JPS6011242Y2 - グラウト注入装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主としてプレストレストコンクリートの引張材
挿入筒内にグラウトを注入するためのグラウト注入装置
に関する。

一般にプロ文トレストコンクリートの施工においては第
１図に示す如く、コンクリート１中に埋設したシース２
内に引張材３を配設し、コンクリート端面において支圧
板４上に配置した定着板５の孔部５ａ、５ａ・・・内に
引張材３を挿貫させた後、緊張して適宜の定着方法にて
端部を定着する。

しかしてコンクリート端面外方に突出した部分を適宜な
保護キャップ６を装着してその一側面に設けたグラウト
注入筒部７にグラウト注入筒を連通させ高圧によりグラ
ウトを注入する方法が採用されている。

このようなグラウト注入に際し、従来は注入完了後のグ
ラウト注入筒の取り外し、及び注入口の閉鎖時における
グラウトの漏出防止が困難であり、これがために施工面
が汚れ、また特にグラウト材としてグリースを使用する
場合には作業用足場が滑り易くなり安全性が著しく損わ
れるものであった。

本考案はかかる点に鑑み案出されたものであり、上述し
た欠点を解消しうる新規なグラウト注入装置を提供した
ものであり、その要旨とするところは先端をグラウト注
入口に連結自在な注入筒を有し、該注入筒の胴部に分岐
させてグラウト導入筒部を備え、前記注入筒内の後端に
貫通させて中空軸を軸方向に移動自在に挿通し、該中空
軸の先端側に該注入筒の先端を内部より閉鎖する注入筒
先端閉鎖用栓体を中空軸とともに移動自在に備え該中空
軸内に動作軸を回転自在に挿通し、該動作軸の先端を前
記注入筒先端閉鎖用栓体に回転不能に固定させ、該注入
筒先端閉鎖用栓体の先端に注入口閉鎖用栓体を支持する
栓体支持部を有し、該支持部にグラウト注入口閉鎖用栓
体を回転不能でかつ抜き出し自在に支持させたことを特
徴としてなるグラウト注入装置に存する。

次に本考案の実施の一例を図面について説明する。

第２図において図中１０は注入筒である。

この注入筒１０は円筒シリンダー状に形成され、その胴
部にグラウト導入筒部１１が分岐されて一体成形されて
おり、その筒部１１に適宜圧送機に連結されたグラウト
圧送パイプ（図示せず）が連結されるようにしている。

また注入筒１０は先端が開放されているとともに後端が
蓋体１２をもって気液密に閉鎖されている。

この蓋体１２を貫通して後端が注入筒１０の後端に突出
された中空軸１３が注入筒１０内に挿通されている。

この中空軸１３は外周面にねじ部１４に刻設され、その
ねじ部１４が蓋体１２の内面に螺合され、その後端にハ
ンドル１５が固定されている。

また中空軸１３の蓋体貫通部にはシール用パツキン１６
が介在され、気液密性を保持させている。

このように注入筒１０内に挿通された中空軸１３の中心
に動作軸１８が回転自在に挿入されている。

この動作軸１８は中空軸１３より長く形成されているも
ので、後端が中空軸１３の後端に突出されその突出端に
ハンドル１９が固定され、または先端は中空軸１３の先
端より突出され、その突出端部にピストン状の注入筒先
端閉鎖用栓体１７が固定されている。

この栓体１７は先端面中央に注入口閉鎖用栓体２０を支
持する角穴２１ａからなる栓体支持部が形成され、その
角穴２１ａ内に栓体２０の背面に突出形成された角ボス
２０ａを嵌め合わせて栓体２０を支持するようにしてい
る。

また角穴２１ａの内面には弾性材２２が取り付けられ、
栓体２０が容易に離脱するのを防いでいる。

栓体２０は注入筒１０が連結され、グラウトの注入がな
される注入口２３内にねじ込まれるようにしているもの
であり、その外周にねじ部２０ｂが刻設されている。

尚図中２４はグラウト戻し用のエア吹き込み口、２５は
バイパスである。

このように構成されるグラウト注入装置の使用に際して
は、注入筒１０の先端を例えば第１図に示したキャップ
６等の注入口２３を開口させた筒部７に接合させ、その
接合部外周をジヨイント２ｂをもって気液密性を保持さ
せて連結し、ノ）ンドル１５を操作して栓体１７を後退
させる。

このとき栓体２０を取り付けしておく、この状態でグラ
ウトの注入を行いグラウト注入が完了後、まずハンドル
１５を回転させて中空軸１３を前進させ、栓体１７をも
って注入筒１０の先端開口１０ａを閉鎖させる。

その後、ハンドル１９を操作して栓体２０を注入口２３
側に押し出し、更に回転させて注入口２３内にねじ込み
注入口２３を閉鎖するとともに必要に応じてエア吹き込
み口２４より高圧エアを吹き込み、注入筒１０及びグラ
ウト導入筒部１１のグラウトを戻す。

然る後ジヨイント２ｂを外して注入筒１０を取に外す。

本考案のグラウト注入装置は上述のように構成され、注
入筒内に中空軸を挿通し、その先端側に該中空軸ととも
に移動自在な注入筒先端閉鎖用栓体を備え、その栓体に
注入口閉鎖用栓体を離脱自在に支持させるとともに、該
中空軸に貫通させて動作軸を挿通し、その動作軸により
前記注入筒開閉用栓体を回転させるようにしたことによ
ってグラウト注入後に、まず注入筒の先端開口を内側よ
り閉鎖し、更に注入口閉鎖用栓体を注入筒側より注入口
に嵌め込むことができるようになり、従って注入筒先端
閉鎖用栓体により注入筒の先端開口内のグラウトを押し
出してその先端開口が閉鎖され更にその栓体の前面及び
注入口内のグラウトは注入口閉鎖用栓体によって押し込
まれ、連結部分にはグラウトが極わずか付着ている状態
で開口部が閉鎖されることとなり、注入筒の取り外し時
に高圧をかけて注入した場合でもグラウトが漏れて付近
を汚損することがなくなり、きれいにしかも安全に作業
がなし得られることとなったものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はグラウト注入部分の一例を示す縦断面図、第２
図は本考案の実施の一例を示すもので各開口部分閉鎖前
の状態を示す縦断面図、第３図は同閉鎖状態を示す縦断
面図である。 １０・・・・・・注入筒、１１・・・・・・グラウト導
入筒部、１３・・・・・・中空軸、１７・・・・・・注
入筒先端閉鎖用栓体、１８・・・・・・動作軸、２０・
・・・・・注入口閉鎖用栓体、２１・・・・・・栓体支
持金具、２３・・・・・・注入口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端をグラウト注入口に連結自在な注入筒を有し、該注
   入筒の胴部に分岐させてグラウト導入筒部を備え、前記
   注入筒内の後端に貫通させて中空軸を軸方向に移動自在
   に挿通し、該中空軸の先端側に該注入筒の先端を内部よ
   り閉鎖する注入筒先端閉鎖用栓体を中空軸とともに移動
   自在に備え、該中空軸内に動作軸を回転自在に挿通し、
   該動作軸の先端を前記注入筒先端閉鎖用栓体に回転不能
   に固定させ、該注入筒先端閉鎖用栓体の先端に注入口閉
   鎖用栓体を支持する栓体支持部を有し、該支持部にグラ
   ウト注入口閉鎖用栓体を回転不能でかつ抜き出し自在に
   支持させたことを特徴としてなるグラウト注入装置。