JPS5971914A - 火葬炉の燃焼方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は火葬炉の燃焼方法に関し、特に発煙。

発臭を効果的に防止する燃焼方法に関する。

従来技術 火葬炉の燃焼において発煙９発臭を防止することは公害
防止の観点から非常に重要な課題となっている。

発煙１発臭を防止するための最も簡単な方法は処理能力
の大きい火葬炉を用いることであるが、このような火葬
炉は設備費が高くつき、また消費燃料が多く、さらには
炉の吸収熱量が多いため大間 葬時間が長くなるなどの背があるため現実的でない。

特許公報昭５４−１２１５７号に１つの改良型燃焼方法
が示されている。この燃焼方法は、発熱量の高い棺を焼
却するときは少ない燃焼量で、最も発熱量の高い副葬品
を焼却するときは空気だけを送る様に、棺、遺体からの
発生熱量に応じて、燃油量を自動的に加減するようにし
たものである。

上記改良型燃焼方法によれば、燃焼過程において排ガス
の最も多い棺、副葬品燃焼時の排ガス量を低く押さえる
ことができ、これにより発煙の防止を図ることができる
。

ところが、この方法は、発臭防止の点においては不十分
である。発臭は、遺体が燃焼する際最も大きく、また遺
体の重量が重い程大きくなるため、上記方法によれば、
遺体重量が平均以上である場合にはその発臭量が火葬炉
の再燃焼炉の能力を越え、その結果、臭気の残った排ガ
スが炉外に排出されることがある。

発明の目的 したがって、本発明の目的は、遺体の燃焼から生ずる臭
気の除去を遺体の体重ランクに応じて適切に行うことの
できる火葬炉の燃焼方法を提供することである。

発明の構成・作用 上記目的を達成するために本発明に係る燃焼方法は次の
ように構成した。

すなわち、遺体の重量ランクに応じて、重い遺体はどよ
り長時間でかつより低燃焼（燃油量が少ないことうで燃
焼するとともに、遺体の燃焼過程を燃え易い内部の燃焼
時間帯と難燃性である内臓・頭部等の燃焼時間帯とに区
分し、後者の時間帯の初期時間帯における燃焼を前者の
時間帯の燃焼より高燃焼に設定する一方、後者の時間帯
の後期時間帯における燃焼度を漸減するようにしたこと
を特徴としている。

発明の効果 上記の如く構成することにより、重い遺体はどゆっくり
と燃焼されるので、その排ガスは火葬炉の再燃焼室によ
り長い時間滞留することが可能となりしたがって排ガス
中の臭気が十分に消去される。

また、難燃性部分の初期燃焼を高燃焼にすることにより
燃焼時間の短縮化を図ることができる。

さらに、難燃性部分の後期燃焼の度合を漸減することに
より燃料消費の節約を図ることができる。

実施例 以下に、図示の実施例について本発明を具体的に説明す
る。

第１図に火葬炉の全体を、第２図にその詳細を示してい
る。

第１図において、１は火葬炉本体、３は再燃焼炉、２は
火葬炉本体１と再燃焼炉３とを連通ずる煙道、４は燃焼
用空気ブロワ−１５はブロワ−４と火葬炉本体１とを連
通ずる空気管、６は再燃焼炉３に接続された煙道、７は
煙道６に設けた排風機、８は排風機７より伸びる排気ダ
クト、９は排気ダクト８に連通ずる排気筒である。

第２図によく示すように、火葬炉本体１の燃焼室１０は
その前面の断熱扉１４が開閉自在になっており、その内
部に棺を載置した台車１２を搬入するようになっている
。

上記火葬炉本体１の後壁には開口２８ａと空気口２８ｂ
を形成している。そして、開口２８ａには火葬炉用バー
ナ２４を設けており、一方空気口２８ｂには前記空気管
５を接続している。

