JPS598198B2 - スラツジ凍結処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はスラツジを凍結后融解して固形分と水分とに
分離したあと脱水装置によってスランジケーキを形成す
るスラツジ凍結処理装置に関するもので、特にこの発明
は搬送ベルトに付着した凍結スラッジをこの搬送ベルト
から剥離する手段に関するものである。

従来のこの種スランジ処理装置は第１図に示すようにス
ラッジタンク２１内に浸漬された冷却ドラム２２の外周
面に凍結付着した凍結スラッジ２３を、この冷却ドラム
２２の外周面の所定位置に圧着する掻き落し装置２４に
より掻き落し、ベルトコンベア２５によって外部に排出
するようになされていろため、冷却ドラム２２には凍結
スランジ２３０強度と付着力に打ちかつて回転させる駆
動動力を必要とするばかりでなく、掻き落し装置２４に
よって変形したり破損しない強度の高い冷却ドラム２２
が要求される。

また、冷却ドラム２２の外周面に凍結付着した凍結スラ
ッジ２３の破壊は、掻き落し装置２４の先端が凍結スラ
ッジ２３Ｋ不連続・不規則に食い込んで充分に大きな力
が発生したときに割れ、そして冷却ドラムから剥離され
るため、必然的に冷却ドラム２２Ｋ「回転むら」や騒音
と振動の原因となる。

この振動等は、凍結作用が順次進行している冷却ドラム
２２０表面のスラッジにも伝達されるので、このスラツ
ジの凍結作用や熱効率も低下する欠点がある。

また、上記掻き落し装置２４の先端は、常時、冷却ドラ
ム２２の外周面に圧接さねているため、スラツジ中の粒
子によってその摩耗がきわめて早く掻き落し装置の交換
が遅れろと、掻き取り能力が低下し、凍結スラソジ２３
の一部が冷却ドラム２２の外周面に残存したまま回転す
ることになり、スラソジ処理量が著しく低下する欠点が
ある。

この発明はかかる点に着目してなされたもので、上述し
たような掻き落し装置を必要とせず、凍結スラツジを常
に確実に剥離するようにしたスラソジ凍結処理装置を提
供しようとするものである。

すなわち、第２図〜第４図は倒れもこの発明の一実施例
を示すもので、まず、第２図において、１はスラツジ５
を貯溜するスラツジ貯溜槽、２は配管３ａ．３ｂおよび
加熱ローラ４を経て上記貯溜槽１のスラツジをスランジ
処理タンク６に送給するポンプ、７は駆動装置９により
所定速度で回転される中空状の冷却ドラム、８はこの冷
却ドラム７と、これに隣接する中空状の加熱ドラム４と
に巻き掛けられた搬送ベルトで、この搬送ベルト８は不
透水性でしかも熱良導体のベルト状材料が使用されてい
る。

１３は冷却ブライン１１を配管１２ａ，１２ｂおよび冷
凍機１４、ならびに冷却ブラインヘング１０を経由して
循環させるためのブラインポンプ、１５は搬送ベルト８
から剥離した凍結スラツジを一時的に貯溜するための凍
結スラソジ貯溜槽１６はこの凍結スラソジ貯溜槽１５か
ら供給された凍結スラソジを加熱融解して脱水し、スラ
ソジケーキを作る脱水装置である。

次に、第３図は上記冷却ドラム７の縦断面図で、９ａは
駆動ベルトを巻掛けたプーリ、９ａは複数の軸受、６ａ
は上記スラツジ処理タンク６の上部開口縁に取付けられ
、上記冷却ドラム７の端面に摺動自在に接触して開口を
シールするゴム製のシール片である。

次に、第４図は上記加熱ローラ４の縦断面図で３ａ，３
ｂは上記配管、４ａは流体継手、４ｂは軸受、５は内部
を流通するスランジである。

この発明は上記のように構成されているので、いま、ボ
ンプ１３および冷凍機１４を運転すると、冷却ブライン
１１は冷却ドラムＴ→配管１２ａ→ポンプ１３→冷凍機
１４→配管１２ｂ→冷却ブラインヘンダ１０の経路で常
時循環され、上記冷却ブラインヘツダ１０から冷却ドラ
ムγの内周面に吹き付けられる冷却ブライン１１の温度
は約−Ｉ ＱＣ以下になる。

