JPS598388B2 - 固形廃棄物の都市ガス化法 - Google Patents

固形廃棄物の都市ガス化法

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JPS598388B2
JPS598388B2 JP13087979A JP13087979A JPS598388B2 JP S598388 B2 JPS598388 B2 JP S598388B2 JP 13087979 A JP13087979 A JP 13087979A JP 13087979 A JP13087979 A JP 13087979A JP S598388 B2 JPS598388 B2 JP S598388B2
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adsorption
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益男 長谷川
哲士 中村
明 堀江
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Tsukishima Kikai Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は固形廃棄物の熱分解により発生する可燃性ガス
を都市ガスに適したガスに変換する方法に関するもので
、詳し《は固形廃棄物を熱分解し、生成したガス中に多
量の窒素ガスが混入しないような方法で熱分解し、発生
したガス中の塩素化合物と硫黄化合物などの不純物をほ
ぼ完全に除去して、低温水蒸気改質工程で処理して都市
ガスに好適なガスを製造する方法に関するものである。
固形廃棄物の処理方法として現在行われている方法は、
主として焼却処理と埋立処分である。
埋立処分量は埋立地が不足してきているため、徐々に少
なくなってきており、焼却処理量はその分増加してきて
いる。
焼却処理では最近、エネルギーの有効利用のため、余熱
が積極的K利用されている。
しかし、焼却法での熱利用は、余熱が蒸気または温水の
形態でしかとれないため、その利用法には自から制約が
ある。
現在一般に利用されている方法としては、小規模な焼却
工場ではその余熱を温水で回収し、場内給湯している程
度である。
大型焼却工場で(ζ熱回収ボイラで蒸気を発生させ、蒸
気タービンで発電し、一部の蒸気は温水プールや老人ホ
ームなどの厚生施設の熱源として利用され、さらに最近
では工場附近の集合住宅への冷暖房の熱源として蒸気を
供給している例がみられる。
このように、最近ではエネルギー事情を反映して焼却余
剰熱量をかなり有効に利用するように設備計画がなされ
ている。
一方最近公害規制が強化され、また処理施設付近の住民
の諸要求や、処理する廃棄物の高カロリー化などで、焼
却処理方法にはいろいろな問題が生じてきた。
このため最近、焼却処理に替って廃棄物を熱分解処理す
る方法が開発され実用化されつつある。
固形廃棄物の熱分解処理による利点は、(1) 窒素
酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOX)、6価クロム
などの有害酸化物の発生量が少なく、また排煙中の塩化
水素濃度が低いなど低公害処理ができる、 (2)処理残渣中の熱しやす《減量が殆んどなく、金属
の回収率が高く、処理残渣の有効利用がしやすいなど、
廃棄物の資源化が図られる、(3)熱分解によって発生
するガスは炭化水素系の可燃ガスであり、燃料として使
用できる などであるが、一般的には低公害処理方法である点と資
源化できる点が重視されている。
しかし熱分解反応は高分子化合物を低分子化することで
あり、分解温度によって低分子化度が変って《る。
固形廃棄物を熱分解した場合、一般的には液体燃料(タ
ール)の収率のよい分解温度は400℃〜550℃であ
り、ガス燃料の収率のよい分解温度は700℃以上であ
る。
固形廃棄物、特にセルローズ系の廃棄物から生成するタ
ールは非常に不安定で、放置しておくと浮誘固形物が発
生し、また臭気が強いため、そのまま使用するためには
かなりの制限がある。
一方分解生成ガスは洗浄するだけでかなりクリーンな燃
料となるため、ガス化した方が燃料として簡単に利用で