上記バーナ２４には燃料管２３を介して燃料供給装置２
０を接続している。上記燃料管２３には燃料主弁２１お
よび燃料制御弁２２を設けている。

上記空気管５は二叉に分岐しており、その一方５ｂが、
前記したように空気口２８ｂに接続し、他の１つ５ａが
上記バーナ２４に接続している。

分岐管５ａ、５ｂには夫々スロットルバルブ２５゜２９
を設けている。

図中、２７．３１は夫々コントロールモータであって、
夫々プログラムコントローラ３３で制御されるようにな
っており、モータ２７は燃料制御弁２２およびスロット
ルバルブ２５に、またモータ３１はスロットルバルブ２
９に夫々作用するようになっている。

一方、再燃焼炉３は、その前壁に開口１１を有し、この
開口１１に再燃焼炉用バーナ１５を装着している。そし
て、このバーナ１５は燃料供給管１９を介して前記燃料
供給装置２０に接続している。この燃料供給管１９には
燃料主弁１６を設けている。

上記サーモカップル１７はバーナ１５に接続されていて
、設定温度（７５０’−８５０℃〕になったときにはバ
ーナ１５に燃量漸減信号を発する一方、設定温度以下に
なったときに燃量漸増信号を発し、再燃焼炉内温度を自
動的に設定温度に維持している。

上記プログラムコン１−ｏ−ラは、遺体の体重ランクに
応じて、時間に対応したバーナ２４の燃焼状態すなわち
燃料量を制御するものであって、重量ランク別の燃焼パ
ターンを記憶している。

上記の火葬炉は次の要領で操作される。

（１）先ず、火葬炉本体１内に棺１３を搬入後、プログ
ラムコントローラ３３に遺体の重量を入力し、排風機７
および燃料供給装置２０を運転して準備を整え、燃料主
弁１６を開いて再燃焼バーナ１５に点火する。

て検知され、設定温度（７５０℃〜８５０°Ｃうに達す
ると自動的に信号を発して再燃焼炉バーナ１５の作動を
制御する一方、ブロワ−２４を運転するとともに、燃料
主弁２１を開いてバーナ２４に着火する。そして、これ
と同時に、プログラムコントローラ３３．コントロール
モータ２７，３１も運転状態にする。

（３）　　プログラムコントローラ３３には前述の如く
予め遺体の重量ランク別燃焼パターンが記憶されており
、遺体の重量よりみて最適のプログラム番号を選択すれ
ば、自動的に選択されたパターンに基いて第３図に示す
如く燃焼量と燃焼時間を制御する。

第３図の燃焼パターンについて説明する前に、第４図に
ついて遺体、棺、副葬品の一般的燃焼過程を説明する。

尚、第３図において縦軸は排ガス量を、横軸は燃焼時間
を示している。

第３図に示すように、棺と副葬品は燃え易く、一般に最
初の十数分間でほとんど燃焼する。そしてこの時間帯の
排ガス量は非常に大きく不完全燃焼となって煙や臭気が
発生し易い。遺体は棺、副葬品が燃焼し終った時点から
本格的に燃え始める。

遺体から発生する排ガス量は棺や副葬品はどではないが
臭気の強さは最も大きい。

さて、次に第３図に示した燃焼パターンについて詳細に
説明する。尚、第３図において、縦軸は燃料の排ガス量
や遺体等の燃焼排ガスをも含めた全体の燃焼排ガス量を
示し、横軸は燃焼時間を示している。

燃焼パターンは符号ｇ−Ｉ　、ｇ−ＩＩで示すように遺
体の体重ランクに応じて異ならしめている。

ｇ−Ｉは標準体重（例えば６０　Ｋ？　）の遺体の燃焼
パターンを、ｇ−ＩＩは標準体重より重い（例えば７０
孕〕遺体の燃焼パターンを示している。

（１）火葬炉用バーナ２４の着火時 バーナはその特性上最大燃焼量と最少燃焼量との間に、
いわゆるターンダウンレシオ（Ｔｕｒｎｄｏｗｎ　ｒａ
ｔｉｏ　）があり、また安全着火のための最低燃料点を
有している。

