JPS599795B2 - 流量制御弁 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は圧力補償付の流量制御弁に関する。

従来、この種の流量匍濁弁は、流体の流量を調整する絞
り弁と、絞り弁前後の流体圧力差を一定補償する圧力補
償スプールとから成り、圧力補償スプールを両端全面に
作用する絞り弁前後の流体圧力による軸方向作用力と一
端に付与するばね力との対向作用で作動するようにして
いるため、絞り弁前後の流体圧力が作用して圧力補償ス
プールに発生する軸方向作用力が大きく、ばねが大形状
となって弁が大形化する等の欠点があった。

本発明は、かかる欠点に鑑みなされたもので、圧力補償
スプールに絞り弁前後の流体圧力が作用して発生する軸
方向作用力を小さ《し、弁の小形化が容易に図れるよう
にした流量制御弁を提供するものである。

このため本発明は、流体の流入路に連通ずる小径孔と流
出路に連通ずる大径孔を連設して内部に有した弁本体と
、弁本体の流入路に設けて流体の通過流量を調整する絞
り弁と、内部に流体の流路を成す軸方向の貫通孔を両端
面へ開口貫通して設け外周部に小径部と大径部を連設し
て有し前記弁本体の小径孔と大径孔へ摺動自在に嵌合さ
せて小径部と大径部の段差部が圧力作用面となるよう流
体室を形成する圧力補償スプールとを備え、絞り弁前の
流入路に流体室へ連通して連通路を設け、かつ弁本体の
大径孔の内壁に開口して圧力補償スプールの摺動により
該開口する開口量が縮小拡大制御されるよう流出路を設
けると共に流出路の開口量を拡大制御する方向へ圧力補
償スプールを付勢するようにしてばねを設け、圧力補償
スプールに絞り弁前後の流体圧力が作用して発生する軸
方向作用力を該圧力補償スプールの小径部と大径部の断
面積差に基づいて実質発生させ小さくできるようにして
いる。

以下、本発明の一実施例を図面に基いて説明する。

１は流入口２と流出口３に連通して一端に開口する袋穴
４を設けたマニホールドである。

５は鍔部６をマニホールド１の開口端に当接して袋穴４
内に挿入螺着するよう形成した弁本体で、内部の流入側
に小径孔７と流出側に大径孔９とを連設しさらに小径孔
７に連設して外部に開口する嵌合孔８を設けており、嵌
合孔８と大径孔９内壁には流入口２流出口３にそれぞれ
連通する流通孔１０，１１を開口している。

そして流通孔１１側の弁本体５外周は袋穴４との間に流
出口３と流通孔１１とを連通ずるよう小径に形成し流出
口３、流通孔１１とで流出路を形成している。

１４は嵌合孔８に挿入螺着したスリーブで、外端部をね
じ孔とする通孔１５を有し流通孔１０が臨む外周部に環
状溝１７を設けており、環状溝１Ｔ内には通孔１５内壁
への開口部１８を鋭角形成するよう傾斜させて複数の絞
り孔１９を開口部１８の軸方向開口位置をずらし設けて
いる。

そして流入口２、流通孔１０、環状溝１７、絞り孔１９
通孔１５とで流入路を形成している。

２０はスリーブ１４の通孔１５内に摺動自在に嵌合して
螺合することにより流入路に設けた絞り弁で、内端面中
央部を陥没させて端縁２１を鋭角に形成し絞り孔１９の
開口部１８とで薄刃オリフイスＡを形成している。

そして絞り弁２０はスリーブ１４のねじ孔に螺合したね
じ杆部２２の回動により軸方向へ進退し薄刃オリフイス
Ａの開口量を調整自在にしている。

２３は固定用ナット、２４は回動用ハンドルであり、２
５は外周部に小径部２６と大径部２７を連設し小径部２
６を小径孔７へ大径部２７を大径孔９へ摺動自在に嵌合
した圧力補償スプールで、内部に軸方向の貫通孔２９を
両端面へ開口貫通して設け流出路へ流れる流体の流路を
形成すると共に小径部２６と大径部２７０段差部が圧力
作用面となるように流体室１３を形成している。

さらに、圧力補償スプール２５は大径部２７側の貫通孔
２９より拡径して鋭角形成した端部３０と大径孔９内壁
に開口した流通孔１１の開口とで薄刃状の制御オリフイ
スＢを形成し、流出路が開口する開口量を縮小拡大制御
するようにしている。

１２は流体室１３へ絞り弁２０前の流入路を連通ずる連
通路である。

３１は圧力補償スプール２５と大径孔９の開口を閉塞す
る栓３２間に介装したばねで、匍脚オリフイスＢの開口
量の拡大方向へ圧力補償スプール２５を付勢している。

そして圧力補償スプール２５は絞り弁２０前後の流体圧
力が作用し小径部２６と大径部２７の断面積差に基づい
て実質発生する作用力とばね３１力との対向作用で摺動
し制御オリフイスＢの開口量を縮小拡大制御する。

