JPS597726Y2

JPS597726Y2 - 電子銃の支持装置

Info

Publication number: JPS597726Y2
Application number: JP15188979U
Authority: JP
Inventors: 弘次安井
Original assignee: 日本電気ホームエレクトロニクス株式会社
Priority date: 1979-10-31
Filing date: 1979-10-31
Publication date: 1984-03-09
Also published as: JPS5667654U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は陰極線管の電子銃の支持装置に関するものであ
る。

陰極線管の電子銃の一例を第１図に示すと、１はファン
ネル部、２はファンネル部１から延びるネック部、３は
ファンネル部１とネック部２及びフェース部（図示せず
）からなるバルブを示す。

又、４はネック部２に収納した電子銃で、これは第１及
至第５の各グリッド電極Ｇ１，Ｇ２，Ｇ３，Ｇ４，Ｇ５
を同一中心線上に一連に配列し、各々の周面にピン（図
示せず）を突設し、ピンの各先端をガラス棒５，５に埋
設して、一連に位置決め固定している。

又、第１グリッド電極Ｇ１内にはカソード（図示せず）
が同軸的に固定され、第５グリッド電極Ｇ５には電子銃
を支持する複数個（図面では２個）のバネ体６が固定さ
れている。

尚、７はゲッター支持体である。

上記バネ体６は第２図に示すように、略中央部６ａを折
曲してへ字状の形状を有し、そして略中央部６ａに小さ
な切起し片８を設けて、この切起し片８を第５グリッド
電極Ｇ５のフランジ９に溶接固定している。

又、バネ体６の両端部６ｂ，６Ｃは夫々折曲方向と反対
方向に彎曲させている。

そして、バネ体６の一端部６ｂをネック部２内壁面に弾
圧接触させ、他端部６Ｃをファンネル部１の内面に塗布
形威した黒鉛等の導電膜１０を介してネック部内壁面に
弾圧接触させ、電子銃４の先端部をネック部２内に支持
し、且つ、導電膜１０のアノード電圧をバネ体６を介し
て電子銃に印加させている。

ところで、陰極線管の動作中にバルブ３に外部衝撃が加
わると、電子銃４はバネ体６や、弾性のあるリード線１
４で両端部が支持されているとはいえ、電子銃が振動し
てバネ体６の特に先端部６Ｃが導電膜１０上を摺動して
スパークを発生することがあった。

これにより導電膜１０の一部が蒸発して不純ガスを発生
し、バルブ３の真空度を低下させたり、バネ体６と導電
膜１０との電気的接続を悪化させてノイズを発生する等
の要因となっていた。

これを防止するため、バネ体６の先端部６Ｃを導電膜１
０に強く弾圧接触させておくことが考えられるが、バネ
体６の先端部６Ｃを導電膜１０に強く弾圧させると、電
子銃４の挿入時に先端部６Ｃが導電膜１０を削り、この
削られた導電膜１０の粉末は異物となってバルブ３内に
残って電極間での放電の原因となるという問題があった
。

本考案は上記従来の問題点に鑑み、これを解決したもの
で、バネ体を機械的支持用バネと電気的接続用バネとの
一体物で形或した電子銃支持装置を提供する。

以下、本考案の実施例について説明する。

いま本考案を第１図に示した陰極線管に適用した場合、
本考案は第３図及び第４図に示すバネ体１６を電子銃４
の先端部に固定して電子銃をネック部２内に支持する。

このバネ休１６は第２図のバネ体６と同様な形状の支持
用バネ１７と、支持用バネ１７の略中央部１７ａ側面
から伸延させた電気接続用バネ１８とで形或される。

支持用バネ１７の折曲した略中央部１７ａには切起し片
１９が設けられ、両端部１７ｂ，１７Ｃは夫々内
側に彎曲されている。

又、電気接続用バネ１８は支持用バネ１７の先端部１７
Ｃ側に支持用バネ１７と並行して伸延され、その先端
部１８ａは支持用バネ１７の先端部１７Ｃより突出す
るように設定してある。

