JPS5989800A - 銅メツキ用アノード材の製造方法 - Google Patents
銅メツキ用アノード材の製造方法Info
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- JPS5989800A JPS5989800A JP19674582A JP19674582A JPS5989800A JP S5989800 A JPS5989800 A JP S5989800A JP 19674582 A JP19674582 A JP 19674582A JP 19674582 A JP19674582 A JP 19674582A JP S5989800 A JPS5989800 A JP S5989800A
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- JP
- Japan
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- copper
- anode
- oxygen
- plating
- sludge
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- Electrolytic Production Of Metals (AREA)
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
本発明は、銅メツキ用アノード材の製造方法に関するも
のであり、特には少(とも約0.1重量%の酸素を含有
せしめた酸素含有銅アノード材を800℃以上の温度か
ら徐冷することにより著しく高い溶解活性を持つと同時
にアノードスラッジ生成量を著しく減少せしめる銅メツ
キ用アノード材の製造方法に関するものである。 現在、光沢鋼メッキ用アノードとして含すン鋼アノード
が広く市販されている。含すン鋼アノードは良好な溶解
特性を持っているが、製造時に有毒なリンを取扱うこと
、メッキ浴中にリンが溶出し浄液が必要となること、メ
ッキ浴での摺電圧が比較的高いこと等の点で必ずしも満
足のいくものでない。他方、銅母材に酸素を富化し、そ
のアノード溶解特性を改善せんとする試みもあり、いろ
いろの角度から検討を加えられてきたが、未だ成功する
に至っていない。それは、酸素を富化すると、アノード
材の溶解活性自体は高まって良好なのであるが、反面ス
ラッジ生成量がアノード中の酸素量増加と共に使用に耐
えない程に増加するからである。メッキ用のアノードの
特性としては、溶解特性に優れるのみならず、アノード
スラッジ発生率が°小さいことが特に必要とされるので
ある。 銅メッキにおけるメッキ膜品質とメッキ作業性の向上へ
の要求は最近柱々厳しくなっており、その−環として優
れた特性の銅アノード材の開発が強く要望されている。 銅メツキ用銅アノード材としては次の要件を少くとも満
足するものでなければならない; (1) 溶解特性に優れていること、(2) アノー
ドスラッジ発生率(=スラッジ発生量/溶解鋼量)が少
ないこと、 (3) メッキ浴を汚染しないこと、(4) アノ
ード面にスライム膜が形成されるとメッキ浴の摺電圧が
高くなるので、スライム膜の形成がないこと、 (5) アノード材製造上のトラブルがないこと。 前述した通り、銅に酸素を加えて、この0u−0系アノ
ードの溶解性能を向上させる研究は既に行われてきたが
、これら試みを失敗に終らしめた原因は、アノード中の
酸素はOugO相の形で存在し、これがアノード溶解と
共il′c@極面より一部遊離してスラッジ生成量をい
たずらに増加せしめることにあった。そこでOu、O相
kまつわる弊害を取除くことができるなら、上記要件を
満たすきわめて優れた銅メツキ用銅アノード材が得られ
