JPS6011117Y2 - 丸編地 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は編地外観上経方向・緯方向に筋状の効果を持ち
、格子調の外観を有する編地に関する。

最近、商品多様化の傾向が一層強まっており新規な編構
造をもち、特殊な表面効果を有するものの要求もその一
つである。

従来、明瞭なる経方向・緯方向に筋状の効果を持ち、且
つ格子調の外観を呈する編地を得る為には、ジャガード
機構を有する丸編機により格子病は簡単に得られたが、
ジャガード機では高価であり編成ノウハウが難しい等の
問題がある、そこで本考案者らは通常の丸編機での可能
性を研究した結果、通常の丸編機での格子病を得る事を
可能とならしめたものである。

本考案はエイトロック編成からなる九編地であって、一
方の針側をタックさせ他方の針側をニットさせたコース
ａを１コース若しくは２コ一ス以上連続して形成してな
るコース３群が１コ一ス以上の間隔をもって編成されて
おり、且つコース３群に隣接するコースではコースａに
おいて、タックさせた針側か少なくともニットされてな
る格子調の外観を有する九編地である。

即ち、エイトロック編成を利用する事により、経方向の
筋を発現せしめ、しかもニットとタックを組合せたコー
スａを存在せしめることにより緯方向の筋を発現させ、
もって格子病の外観を得るものである。

従来、エイトロック編成からなる九編地が、経方向の筋
を発現させることは公知であるが通常の丸編地において
、ニットとタックを組合せたコースａを存在させても、
外観的に認知できる様な柄は発現せず、本考案の如く、
当該コースａを、エイトロック編成からなる九編地にお
いて存在せしめることにより、エイトロック編成との相
乗効果により、極めて明瞭な緯方向の筋が発現しエイト
ロック編成による経方向の筋と相まって格子病の外観を
与えるものである。

本考案において、エイトロック編成とは、両面丸編機の
、ダイヤル針側及びシリンダー針側において、ロッグ針
・ショート針を２〜５本づつ配列されたものをいい、外
観上編底面において、２〜３本づつが好ましい。

尚、出合いは、両面出合い。

リブ出合いが用いられるが外観面から前者が好ましい。

次いで、ニットとタックを組合せたコースａとは、ダイ
ヤル針側（シリンダー針側）をニットさせ、シリンダー
針側（ダイヤル針側）をタックさせたものであり、１コ
ース若しくは２コ一ス以上連続して編成されてコース３
群を形成し、該コース３群は１〜４コ一ス間隔で編成さ
れるが、格子柄の外観上、２コース連続で、且つ２コー
スの間隔て編成されるのが好ましい。

尚、コースａを４コ一ス以上連続させること、又４コ一
ス以上の間隔で編成させることば編成が困難となる為好
ましくない。

さらに、コース３群に隣接するコースでは、コースａに
おいて、タックさせた針側か少なくともニットされてい
ることが必要であり、好ましくは他方の針側をニットさ
せた方が製編性・外観上から良いがタックさせた針側を
ウェルトさせると編成出来なくなる。

又、コース３群以外のその他のコースにおいては、全て
ニットさせても良いし、ニットとウェルトを組合せても
良く、又、全てウェルトさせても良いが、生産性・作業
性から、全てニットさせた方が好ましい。

本考案において、一完全組織を編成する給糸数は２〜２
晩糸の範囲であるが好ましくは、６〜１２給糸が良く８
給糸が最良であり、又、編ゲージにおいては１０〜５０
ゲージまで可能であるが最適ゲージとしては１８〜３０
ゲージが最も本考案の特徴を発揮できる。

以下、図において本考案を説明する。

第１図は本考案による実施態様を例示したものであり、
８給糸による編成方法である。

図において左側に示したＤおよびＣなる符号はダイヤル
針側及びシリンダー針側を示すものであり、ロング針・
ショート針が２本づつ配列されているものである。

ここでは、第１給糸・第２給糸・第５給糸および第６給
糸はダイヤル針とシリンダー針により２／２によりニッ
トし、両面編地の表目と裏目を形成させる。

次に第３給糸と第４給糸はダイヤル針をタックしシリン
ダー針をニット、第７給糸と第８給糸はダイヤル針をニ
ットしシリンダー針をタックしてコースａを形成せしめ
、編地の両面にタック編目を形成させることにより経方
向・緯方向に筋状の効果を与え格子調の外観を付与する
ものである。

又、第２図は加給糸による編成方法を例示するものであ
り、第１給糸・第２給糸・第３給糸・第６給糸・第７給
糸及び第８給糸はダイヤル針とシリンダー針により２／
２によりニットし、第４給糸と第５給糸はダイヤル針を
タックしシリンダー針をニット、第９給糸と革用給糸は
ダイヤル針をニットしシリンダー針をタックしたもので
ある。

本考案において、格子状の外観をより鮮明に発現させる
為には、コース３群とその他のコースに給糸する糸条は
、その素材、形態等を異ならしめる方が良い。

例えば、コース３群とその他のゴースに用いる糸条の組
合せとしては、仮撚加工等の崇高加工糸と原糸の組合せ
、紡績糸とフィラメントの組合せ、羊毛等の天然繊維と
レーヨン・キュプラ・ポリエステル・ナイロン・アクリ
ル等の人造繊維の組合せ、高収縮糸と低収縮糸の組合せ
、弾性糸と非弾性糸の組合せ、又、ポリエステルとカチ
オン可染型ポリエステルの組合わせアクリルと酸性染料
可染型アクリル等のごとき同系素材でも染料親和性の異
なるものどうしの組合せがあり、用途に応じて適宜選定
すれば良い。

実施例 １ ２２ＧＧで４８０の両面丸編機を用い、第１図に示した
方法でエイトロック編成した。

ここで、第１給糸・第２給糸・第５給糸及び第６給糸は
ポリエステル仮撚加工糸１５０ｄ／４８ｆを用い、第３
給糸・第４給糸・第７給糸及び第８給糸はポリエステル
原糸１５０ｄ／４８ｆを用いた。

このようにして得られた編地は経方向・緯方向に筋状の
効果をもち、且つ格子調の外観を有するものであった。

実施例 ２ 実施例１と同様の丸編機を用い第２図に示した方法でエ
イトロック編成した。

ここで、第１給糸・第２給糸・第３給糸・第６給糸・第
７給糸及び第８給糸はアクリル紡績糸２ ／３２Ｎｍを
用い、第４給糸・第５給糸・第９給糸及び第１儂合糸は
ナイロン仮撚加工糸１００ｄ／２４ｆを用いた。

得られた編地は実施例１同様に格子調の外観を有するも
のであった。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、本考案の実施態様を示す編成方法
を例示したものである。 Ｄ （Ｄ、〜Ｄ８）：ダイヤル針側、ｃ （Ｃ１〜Ｃ８
）ニジリンダ−針側、′ｆ二ニットループ、了：タック
ループ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ エイトロック編成からなる九編地であって、一方の
   針側をタックさせ、他方の針側をニットさせたコースａ
   を１コース若しくは２コ一ス以上連続して形成してなる
   コース３群が１コ一ス以上の間隔をもって編成されてお
   り、且つコース３群に隣接するコースではコースａにお
   いて、タックさせた針側か少なくともニットされてなる
   格子調の外観を有する九編地。 ２ コースａが２コース連続シテ、且つ２：Ｆ−スごと
   に編成されてなる、実用新案登録請求の範囲第１項に記
   載の九編地。