JPS598692B2 - 軸受をコンクリ−ト体に固定する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、軸受殊にターボ同期発電機における軸受をコ
ンクリート体に固定する装置に関する。

このような軸受をコンクリート体に固定するのに、従来
は、第５図に示すような構成を採つている。第５図にお
いて、軸受はジャーナル１０２内に回転軸１０１を収容
する。

このジャーナル１０２は下ケース１０３と上ケース１０
４とにより囲繞され、これら下ケース１０３及び上ケー
ス１０４はしたがつてジャーナルケースを構成する。上
ケース１０４は土台１０８の上部により支持されている
とともにねじＩＩＴによつて固定され、また下ケース１
０３がこの土台１０８によりはさみ木１１１を介して支
持されている。保護フード１１９が、また、土台１０８
の上部により支持されているとともにねじ１２０によつ
て固定されている。土台１０８の下部はコンクリート体
計ＯＴの上に載置した金属板１０５にねじ１０９により
固定され、この金属板１０５はコンクリート体計ＯＴを
貫通する相当長い基礎ボルト１０６によつてコンクリー
ト体１０５に固定されている。

また、土台１０８と金属板１０５との間にはキー１１０
が挿入されている。しかして、軸１０１の回転運動によ
りその応力が軸受に及ぼされ、その上向きの垂直応力は
基礎ボルト１０６によつて抑えられる。

しかし、これら基礎ボルト１０６は、前述したように、
軸受を支持する土台１０８を固定している金属板１０５
をコンクリート体計ＯＴに固定するために、この’ コ
ンクリート体を貫通するものであることから、非常に長
い長さ一般には２〜３ｍの長さを有しているものである
。したがつて、軸受に及ぼされる上向きの垂直応力によ
つて金属板１０５が上向きに引張られるよ・ うになる
と、これら非常に長い長さを有する基礎ボルト１０６が
大きく伸びてしまい、これにより軸受がコンクリートに
しつかりと固定されなくなる問題があつた。

また、以上述べた従来例では、軸受に及ぼされる下向き
の垂直応力及び水平応力がすべて金属板１０５の下に位
置するコンクリート体１０７の一部分によつてのみ集中
して支持されるという問題があつた。

本発明は、前述したような従来の問題を解消するために
なされたもので、非常に長い長さを有する基礎ボルトを
使用することなしに軸受をコンクリート体にしつかりと
固定でき、また軸受に及ぼされる下向きの垂直応力及び
水平応力をコンクリート体により分散して支持でき得る
ようにしたものである。

本発明によれば、ジャーナルを囲繞する上ケースと下ケ
ースとにより構成されているジヤーナルケースは、その
下ケースを収容する金属フレームにより支持される。

この金属フレームは、前記下ケースを支持する底部と、
側部に形成されて前記上ケースを支持する肩部とを有し
、この肩部に上ケースは複数のねじにより固定される。
しかして、前記金属フレームは、この金属フレームに取
付けられてコンクリート体中に埋込まれる多数の鉄筋に
よりコンクリートにしつかりと固定される。

したがつて、非常に長い長さを有する基礎ボルトを使用
する必要はない。また、前記上ケースを金属フレームの
肩部に固定するために使用されるねじは、その長さが非
常に短いので、上向きの垂直応力を受けても、その伸び
は非常に小さく、軸受の固定強さを弱めることはない。
本発明によれば、また、前記金属フレームは少なくとも
、その側部に形成した上ケース支持肩部のレベルまで、
コンクリート体の中に埋込まれる。したがつて、軸受に
及ぼされる下向きの垂直応力及び水平応力は、金属フレ
ームを取り囲んでいるコンクリート体の全体によつて分
散して支持される。以下添付図面を参照して、本発明の
好適な実施例について詳述する。

第１図において、軸受はジャーナル２内に回転軸１を収
容する。

ジヤーナル２は、その下側半部分が下ケース３によつて
囲繞され、またその上側半部分が上ケース４によつて囲
繞されている。下ケース３及び上ケース４は、したがつ
て、ジャーナルケースを構成する。下ケース３及び上ケ
ース４は金属フレーム５により支持され、この金属フレ
ーム５は多数の鉄筋６を具備し、これら鉄筋６は例えば
梁を形成するコンクリート体７に埋込まれている。更に
詳述すれば、下ケース３は、フレーム５の中に収容され
、その底部に設置したはさみ木８と７レーム５の両側部
に設置したふたつのはさみ木９及び１０とによつて、フ
レーム５により支持されている。第２図は、これらはさ
み木のうちひとつの例えば第１図の一線に沿つて見たは
さみ木９の横断面を示す。