このため、プログラムコントローラ３３に着火信号が入
力されると、プログラムコントローラ３３は上記安全着
火最低燃料点Ｐになるようにコントロールモータ２７．
３１を制御してから火葬炉用バーナ２４に点火命令を発
信して着火する。

（２）棺着火 火葬炉用バーナ２４に着火後、燃料量を（Ｐ）（約２０
００００ｋｃａ７／ｈ）、燃焼時間を（ｉ）（約２分〕
の状態に制御しつつ棺に着火する。

（３）棺、副葬品ならびに遺体の一部燃焼時棺に着火す
ると、木材特有の急激な燃焼状態となり排ガス量が急激
に増大すると共に酸素欠乏状態となり発煙を生じやすく
なる。

これに対処するためプログラムコントローラー３３は予
め設定された燃焼パターンに基いて燃料量を（ｑ）（約
１０００００ｋＣａ７／ｈ）、燃焼時間を（Ｊ）（約６
〜８分）の最小燃料燃焼を行うようコントロールモータ
ー２７．３１を制御する。

−万古燃焼炉に於ては、前述の如く再燃焼炉温度計１７
によって自動的に設定温度に制御されている。

これにより火葬初期の発煙（４）が完全に排除されるこ
とになる。

（４）遺体燃焼時（その１つ 棺ならびに副葬品の燃焼が進行すると遂次遺体の各部に
転入し、棺、副葬品が燃え尽きた後は遺体のみの燃焼に
入る。

この時期に於ては、遺体の重量によって、その脂肪分な
らびに水分に大きな個人差があり、特に脂肪分の燃焼に
必要な空気量および水分から生ずる蒸気量等からの排ガ
ス量を十分に制御する必要があり、これを行わない場合
は再び発煙１発臭の原因となる。

したがって、この時期においては、遺体の体重ランクに
応じて燃料量ｒ（約２５０，０００〜３５０，０００ｋ
ｃａｌ／ｈ）、燃焼時間ｋ（約１５〜２５分）を制御す
る。すなわち遺体の体重が軽い場合は例えば燃焼パター
ンｇ−Ｉに示すように制御し、また遺体の体重がそれよ
り重い場合には例えば燃焼ノ々ターンｇ−■に示すよう
に燃料量ｒが少なくなる一方燃焼時間ｋが長くなるよう
に制御する。プログラムコントローラには重量ランクに
対応した燃料量と燃焼時間の組み合せパターンがプログ
ラム番号として記憶されているので、その番号の選択を
あらかじめ火葬炉用バーナ着火前にその選択を行う。

したがって、相対的に重い遺体は時間をかけてゆるやか
に燃焼することになるため、その燃焼ガスは再燃焼炉内
に相対的に長い時間滞留して完全に高温酸化され、した
がって煙はもとより臭気も十分に消去される。

（５）遺体燃焼時（その２〕 遺体燃焼時（その１〕において燃え易い内部が順次燃焼
し、これにより、水分が蒸発するとともに脂肪の大部分
が燃焼されると、難燃性である頭部や内臓が残る。この
難燃性部分は量的には少なく、また発生臭気は少ない。

したがって、この難燃性部分の燃焼に際しては、燃焼を
早めるために、燃料量をＳ　（３００，０００〜４５０
０，０ＯＯｋＣａＩ！／Ｊに高め時間１（１０〜１５分
）の間燃焼する。尤もこの時間帯においても遺体の体重
ランク別の燃焼パターンとしており、パターンｇ−Ｉに
対し、パターンｇ−■においては燃料量がより少なくま
た燃焼時間がより長くなっている。