るはずである。 本発明者は、アノード中の酸素の溶解活性度を高める促
進剤としての効果はうまく生かしたまま、0u20相に
関連するスラッジ発生の弊害を取除くべく研究を重ねた
。その結果、酸素含有鋼アノード材を高温から徐冷する
ことにより銅組織中の0u20相の少くとも一部を Cu1IO→CuO+CuO なる反応式に従ってcuoに変換してやるのがきわめた
効果的な方法であることを見出した。OuO相は、Ou
@O相の場合と違って、メッキ液中に遊離しても、溶存
酸素などの助けを借りなくとも容易に酸浸出され、スラ
ッジの一部として留まる率は非常に少くなる。徐冷開始
時の温度が8oo℃以上で高ければ高い程そして徐冷速
度が遅い程、0u−0アノードの活性度は高まり、cu
oへの変換効率が増加する。ここでは、この処理法を「
活性化処理」と呼ぶことにする。 たとえば、電気鋼のような含有酸素量が極端に低い(〜
10 ppm )状態のものKこの活性化処理を施して
もその効果は全くない。充分の酸素量の存在の下で高温
からの徐冷による活性化処理を行うことが本発明の重要
な点である。 斯くして、本発明は、硫酸鋼メッキ液に用いる銅製アノ
ード材の製造方法において、該銅製アノード材に0.1
重量%以上の酸素を含有せしめそして該酸素含有銅製ア
ノード材を800℃以上の温度から270℃/時間より
遅い冷却速度で徐冷処理することを特徴とする銅メツキ
用アノード材の製造方法を提供する。 本発明において使用される銅製アノード材は、電気鋼の
ような高純度銅である。前述した含リン銅も、リンに由
来する弊害、即ちメッキ液の浄化および有毒リンの取扱
いに対して充分対処しうる状況にあるなら、本処理を施
すことによりその特性を更に改善しうるので対象となり
うる。 鋼溶湯は先ず酸素富化処理される。これは空気、酸素ガ
ス等の吹込みあるいは酸化鋼(Ou、O)粉末の添加に
より実施される。酸素富化目標量に応じて適正量の酸素
が付加される。酸素含量は所定の溶解特性を得るには1
000 ppm (0,1重量%)以上とすることが望
ましく、含量の増大に伴い溶解特性は向上する。しかし
、6500 ppmを越えると過剰0u2Qの一部がO
uOへと相変態することなく樹枝状結晶として、アノー
ドの組織中に析出してくる。上記酸素含量以上でも後述
の実施例に示すごとく、スラッジの生成率が1%以下を
維持しているもののこれより酸素含量を多くする必要性
はない。従って、酸素含量は一般に1ooo〜6°50
0 ppmの範囲を目標とすることが好ましい。 酸素富化処理された銅製は所望のアノード材形態に応じ
て板、ショット、ボール、オーバルプレート等任意のも
のに成型凝固せしめられる。 凝固した酸素富化アノード材は、活性化処理を受ける。 活性化処理は、アノード材の温度が800°C以下に下
がらないうちに徐冷を行うかまたは一旦冷え切ったもの
の場合にはこれを800℃以上に加熱してから徐冷を行
うことによって実施される。徐冷速度は15〜b るのが好ましい。15℃/時間より小さいと冷却時間が
長くなりすぎ、工業化の際に問題となり得るし他方27
0℃/時間より大きいとC!u、OのOuOへの相変態
が充分に達成されず所要の活性化過程が得られない。徐
冷開始時の温度が800°C以下であると、徐冷速度を
上記範囲でいかに変えても結晶粒の粗大化及びCu2Q
のOuOへの相変態が充分に達成されず、アノード特性
がそれ程、極端には改善されない。通常、徐冷開始は8
00〜1050℃の温度から行うのがよい。徐冷開始時
の温度が800℃以上で高ければ高い程モして徐冷速度
が遅い程Cull0→OuOへの変換効率は高まり、0
u−0アノードの活性度は高まる。 徐冷は例えばアノード材を炉内に置いて炉温を下げてい
くことにより実施されるが、窒素、アルゴン等の不活性
