JPS6012079Y2 - 両開き扉の気密装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は両開き扉の気密装置に関する。

扉の気密構造は一般に扉外枠の戸当り部と扉との間に気
密ゴムを介在させて行なわれるが、病院のように室から
室へのベッドの移動を考慮して床面を平滑にし、従って
床面に戸当り部材を突設しないものでは床面と扉との間
に隙間が生じて扉の気密が破れてしまうから上記病院の
無菌室のように室の気密を厳に保ちたい場所に用いられ
る扉の開閉構造は自ずと特殊となる。

例えば扉を閉止姿勢において下降させて扉を床面に接地
させ、開放にあたっては扉を上昇させて床面より浮上さ
せ、しかるのち所要の方向に開く構造である。

本考案はこのように扉の開閉操作に数群の昇降運動を加
えた両開き扉の気密装置を提供するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づき説明すると、第１
図において左右の扉１ａ、ｌｂは扉外枠２にヒンジ３・
・・・・・によって開閉自在に取付けられており、更に
此等扉１ａ、ｌｂはそれぞれに装備した扉ハンドル４を
下方に１８０度回動させることによって床面５より浮上
し、逆に扉ハンドル４を上方へ１８０度回動させること
によって床面５に接地する如く下降するように構成され
ている。

一方扉外枠２には床面５を除いて戸当り部６が形成され
ると共に、この戸当り部６に気密ゴム条材７が固定され
、扉１ａ、ｌｂを閉止した時にこの扉１ａ、１ｂの上縁
部と戸尻清覧縁部とが戸当り部６の気密ゴム７に接当す
るように構成されている。

又、各群１ａ、ｌｂの下面８には第２図および第３図の
破線で示すように戸先から戸尻にかけて内外二重に気密
ゴム条材９，９が配装固定され、戸尻側において両気密
ゴム条材９，９がコ字状に連続する如く一本化される。

又、各群１ａ、ｌｂの戸先部においてはその戸先端面１
０にアルミニウム製の召合せ部材１１と気密ゴム条材１
２とが内外に位置を異ならしめて配装固定され、此等宿
合せ部材１１と気密ゴム条材１２の下端が扉下面８の気
密ゴム条材９，９の先端に直角に接合される。

尚、左の扉１ａと右の扉１ｂとでは上記召合せ部材１１
と気密ゴム条材１２との位置を異ならしめて、第３図の
ように両扉１ａ、１ｂを閉じた時に各群の気密ゴム条材
１２が相手側扉の召合せ部材１１に押当するように考慮
する。

更に右左扉１ａ、ｌｂのうち左側扉１ａの戸先上端には
第４図及至第６図の如く押え金１３を載置して、この押
え板１３の先端を右側扉１ｂの戸先上部まで突出させた
状態で該層１ａにビス止め１４し、この左側扉１ａの召
合せ部材１１および気密ゴム条材１２の各上端を押え金
１３に接当させると共に、この押え金１３の右側扉１ｂ
上部に重なる突出部分下面にスポンジ等の気密ゴム１５
を貼着する。

右側扉１ｂでは戸先上部の隅角部を所要量切欠し、この
切欠部１６に押え金１３に対向して受座金１７をビス止
め１８し、この受座金１７の先端に上方に起立するリブ
１９を設け、この右側扉１ｂの召合せ部材１１の上端を
受座金１７下面に接当させ、又気密ゴム条材１２の上端
は上記リブ１９先端まで至らしめる。

従って受座金１７は第６図および第７図に示すように召
合せ部材１１の直上部分では該召合せ部材１１の上端ま
で突出し、気密ゴム条材１２の直上部分では該気密ゴム
条材１２が止着されている戸先先端まで後退した形状を
呈している。

かく構成しているから、まず右側扉１ｂを閉めたのち下
降させ、次に左側扉１ａを閉めたのち下降させれば、各
群１ａ、１ｂは戸当り部６の気密ゴム条材７に押当して
シールされ、又扉下部では気密ゴム条材９が床面５に押
当してシールされる。