きる。
最近のエネルギー不足の状態により、固形廃棄物を燃料
として利用する考えが広まってきた。
現在固形廃棄物を燃料として利用できる技術としては (1)廃棄物を破砕し、不燃物をできるだけ分離して可
燃物の濃度を高めた、廃棄物を固体燃料として使う方法
、 (2)廃棄物を低温で熱分解して、液体燃料、即ちター
ルを収率よく回収し、液体燃料として使う方法、 (3)廃棄物を高温で熱分解してガス化し、ガス燃料と
して使う方法、 (4)廃棄物を分別し、有機分をメタン発酵させて、ガ
ス燃料として使う方法 がある。
しかしながら廃棄物を燃料として評価した場合、 (1)不燃物や水分の含有率が高く、カロリーの低い場
合もある、 (2)燃焼すると有害ガスを発生する原因となる窒素、
塩素、硫黄が含まれている、 (3)形状が不定形であり、種々雑多な物質で構成され
ている。
などの理由により、燃料としては低質燃料である。
しかし、廃棄物をガス化または液化して燃料化した場合
には、精製することによりカロリーも高くなり、取扱い
やすくなり、クリーンな燃料になるため高質燃料化する
ことができる。
廃棄物より生成する液体燃料、即ちタールは前述した如
《固形物が生成するため、燃料としては取扱いにくい。
このため700℃以上の高温で熱分解してガス化し、ガ
ス燃料を回収する方法が多く開発されている。
固形廃棄物の熱分解生成ガスは洗浄するだけで簡単に精
製することができるし、利用範囲も広く、またエネルギ
ー利用効率も高(},固形廃棄物を高温で熱分解し、生
成したガスを精製すれば、そのままでも燃料の高質化と
いう目的は達せられるが、さらに高度処理して都市ガス
として利用できるようにすれば、廃棄物の持っているエ
ネルギーをボイラや加熱炉、焼成炉のような産業用燃料
として使用するよりも、より一層エネルギー利用面およ
び住民の廃棄物に対する意識の改善を進められる利点が
ある。
このような認識のもとに、本発明者らは固形廃棄物を高
温熱分解して生成したガスを更に処理して有用な都市ガ
スを製造する方法を提案するものである。
一般に固形廃棄物の熱分解生成ガスは、主として水素、
一酸化炭素、炭酸ガス、メタン、C2以上の炭化水素よ
りなり、この他不活性ガス及び少量の塩素化合物、硫黄
化合物、アンモニアなどの不純物を含有するものである
以上のような固形廃棄物の熱分解生成ガスをそのまま都
市ガスとするには、以下のような欠点がある。
(1)有害成分(CO,H2S)が多い。
(2)オレフィンなどが多く、ガス導管、ガスバーナそ
の他の部分にガム状物質を生成する恐れがある。
(3)発熱量が低く、燃焼速度が速い。
本発明者らはこれらの欠点を改善して都市ガスとして適
当な性状のガスを得るには、変換方法として低温水蒸気
改質工程が適切であることを見出した。
本発明における都市ガス化としては、固形廃棄物の熱分
解生成ガスを低温水蒸気改質反応を用いてメタンに富み
、この他水素、炭酸ガス及び少量の一酸化炭素を含有す
るガスに変換し、変換されたガスは更に水蒸気分離、脱
炭酸、メタン化又はそれ等の組み合せによりなる後処理
工程で処理して都市ガスに適した性状のガスを製造する
ことをいう。
このようにして得られたガスは更に、増熱、希釈などの
処理を行って都市ガスとして使用することも可能である
しかしながら、低温水蒸気改質工程はLPGやナフサか
ら都市ガスを得るための方法であって、固形廃棄物の熱
分解生成ガスを都市ガス化するためには、従来技術では
解決できない種々の問題があることが明らかになった。
本発明者らは更にこの問題を解決すべく検討を行った結
果、固形廃棄物の熱分解生成ガスを都市ガス化すること
に成功したのでこの点を更に詳述する。
低温水蒸気改質工程は供給ガスに水蒸気を混合し、低温
水蒸気改質触媒に接触させる方法であり、本工程を採用
するに当っては、供給ガス中に含まれる塩素化合物、硫
黄化合物等の上記触媒に対する触媒毒成分の除去方法が
問題であるばかりでな《、熱分解生成ガス中の高濃度オ
レフインが分解重合し前記触媒に炭素析出を起す恐れが
あった。
即ちLPGやナフサを原料とした従来の低温改質工程で
は原料中の硫黄化合物が触媒毒となるため、これを除去
するために水添脱流を行うのが一般的であるが、しかし
