
ラスチックフィルムの巻取方法に関する。

従来技術 一般に、プラスチックフィルムを大気中で高速巻取する
場合、巻取製品ロールの良好な巻姿７を得るためには、
巻取時に製品ロール中に噛込まれる空気の量をコントロ
ールする接圧ロールが必要である。一部に接圧ロールを
用いない巻取方法もあるが、これは主として真空中にお
ける巻取、低速での巻取の場合である。

この接圧ロールを用いる巻取方法において良好な巻姿を
得るためには、プラスチックフィルムが製品ロールとし
て巻取られる際あるいは巻取中に、接圧ロールによる押
圧によって製品ロールに噛み込もうとする空気あるいは
噛込み後の空気が適切に排除され、製品ロール巻層間の
空気量が適当な量に制御されるとともに、巻層間の空気
が平均的に介在されなければならない。

巻層間の空気の絶対聞を制御するだけであれば、接圧ロ
ールの抑圧力を制御することにより達成可能であるが、
巻層間の空気を平均的に介在させるには、接圧ロールの
押圧力制御だけでは困雌である。

製品ロール巻層間の噛込み空気がバランス悪く介在する
と、各巻層接触部のフィルムに局部的な応力がかかり、
この応力によってフィルムに局部的な塑性変形が発生す
ることがある。この塑性変形は、通常、フィルム面の小
さな突起となって現われる（以下本明細書ではこの突起
をつぶという）。また、噛込み空気のバランスが悪いと
、巻取後の製品ロールにおいては、製品ロール中で噛込
み空気が平均化しようとしたり、製品ロール端面から抜
は出ようとしたりし、その噛込み空気の移動に伴ない、
各巻層間でずれを生じるいわゆる巻戻り現象が生じるこ
とがある。つぶや巻戻りが発生すると製品としての価値
が著しく損われ、不合格品となることが多い。

ところで従来の接圧ロールによる巻取方法においては、
通常、製品ロール幅よりも長い接圧ロールが用いられて
いる。そして、製品ロールは幅方向全長にわたって接圧
ロールがら押圧される。接圧０−ルによって噛込みが制
御される空気は、巻取方向とともに製品ロール端面方向
にも逃がされるが、製品ロール端面に至るまで接圧ロー
ルによって押圧されているため、端面方向への空気の逃
げが悪くなる。そのため、巻取中に逃げるべき空気が逃
げないとともに、巻取中の製品ロール巻層間の噛込み空
気の移動が抑えられて巻層間介在空気の平均化が抑えら
れる。したがって、従来方法では、逃げるべき空気が巻
取後に逃げるため巻戻りが生じ、空気の一平均化が抑え
られるためつぶが発生するという問題があった。とくに
、つぶは、逃げようとした空気が製品ロール端面近くま
で移動して封じ込められることが多いため、その近傍の
空気の介在がアンバランスになり、製品ロール端面近傍
に多く発生していた。また、静摩擦係数の高いフィルム
にあっては、フィルム各巻層の接触部で容易に空気の逃
げや空気の流通を許さないため空気の介在がアンバラン
スになり、とくにつぶや巻取後の巻戻りが多かった。

発明の目的 本発明は、従来方法における上記の問題に対処するため
に、接圧ロール方式の巻取方法において、製品ロールの
つぶや巻戻りの発生を防止することを目的とする。

発明の構成 この目的に沿う本発明プラスチックフィルムの巻取方法
は、接圧ロールを接触させながら製品ロールを巻取るプ
ラスチックフィルムの巻取方法において、前記接圧ロー
ルとプラスチックフィルムとの接触長が製品０−ル幅よ
りも短かい接圧ロールを製品ロールに接触させながら巻
取ることを特徴とする方法から成る。

このような方法においては、製品ロール端部−近傍が接
圧ロールによっては押圧されないため、製品ロール端面
の各巻層間から内部の空気が逃げやすくなり、逃げるべ
き空気が適切に逃がされながら製品ロールの空気噛込み
率が制御される。製品ロール端面がら空気が適切に逃が
されるため、その空気の逃げに伴ない噛込み空気が巻取
中に製品ロール各巻層間を製品ロール幅方向に適当に移
動される。この移動によって巻取中に噛込み空気の介在
が巻層間で平均化され、フィルムの局部的応力の発生や
巻取後の製品ロールからの望ましくない空気の逃げおよ
び製品ロール中での空気の移動が防止される。

発明の効果 したがって、フィルムの局部的応力の発生防止によって
つぶの発生が抑制され、巻取後の噛込み空気の逃げや移
動が防止されることによって巻戻りが防止される。その
結果、製品ロールの良好な巻姿を安定して得ることがで
き、とくに静摩擦係数の大きいフィルムについて製品合
格率を向上することができる。

実施例 以下に本発明のプラスチックフィルムの巻取方法の望ま
しい実施例を図面を参照して説明する。

第１図および第２図は、本発明の第１実施例に係る方法
を実施するためのプラスチックフィルム巻取装置の巻取
部を示したものである。図において、フィルム１は、所
定の幅に切断された後巻取部まで搬送され、製品０−ル
２として巻取コア３に巻取られる。製品ロール２には、
巻取中に接圧ロール４が半径方向に押圧され、押圧され
ながら製品ロール２が巻取られる。接圧ロール４と製品
ロール２すなわちフィルム１との接触長℃１は、製品ロ
ール２の幅１２よりも短かくなっている。したがって、
本実施例の接圧ロール４の長さしは、接触長λｊと等し
くなっており、製品ロール２の幅β２よりも小に形成さ
れている。