両扉宿合せ部では各群１ａ、１ｂの気密ゴム条材、１２
がそれぞれ相手側扉の召合せ部材１１に押当してシール
される。

更に、召合せ部上部では左側扉１ａの押え金１３が右側
扉１ｂの受座金１７上に重なることによって該受座金１
７のリブ１８が第４図のように押え金１３の気密ゴム１
５に喰いこみ、且つ右側扉１ｂの気密ゴム条材１２上端
が同じく気密ゴム１５に押当し、しかして召合せ部の左
右扉１ａｔｌｂ間上部がシールされる。

従って左右扉１ａ、ｌｂは閉止姿勢において全周隙間な
くシールされ、又、本考案気密装置を適用する上記扉１
ａ、ｌｂはその開閉にあたって昇降されるものであるか
ら、各群１ａ、ｌｂの気密ゴム条材１２は相手側扉の召
合せ部材１１に押当したまま相対的に摺動することにな
るが、この召合せ部材１１はアルミニウム（又は鉄でも
良い）から構成されているので扉昇降時の摩擦抵抗を少
なくでき、扉１ａ、ｌｂの昇降を軽く行うことができる
。

即ち、この召合せ部のシールを両扉１ａ。１ｂに設けた
気密ゴム条材同士の押当によって司７ることも考えられ
るが、この場合は扉昇降に伴う摩擦抵抗が大きくなって
扉１ａ、ｌｂの昇降が重くなる。

このような不都合を避けるために本考案は召合せ部のシ
ールを気密ゴム条材１２と召合せ部材１１との相互押当
によって行なっているのである。

又、本考案は扉下部および召合せ部において気密ゴム条
材９，９、気密ゴム条材１２と召合せ部材１１とを用い
た二重シール構造を用いているから気密効果が大きく、
例えば床面５に異物があって、これを上記気密ゴム条材
９の一方が噛み“こむことがあっても気密性が損なわれ
ることがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は両開き扉の正面図、第２図は第１図Ａ−Ａ線矢
視切断拡大図、第３図は第１図Ｂ−Ｂ線矢視切断拡大図
、第４図は左右扉の召合せ部上端の拡大正面図、第５図
は第４図部分の平面図、第６図は一方の扉を上昇させて
状態における召合せ部上端の斜視図、第７図は受座金の
取付は構造を示す斜視図である。 １ａ、１ｂ・・・・・・扉、２・・・・・・扉外枠、５
・・・・・・床面、６・・・・・・戸当り部、？、９，
１２・・・・・・気密ゴム条材、１１・・・・・・召合
せ部材、１３・・・・・・押え金、１５・・・・・・気
密ゴム、１７・・・・・・受座金。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 閉止姿勢において昇降自在であり且つその上昇状態から
   開放するように構成された両開き扉であって、扉外枠の
   戸当り部に気密ゴム条材を配装固定すると共に、各群の
   下面に戸先部から戸尻部にかけて内外二重に平行し且つ
   戸尻部においてコ字状に一本化する気密ゴム条材を固定
   し、又戸先端面に扉全高範囲にわたり召合せ部材と気密
   ゴム条材とを平行に固定して此等画材の下端を上記鼻下
   面側気密ゴム条材の先端に直角接合し、一方の扉の戸先
   上端に先端が他方扉側に突出する押え金を固定し且つこ
   の押え全下面に気密ゴムを貼着し、他方扉の戸先上端に
   は上面にリブを起立させた受座金を固定し、しかして扉
   閉止姿勢において各群が上記戸当り部の気密ゴム条材に
   押当すると共に、扉下面の気密ゴム条材が床面に押当し
   、両扉の召合せ部では各群の戸先部気密ゴム条材が相手
   扉の召合せ部材に押当し、更に上記押え金と上記受座金
   とが上下重合して上記リブが上記気密ゴムに喰込むよう
   に構成したことを特徴とする両開き扉の気密装置。