ガスにより非酸化性雰囲気を維持することが望ましい。 上記徐冷操作は少くとも300°C1好ましくは200
℃まで行ない、以後アノード材を炉内から取り出し急冷
しても良い。 こうして処理されたアノード材は、硫酸銅系鋼メッキ浴
用のアノードとして供される。本発明に従い酸素富化十
活性化処理を受けたアノード材は前述した通り、アノー
ド溶解の活性度が未処理の場合に較べて著しく高まると
同時にスラッジの発生量が1%よりかなり低くなる。更
に、本発明に従って製造されたアノード材は、その陽極
面にスライム膜を実質上形成させないので、QugO+
Ou’+PQO,なる複合組成をもった比較的厚いス
ライム層が形成して陽極面を覆う市販の含リン銅アノな
い。 実施例1 まず、実験室規模の電解精製によって高純度の析出銅を
得た(組成、ppm:0=9、N1〈1、As = 2
.5、Sb<1、as = 0.6、Te<1.8〈5
、Fe<1、Bi < 0.1.8n < 0.1、A
u < 5、Ag=10)。これをアルミナ製るつぼで
熔解し、次いで0u40粉末(試薬級)を適当量添加し
てその酸素濃度を100〜s、 s o o ppmの
範囲で調整した。この熔融鋼をグランアイトモールドで
放冷凝固させた後で、2つに等分割し、一方を未処理の
まま、そして他方をアルゴン気流中にて熱処理を施した
。熱処理は、はじめ1050℃に加熱後平均15°C/
hの速度でp温が150℃に下がるまで単純徐冷を続け
、その後で空気中に取り出して放冷したものである。こ
うして得られた一連の銅陽極試料の酸素分析結果を表1
に示す。 表1 (酸素分析値+ ppm) 1 1 00
902 800 800 3 2、400 2.300−4
4、800 3.9005 5、300
4.9006 7、300 6.
5007 8、800 9.200各試
料の表面を機械加工して9X5X1.5備の大きさに仕
上げ、次いでエメリー紙す600までで研磨してから水
洗および脱脂後直ちに電解テストを行った。用いた電解
槽(ml容量)の中に陰極箱に収められたステンレス陰
極を一対と、その中央に試験陽極を配置させた。各陽極
はその上端部に絶縁テープで被覆したチタン棒をネジ込
んで極全体を電解液中に浸漬した状態で溶解せしめた。 電解条件は電流密度200 A/m2.液温55℃、そ
して電解時間40〜48時間である。電解液の組成は4
Q 9/lCu、 20り/I Ni、200的H9
So4で、これに多くの銅メツキ工場で用いられて(・
るチオ尿素系光沢剤(商品名UBAO≠1)を約5d/
1 添加した。 実験終了後、生成したアノードスラッジを全部(陽極面
上に付着した分子メッキ槽底部)回収してすみやかに水
洗→メタノール洗浄してから直ちにデシケータ−に入れ
て真空乾燥した。秤量したスラッジは主に銅粉Ou0と
Ou、0相から構成されているものと仮定し、したがっ
てその酸素分析値をもってQugO相の存在量を推定し
た。 得られたスラッジ生成量、及びその中のOu’と0u4
0量などを未処理、徐冷を施した銅陽極全試料について
表2にまとめて示す。 また、表2のデータに基いてスラッジ生成率とアノード
材酸素含量との関係を示すグラフを図面に示す。 これらの結果を総合すると次の主な結論が得られる。 (a)未処理の場合、酸素量が亜共晶(図参照)域で増
加するにつれてスラッジの生成量も顕著に増加しCO]
= 4800 ppmで約6.3%となる。 共晶点近傍ではこれが急激に1%近(まで落ち込み、や
がて過共晶域に人って
のであり、特には少(とも約0.1重量%の酸素を含有
せしめた酸素含有銅アノード材を800℃以上の温度か
ら徐冷することにより著しく高い溶解活性を持つと同時
にアノードスラッジ生成量を著しく減少せしめる銅メツ
