JPS597807B2 - 紡績機械の情報を収集する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 紡績工場内の一群のリング紡績機械の動作状態に関する
情報を収集して紡績機械の保守点検を行ない糸の生産効
率を高めることが従来提案されている。

例えば、米国特許第３５２３４１３号および同第３６８
０２９８号には一つまたはそれ以上のリング紡績機械を
トラバースするように少なくとも一台の移行ユニットを
所定の移動経路に沿って移動するように支持し、移行ユ
ニットと一緒ニ移動する検出器から情報を収集すること
が記載されている。

これらの米国特許を参照すれば、移行ユニットの検出器
に応答してトラバースされる各紡績機械の状態を検出す
るデータ装置を一群のリング紡績機械に関連して設ける
ことができることが理解されるであろう。

上述した米国特許に記載の情報収集の方法および装置は
満足すべきものではあるが、収集した情報とこの情報を
取り出した紡績機械との相関関係を正確に知る必要があ
る。

従来、単一の個々の紡績機械に対して一台の移行ユニッ
トを設けることによってこの問題を解決することが米国
再発行特許第２７５０１号で提案されている。

他の方法として、米国特許第３５２３４１３号および同
第３６８０２９８号に記載のように一台の移行ユニット
を多数の紡績機械に共用する一方、データ装置の一部を
形成する処理装置にプログラムを与え、一台の紡績機械
から他の紡績機械への移行ユニットの移動を判定し、記
憶装置を更新することにより、トラバースされている個
々の紡績機械の記録を維持するこも提案された。

かかる更新された記憶装置により、個々の紡績機械から
収集されたデータを適正に記憶し考慮に入れることがで
きる。

このように情報収集方法および装置が発展するにつれ、
先に述べた二つのいずれの提案にも問題があることがわ
かってきた。

その第一は、個々の特定の紡績機械に一台づつ移行ユニ
ットを割当てるのでは、特定数の紡績機械を満足裡に監
視するのに多くの移行ユニットを必要とし、従って設備
費が高くつくし後に情報収集装置を保守点検するのも大
変である。

また任意の時点でトラバースされている紡績機械を識別
するために更新される記憶装置を使用するものにおいて
は、記憶装置は移行ユニットの「軌道を見失」って、ト
ラバースされている特定の紡績機械を不正に判定するこ
とがある。

一旦このような不正な判定がなされると長時間にわたっ
て蓄積されてきたデータは正確な値を失うことになる。

以上に鑑み、本発明の目的は収集した情報とこの情報に
関連するトラバースされるリング紡績機械との正確な関
連づけを容易ならしめることにある。

この目的を達成するに当り、識別検出装置を移行ユニッ
トに装着してこれと一緒に移動させ、識別信号を発生し
てデータ装置に伝達するようにする。

対応するトラバースされる紡績機械に対して所定の関係
で符号化装置を装着して、識別検出疲置によってこの符
号化装置を走査トラバースするようにする。

識別検出装置と識別符号化装置は、前者が後者を走査ト
ラバースするときに協働して、特定の個々の紡績機械に
独特に関連せしめられた識別信号を発生する。

本発明の他の目的は、特定の個々の紡績機械の独特な識
別を、電気スイッチ装置を２進コードの形で作動させる
ことにより、リング紡績機械からの情報の収集と関連し
て行なうことにある。

後述するように、かかる２進コードパターンは識別信号
の多様化を許容し、かくして特定の移行ユニットによる
多数の紡績機械からの情報収集の能力を拡大する。

更にかかる識別信号の発生は、２進コードパターンの範
囲内で特定の個々の紡績機械に対する移行ユニットの移
動方向を指示する可能性を開らく。

以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。

図面を参照するに、本発明は複数のリング紡績機械に関
連して使用するのに特に有用なものとして示されており
、紡績機械のあるものが紡績工場内に複数の列に配置さ
れて符号１０で示されている（第１図）。

一台またはそれ以上の移行ユニット１１が所定の移行経
路に沿って紡績機械１０をトラバースするように支持さ
れている。

図面において、移行ユニット１１は米国特許第３ ３
０４５７１号に記載の第四の実施例と実質的に同じであ
る。

この特許に記載の如く、各移行ユニット１１は紡績機械
１０の上方に延びた軌道１２に沿って移動するように支
持されている。

一般にかかる軌道は第１図に示すように所謂Ｈループ形
状の閉ループを描く。

各移行ユニットは軌道に沿ってこれを駆動する駆動装置
を有し、かくして移行ユニットは所定の間隔で自動的に
紡績機械をトラバースする，リング紡績機械１０はロー
ビングの形でストランド材料を受け入れ、このストラン
ド材料を延伸（ドローイング）して細くし、この細めら
れたストランド材料を加撚または紡糸して糸を形成する
装置を有する。

