JPS6011571Y2 - 接触装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は薄膜キーボード等の端子部における接触装置
に関する。

従来この種の接触装置は第１図に示すようにプリント回
路基板１上に可撓性を有する薄膜絶縁板３を重ね、この
回路導体をプリント回路基板１の回路導体と合致させ、
一方回路導体を押圧する複数のばね８，８を有する締付
は具９を薄膜絶縁板３を介してプリント回路基板１に固
定することにより、両導体を電気的に接続するようにし
ているが、締付は具９の構造が複雑なために原価高を招
き、しかも締付は具９のプリント回路基板１に対する取
付けに当り、薄膜絶縁板３に締付は具９の脚部９ａ、９
ｂが貫通する穴１４があくため、環境に対する保護が十
分でない欠点があった。

この考案はこのような従来の欠点を解消しようとするも
ので、以下図によってこの考案の一実施例を説明する。

すなわち第２図においてプリント回路基板等の硬質の絶
縁基板１の少なくとも一方の面には回路導体２，２が設
けられている。

絶縁基板１上には可撓性を有する絶縁シート３が配置さ
れ、この第１の絶縁シートの絶縁基板１と対向する面に
は回路導体４，４が配設されている。

絶縁基板１と絶縁シート３との間にはシート状のスペー
サ５が配設され、かつこのスペーサは絶縁シート３およ
び絶縁基板１に対してそれぞれ接着され、これによって
１つの積層体６が構成される。

この積層体の周辺部において、スペーサ５には絶縁基板
１上の導体２と絶縁シート３上の導体４とを電気的に接
触させるための所定の大きさの穴７が設けられている。

弾性を有する板状体をコ字状に折曲げて形成したクリッ
プ１０はその両端部に外方にわん曲するわん曲部１１を
有し、かつその両端部１２゜１２間の間隔はその背部１
３の幅Ｂより狭くなるように形成されている。

そしてこのクリップは積層体６の周縁部をその両端部１
２．１２間に挿入することにより、その両端部が六７上
に位置するような寸法に設定され、したがってクリップ
１０を積層体６に対して嵌合することにより、絶縁基板
１と絶縁シート３およびスペーサ５をたがいに一体に固
定するとともに絶縁基板１上の導体２と絶縁シート３上
の導体４とをたがいに電気的に接触するように挟圧する
。

第４図および第５図はその組立て過程を示すもので、ま
ず第４図に示すよう１こ絶縁基板１上にスペーサ５を接
着し、導体２，２を穴７内に位置させる。

次にその上から絶縁シート３を接着し、その導体４を穴
７内に位置させる（第５図）。

この状態で積層体６が構成されるので、この積層体の周
縁部からクリップ１０を嵌合し、これによって第２図に
示すように積層体６をその両側面から挟圧し、絶縁基板
１と絶縁シート３およびスペーサ５をたがいに固定する
とともに両導体２，４をたがいに電気的に接触させる（
第３図）。

第６図は２つの積層体６ａ、６ｂを共通のスペーサ５と
絶縁シート３によりたがいに連結したものである。

また第７図および第８図に示すものは絶縁基板１として
その両面に回路導体２ａ、２ｂを設けたもの、すなわち
両面プリント回路基板を用いて構成したもので、絶縁シ
ート３およびスペーサ５は絶縁基板１に対し、その周縁
部においてその両面から包むように接着されている。

このばあい穴７は絶縁基板１の両面においてスペーサ５
にそれぞれ設けられ、クリップ１０の積層体６に対する
嵌合状態では絶縁基板１の一方の面に設けた導体２ａと
、他方の面に設けた導体２ｂとがたがいに電気的に接続
される。

この考案は上述のようにに積層体６の周辺部において、
スペーサ５には両導体２，４をたがいに接触させる所定
の大きさの穴７を設け、この穴上において積層体６には
その外側から弾性を有するクリップ１０を嵌合し、これ
によって基板１と絶縁シート３およびスペーサ５をたが
いに固定するとともに両導体２，４をたがいに接触状態
に挟圧するようにしているので、その作業が従来のもの
に比し、きわめて簡単で、しかも導体部分が気密に保た
れるため、耐環境性がひじように高い利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の装置を示す分解斜視図、第２図はこの考
案における接触装置の外観斜視図、第３図は第２図の３
−３線に沿って切断し、これを矢印方向に見た断面図、
第４図および第５図は組立て過程を示す斜視図、第６図
はこの考案の応用例を示す斜視図、第７図はこの考案の
他の実施例を示す斜視図、第８図は第７図の８−８線に
沿って切断し、これを矢印方向に見た断面図である。 １・・・・・・絶縁基板、２・・・・・・回路導体、３
・・・・・・絶縁シート、４・・・・・・回路導体、５
・・・・・・スペーサ、６・・・・・・積層体、７・・
・・・・穴、１０・・・・・・クリップ、１１・・・・
・・わん曲部、１２，１２・・・・・・端部、１３・・
・・・・背部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）絶縁基板１の少なくとも一方の面に回路導体２を
   設けるとともに、上記絶縁基板１の少なくとも一方の面
   に可撓性の絶縁シート３を重ね、かつこの絶縁シートの
   上記絶縁基板１と対向する面に回路導体４を配列し、さ
   らに上記絶縁基板１と上記絶縁シート３との間にスペー
   サ５を設けることにより１つの積層体６を構成し、この
   積層体の周辺部において上記スペーサ５には上記両導体
   ２，４をたがいに接触させる所定の大きさの穴７を設け
   、この穴上において上記積層体６にはその外側から弾性
   を有するクリップ１０を嵌合し、これによって上記基板
   １と上記絶縁シート３およびスペーサ５をたがいに固定
   するとともに上記両導体２，４をたがいに接触状態に挟
   圧したことを特徴とする接触装置。
2. （２）上記絶縁基板１、絶縁シート３およびスペーサ５
   はたがいに気密に接着されている実用新案登録請求の範
   囲第１項記載の接触装置。