キ用アノード材の製造方法に関するものである。 現在、光沢鋼メッキ用アノードとして含すン鋼アノード
が広く市販されている。含すン鋼アノードは良好な溶解
特性を持っているが、製造時に有毒なリンを取扱うこと
、メッキ浴中にリンが溶出し浄液が必要となること、メ
ッキ浴での摺電圧が比較的高いこと等の点で必ずしも満
足のいくものでない。他方、銅母材に酸素を富化し、そ
のアノード溶解特性を改善せんとする試みもあり、いろ
いろの角度から検討を加えられてきたが、未だ成功する
に至っていない。それは、酸素を富化すると、アノード
材の溶解活性自体は高まって良好なのであるが、反面ス
ラッジ生成量がアノード中の酸素量増加と共に使用に耐
えない程に増加するからである。メッキ用のアノードの
特性としては、溶解特性に優れるのみならず、アノード
スラッジ発生率が°小さいことが特に必要とされるので
ある。 銅メッキにおけるメッキ膜品質とメッキ作業性の向上へ
の要求は最近柱々厳しくなっており、その−環として優
れた特性の銅アノード材の開発が強く要望されている。 銅メツキ用銅アノード材としては次の要件を少くとも満
足するものでなければならない; (1) 溶解特性に優れていること、(2) アノー
ドスラッジ発生率(=スラッジ発生量/溶解鋼量)が少
ないこと、 (3) メッキ浴を汚染しないこと、(4) アノ
ード面にスライム膜が形成されるとメッキ浴の摺電圧が
高くなるので、スライム膜の形成がないこと、 (5) アノード材製造上のトラブルがないこと。 前述した通り、銅に酸素を加えて、この0u−0系アノ
ードの溶解性能を向上させる研究は既に行われてきたが
、これら試みを失敗に終らしめた原因は、アノード中の
酸素はOugO相の形で存在し、これがアノード溶解と
共il′c@極面より一部遊離してスラッジ生成量をい
たずらに増加せしめることにあった。そこでOu、O相
kまつわる弊害を取除くことができるなら、上記要件を
満たすきわめて優れた銅メツキ用銅アノード材が得られ
るはずである。 本発明者は、アノード中の酸素の溶解活性度を高める促
進剤としての効果はうまく生かしたまま、0u20相に
関連するスラッジ発生の弊害を取除くべく研究を重ねた
。その結果、酸素含有鋼アノード材を高温から徐冷する
ことにより銅組織中の0u20相の少くとも一部を Cu1IO→CuO+CuO なる反応式に従ってcuoに変換してやるのがきわめた
効果的な方法であることを見出した。OuO相は、Ou
@O相の場合と違って、メッキ液中に遊離しても、溶存
酸素などの助けを借りなくとも容易に酸浸出され、スラ
ッジの一部として留まる率は非常に少くなる。徐冷開始
時の温度が8oo℃以上で高ければ高い程そして徐冷速
度が遅い程、0u−0アノードの活性度は高まり、cu
oへの変換効率が増加する。ここでは、この処理法を「
活性化処理」と呼ぶことにする。 たとえば、電気鋼のような含有酸素量が極端に低い(〜
10 ppm )状態のものKこの活性化処理を施して
もその効果は全くない。充分の酸素量の存在の下で高温
からの徐冷による活性化処理を行うことが本発明の重要
な点である。 斯くして、本発明は、硫酸鋼メッキ液に用いる銅製アノ
ード材の製造方法において、該銅製アノード材に0.1
重量%以上の酸素を含有せしめそして該酸素含有銅製ア
ノード材を800℃以上の温度から270℃/時間より
遅い冷却速度で徐冷処理することを特徴とする銅メツキ
用アノード材の製造方法を提供する。 本発明において使用される銅製アノード材は、電気鋼の
ような高純度銅である。前述した含リン銅も、リンに由
来する弊害、即ちメッキ液の浄化および有毒リンの取扱
いに対して充分対処しうる状況にあるなら、本処理を施
すことによりその特性を更に改善しうるので対象となり
うる。 鋼溶湯は先ず酸素富化処理される。これは空気、酸素ガ