この方法を導入するにあたっては以下のような不都合が
ある。
(1) 熱分解生成ガス中には一酸化炭素、炭酸ガス
が共存しており、メタン化反応を併発して反応熱により
著し《温度が上昇し、水添脱硫工程に悪影響を及ぼす。
(2)塩素化合物が共存し脱硫機能を妨げる。
(3)塩素化合物を除去できない。
一方オレフインについていえば炭素析出の観点から供給
原料中のオレフインは制限をはるかに越えている。
しかも水添脱硫工程で水添により著しい発熱を起す恐れ
もある。
このように熱分解生成ガスを都市ガス化するために低温
水蒸気改質工程を採用する場合、熱分解生成ガスを所望
のガスに変換し得る可能性については勿論、そのための
予備処理工程についても全く解決されていなかったので
ある。
第1図は本発明の実施方法の一例を示すブロックフロー
ダイヤグラムである。
以下本発明の詳細な内容を第1図に従って説明する。
処理場に集められた固形廃棄物1は熱分解工程3に供給
される。
ここで固形廃棄物は熱分解炉で熱分解される。
熱分解炉の形式については、固形廃棄物は直接分解炉に
供給できず、一度破砕工程2を通して粒径を小さくする
と同時に粒径をある程度そろえる必要がある。
熱分解炉に流動層炉を使用する場合には、固形廃棄物は
必ず破砕する必要がある。
熱分解生成ガス中に窒素ガスが多量に混入している場合
には、製品ガスの発熱量が低くなるので、熱分解生成ガ
ス中の窒素ガス濃度はできるだけ低い方が好ましい。
このため熱分解方式は自ら決まり、本発明実施のために
使用できる熱分解方式としては、低発熱量の固形廃棄物
では(1) 分解炉と分解熱を供給する燃焼炉の分かれ
ている2塔式流動層方式(特許第871982号)を含
む間接加熱方式 (2)酸素を用いた部分燃焼方式 が考えられる。
高発熱量の固形廃棄物では上記の方法の他に空気を用い
た部分燃焼方式が考えられる。
熱分解は700℃〜900℃で行う。
本発明者らはこの範囲での分解が低温域の場合に比しガ
ス発生量が増大するのみならず、吸着工程6における炭
化水素の損失を減少せしめ、結果としてガス収率を向上
させ、更に洗浄工程4で凝縮液を洗浄液に用いる場合、
適切なpHの液が得られるという利点があることを見出
した。
熱分解炉から出たガスは洗浄工程4で洗浄される。
分解生成ガスの主成分は水素、一酸化炭素、炭酸カス、
メタン、エタン、エチレン、フロピレン、ブタジエン、
ブタン等であるが、微量有害ガスとして塩化水素、アン
モニア、硫化水素、シアン化水素等が含まれており、そ
の濃度は都市ごみの場合、通常塩化水素1000 〜3
000ppm、塩化メチル1000〜1 5 0 0p
pm,アンモニア6000 〜12000ppm,硫化
水素6000〜s o o Oppm1有機硫黄化合物
100〜1000ppm、シアン化水素3oO〜6oo
ppmである。
洗浄工程4は上記有害成分を除去する工程であり、1ヶ
または複数のスクラバを用いる。
通常の熱分解生成ガスに対しては2段のスクラバを用い
ることが望ましい。
本発明の方法には凝縮液を用いる洗浄法が望ましい。
ここでガス凝縮液とは水蒸気を主とするガス中の凝縮成
分が、ガスを冷却する際凝縮して得られる液のことをい
う。
凝縮液を冷却して洗浄液として用いる場合、ガスは洗浄
と共に冷却されて、凝縮液が生成するので、これを洗浄
液として再びスクラバに供給し、一部を排出することに
より何等洗浄液の消費および多量の緋液発生を伴うこと
なしに洗浄が可能となる。
2段スクラバで凝縮液による洗浄の一例を述べると、第
1段のpH8〜9、第2段のpH10〜11の条件下で
洗浄後のガスの有害ガス濃度は塩化水素1 0 〜3
0 ppm,塩化メチル1000〜1500111)m
、アンモニア1〜10ppm,硫化水素2000〜4
0 0 0ppm,有機硫黄化合物100〜1000p
pm、シアン化水素0. 1 ppm以下となる。
熱分解温度は凝縮液の組成、性状と関連し700〜90
0℃の熱分解温度では洗浄に適したpH8〜9の凝縮液
が得られる。
第2段スクラバーのpHを10〜11に保持するためア
ルカリを添加する。
アルカリとしては運転操作上の点から苛性ソーダが好ま
し,い。
洗浄されたガスは必要ならガスホールダに貯留し、また
一部のガスを熱分解工程3に補助燃料として戻してもよ
い。