（６）遺体燃焼時（その３〕 この時期になると遺体の殆んどは焼却されており、局所
的な難燃部分が残るのみとなる。

−万人葬炉内の蓄熱量も大きくなっているので燃料量は
順次減少させることができる。

このため、燃焼時間（ｒｒ］）（ｎ）（０）に対応して
燃料量を（【＋ｕ＋■）に制御する。

この場合に於いて、燃料量がＨに達し燃焼時間（０）の
規定時間が経過するとプログラムコントローラーから信
号を発し、操作員が火葬の完全終了を確認して直ちに第
２図２１の燃料主弁を閉じて消火する。

上記の如く本実施例は、再燃焼炉の着火から火葬炉本体
における火葬の終了までをすべて自動的に行うものであ
って、特に遺体の重量ランクに応じて燃料量と燃焼時間
を変えて発煙９発臭を完全に防止したものであって、従
来の燃焼方法にみられる一定燃料燃焼法や固定パターン
による非科学的燃焼方法にない以下の如き優れた効果を
有するものである。

（１）第３図ｆＰ）（ｉ＋で明らかなように火葬炉着火
時には火葬炉バーナの安全着火燃料条件でバーナ点火が
行われる。

（２）第４図ｆａ）（ｂ）　ｆｃ）　［ｄ）で明らかな
ように、火葬初期１の発煙発臭時には第３図（ｑ）（ｊ
）の如く火葬炉バーナの最小燃料燃焼条件を維持するこ
とにより、点火、消火の繰り返しによる発煙発臭を防止
し、併せて炉負荷の軽減を計る。

（３）遺体火葬中は第３図（”＋Ｓ＋Ｊｕ＋ｖ）（Ｊ７
＋ｍ＋ｎ、０〕の如く、遺体の重量に対応した燃焼パタ
ーンによって最適燃焼条件下で火葬を行うことができる
ので設備能力を効率よく活用できる。

（４）　　この結果火葬初期の燃焼条件を満足するため
に過大な設備を必要とした従来の燃焼条件が、第３図ｆ
ｈｌの如く合理的な燃焼条件下で火葬が行われることに
より、発煙発臭の防止のみならず火葬炉を小型化し、燃
料使用量をも大巾に節減することが可能となる。

（５）火葬炉から最大排ガス量が減少することは、再燃
焼炉の規模を小さくすることができるため再燃焼炉の燃
料使用量を節減することが可能となる。

（６）火葬炉内に於いて、棺、副葬品、遺体等の合計燃
焼量の最大値が抑えられることにより、当然必要酸素量
が減少し、排ガス量も少なくなる。

それ故、燃焼用空気ブロワ、煙道、排風機、排気ダクト
、排気筒等が比例的に小型化でき、建設費を減少できる
。

（７）燃焼パターンの選択はプログラムコントローラに
より容易に遺体の体重ランクに対応したプログラム番号
を指定することができ、操作者が未経験者てあっても操
作の誤りを犯すことがなく、勘や特別な技能を必要とし
ないので安定確実な火葬業務を遂行できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る方法を実施するための火葬炉の全
体概略図、第２図は第１図の詳細断面図、第３図は本発
明に係る方法による燃焼パターンを示すグラフ、第４図
は遺体、棺、副葬品の一般的燃焼過程を示すグラフであ
る。 １・・・火葬炉木体、３・・・再燃焼炉、１３・・・棺
、１５・・・再燃焼炉用バーナ、２４・・・火葬炉用バ
ーナ、３３・・・プログラムコントローラ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）遺体の重量ランクに応じて、重い遺体はどより長
   時間でかつより低燃焼で燃焼するとともに、遺体の燃焼
   過程を燃え易い内部の燃焼時間帯と難燃性である内臓・
   頭部等の燃焼時間帯とに区分し、後者の時間帯の初期時
   間帯における燃焼を前者の時間帯の燃焼より高燃焼に設
   定する一方、後者の時間帯の後期時間帯における燃焼度
   を漸減するようにしたことを特徴とする火葬炉の燃焼方
   法。