ス等の吹込みあるいは酸化鋼(Ou、O)粉末の添加に
より実施される。酸素富化目標量に応じて適正量の酸素
が付加される。酸素含量は所定の溶解特性を得るには1
000 ppm (0,1重量%)以上とすることが望
ましく、含量の増大に伴い溶解特性は向上する。しかし
、6500 ppmを越えると過剰0u2Qの一部がO
uOへと相変態することなく樹枝状結晶として、アノー
ドの組織中に析出してくる。上記酸素含量以上でも後述
の実施例に示すごとく、スラッジの生成率が1%以下を
維持しているもののこれより酸素含量を多くする必要性
はない。従って、酸素含量は一般に1ooo〜6°50
0 ppmの範囲を目標とすることが好ましい。 酸素富化処理された銅製は所望のアノード材形態に応じ
て板、ショット、ボール、オーバルプレート等任意のも
のに成型凝固せしめられる。 凝固した酸素富化アノード材は、活性化処理を受ける。 活性化処理は、アノード材の温度が800°C以下に下
がらないうちに徐冷を行うかまたは一旦冷え切ったもの
の場合にはこれを800℃以上に加熱してから徐冷を行
うことによって実施される。徐冷速度は15〜b るのが好ましい。15℃/時間より小さいと冷却時間が
長くなりすぎ、工業化の際に問題となり得るし他方27
0℃/時間より大きいとC!u、OのOuOへの相変態
が充分に達成されず所要の活性化過程が得られない。徐
冷開始時の温度が800°C以下であると、徐冷速度を
上記範囲でいかに変えても結晶粒の粗大化及びCu2Q
のOuOへの相変態が充分に達成されず、アノード特性
がそれ程、極端には改善されない。通常、徐冷開始は8
00〜1050℃の温度から行うのがよい。徐冷開始時
の温度が800℃以上で高ければ高い程モして徐冷速度
が遅い程Cull0→OuOへの変換効率は高まり、0
u−0アノードの活性度は高まる。 徐冷は例えばアノード材を炉内に置いて炉温を下げてい
くことにより実施されるが、窒素、アルゴン等の不活性
ガスにより非酸化性雰囲気を維持することが望ましい。 上記徐冷操作は少くとも300°C1好ましくは200
℃まで行ない、以後アノード材を炉内から取り出し急冷
しても良い。 こうして処理されたアノード材は、硫酸銅系鋼メッキ浴
用のアノードとして供される。本発明に従い酸素富化十
活性化処理を受けたアノード材は前述した通り、アノー
ド溶解の活性度が未処理の場合に較べて著しく高まると
同時にスラッジの発生量が1%よりかなり低くなる。更
に、本発明に従って製造されたアノード材は、その陽極
面にスライム膜を実質上形成させないので、QugO+
Ou’+PQO,なる複合組成をもった比較的厚いス
ライム層が形成して陽極面を覆う市販の含リン銅アノな
い。 実施例1 まず、実験室規模の電解精製によって高純度の析出銅を
得た(組成、ppm:0=9、N1〈1、As = 2
.5、Sb<1、as = 0.6、Te<1.8〈5
、Fe<1、Bi < 0.1.8n < 0.1、A
u < 5、Ag=10)。これをアルミナ製るつぼで
熔解し、次いで0u40粉末(試薬級)を適当量添加し
てその酸素濃度を100〜s、 s o o ppmの
範囲で調整した。この熔融鋼をグランアイトモールドで
放冷凝固させた後で、2つに等分割し、一方を未処理の
まま、そして他方をアルゴン気流中にて熱処理を施した
。熱処理は、はじめ1050℃に加熱後平均15°C/
hの速度でp温が150℃に下がるまで単純徐冷を続け
、その後で空気中に取り出して放冷したものである。こ
うして得られた一連の銅陽極試料の酸素分析結果を表1
に示す。 表1 (酸素分析値+ ppm) 1 1 00
902 800 800 3 2、400 2.300−4
4、800 3.9005 5、300
4.9006 7、300 6.