残部はそのまま、または加圧し脱硫工程5に供給され、
ここで脱硫される。
洗浄工程4を出たガスには塩素化合物としては塩化水素
の他に塩化メチルが含まれており、通常の都市ごみの熱
分解生成ガスでは、洗浄後約1000〜1 5 0 0
ppm程度あり、それ以外の有機塩素化合物の濃度は痕
跡程度である。
硫黄化合物は、硫化水素以外では有機硫黄化合物が10
0〜1000ppm程度含まれている。
脱硫工程5では硫化水素の殆んど全量を除去するのが目
的であり、例えばレドツクス触媒を用いる湿式酸化法、
タカハツクス法、ストレットフオード法などにより硫化
水素の残留濃度が20ppm程度になるようにする。
次にガス中の塩素化合物、硫黄化合物を除去して各々i
ppm以下にする必要がある。
このため吸着工程6で活性炭による吸着処理を行う。
ガス中の塩素化合物は塩化メチルが主体であり、硫黄化
合物は硫化カルボニル、メチルメルカブタンが主体で、
この除去が問題となる。
塩素化合物、硫黄化合物は低沸点成分吸着用活性炭でよ
《吸着されるが、これと同時に高沸点の炭化水素も吸着
される。
このため、低沸点成分吸着用活性炭だけでは吸着容量が
小さく実用的でない。
本発明者らはこの点に検討を加え、熱分解温度を高温側
で行い、高沸点成分の低減を計ること、及びガスをまず
高沸点成分吸着用活性炭に通して高沸点の炭化水素を吸
着させた後、塩素化合物、硫黄化合物を低沸点成分吸着
用活性炭層で吸着させる方法をとることにより、この問
題を解決した。
この方法を用いることにより、塩素化合物及び硫黄化合
物を大きな吸着容量で、且つ殆んど完全に除去すること
が可能であり、しかも再生吸着を繰返しても活性炭の吸
着能力は低下しないことが判明した。
ここで高沸点成分吸着用活性炭とはメタノール吸着法に
よる細孔半径15人までの累積細孔容積が0.3cc/
V以下の活性炭をいう。
一方低沸点成分吸着活性炭とは、前記累積細孔容積が0
.35CC/f?以上の活懺をいう。
吸着工程6では脱硫工程5からのガスをまず高沸点成分
吸着用活性炭層に通し、ついで低沸点成分吸着用活性炭
層に通すことによって触媒毒成分の除去が行われる。
以上のように吸着工程6で塩素化合物と一緒に残留硫黄
分も除去されるので、低温水蒸気改質触媒に対する触媒
毒の問題は解決された。
しかしながら本発明においては、吸着工程6を経たガス
を低温水蒸気改質工程7に供給する以前、何等かのトラ
ブルになる前段工程からの硫黄化合物の漏洩から触媒を
保護するために酸化亜鉛脱硫剤にガスを接触させるなど
の脱硫工程を設けることができる。
オレフイン(C2H4)については水蒸気改質触媒上に
炭素析出を起し活性を低下させると考えられるので水添
しておくべきであるが、水添反応による温度上昇が大き
いのでそれも困難である。
よってオレフィンは水蒸気改質触媒に対して悪影響を及
ぼすという常識に逆って、オレフインを含有する固形廃
棄物の熱分解生成ガスを用いて低温水蒸気反応実験を行
ったところ、予想に反して触媒上への炭素析出は起きな
いことが判った。
吸着工程6を出たガスは低温水蒸気改質工程7に供給さ
れる。
この工程は上記ガスに水蒸気を混合し、通常250〜5
50℃の温度でニッケルなどの第8族金属を主成分とす
る低温水蒸気改質触媒に接触せしめて、メタンに富み、
この他水素、炭酸ガス及び少量の一酸化炭素を含有する
ガスへの変換を行う工程である。
この工程は大気圧以上の圧力、好ましくは10kg/c
ylG以上の圧力で行う。
水蒸気は所望の製品ガスを得るに必要な量を加える。
これは実験により、与えられた原料ガスにつき変換の条
件下で容易に決定し得る。
変換には種々の形式の接触反応器を使用できるが、断熱
固定床反応器は構造が簡単で本発明の方法に適した反応
器である。
変換は主として02以上の炭化水素と水蒸気の反応によ
るメタン、水素、酸化水素( CO, CO2 )の生
成のほか、酸化炭素の水素化によるメタンの生成が同時
に起る。
この反応は著しい発熱反応であるから、前記断熱固定床
反応器を用いる場合には、接触温度を所望の範囲に保ち
得ない場合がある。
このような場合には反応器を多段に設け、供給ガスの一
部と水蒸気の全量を第1段の反応器に供給し、反応器か
らの流出ガスを冷却して再び残部のガスの一部をこれに