又、支持用バネ１７と電気接続用バネ１８は金属平板を
プレス加工した一体物で形或する他、例えば両者を別個
に形成してから溶接して一体化するようにしてもよい。

そして、このバネ体１６を複数個第５グリッド電極Ｇ５
のフランジ９に切起し片１９を溶接することにより固定
している。

次にバネ体１６による電子銃支持要領を第５図より説明
する。

即ち、電子銃４をネック部２内に従来と同様に挿入する
。

この時、バネ体１６の各端部１７ｂ，１７Ｃ，
１８ａはネック部２内壁面に押し上げられて、第４図
鎖線で示すようにバネ体１６は変形し、この状態のまま
各端部１７ｂ，１７Ｃ，１８ａはネック部２
内壁面を弾圧してスライドしていく。

そして電子銃４を第５図の定位置まで挿入したところで
、電気接続用バネ１８の先端部１８ａをファンネル部
１の導電膜１０に弾圧接触させ、他方支持用バネ１７の
両端部１７ｂ，１７ｃをネック部２の内壁面に弾
圧接触させるつまり、導電膜１０が支持用バネ１７の先
端部１７Ｃに接触しないように導電膜１０を形或してお
く。

そして、この支持用バネ１７で電子銃４の先端部を支持
し、他方、アノード電圧の印加は電気接続用バネ１８で
行なう。

従って支持用バネ１７の両端部１７ｂ，１７Ｃを
ネック部２内壁面に十分強く弾圧接触させることが可能
で、これによって電子銃４の支持強度を増すことができ
る。

又、電気接続用バネ１８は導電膜１０に電気的接触する
だけでよいから、先端部１８ａを導電膜１０に強く弾
圧させる必要がないので電子銃を挿入時に導電膜１０を
削ることもない。

また、電子銃は支持用バネ１７で強固に固定されている
ため動作中に衝撃が加わっても電子銃の振動が抑圧され
、電気接続用バネ１８は接触圧が小さくても導電膜１０
からはずれることがなく、スパークを発生することも抑
圧される。

このような支持用バネ１７の支持圧や電気接続用バネ１
８の電気接触圧は夫々のバネの長さや、板厚、幅或いは
折曲角度などでもって簡単に調整される。

尚、本考案は上記実施例に限定されることなく、例えば
、導電膜１０を支持用バネ１７の先端部１７Ｃが接触
しないように形或すれば、電気接続用バネ１８の先端部
１８ａは支持用バネ１７の先端部１７Ｃより突出さ
せなくてもよい。

また、支持用バネ１７の先端部１７Ｃ側に電気接続用
バネを固着するようにしてもよい。

以上説明したように、本考案は電子銃先端部を支持する
バネ体を機械的支持用バネと、電気的接続用バネに分け
たから、機械的支持用バネのバネ圧を強くし、電気的接
続用バネのバネ圧を適当に弱くすることにより、電子銃
の支持強度が向上し、又、電子銃をネック部に挿入する
際に導電膜が破損するようなことが解消され、従ってス
パークの発生や不純ガスの発生が防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は陰極線管の要部側断面図、第２図は電子銃を支
持する従来のバネ体の斜視図、第３図は本考案によるバ
ネ体の実施例を示す平面図、第４図は第３図バネ体の側
面図、第５図は第３図バネ体を用いた陰極線管の要部側
断面図である。１・・・ファンネル部、２・・・ネック部、３・・・バ
ルブ、４・・・電子銃、１０・・・導電膜、１６・・・
バネ体、１７・・・支持用バネ、１８・・・電気接続用
バネ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

電子銃の先端に固着した支持用バネによりネック部内壁
面に支持用バネを弾圧接触して電子銃を支持するように
した電子銃の支持装置において、支持用バネより弾性が
弱く、かつ一端を支持用バネに固着した電気接続用バネ
を具備しファンネル部内面に形或した導電膜に電気接続
用バネを弾圧接続し、支持用バネは導電膜と接続しない
ようにネック部内壁面に弾圧接触させたことを特徴とす
る電子銃の支持装置。