5007 8、800 9.200各試
料の表面を機械加工して9X5X1.5備の大きさに仕
上げ、次いでエメリー紙す600までで研磨してから水
洗および脱脂後直ちに電解テストを行った。用いた電解
槽(ml容量)の中に陰極箱に収められたステンレス陰
極を一対と、その中央に試験陽極を配置させた。各陽極
はその上端部に絶縁テープで被覆したチタン棒をネジ込
んで極全体を電解液中に浸漬した状態で溶解せしめた。 電解条件は電流密度200 A/m2.液温55℃、そ
して電解時間40〜48時間である。電解液の組成は4
Q 9/lCu、 20り/I Ni、200的H9
So4で、これに多くの銅メツキ工場で用いられて(・
るチオ尿素系光沢剤(商品名UBAO≠1)を約5d/
1 添加した。 実験終了後、生成したアノードスラッジを全部(陽極面
上に付着した分子メッキ槽底部)回収してすみやかに水
洗→メタノール洗浄してから直ちにデシケータ−に入れ
て真空乾燥した。秤量したスラッジは主に銅粉Ou0と
Ou、0相から構成されているものと仮定し、したがっ
てその酸素分析値をもってQugO相の存在量を推定し
た。 得られたスラッジ生成量、及びその中のOu’と0u4
0量などを未処理、徐冷を施した銅陽極全試料について
表2にまとめて示す。 また、表2のデータに基いてスラッジ生成率とアノード
材酸素含量との関係を示すグラフを図面に示す。 これらの結果を総合すると次の主な結論が得られる。 (a)未処理の場合、酸素量が亜共晶(図参照)域で増
加するにつれてスラッジの生成量も顕著に増加しCO]
= 4800 ppmで約6.3%となる。 共晶点近傍ではこれが急激に1%近(まで落ち込み、や
がて過共晶域に人って
〔0〕増加と共に次第に増加を続
ける。 (b)熱処理を施したところ、酸素レベル全域にわたっ
てスラッジ生成率が非常に低下する。〔o〕= 100
ppmと非常に低い未処理アノードからは約1.8%
のスラッジ生成率が得られたが、これに熱処理を加えて
も殆んど変化がなかったく試料&1同志を比較されたい
)。 (C)ところがこれに酸素を加えて熱処理を施すという
方法を適用すると、スラッジ生成量が逆にかなり減少し
、[: O:] = 800 ppmではO−7%、こ
れより
ける。 (b)熱処理を施したところ、酸素レベル全域にわたっ
てスラッジ生成率が非常に低下する。〔o〕= 100
ppmと非常に低い未処理アノードからは約1.8%
のスラッジ生成率が得られたが、これに熱処理を加えて
も殆んど変化がなかったく試料&1同志を比較されたい
)。 (C)ところがこれに酸素を加えて熱処理を施すという
方法を適用すると、スラッジ生成量が逆にかなり減少し
、[: O:] = 800 ppmではO−7%、こ
れより
〔0〕を増していくとこれが更に減少を続は処理
試料屋4 (〔Ol:] = 3900 ppm )で
は最小値(0,07%)を記録した。これ以上では0.
2〜0.3%の範囲でほぼ一定であった。 (d)発生スラッジの性状については、
試料屋4 (〔Ol:] = 3900 ppm )で
は最小値(0,07%)を記録した。これ以上では0.