加えて次段に供給し、順次反応を進行せしめることがで
きる。
各段における供給温度は通常250〜550℃の範囲が
好ましい。
低温水蒸気改質触媒は既に述べたように第8族金属元素
を主成分とし好ましくは耐熱性担体に担持された触媒で
あって上述の反応を促進する優れた能力を持ち、且つ耐
水蒸気性のある触媒であることが望ましい。
現在LPG、ナフサなどの低温水蒸気改質触媒として広
く使用されている触媒は勿論、上記条件を備えたメタン
化触媒などであっても使用が可能である,低温水蒸気改
質工程7からの生成ガスは変換ガスと未反応水蒸気との
混合物である。
最終的に都市ガスを得るには、この混合物を水蒸気分離
、脱炭酸、メタン化、またはそれの組み合せよりなる後
処理工程8で処理する必要がある、後処理工程8の典型
的な例は以下の通りである。
(1)混合物を冷却して水蒸気を凝縮し、分離して都市
ガスとして使用。
(2) 水蒸気分離後、脱炭酸してから都市ガスとし
て使用。
(3)混合物をメタン化し、水蒸気分離を行い都市ガス
として使用。
;(4)混合物をメタン化し、水蒸気分離、脱炭酸して
都市ガスとして使用。
(5)水蒸気分離後メタン化して都市ガスとして使用。
(6)水蒸気分離後、メタン化、脱炭酸してから都市ガ
スとして使用。
(7)水蒸気分離後、脱炭酸、メタン化してから都市ガ
スとして使用。
以下実施例につき説明する。
実施例 1 本実施例を第2図を用いて工程順に説明する。
熱分解工程 第1表に示す組成の都市ごみを間接加熱方式である2塔
式流動層式の熱分解炉10で熱分解した。
この熱分解炉10は分解炉11と燃焼炉1202つの深
層流動層炉より構成されており、お互に循環パイプ13
,14で結合されている。
流動媒体としてけい砂を用い、それぞれの炉下部15,
16から吹き込まれる流動ガスにより循環パイプ13,
14を通り燃焼炉12から分解炉11へ、分解炉11か
ら燃焼炉12へとけい砂が循環する。
分解炉11にライン17から供給された都市ごみは熱分
解され、生成ガスは炉頂からライン18を通って次の工
程に導かれる。
一方けい砂と析出した炭素は燃焼炉12に導かれて、炭
素はライン1 9 , 20より供給される燃焼空気、
必要あればライン21より供給される補助燃料により燃
焼して除去される。
この燃焼熱で加熱されたけい砂は再び分解炉11に循環
パイプ14を通って供給される。
なおこのような熱分解炉については既に公知である(特
許第871982号)。
本実施例で用いた分解炉11は最大内径2m、高さ13
.7mであった。
第1表に示す組成の都市ごみを9 8 1 kg/時の
供給速度で分解炉11に送り、700℃で熱分解した。
発生したガスはライン18に導いて洗浄工程へ供給した
第 1 表 木くず 3.2重量% 金属類
2.3重量%繊維 2.8〃
ガラス、砂 0.8〃紙 46.
4 ” 皮革、ゴム 0.1〃廚芥
38.1 〃 低位発熱量 1 2
1 7 Kcal /kgプラスチック 6.3
〃 洗浄工程 洗浄工程では、ライン18からのガスは第1段スクラバ
22に入り、ここでタンク23からクーラ24を経てラ
イン25より供給される凝縮液と接触し、洗浄並びに冷
却が行われる。
この場合アルカリの添加なしに液のpHは8〜9という
適切な範囲に保たれた。
ガスは更にライン29を経て第2段スクラバ26に入り
、洗浄、冷却される。
この場合、タンク27の凝縮液に5%のか性ソーダ溶液
をライン28より添加してpHを10〜1lに調節した
冷却で生成した過剰の凝縮液はライン30から排出され
た。
洗浄されたガスはライン31を経て次の工程に送られた
脱硫工程 脱硫工程ではレドツクス触媒として1−4ナフトキノン
−2−スルフオン酸ソーダを用いた湿式脱硫法(タカハ
ックス法)を採用した。
ライン31からのガスは吸収塔32に入り、ここで上記
触媒を含有する吸収溶液と接触して硫化水素が除去され
る。
本工程から第2表に示す組成及び総発熱量のガスを23
6Nm’/時の流量で得た。
? 2 表 H2 24.76容量% N2
2.59容量%CO 31.50 u H2S
<10ppmCo16.75 〃HCI <10
ppmCH413.62 〃NH3 <10ppmC
2H46.51 〃HCN <10ppmC2H6
0.89 〃 R−SH <0.
