JPS598758B2 - 廃熱回収装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は排ガス中より、廃熱を回収する装置に関するも
のである。

一般に排ガス中の廃熱を回収する装置は、伝熱面が固定
式であって、排ガスがこの固定伝熱面に有効に接触する
よう、フィンその他狭い複雑左通路を設けて、熱回収効
果を高める努力がなされている。

本発明はこれらの在来の廃熱回収装置を改善したもので
、螺旋状に巻いた伝熱管を回転体とし、回転軸に犬、小
のそれぞれ、ひねりの異々る羽根を取り付け、これを回
転させることにより、送排風翼とし、伝熱管の表面に排
ガスが有効に当り、ショートパスすることを防ぐように
しだものである。

以下本発明に係る装置の構成を図面により説明する。

図面において、１は螺旋状に巻いた伝熱管であり、２は
伝熱管を支えている回転軸である。

この回転軸２に３及び４の大きさおよびひねシの異なる
羽根を取り付ける。

５はこれら回転体を収納するケースであり、６は回転体
とケースのシール部である。

７は回転軸を支えている軸受である。８は回転軸に取り
付けられた駆動部で、チェーンまたは歯車であって、電
動機９に連動されている。

排ガスは入口１０よシ入り、出口１１より排出され、熱
媒体は、回転接手１２より入り、排ガスによって加熱さ
れ、昇温され回転接手１３より排出される。

参照番号１４で示す温度センサーは、回転接手１３から
排出される熱媒体の温度を検出する第１の温度検出手段
であり、また参照番号１５で示す温度センサーは出口１
１から排出される排ガスの温度を検出する第２の温度検
出手段である。

これらの温度センサーによって検出された熱媒体および
排ガスの温度は、電気的な信号に変換されて電動機９０
回転数を制御するだめの制御回路ＴＲＣに伝達され、前
記電動機９０回転数を熱媒体及び排・ガスの温度変化に
追随させる。

以下、本発明装置の作動要領を説明する。

先ず、伝熱管１および羽根３，４が回転軸２０回転によ
り回転駆動されると、排ガスと伝熱管１との相対速度が
上昇するため排ガスから伝熱管１への熱移動量が飛躍的
に増大し、且つ、第３図及び第４図に示すように回転軸
２の中央部に取りつけられた羽根３および４の回転作用
により、強制的な送風ならびに排風作用が繰り返される
。

斯くして排ガスは排ガス出口１１へ誘導されるが、羽根
３と４の大きさが異々るため、排ガスの一部は押し戻さ
れながら、排ガス出口１１へ誘引され、このとき′伝熱
管１と乱流状態で接触し、伝熱効率を倍加させる。

この際、回転接手１３から排出される熱媒体の温度が低
下する傾向を温度センサー１４が検出すると、前記制御
回路ＴＲＣが電動機９０回転数を増大させ、これにより
伝熱管１の熱吸収効率を向上せしめる。

一方、出口１１に於ける排ガスの温度が設定温度の下限
を下廻ったことを温度センサー１５が検出すると、前記
制御回路ＴＲＣが電動機２０回転数を減少させ、これに
よる前記回転軸２の回転数減少を利用して伝熱管１の熱
吸収効率を低下せしめる。

以上の説明に明らかな如く、本発明装置は、排ガスの温
度変化に追随しながら廃熱回収温度を常に略一定の水準
に維持し、排ガス中の廃熱を効率よく回収する。

また回転軸２の中央部に装着された羽根３，４は排ガス
のショートパスを防ぐ効果を発揮し、廃熱回収効率の向
上に寄与する。

第２図は回転数と伝熱量の相関関係を例証する実験デー
ターで、横軸に回転軸の毎分回転数を、また縦軸に伝熱
管表面積１ｔｒ？、１時間当たりの伝熱量を示す。

以上のように、本発明に係る廃熱回収装置は送風翼がひ
ねりを異ならせてあり、順方向送風（翼は大きくしてあ
る）と逆方向送風（翼は小さくしてある）とを行わせ得
てケース内での排ガスの流れを乱流とでき、この送風翼
とは別に伝熱管を螺旋状に設けてあるから、熱媒体は伝
熱管に沿って一定速度でスムーズに流れ、前記送風翼に
よる排ガスの乱流作用で十分な廃熱回収を行わせ得る。

即ち、送風翼が逆方向だけでは、排ガスのケース内への
誘引が全く不可能となり、また、順方向だけではケース
内での排ガスの流速が過大となって、伝熱管との十分な
熱交換が図れないが、これを組合せていることによって
、ケース内への排ガスの誘引及びケースからの排ガスの
排出を行わせ、ケース内での排ガスの流速を適度とし、
かつ、乱流作用を得て伝熱管と排ガスとの接触を盛んに
し、廃熱回収を向上させ得る。

そして、伝熱管を螺旋状としてあるから、ケース内での
長さを長くでき、しかも、この伝熱管をケース内で回転
せしめているから、前記送風翼の乱流作用と相俟って排
ガスと伝熱管との接触を一層盛んとでき、廃熱回収効率
を向上させ得る。

さらに、排ガスの出口温度が低いときには回転軸をゆっ
くり回転させ、かつ、熱媒体の出口温度が低いときには
回転軸を速く回転させるようにしたから、排ガスからで
きるだけ多くの熱を自動制御で効率的に回収させること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の説明図、第２図及び第３図は第１
図ＡＡ線、ＢＢ線での断面図であり、第４図は回転数と
伝熱量の相関関係を示す図面である。 １・・・・・・伝熱管、２・・・・・・回転軸、３，４
・・・・・・羽根、５・・・・・・ケース、６・・・・
・・シール部、７・・・・・・軸受、８・・・・・・駆
動部、９・・・・・・電動機、１０・・・・・・排ガス
入凸、１１・・・・・・排ガス出口、１２，１３・・・
・・・回転接手、１４，１５・・・・・・温度センサー
。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 両端に排ガス入口と排ガス出口を有し且つ内部に回
   転軸を収納するケースと、上記回転軸に取９付けた大き
   さ及びひねりの異なる羽根よりなる複数の送風翼と、上
   記回転軸に、当該回転軸と離間させ、且つ送風翼より外
   側に螺旋状に巻装した伝熱管とからなる排ガス中の廃熱
   を回収し、有効熱利用をするだめの廃熱回収装置。 ２ 両端に排ガス入口と排ガス出口を有し且つ内部に回
   転軸を収納するケースと、上記回転軸に取り付けた大き
   さ及びひねりの異なる羽根よりなる複数の送風翼と、上
   記回転軸に、当該回転軸と離間させ、且つ送風翼より外
   側に螺旋状に巻装した伝熱管と、排ガスの出口および前
   記回転軸の熱媒体出口に装着された温度センサー、該温
   度センサーによって検出された排ガスおよび熱媒体の温
   度を電気的な信号に変換して前記回転軸駆動用の電動機
   の回転数を変換する制御回路とからなる、排ガス中の廃
   熱を回収し、有効熱利用をするだめの廃熱回収装置。