2〜0.3%の範囲でほぼ一定であった。 (d)発生スラッジの性状については、
〔0〕増加と共
に次第に褐色味が増す。OugOの含有量が次第に増す
からである(表2参照)。また上の(C)項中で述べた
処理ずみアノード試料A4から派生したスラッジは黒色
でOu : Oの分析値は63.54:°14とOuO
化合物の化学量論比にむしろ近い。 これは熱処理によって銅組織中でOu 20→OuO十
Cu0なる相変換が確かに起こっている証拠となる。 実施例2 実施例1で述べた如き銅陽極の小試片を作裏して、これ
らを800℃に熱してから直ちに徐冷した(約270℃
/h)。電解試験の結果は次の通りであった。 〔O〕・ ppm スラッジ生成率1%95
0 0.83 2100 0、96 3900 2.40 5400 1.30 これより、予熱温度が低すぎ、また徐冷速度が大きすぎ
ると本発明の精神が充分に発揮できないことが分る。但
し、スラッジ生成率1%近くを達成するには本熱処理条
件の場合、〔O〕を約2000 ppm以下に抑えれば
一応は良いことが伺える。 参考例1 0、28 vt、%Oを富化した鋼ショットを約lOゆ
っくり、これをアノードバスケットに入れ(充填能力的
1kl!、充填率36%)電解実験を行った。 条件は実施例1に述べた通りで、1293g溶解したと
ころで実験を打ち切り生成スラッジを回収し水洗・乾燥
後秤量した。スラッジ発生量は83りでこれは6.4%
スラッジ発生率に相当する。またこのスラッジはOu’
粉が74%、Ou@Oカ26%含まれていることがX線
回折分析の結果判明した。 上の結果は、鋼母材に単に0を富化しただけでは、いた
ずらにスラッジ生成率を高めるだけで何ら鋼メッキ用ア
ノードの溶解特性を改善する手段とはなり得ないことを
示唆する。 以上説明した通り、本発明に従って処理されたアノード
を使用することにより得られるメリットをまとめると次
の通りである。 (a) 011−02元系合金アノード中のいわゆる“
不純物°”は酸素のみである。従って本アノードの溶解
によって鋼メッキ浴に不純物が蓄積して汚染されるとい
う心配は全くなく保守点検に対するコスト減が充分期待
できる。 (k))酸素富化量を少くとも約0.1 wt%とじ、
これに“活性化処理”を単に施しただけでその溶解活性
度は著しく高まり、同時にスラッジの生成量も1%以下
に低下する。特に〔0)=0.4〜0、5 wt%での
スラッジ発生量は0.07%以下と殆んど無視し得る程
に小さくなる。 (c)溶解活性度が著しく高まるだけでなく、そのアノ
ード溶解面上にスライム層が実質上形成しないので、現
在市販されている含りん銅タイプのアノードと異なり、
メッキ操業時の摺電圧がかなり減少するといった経済的
メリットも充分期待できる。 (d)スラッジ生成量が低いために、たとえばOu’や
Ou、Oなとのスラッジ粒子がメッキ洛中に懸濁しメッ
キ対象物(陰極)の表面に付着して粗い、欠陥のあるメ
ッキ仕上がりになるといった類いの問題が本質的に解決
される。
に次第に褐色味が増す。OugOの含有量が次第に増す
からである(表2参照)。また上の(C)項中で述べた
処理ずみアノード試料A4から派生したスラッジは黒色
でOu : Oの分析値は63.54:°14とOuO
化合物の化学量論比にむしろ近い。 これは熱処理によって銅組織中でOu 20→OuO十
Cu0なる相変換が確かに起こっている証拠となる。 実施例2 実施例1で述べた如き銅陽極の小試片を作裏して、これ
らを800℃に熱してから直ちに徐冷した(約270℃
/h)。電解試験の結果は次の通りであった。 〔O〕・ ppm スラッジ生成率1%95
0 0.83 2100 0、96 3900 2.40 5400 1.30 これより、予熱温度が低すぎ、また徐冷速度が大きすぎ
ると本発明の精神が充分に発揮できないことが分る。但
し、スラッジ生成率1%近くを達成するには本熱処理条
件の場合、〔O〕を約2000 ppm以下に抑えれば
一応は良いことが伺える。 参考例1 0、28 vt、%Oを富化した鋼ショットを約lOゆ
っくり、これをアノードバスケットに入れ(充填能力的
1kl!、充填率36%)電解実験を行った。 条件は実施例1に述べた通りで、1293g溶解したと
ころで実験を打ち切り生成スラッジを回収し水洗・乾燥
後秤量した。スラッジ発生量は83りでこれは6.4%
スラッジ発生率に相当する。またこのスラッジはOu’
粉が74%、Ou@Oカ26%含まれていることがX線
回折分析の結果判明した。 上の結果は、鋼母材に単に0を富化しただけでは、いた
ずらにスラッジ生成率を高めるだけで何ら鋼メッキ用ア
ノードの溶解特性を改善する手段とはなり得ないことを
示唆する。 以上説明した通り、本発明に従って処理されたアノード
を使用することにより得られるメリットをまとめると次
の通りである。 (a) 011−02元系合金アノード中のいわゆる“
不純物°”は酸素のみである。従って本アノードの溶解
によって鋼メッキ浴に不純物が蓄積して汚染されるとい
う心配は全くなく保守点検に対するコスト減が充分期待
できる。 (k))酸素富化量を少くとも約0.1 wt%とじ、
これに“活性化処理”を単に施しただけでその溶解活性