1容量%C3H6 1.62 ” R Cl 15
00ppmC4H80.83 // C4H1oO.53 // 総発熱量 4
8 8 6 K Cal / N?FL”第2表に示す
通り不純物は殆んど除去されているが、低温水蒸気改質
工程に要求される水準にはまだ到達していない。
残留する塩素化合物、硫黄化合物を要求する水準まで除
去するため、このガスをライン33で次の吸着工程へ送
った。
なお大部分のガスはライン73でガスホールダに送られ
焼却処分された。
吸着工程 第2表に示した組成のガスを5000NJ/時の流量で
ライン33より吸着塔34 ,35に交互に切換えて通
した。
吸着塔34,35にはそれぞれ3. 3 kgの高沸点
成分吸着用活性炭よりなる活性炭層36,37を下部に
、3.6kgの低沸点成分吸着用活性炭よりなる活性炭
層38,39を上部に設けてある。
吸着塔34にガスを通過させてライン40から塩素化合
物硫黄化合物を含まないガスが4800.J/時の流量
で得られた。
吸着開始後155分で出口にippmの塩素化合物が検
出されるに至って、バルプ操作によりガスを吸着塔35
に通過させた。
なおこの時点においてもガス中には硫黄化合物は全く検
出されなかった。
一方ライン41から吸着塔34にスチームを供給し、活
性炭層36,38の再生を行った。
なお、脱着ガスとスチームはライン42から排出した。
再生により吸着容量は回復し、吸着一再生を27回繰り
返しても塩素化合物に対する吸着容量は殆んど変らず、
破過時間は158分であった。
第3表に吸着処理されたガスの組成を示す。
第 3 表 CH, 1 4.2容量% C2H46.7 1/ C2H60.9 // H2 25.7容量% Co 32.6 〃CO2
17.2 tt HC I T race H2S T race N22.5容量% R − SH T race R − C I T raceなお、この
工程でのガス損失は供給ガス量の約4容量%であった。
低温水蒸気改質工程 第3表に示した組成のガスを4 8 0 0NI/時の
流量でライン40からコンプレツサ43へ送り1 5
kg/cvlGに昇圧した後、加熱炉44で350℃に
加熱し、ライン45から水蒸気を14.6kg/時の流
量で送入し、ガスと混合し、再び加熱炉46で加熱した
後、断熱固定床反応器(触媒量2. 4 kg充てん)
47に供給して低温水蒸気改質触媒48に接触させ変換
を行った。
主要な条件及び結果第4表に示す。
第 4 表 反応圧力 1 4 kg/cr/tG反
応器入口温度 350℃ 反応器出口温度 500℃ 生成ガス 変換ガス流量 5950J/時 変換ガス組成 CH4 2 3.7容量% H2 34,0 〃 CO O.9 u CQ2 39.2 1/ N2 2.2 〃 未反応水蒸気流量 13.4kg/時なお、触媒上
に炭素の析出がな《、連続的な変換が可能であった。
後処理工程 ライン49からの生成ガスを冷却器50で冷却し未反応
水蒸気を凝縮させ気液分離器51で変換ガスから分離除
去して第5表に示す組成のガスを5950NJ/時の流
量で得た。
第 5 表 CH4 23.7容量% H234.0 /I CO 0.9 〃 CQ239.2 // N22.2〃 実施例 2 本実施例では、低温水蒸気改質工程を2段に行う以外は
実施例1と全《同様の装置を用いた。
即ち第3図のように、実施例1と同じ断熱固定床反応器
47及び52を直列に設け、第3表に示した組成のガス
を加熱炉44で350℃に加熱し、その一部のガスにラ
イン45から水蒸気を加え得られた混合ガスを加熱器4
6で350℃に加熱して第1段断熱固定床反応器47に
供給した。
該反応器からの流出ガス流53にガスの残部54を加え
冷却器55で350℃に冷却したガスを第2段断熱固定
床反応器52に供給し、ライン56の生成ガスを冷却器
57で冷却して水蒸気を分離してライン58から製品ガ
スを得た。
主要な条件、結果は第6表に示す。
第 6 表 水蒸気供給量 14.6kg/時ガス供給量
4800N7/時 第1段反応器への 2400NJ/時 ガス供給量 第1段反応器への 350’C ガス供給温度 第1段反応器から 500℃ の生成ガス温度 第2段反応器への 2400N77時 ガス供給量 第2段反応器への 350℃ ガス供給温度 第2段反応器から 515℃ の生成ガス温度 圧力 1 2. 5 kg/crAG