はさみ木９は、ねじ１１によつてフレーム５に固定され
ていると共にフレーム５の外方くぼみ部分１２内に埋設
されている。

はさみ木９の垂直面１３及び１４は、下ケース３に設け
たくぼみ１５に正確に入り込めるように機械加工され、
その取り除いたはさみ木の材料の部分は、点線で示され
ている。板１６は、端固定を確実にする。再び第１図に
おいて、上ケース４はねじ１７によつてフレーム５の側
部に形成した肩部３０上に固定され、はさみ板１８がそ
れらの間に挿入されている。

そして、フレーム５は、少なくともその側部に形成した
上ケース支持肩部のレベルまで、コンクリート体７の中
に埋込まれている。保護フード１９は、ねじ２０によつ
てフレーム５の頂部上に固定されている。油回収管は、
参照番号２１で示されている。第３図は、張出し外形の
梁の形であるコンクリート体７を示す。

このコンクリート体７のふたつの張出し又は突出部分２
２，２３の各々に、図示していない軸受を支持する金属
フレーム５と、これらフレームに具備されているはさみ
木８，１０及び１８が用意されている。ふたつの金属フ
レーム５は、部分２４によつて相互に結合されていると
共にその延長部２５及び２６によつて梁の両側部を覆つ
ている。これら延長部２５及び２６も、それぞれ、鉄筋
６を具備して突出部分２２，２３の梁の強さを増加して
いる。第４図は、軸受が軸１（第１図参照）の重さＰＡ
及び垂直応力ＦＤＶと水平応力ＦＤＨとに分解できる動
回転応力ＦＤを受けたときのこれら応力の分布を示す。

軸の重さＰＡは、はさみ木８によつて支持される。垂直
応力ＦＤＶは、もしそれが下向きならばはさみ木８によ
つて支持され、又はもしそれが上向きならばねじ１７（
第１図参照）の各々によつて半分づつ支持される。しか
して、これらねじ１７は、その長さが非常に短いので、
上向きの垂直応力を受けても、その伸びは非常に小さい
。水平応力ＦＤＨは、それが左向きか又は右向きかどう
かにしたがつて、はさみ木９又は１０によつて支持され
る。上述の説明から明らかなように、軸受に及ぼされる
下向きの垂直応力及び水平応力は、したがつて、金属フ
レーム５を取り囲んでいるコンクリート体７の全体によ
つて分散して支持される。

以上本発明をその具体例について詳述したが、本発明は
この特定の実施例に限定されるものではなく、本発明の
精神を逸脱しないで幾多の変化変形がなし得ることぱも
ちろんである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例にしたがつてコンクリート体
に固定した軸受をその軸線に対して垂直に切断して示す
横断面図、第２図は軸受の下ケースと金属フレームとの
間に挿入したはさみ木を第１図の一線に沿つて切断して
示す横断面図、第３図はふたつの軸受をコンクリート体
に固定するために使用される金属フレームの例を示す軸
線方向の横断面図、第４図は第１図に示した実施例にお
いて軸受に及ぼされる軸の重さ及び動回転応力の分布を
示す図、第５図は従来例を示す図である。 １・・・・・・軸、２・・・・・・ジャーナル、３・・
・・・・下ケース、４・・・・・・上ケース、５・・・
・・・金属フレーム、６・・・・・・鉄筋、７・・・・
・・コンクリート体、８，９，１０・・・・・・はさみ
木、１７・・・・・・ねじ、３０・・・・・・肩部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ジャーナルと上ケース及び下ケースにより構成され
   て前記ジャーナルを囲繞するジャーナルケースとを包含
   する軸受をコンクリート体に固定する装置において、前
   記ジャーナルケースはその下ケースを収容する金属フレ
   ームにより支持され、この金属フレームは前記下ケース
   を支持する底部と側部に形成されて前記上ケースを支持
   する肩部とを包含し、この肩部に前記上ケースは複数の
   ねじにより固定され、前記金属フレームは、この金属フ
   レームに取付けられて前記コンクリート体の中に埋込ま
   れた多数の鉄筋によりこのコンクリート体に固定される
   とともに、少なくともその上ケース支持肩部のレベルま
   で前記コンクリート体の中に埋込まれていることを特徴
   とする、軸受をコンクリート体に固定する装置。