このように構成された装置を用いて、本発明の方法はつ
ぎのように実施される。

接圧ロール４はフィルム巻取生製品ロール２に押圧され
、製品ロール２に噛込まれる空気量を制御する。接圧ロ
ール４のフィルム１との接触長（１が製品ロール幅ρ２
よりも短かいため、製品ロール２端部近傍（β３部分）
では、製品ロール２は接圧ロール４からは押圧されない
ことになる。そのため、巻取中に、これから製品ロール
２中に噛込もうとする空気およびすでに製品ロール２巻
層間に噛込まれている空気は、製品ロール２の端面方向
に逃げやすくなり、製品ロール２端面から適切な間違が
される。この空気の製品ロール端面へのあるいは端面か
らの逃げにより、これから噛込もうとする空気あるいは
すでに巻層間に噛込まれている空気が接圧ロール２幅方
向に移動される。この移動により、逃げるべき空気が逃
げるとともに空気の偏在が緩和されるので、巻層間に介
在する空気の介在量が巻取中に製品０−ル２幅方向に平
均化される。

噛込み空気の介在が平均化されると、巻取中あるいは巻
取後に噛込み空気が製品ロール２中を移動しようとする
ことが抑制されるため、各巻層のフィルム１に局部的応
力が発生することが抑えられ、つぶの発生が防止される
。また、巻取後の製品ロール２においても、空気の逃げ
や移動が抑制されるため、巻戻りが防止される。

したがって、つぶや巻戻りの発生を防止することができ
るので、それだけ製品合格率を向上させることができ、
生産性の向上をはかることができる。また、従来は、製
品ロールの端面近傍につぶの発生が多かったが、その近
傍での接圧ロール４の押圧を止めたので、つぶの発生防
止にはとくに有効である。さらに、従来は、静摩擦係数
の大きなフィルム程つぶや巻戻りの発生が多かったが、
本発明による方法は、このようなタイプのフィルムには
とくに効果を発揮する。

ちなみに、従来方法と本発明による方法とを、ポリエス
テルフィルムについて巻取試験を行なって比較した結果
、つぎのような好結果を得た。

従来方法として、厚さ９．４μ、幅７６０ｎ＋ｎ＋のポ
リエステルフィルムに対し、外径１００ｎ＋ｍ。

長さｌ０Ｑｂ 験を行なった結果、製品ロールにはつぶが１３個発生し
、巻取後に巻戻り発生した。なお、巻取速度は２００ｍ
／分、フィルム静摩擦係数は３．０以上である。

これに対し、本発明による方法として、同じ厚さ、同じ
幅のポリエステルフィルムに対し、外径１００ｍｍ、長
さ７５０ｍｍの接圧ロールを使用して巻取試験を行なっ
た。すなわち、接圧ロールの長さは製品ロール幅に対し
両端５１１１１１１づつ短かい。巻取速度とフィルムの
静摩擦係数は従来方法と同条件である。試験の結果、つ
ぶおよび巻取後の巻戻りの発生は皆無という良好な結果
が得られた。

なお、各極厚さのフィルムに対して試験を行なった結果
、本発明の方法は、厚さ５μないし２０μのフィルムに
対して、より効果のあることが判った。

つぎに、第３図および第４図に本発明の第２実施例およ
び第３実施例に係る方法を実施するための装置を示す。

第３図に示す装置においては、第２図に示した装置に比
べ、接圧ロール５の端部角部の縦断面が曲面形状に形成
されている。このように角部に丸みをつけることにより
、接圧ロール５と製品ロール２表面とが、製品ロフル２
幅方向になめらかに接触することが可能となる。

第４図に示す装置においては、接圧ロール６自体の長さ
しは、製品ロール２の幅ρ２よりも長くなることがある
が、接圧ロール６の端部をテーパ状に落すことによって
、接圧ロール６とフィルム１との接触長℃１は、製品ロ
ール２の幅（２よりも短かくされている。このように、
接触長ｅ１は製品ロール幅β２よりも短かくして、製品
ロール２端部近傍において接圧ロールによる押圧を中止
しさえすれば、製品ロール２端面方向に空気を逃げやす
くすることができ、本発明によるつぶ、巻戻りの発生防
止の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例に係るプラスチックフィル
ムの巻取方法を実施するための装置の斜視図、 第２図は第１図の装置の底面図、 第３図は本発明の第２実施例に係るプラスチックフィル
ムの巻取方法を実施するための装置の底面図、 第４図は本発明の第３実施例に係るプラスチックフィル
ムの巻取方法を実施するための装置の底面図、 である。 １・・・・・・フィルム ２・・・・・・製品ロール ３・・・・・・巻取コア ４．５．６・・・・・・接圧ロール λ１・・・・・・接圧ロールとフィルムとの接触長１２
・・・・・・製品ロールの幅 し・・・・・・接圧ロールの長さ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）　接圧ロールを接触させながら製品ロールを巻取
   るプラスチックフィルムの巻取方法において、前記接圧
   ロールとプラスチックフィルムとの接触長が製品ロール
   幅よりも短かい接圧ロールを製品ロールに接触させなが
   ら巻取ることを特徴とするプラスチックフィルムの巻取
   方法。