製品ガス 流量 5330N,g/時 組成CH4 29.3容量%H2
26,3 〃 Co 1.6 〃 co2 40.4 1/ N22.4〃 なお実験後触媒を観察したところ、第1段反応器、第2
段反応器とも、触媒上に炭素の析出は認められなかった
実施例 3 本実施例は第4図に示すように、実施例2におけるライ
ン56で導かれる生成ガスをメタン化し、脱炭酸する以
外は実施例2と同一の装置同一条件で行われた。
ライン56のガスを直列に設けた2個のメタン化反応器
75,60に通過させ、得られた生成ガスを冷却器61
、気液分離器62を通して水蒸気を分離し、炭酸ガス吸
収塔63で脱炭酸した後ライン64より製品ガスを得た
各メタン化反応器に供給するガスの温度は熱交換器74
,59を用いて250℃に冷却した。
第7表に主要な条件、結果を示す。
第7表 圧力 1 0.5 3g/cdlG第1段供給ガ
ス温度 250℃ 第1段生成ガス温度 356℃ ,?第
2段供給ガス温度 250℃ 第2段生成ガス温度 270℃ メタン化反応器 型式:第1段、第2段共に断熱固定床反応器触媒:メタ
ン化用ニッケル触媒 触媒量:2.4kg/塔 第2段反応器出口ガス組成(水蒸気を除《)流量 40
60Nl/時 CH447.0 容量% CO46.8容量%H23
.0 1I N23.2 //Co
O.01 〃 製品ガス 製品ガス量 2110N.g/時 製品ガス組成 CH4 88.0 容量% H25.6 〃 CO 0.5〃 Co O.01 tt N2 5.9 tt 発熱量 8 5 8 0 Kcal /Nrrt
ガス性状は都市ガスに好適であった。
実施例 4 900℃で第1表に示した組成の都市ごみを熱分解する
以外は実施例3と同様な装置、方法、条件で都市ガス化
を行った。
主要な条件結果は第8表、第9表に示す。
吸着工程に供給されるガス組成を第8表に示し、低温水
蒸気改質工程に供給されるガス組成および第2段メタン
反応器出口ガス組成および製品ガス組成と各ガスの流量
を第9表に示す。
第 8 表 H2 30.49容量% N22. 5容量
%CO 28.96 H2S <1 0ppm?
O 17.29容量% HCI
<1 0 ppmCH41 2.4 1 N
H3<1 0 ppmC2H4 6.4 1
HCN <10ppmC2H60.
5 5 R−SH <0.1容量
%C3H60.8 8 R−CI <1
0 0 0 ppmC4H80.26 C H Trace 発熱量
4 3 6 1 K cal /N771”4 1
0 第 9 表 低温水蒸気改質工程供給ガス 第2段)l−7反
製品ガス応器出ロガス CH4 12.5容量% 48.l 容量
% 87.8 容量%C2H4 6.8
tt−一 C2H40.611 −
−H230.8 1/ 3.
2 II 5.9 //Co
29.3 // 0.01 /
l O.01 #Co217.5 /
/ 45.5 // 0.
5N22.5 // 3.2 1/
5.8 ”流量 4800 Nl
/時 3790 Nl/時 2070 Nl/
時比較例 第5図に示したような装置を用いて、低沸点成分吸着活
性炭を7ゆ充てんした活性炭層68,69を持っている
活性炭吸着塔66.67に第2表に示した組成を持つガ
スをライン65より5000N7/時の流量で吸着塔6
6に流したところ第10表に示すような組成のガスがラ
イン70より得られた。
吸着開始後190分で吸着塔出口でlppmの塩素化合
物を検出したので、バルブ操作によりガスを吸着塔67
に流した。
ライン71よりスチームを送入し吸着塔66の活性炭の
再生を行った。
しかし再生吸着を繰返すと破過時間が短かくなり、27
サイクルで破過時間は90分に低下した。
実施例1では27サイクルの再生吸着操作を行っても吸
着容量は変らず、破過時間も158分であった。
このため、ガス中の塩素化合物を除去するための吸着用
活性炭は低沸点成分吸着用活性炭?け使用したのでは長
時間の使用に耐えないことが明確となった。
第10表 CH4 14.1容量% CO 32.6容量%
C2H46,7〃CO 17.4〃 C2H60.9 /I N22.7 //H225.