また、冷却ドラム７は駆動装置９によって時計方向にゆ
っくりと回転し、スラソジ処理タンク６内のスラッジ５
に浸漬されて搬送ベルト８の外表面に付着したスラソジ
５は最低温度の冷却ブラインヘツダ１０に近接するにつ
れて次第に凍結し搬送ベルト８に凍結付着する。

そして、この凍結スラソジ５ａが加熱ローラ４まで搬送
されてくると、冷却ドラム７と加熱ローラ４との曲率半
径の変化によって必然的に曲げ作用を受け、内部に割れ
を発生する。

一方、上記加熱ローラ４にはスラッジ貯溜槽１から送ら
れてきた温度の高い（０℃以上）スラッジ５Ｋよって加
熱されているため、上述した要領によって、搬送ベル｝
７に凍結付着して搬送されてきた凍結スランジ５ａは、
この搬送ベルト７が加熱ローラ４によって加熱されるこ
とにより付着面のみが融解し始めると共に上述したよう
に、この加熱ローラ４の小さい曲率半径によって剥離さ
れた凍結スランジ貯溜槽１５に落下するわけである。

なを、上記加熱ローラ４内を流通するスラッジ５は、搬
送ベルト７上の凍結スランジ５ａと間接的に熱交換する
ため温度低下して冷却ドラム７内に送給されるから、ス
ラッジ５を凍結するときの熱負荷の軽減作用もあること
はいうまでもない。

以上述べたように、この発明によれば、凍結スランジの
剥離に従来のように機械的な掻き落し装置を必要としな
いため、冷却ドラム７の駆動動力はきわめて小さくてよ
く、また冷却ドラムの剛性は、駆動ベットの張力に耐え
る程度の簡単な構成ですむため、装置全体の原価低減に
著しく貢献するものである。

また、この発明によれば、従来のように掻き落し作用に
伴なう振動の発生がないので、スランジ凍結の阻害原因
がなくなりスランジの凍結作用や熱効率が低下するよう
なこともない。

さらに、この発明は冷却ド才ムγよりも曲率半径の小さ
い加熱ローラ４によって、凍結スランジ５ａに曲げ作用
を与えるようにしたので、凍結スランジ５ａが搬送ベル
ト８から剥離し易くなる効果も有している。

なお、加熱ローラ４の加熱源としてスラソジ処理タンク
６′へ供給する前の未処理スランジを用いるようにすれ
ば、凍結スランジと熱交換することによって未処理スラ
ッジが予冷されることになり、スランジの凍結効率を向
上させることができる効果も有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のスラッジ凍結処理装置を示す断面図、第
２図〜第４図は何れもこの発明の一実施例を示すもので
、第２図は冷却ドラムを断面にして示す配管図、第３図
は冷却ドラムの縦断面図、第４図は加熱ローラの縦断面
図である。 図面中、４は加熱ローラ、５はスラツジ、５ａは凍結ス
ラツジ、６はスラツジ処理タンク、７は冷却ドラム、８
は搬送ベルト、１０は冷却ブラインヘッダである。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示す。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ スラツジ処理タンク内のスラツジに外周面の一部を
   浸漬し内部に冷却ブラ４ンを貯溜した冷却ドラムと、こ
   の冷却ドラムよりも曲率半径の小さい加熱ローラとに巻
   きかげられた搬送ベルト、および上記冷却ドラムの内周
   面に冷却ブラインを吹き付ける冷却ブラインヘッダを備
   え、上記搬送ベルトの外表面に付着形成された冷凍スラ
   ツジを上記加熱ローラによる加熱作用と曲げ作用とによ
   って剥離するようにしたことを特徴とするスラツジ凍結
   処理装置。 ２ 加熱ローラを経てスラソジ処理タンク内に送給され
   ろスラツジをこの加熱ローラの熱源としたことを特徴と
   する特許請求の範囲第１項記載のスラソジ凍結処理装置
   。