リング紡績機械の各種装置は当業者に周知であり、移行
ユニット１１と一緒に移動する検出器がこれら各種装置
と協働して糸切れを検出する。

トラバースされる紡績機械１０により通常形成されるス
トランド材料の状態で監視するために移行ユニット１１
に検出器（図示せず）が装着される。

検出器に応答し、監視されるストランド材料の状態から
トラバースされる紡績機械の糸切れ状態を検出するデー
タ装置が設けられ、このデータ装置は関連する先行特許
に記載のように更に他の装置を含くみうる。

データ装置は感知装置に作動的に連絡せしめられて感知
装置から受けた信号から各紡績機械の動作状態を検出し
適当な形の表示を行なう処理装置を含くむ。

本発明によれば、移行ユニット１１と一緒に移動するよ
うに移行ユニット１１に識別検出装置２０が装着され、
この識別検出装置は紡績機械識別信号を発生してデータ
装置に伝達する。

識別検出装置は対応する複数の経路を走査トラバースす
るように配列、装着された複数の電気スイッチ装置を含
くむ。

識別検出装置２０は好ましくは図示するように、懸吊さ
れた分割部材２１Ａ，２１ＡＣ，２１ＢＣ，２１Ｂの配
列で装着された発光ダイオードの形の光源とフォトトラ
ンジスターの形の光電装置との複数の組を含くむ。

かくして分割部材は第３図に見られる如くそして後から
詳細に説明するようにそれらの間に三つの経路またはチ
ャネルを形成する。

識別コード化装置３０が対応するトラバースされる紡績
機械１０に対して所定の関係で装着されている。

後から詳細に説明するように、識別符号化装置３０は検
出装置２０によって走査トラバースされるように装着さ
れている。

この走査トラバースは第３図から明らかになるであろう
が、第３図に見られる如く直立したリブ３１，３２，３
３が検出装置２０の懸吊部分の間に形成されたチャネル
を通して櫛のように通過せしめられる。

符号化装置３０の突出したリブ３１，３２，３３は本発
明の好ましい実施例においては光遮断装置として作用し
、対をなす発光ダイオードからの光がフォトトランジス
ターに入るのを阻止することによってフォトトランジス
ター電気スイッチ装置を作動させる。

符号化装置３０は特定の個々の紡績機械に関連せしめら
れた信号を２進符号イリる。

更に説明すると符号化装置３０の直立しカ゛リブの部分
が第５図に仮想線で示されている。

各符号化装置３０は所定寸法の中央のリブ３２と外方リ
ブ３Ｌ３３を有する。

組立て時には外方リブ３１，３３の部分の選択された一
つが破断して除去される。

かかる選択された除去により、検出器２０が符号化装置
を走査トラバースする時に個々の特定の紡績機械に関連
する信号が発生される。

２進コード化の技術者に容易に理解されるようにリブ３
１，３３に四つの部分を設けることにより１６個の符号
化された識別の可能性が開らかれる。

リブは特定の位置的関係を有する。

更に、符号化装置３０によって作動される電気スイッチ
装置も互いに特定の位置的関係を有する。

その結果、リブに対するスイッチの作動順序は特定の個
々の紡績機械１０に対する移行ユニット１１の移動方向
を示す信号を発生するのを許容するようになされる。

かくして適当な論理回路により移行ユニット１１の移動
方向を知ることができる。

本発明は更に紡績機械の動作状態と非動作状態とを区別
する装置を設けることを意図する。

即ち、発光ダイオードの形のフレームパワー信号装置４
０が軌道１１に装着される。

軌道１１に最も隣接して懸吊装着部分２１Ａに光によっ
て作動される装置または適当な光電スイッチ装置を設け
ることによりフレームパワー指示器４０の照明または非
照明状態を検出することができる。

かくして、特定の紡績機械が非動作状態にあれば、移行
ユニット１１がこの識別された紡績機械のトラバースを
開始するときにその紡績機械から有効なデータが導出さ
れないことがデータ装置に報告される。

第２図に示す如く、各リング紡績機械１０に対して一対
の符号化装置３０を設けるのが好ましい。

各対のそれぞれはトラバースされる紡績機械の両端（第
２図において一方は左端、他方は右端）に隣接して装着
される。

このように構成すれば移行ユニット１１はいずれの方向
にもトラバースすることができる。

第６図に関連して説明するように電気スイッチ装置とゲ
ート装置との協働により識別信号が発生される。

なお、第６図には識別信号の発生と伝達を行なう回路が
概略的に示されている。

電子回路の技術者なれば第６図が比較的に概略的である
と考えられるであろうが、後の説明と組合わせ考えれば
かかる回路を容易に設計しうるであろう。

更に詳細に説明すると、符号化装置３０の外方リブ３１
，３３が情報チャネルＡ，Ｂを示し、中間のリブ３２が
情報チャネルＣを示すものと見れば、発光ダイオードと
フォトトランジスターとの対を各チャネルごとに図示の
如く設けることができる。