6 〃 なお低沸点成分吸着用活性炭は実施例1で使用したもの
と同一の活性炭であった。
以上の実施例で明らかなように、本発明の方法によれば
、固形廃棄物を熱分解して生成したガスを都市ガスに適
した種々の組成のガスを得ることが可能である。
例えば実施例3のガスはそのままでメタン88.5容量
%、H25.6%、N25.9%、発熱量85 80K
Cal/Nm” 40℃圧力12.5kg/crAG
の優れた都市ガスが得られる。
製品の粗ガス原料(洗浄ガス)に対する熱量比率は分解
温度700℃で74%、分解温度900℃で81%であ
った。
都市ごみの場合、本発明の方法によれば、都市ごみを熱
分解し、ガス化してこれを都市ガス化し、これをブタン
でカロリー調整して12A規格の都市ガスを製造する場
合、ごみ収集人口のガス消費量の約10%を補給するこ
とができる。
更に、本発明で採用したような一連の予備処理工程によ
れば、ガス変換の長期にわたる連続操業が可能となり、
しかも経済的である。
特に比較例から明らかなように、本発明の方法によれば
、活性炭の消費が著しくてい減できるという利点を有す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施方法の一例を示したブロックフロ
ーダイヤグラムである。 第2図は実施例1を説明するためのフローシートであり
、第3図は実施例2を説明するためのフローシートであ
り、第4図は実施例3を説明するためのフローシートで
ある。 第5図は比較例を説明するためのフローシートである。 第1図、1・・・・・・都市ごみ、2・・・・・・破砕
工程、3・・・・・・熱分解工程、4・・・・・・洗浄
工程、5・・・・・・脱硫工程、6・・・・・・吸着工
程、1・・・・・・低温水蒸気改質工程、8・・・・・
・後処理工程、9・・・・・・都市ガス、第2図、10
,11・・−・・・熱分解炉、12・・・・・・燃焼炉
、13,14・・・・・・循環パイプ、15,16・・
・・・・流動ガス、17・・・・・・廃棄物、18・・
・・・・分解生成ガス、19,20・・・・・・燃暁空
気21・・・・・・補助燃料、22・・・・・・第1段
スクラバ、23・・・・・・タンク、24・・・・・・
クーラ、25・・・・一・凝縮液、26・−・・・・第
2段スクラバ、27・・・・・・タンク、28・・・・
・・か性ソーダ、29・・・・・・ガス、30・・・・
・・排出凝縮液、31・・・・・・ガス、32・・・・
・・吸収塔、33・・・・・・脱硫ガス、34 , 3
5・・・・・・吸着塔、3B,37・・・・・・高沸点
成分吸着活性炭層、38,39・・・・・・低沸点成分
吸着活性炭層、40・・・・・・ガス、41・・・・・
・水蒸気、42・・・・・・脱着ガス、43・・・・・
・コンプレッサ、44・・・・・・加熱炉、45・・・
・・・水蒸気、46・・・・・・加熱炉、47・・・・
・・低温水蒸気改質反応器、48・・・・・・触媒、4
9・・・・・・反応ガス、50・・・・・・冷却器、5
1・・・・・・気液分離器、第3図、52・・・・・・
第2段低温水蒸気改質反応器、53・・・・・・第1段
反応器出口ガス、54・・・・・・供給ガス、55・・
・・・・冷却器、56・・・・・・第2段反応器出口ガ
ス、57・・・・・・冷却器、58・・・・・・改質ガ
ス、第4図、59・・・・・・冷却器、60・・・・・
・第2段メタン反応器、61・・・・・・冷却器、62
・・・・・・気液分離器、63・・・・・・脱炭酸塔、
64・・・・・・製品ガス、74・・・・・・冷却器、
75・・・・・・第1段メタン反応器、第5図、65・
・・・・・供給ガス、66,67・・・・・・吸着塔、
68,69・・・・・・低沸点成分吸着活性炭、TO・
・・・・・吸着ガス(精製ガス)、71・・・・・・水
蒸気、72・・・・・・脱着ガス。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 固形廃棄物を熱分解して得られるガスを都市ガス化
    するにあたり、熱分解温度を700℃〜900℃の高温
    域で行い、得られたガスをまずガス凝縮液を以て洗浄し
    、ついでアルカリを添加したガス凝縮液を以て洗浄した
    後硫化水素を除去し、さらにメタノール吸着法による細
    孔半径15人までの累積細孔容積が0. 3 cc/
    t以下の活性炭層と、メタノール吸着法による細孔半径
    15λまでの累積細孔容積が0.35CC/?以上の活
    性炭層とを通過させた後、低温水蒸気改質工程に供給し
    、該工程からの生成ガスを水蒸気分離、脱炭酸、メタン
    化またはそれらの組合せよりなる後処理工程で処理する
    ことを特徴とする固形廃棄物の都市ガス化法。
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