JPS598277Y2 - 電磁継電器の接点バネ組 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電磁継電器の小形化，薄形化を可能とする接点
バネ組に関する。

従来電磁継電器のコイル端子は、ボビンやプラスチック
ケースに取り付けられており、接点ばね組だけを小型化
した従来の電磁継電器では、このようなコイル端子配置
によりさらに小型化，薄型化をはかることが困難であっ
た。

第１図はこのような従来の電磁継電器のコイル端子と接
点バネ組の配置を示す分解斜視図であり、１は電磁石コ
イル、２はコイルボビン、３はコイル端子、４．４’は
固定電極、５，５′は固定電極４，４′とそれぞれ導通
した固定電極端子、６は固定電極と固定電極端子を一体
的に固着した樹脂モールド、７，７′は可動接点バネ、
８，８′は可動接点バネ７，７′とそれぞれ導通した可
動接点端子、９は可動接点バネと可動接点端子を一体的
に固着した樹脂モールドである。

図の電磁継電器では、薄形化をはかるため樹脂モールド
６の固定電極４，４′に対する位置は中央部より片側（
図では右側）に偏位し、樹脂モールド９の可動接点バネ
７，７′に対する位置は、前記樹脂モールド６に対し反
対側（図では左側）に偏位するようにしてあり、可動側
は固定側の上下に２個配設してある。

そしてこのような固定電極を有する樹脂モールド平板を
用いて接点バネ組を組立てる際には上，下の樹脂モール
ド９で固定電極４，４′をこれらの片側（図では左側）
で挾持することによって、樹脂モールド部分をたがいち
がいに組合せて重なりを避け、薄形化をはかつている。

しかしコイル端子３はコイルボビン２又は電磁継電器を
おおう図示しないプラスチックケース等に設けられてい
るため、接点バネ組のみ薄形化の工夫がされていても全
体として小形化，薄形化をはかることが困難な欠点があ
った。

本考案はこのような欠点を除去するため、固定電極とコ
イル端子とを電気的に相互に絶縁して平板状の樹脂モー
ルドに一体的に固着したもので、以下図面について詳細
に説明する。

第２図は本考案の固定電極部分についての一実施例を示
す斜視図であり、１０，１０′は固定電極、１１，１１
′は固定電極端子、１２．１２’はコイルのリード線接
続電極、１３．１３’はコイル端子、１４は固定電極１
０．１０とコイル端子とを電気的に相互に絶縁し同一平
面内でモールドし平板状に形威した樹脂モールドである
。

また１５は電磁コイル、１６．１６’はコイルのリード
線である。

図から明らかなように固定電極１０．１０’及びコイル
のリード線接続電極１３．１３’は樹脂モールド１４の
両端面から夫々水平に突出しており、一方、固定電極１
０．１０’の固定電極端子１１．１１’及びコイル端子
１３．１３’は樹脂モールド１４の両側面からおのおの
引き出され、樹脂モールド平面と直角に下垂せしめてあ
る。

このような固定電極を用いて接点バネ組を組立てる際に
は、第１図の樹脂モールド６のかわりに第２図の樹脂モ
ールド１４を用い、可動接点バネの固着された樹脂モー
ルド９の平板面でコイル端子側のリード線接続電極１２
．１２’面を両側から挾持する。

電磁コイル１５のリード線１６．１６’は前記リード線
接続電極１２．１２’の端部に接続される。

このときリード線接続電極１２，１２′とコイル端子１
３．１３’を入れ換えることは自由である。

このような接点バネ組の構或では、固定電極と可動接点
バネを固着するための厚みを有する平板状の樹脂モール
ドをたがいちがいに配置して重ねることによる従来から
の薄形化の効果に加え、コイル端子を固定電極と共に平
板状の樹脂モールド中に組込んだことによりボビンが不
要となってコイル部を薄形化でき、全体として電磁継電
器の大幅な小形化，薄形化がはかれる効果がある。

第３図は本考案の固定電極部分についての他の実施例を
示す斜視図であり、１７．１７’はコイルリード線１６
．１６’を接続するリード線接続電極、１８は樹脂モー
ルド１４に一体に固着され両側から可動接点バネの樹脂
モールド平板により扶持される締結板である。

図で固定電極１０．１０’とコイル端子１３，１３′及
び締結板１８はそれぞれ相互に電気的に絶縁されており
、また、締結板１８は図から明らかなように樹脂モール
ド１４の一方の端面から水平に突出せしめてある。

このような固定電極を有する樹脂モールド平板を用いて
接点バネを組立てる際には、締結板１８の両側から可動
側の樹脂モールド９で扶持すれば良い。

このためコイル端子１３．１３’のリード線接続電極１
７．１７’を上方に向け且つコイル端子１３．１３’を
前と同様に樹脂モールド１４の側面中央部から夫々引き
出し樹脂モールド平面と直角に下垂せしめてある。

電磁コイル１５のリード線１６．１６’はコイル端子１
３．１３’のリード線接続電極１７．１７’におのおの
接続してある。

以上説明したように本考案によれば、電極的に相互に絶
縁された固定電極とコイル端子とが同一の樹脂モールド
に一体的に固着されているので、従来のようなコイル端
子を設けるための格別の空間を必要とせず、したがって
これを用いて電磁継電器の小形化，薄形化をよりはかる
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電磁継電器のコイル端子と接点バネ組の
配置を示す斜視図、第２図は本考案の固定電極部分の一
実施を示す斜視図、第３図は本考案の固定電極部分の他
の実施例を示す斜視図である。 ７．７′・・・・・・可動接点バネ、１０，１０′・・
・・・・固定電極、１３，１３′・・・・・・コイル端
子、１４・・・・・・樹脂モールド、１８・・・・・・
締結板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定電極とコイル端子とを電気的に相互に絶縁して同一
   平面内で一体形威した平板状の固定電極樹脂モールドと
   、該樹脂モールドの前記固定電極の突出した面と反対側
   の端面から前記固定電極と平行に固着・突出した平板と
   、該平板を両面から扶持する可動接点バネの固着された
   平板状の可動接点バネ樹脂モールドとから構威したこと
   を特徴とする電磁継電器の接点バネ組。