次に作動を説明する。

流入口２に供給の流体は流通孔１０環状溝１７絞り孔１
９薄刃オリフィスＡ通孔１５貫通孔２９制御オリフィス
Ｂ流通孔１１を通り流出口３に流れると共に、絞り弁２
０前の流体が連通路１２をへて流体室１３に作用する。

圧力補償スプール２５は絞り弁２０前後の流体圧力が作
用し小径部２６と大径部２７の断面積差に基づいて実質
発生する作用力とばね３１力との対向作用で摺動して流
出路１１の開口を開閉し、制御オリフイスＢの開口量を
縮小拡大制御して絞り弁２０の前後差圧を一定補償する
。

この作動で、流入路からの流体は圧力補償スプール２５
０貫通孔２９をへて流出路へ流れ、小形状の圧力補償ス
プール２５で大きな流体通路面積を得ることができ、流
体圧力による作用力が小さくばね３１をばね力が小さい
小形状のものにすることができる。

また圧力補償スプール２５の貫通孔２９を流れた制御流
体は方向変換されて流通孔１１の形状に沿って流れ、圧
力補償スプール２５の鋭角形成した端部３０で制御オリ
フイスＢの開口量を縮小拡大制御しているので、圧力補
償スプール２５に働く流動力の軸方向成分が軽減され、
圧力補償スプール２５を小重量にできることと相まって
良好な動特性が得られる。

また制御オリフイスＢを薄刃状に形成しているので、流
体の粘度変化による影響を僅少にでき、しかも弁の小形
化がはかれカートリッジ形弁等を容易に構成することが
できる。

このように本発明は、流体の流入路に連通ずる小径孔と
流出路に連通ずる大径孔を連設して内部に有した弁本体
と、弁本体の流入路に設けて流体の通過流量を調整する
絞り弁と、内部に流体の流路を成す軸方向の貫通孔を両
端面へ開口貫通して設け外周部に小径部と大径部を連設
して有し前記弁本体の小径孔と大径孔へ摺動自在に嵌合
させて小径部と大径部の段着部が圧力作用面となるよう
流体室を形成する圧力補償スプールとを備え、絞り弁前
の流入路に流体室へ連通して連通路を設け、かつ弁本体
の大径孔の内壁に開口して圧力補償スプールの摺動によ
り該開口する開口量が縮小拡大制御されるよう流出路を
設けると共に流出路の開口量を拡大制御する方向へ圧力
補償スプールを付勢するようにしてばねを設けたことに
より、圧力補償スプールに絞り弁前後の流体圧力が作用
して発生する軸方向作用力を該圧力補償スプールの小径
部と大径部の断面積差に基づ冫・て実質発生できて従来
の如く圧力補償スプール両端全面に絞り弁前後の流体圧
力を作用するものと在らべ軸方向作用力を小さくでき、
ばねを小形状にできて弁の小形化が容易に図れる。

また、流入路からの流体を圧力補償スプール内の貫通孔
をへて流出路へ流すようにしているので圧力補償スプー
ルの外周部を流したりするものと比らべ大きな流体通路
面積が容易に得られ弁の一層の小形化が図れ、しかも、
圧力補償スプールに働く軸方向の流動力を軽減すること
も容易となり犬流量の流体を高精度で流量制御でき、広
範囲の個所へ設置し得る等の特長を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示す流量制御弁の断面・図で
ある。 ２・・・・・・流入口、３・・・・・・流出口、７・・
・・・・小径孔、９・・・・・・大径孔、１２・・・・
・・連通路、１３・・・・・・流体室、２０・・・・・
・絞り弁、２５・・・・・・圧力補償スプール、２６・
・・・・・小径部、２γ・・・・・・大径部、２９・・
・・・・貫通孔、３１・・・・・・ばね、Ｂ・・・・・
・制御オリフイス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 流体の流入路に連通ずる小径孔と流出路に連通ずる
   大径孔を連設して内部に有した弁本体と、弁本体の流入
   路に設けて流体の通過流量を調整する絞り弁と、内部に
   流体の流路を成す軸方向の貫通孔を両端面へ開口貫通し
   て設け外周部に小径部と大径部を連設して有し前記弁本
   体の小径孔と大径孔へ摺動自在に嵌合させて小径部と大
   径部の段差部が圧力作用面となるよう流体室を形成する
   圧力補償スプールとを備え、絞り弁前の流入路に流体室
   へ連通して連通路を設け、かつ弁本体の大径孔の内壁に
   開口して圧力補償スプールの摺動により該開口する開口
   量が縮小拡大制御されるよう流出路を設けると共に流出
   路の開口量を拡大制御する方向へ圧力補償スプールを付
   勢するようにしてばねを設けたことを特徴とする流量制
   御弁。