JPS6011433B2 - 誘導加熱装置の給電ケ−ブル支持装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、誘導加熱装置の給電ケーブルの支持装置の
改良に関するものである。

誘導加熱コイル（以下単にコイルという）は、普通整合
変圧器に取付けられるが、この種装置において、コイル
及び変圧器が移動しつつ、または移動してから、加熱の
用に供されるとき、この移動するコイル及び変圧器に給
電するため、可榛性の給電ケーブルが用いられる。

そしてこの可蓬性の給電ケーブルの従来の支持方法とし
ては、電源部と可動部間を結ぶのに、ケーブルにループ
をもたせ、単に両端を固定したものが殆んどである。即
ち第１図は従来のその一例を示すもので、コンデンサ収
納箱１の出力端子２と、可動変圧器３の入力端子４間を
可鏡性の給電ケーブル５で結び、変圧器３と誘導加熱コ
イル６が上下に移動したとき、これに応じてケーブル５
が自由に榛んで給電が続けられるようになされている。
この給電ケーブル５は２本またはそれ以上の本数で構成
される。なお７は変圧器取付台で、２本のガイドバー８
に案内され、ドライブナット９に鉄合したドライブネジ
１０により移動する。１１はネジ駆動装置、１２は本体
フレームである。

そこでこのようなものにおいては、給電ケーブルは、重
量に比し剛性が小さいので、第１図口の点線で示すよう
に、Ａ、Ｂ方向への倒れが起こりやすく、さらにまた変
圧器３の上下運動に伴って第２図イに示すようなケ−ブ
ル自重による折れや、または同図口に示すようにケーブ
ルの曲げ半径Ｒの許容値以下の曲げ半径となる現象が現
れ、これらに起因してケーブルに損傷を与えたり、誘導
加熱コイルの運動に支障を釆たすという欠点があった。

また第３図に示すように、給電ケーブル５のループの向
きを第１図の場合と上下逆にしてケーブルの自重による
悪影響を防ぐ方法も考えられているが、この方法はコイ
ル及び変圧器とケーブルが位置的にふく奏することが多
く、コイル内または近傍にある被加熱物とケーブルが近
接することや、コイル一変圧器−ケーブル−電源部間を
同一直線上に配列できないこと、及びケーブル両端の支
持が図の例のように複雑なものになることなどにより、
実際の装置構成に不具合を来たすことが多く、用途がき
わめて制限される。またコイルの移動方向が垂直方向で
なく水平方向のときは、目明の如く、それに加えケーブ
ル自重のためループがくずれ、第２図イ，口に示す現象
がさらに起こりやすく、先に第１図の説明で述べたと同
じ欠点を有することとなる。本発明は以上のような欠点
を除去するために、給電ケーブルを昇降自在な回転ドラ
ムに巻掛け、かっこの回転ドラムの半径寸法を給電ケー
ブルの許容曲げ半径以上の半径寸法に形成して加熱コイ
ルの円滑な移動と、給電ケーブルの折損を防止するよう
にした給電ケーブルの支持装置を提供しようとするもの
である。

以下この発明の一実施例を第４図、第５図に基づいて説
明する。

コンデンサ収納箱１の出力端子２と変圧器３の入力端子
４間に接続された給電ケーブル５は、その中間部におい
て、回転及び上下移動可能なドラム１３に、約１′２円
周上に巻きついた状態で支持されている。１４はコンデ
ンサ収納箱１上に取付けた軸受台、１５はこの軸受台１
４に揺動自在に枢着されたアームで、このアームの一端
に上記ドラム１３が取付けられ、池端にはバランスウェ
イト１６が固定されている。

なおその他は従来と同様であるので説明を省略する。こ
のような構成において、コイル６が下方に移動するとき
は、ドラム１３はケーブル５により下方に引かれ、ドラ
ム１３を支持する軸１７、軸受１８を経てアーム１５を
反時計方向に回し、これと同時にドラム１３は反時計万
向にその下降量に応じて回転する。次にコイル６が上昇
するときは、バランスウェイト１６の重みより、アーム
１５が時計方向に回動することによってドラム１３も上
昇し、かつその上昇量に応じてドラム１３は時計方向に
回転を行なう。本発明は以上のような構成でなるため、
コイルの上下移動時、給電ケーブルの曲げ半径は常にド
ラムの半径と同一に保たれ、従って折れもなく、またド
ラムの側板１３ａによりケーブルが横に倒れることもな
い。

さらにまたケーブルの自重も、アーム１５とバランスウ
エイト１６でバランスして支持され、可動ストロークに
よるケーブルのたわみも自動的に吸収するため、ケーブ
ルがコィィルの移動に円滑に追従して、その移動の妨げ
とならず、給電ケーブルの損傷の恐れもきわめて少ない
。なお第４図では、説明の便宜上、給電ケーブルを各極
１本、計２本としたが、電流値が大きな誘導加熱装置で
は、各極の本数を複数とすることもある。

またコイルの移動方向は図では垂直方向であるが、これ
が水平方向であってもよく、この場合バランスウェイト
１６の代りにスプリングを用いれば充分適用し得る。即
ちスプリングでアーム１５を引張ったり、または空気圧
、油圧などの方法で力を加えても、同じ目的を達するこ
とができる。なおコンデンサ収納箱１は、本体フレーム
１２の上に搭載しているが、これは床上や別の架台上に
設置し、第４図の出力端子部２に相当する所までブスバ
ーやケーブルで給電してきても同じことである。

以上のようにこの発明によれば、きわめて簡単な装置を
付加するだけで、給電ケーブルを円滑に案内支持するこ
とができるばかりでなく、給電ケーブルを巻掛けた回転
ドラムの半径寸法を、給電ケーブルの許容曲げ半径寸法
以上の半径寸法とするようにしたので、給電ケーブルが
折損することのない効果も有している。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，口は従来の誘導加熱装置の給電ケーブル支持
装置の一例を示す正面図とその側面図、第２図イ，口は
作用説明図、第３図は従釆の他の例を示す正面図、第４
図はこの発明の一実施例を示す正面図、第５図は第４図
のＶ−Ｖ線の断面図である。 図中１はコンデンサ収納箱、２は出力端子、３は変圧器
、４は入力端子、５は給電ケーブル、６は加熱コイル、
１３は回転ドラム、１４は軸受台、１５はアーム、１６
はバランスウエイトである。 なお図中同一符号は同一又は相当部分を示す。第１図 第２図 第３図 第４図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ コンデンサ収納箱の出力端子と、加熱コイルの入力
   端子とに接続された給電ケーブルのほぼ中間部を巻掛け
   た回転ドラムを、一端にバランスウエイトを取付けた揺
   動自在なアームの他端に回転自在に取付け、この回転ド
   ラムの半径寸法を上記給電ケーブルの許容曲げ寸法以上
   に設定したことを特徴とする誘導加熱装置の給電ケーブ
   ル支持装置。