更に、識別検出器２０に電力が与えられうることを示す
ために指示器発光ダイオード２２を設けうる。

各フオＩ−ｔ−ランジスターからの出力は適当に増巾さ
れ、情報チャネルＡ，Ｂからの出力は米国特許第３６８
０２９８号に記載されたのと少くともほぼ同様に送信機
インターフェースに実質的に直接与えられ、中間リブ３
２を感知するチャネルＣからの出力は方向感知ゲートを
通して送信機インターフェースに入る。

フレームパワー指示装置４０およびそれに組合わされた
フォトトランジスターにより適当な信号を適当なゲート
に送ることができ、識別検出器２０から導出される信号
と協働して米国特許第３７２６０７２号に記載の如き中
断装置の動作を非作動とすることができる。

更に、かかる信号はトラバースされている紡績機械から
捕捉されるべきデータを無効にするために施与すること
ができる。

というのはかかるデータは不正確であるかも知れないか
らである。

フレームパワー指示装置は上述したように光作動される
トランジスターに指向される一つの発光ダイオード４１
を含くむ。

更にフレームパワー指示装置の動作を容易に監視しうる
ようにするために、軌道の外から容易に見うるように第
二の警告発光ダイオード４２が装着される。

【図面の簡単な説明】

第１図は紡績工場のリング紡績機械の平面図、第２図は
本発明による一台の紡績機械と一台の移行ユニットの拡
大平面図、第３図は第２図の移行ユニットと支持軌道の
一部分の一部断面正面図、第４図は第２図および第３図
の一部分の一部断面斜視図、第５図は第３図および第４
図に示した装置の一部分の分解斜視図、第６図は本発明
の装置の電気回路を概略的に示す図であり、図中１０は
紡績機械、１１は移行ユニツ＋、２０は識別検出装置、
３０は識別コード化装置である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 紡績工場の一群のリング紡績機械の動作状態に関す
   る情報を収集する装置であって、一つまたはそれ以上の
   紡績機械をトラバースするように所定の経路に沿って移
   動するように支持された少なくとも一台の移行ユニット
   を備え、この移行ユニットに装着された検出器によって
   トラバースされる紡績機械によって通常形成されるスト
   ランド材料を監視するようにし、更に移行ユニットに装
   着した検出器に応答してトラバースされる紡績機械の各
   々の状態を検出するデータ装置を備え、トラバースされ
   る紡績機械に対する収集した情報の相互関係づけを容易
   ならしめるデータ装置における改良において、 移行ユニットと一緒に移動するようにこの移行ユニット
   に装着されて紡績機械識別信号を発生してデータ装置に
   伝達する識別検出装置、およびトラバースされる対応す
   る紡績機械に対して所定の関係で装着されて前記検出装
   置により前記符号化装置を走査トラバースする識別符号
   化装置を備え、前記検出装置が前記符号化装置を走査ト
   ラバースしたときに前記識別検出装置と符号化装置とが
   協働して特定の個々の紡績機械に独特に関連せしめられ
   た識別信号を発生するようにしたことを特徴とする装置
   。 ２ 前記識別検出装置が複数の対応する通路を走査トラ
   バースするように配列されて装着された複数の電気スイ
   ッチ装置を含み、前記識別符号化装置が前記通路の対応
   する部分に整合して装着された少なくとも一つのスイッ
   チ作動素子を含み、前記検出装置が前記符号化装置を走
   査トラバースするときに前記電気スイッチ装置の少なく
   とも一つを作動させるようにした特許請求の範囲第１項
   記載の装置。 ３ 前記識別検出装置が対応する複数の通路を走査トラ
   バースするように配列されて装着された光源と光電スイ
   ッチ装置との複数の組を含み、前記識別符号化装置が前
   記通路対応する部分に製合して装着された少なくとも一
   つのスイッチ作動遮光素子を含み、前記検出装置が前記
   符号化装置を走査トラバースするときに前記電気スイッ
   チ装置の一つを作動させるようにした特許請求の範囲第
   １項記載の装ｉ ４ 前記識別符号化装置がトラバースされる各紡績機械
   に対して一対の符号化装置を含み、その一方を対応する
   トラバースされる紡績機械の一端に隣接して装着し、他
   方を他端に隣接して装着した特許請求の範囲第２項また
   は第３項記載の装置。 ５ 前記識別符号化装置が、前記の複数の電気スイッチ
   装置を２進コードの形で作動させる相互関係で装着され
   た複数のスイッチ作動素子を含む特許請求の範囲第４項
   記載の装置。 ６ 前記識別検出装置と符号化装置が協働して前記の特
   定の個々の紡績機械に対する移行ユニットの移動方向を
   示す信号を発生するようにした特許請求の範囲第４項記
   載の装置。