度は著しく高まり、同時にスラッジの生成量も1%以下
に低下する。特に〔0)=0.4〜0、5 wt%での
スラッジ発生量は0.07%以下と殆んど無視し得る程
に小さくなる。 (c)溶解活性度が著しく高まるだけでなく、そのアノ
ード溶解面上にスライム層が実質上形成しないので、現
在市販されている含りん銅タイプのアノードと異なり、
メッキ操業時の摺電圧がかなり減少するといった経済的
メリットも充分期待できる。 (d)スラッジ生成量が低いために、たとえばOu’や
Ou、Oなとのスラッジ粒子がメッキ洛中に懸濁しメッ
キ対象物(陰極)の表面に付着して粗い、欠陥のあるメ
ッキ仕上がりになるといった類いの問題が本質的に解決
される。
図面は実施例と関連してスラッジ発生率とアノード含有
酸素量との関係を示すグラフである。
酸素量との関係を示すグラフである。
Claims (1)
- 1)硫酸銅メッキ液に用いる銅製アノード材の製造方法
において、該銅製アノード材に0.1重量%以上の酸素
を含有せしめそして該酸素含有銅製アノード材を800
℃以上の温度から270℃/時間より遅い冷却速度で徐
冷処理することを特徴とする銅メツキ用アノード材の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19674582A JPS6024198B2 (ja) | 1982-11-11 | 1982-11-11 | 銅メツキ用アノード材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19674582A JPS6024198B2 (ja) | 1982-11-11 | 1982-11-11 | 銅メツキ用アノード材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5989800A true JPS5989800A (ja) | 1984-05-24 |
JPS6024198B2 JPS6024198B2 (ja) | 1985-06-11 |
Family
ID=16362894
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19674582A Expired JPS6024198B2 (ja) | 1982-11-11 | 1982-11-11 | 銅メツキ用アノード材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6024198B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1249518A1 (de) * | 2001-04-10 | 2002-10-16 | Climeta-Metall GmbH & Co. KG | Verwendung von im wesentlichen sauerstofffreiem, dendritischem und unbeschichtetem Kupfer zur galvanischen Beschichtung von Druckzylindern |
CN106835242A (zh) * | 2017-02-05 | 2017-06-13 | 桂林理工大学 | 一种Cu2O纳米阵列的制备方法 |
US10477321B2 (en) | 2018-03-05 | 2019-11-12 | Google Llc | Driving distributed mode loudspeaker actuator that includes patterned electrodes |
-
1982
- 1982-11-11 JP JP19674582A patent/JPS6024198B2/ja not_active Expired
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1249518A1 (de) * | 2001-04-10 | 2002-10-16 | Climeta-Metall GmbH & Co. KG | Verwendung von im wesentlichen sauerstofffreiem, dendritischem und unbeschichtetem Kupfer zur galvanischen Beschichtung von Druckzylindern |
CN106835242A (zh) * | 2017-02-05 | 2017-06-13 | 桂林理工大学 | 一种Cu2O纳米阵列的制备方法 |
US10477321B2 (en) | 2018-03-05 | 2019-11-12 | Google Llc | Driving distributed mode loudspeaker actuator that includes patterned electrodes |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6024198B2 (ja) | 1985-06-11 |
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