JPS597036Y2

JPS597036Y2 - 食肉スライサ−の上押え装置

Info

Publication number: JPS597036Y2
Application number: JP3869579U
Authority: JP
Inventors: 信次柳田
Original assignee: 南常鉄工株式会社
Priority date: 1979-03-23
Filing date: 1979-03-23
Publication date: 1984-03-03
Also published as: JPS55138098U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、食肉スライサーの上押え装置に関し、肉箱
内に嵌入する上部コンベアの両側を支承した上押え枠体
の前端部を肉箱の前端部両側に沿って案内する縦溝を傾
斜させることによって、上部コンベアの前端が、肉箱の
前面に沿ってほぼ垂直に昇降するように改良したもので
ある。

上部コンベアを取り付けた上押え枠体の基部を肉箱の側
壁の中央上部に支点軸を有する開閉操作レバーに枢着し
た、いわゆる２節リンク形式の上押え装置は、肉箱の前
端部両側に付設した左右一対の縦溝と、それに嵌合する
よう設けた上押え枠体の前端部両側のピンをガイドとし
て、肉箱内で上部コンベアを昇降させるようになってい
るが、従来の上記縦溝は、肉箱の前端面と平行な垂直の
縦溝を設けていたので、上部コンベアと材料との接触位
置が高い場合には、該コンベアの前端の押え位置が後退
して送り力、扶持力に劣る欠点があった。

また、該コンベアの高い位置での接触位置を可及的に前
進させると、その前端が丸刃の回転面に介入する危険も
ある。

そこで本考案は、上記従来の欠点を除去するために、上
記縦溝を傾斜させ、その上部では上押え枠体のピンとの
当接位置が肉箱の前端面よりも後退し、下部では可及的
に前進することができるようにすることによって、肉箱
内を昇降する上部コンベアの前端部が、丸刃の回転面と
ほぼ平行に移動できるようにしたものである。

以下に本考案を図面に示す実施例について説明する。

Ａは食肉スライサーの丸刃、Ｂは丸刃Ａに向けて往復し
つつ、底部に設けた下部コンベアＣａと上押え装置の上
部コンベアｃｂとの間に扶持した材料肉塊を送り出す公
知の肉箱である。

上押え装置は、肉箱Ｂの両側壁Ｂ′の中央上部外側に共
通の支点軸１を有する開閉操作レバー２と、前記上部コ
ンベアｃｂの両側を支承して、その基部３′を開閉操作
レバー２に枢着した上押え枠体３とからなる公知の２節
リンク形式の上押え装置である。

上部コンベアｃｂは、上押え枠体３の前部に互いに平行
に横架した３本の送リローラ４と、同ローラ４の一側に
それぞれ固定したスプロケット５と、同スフ゜ロケット
５とを上押え枠体３の基部の枢着軸１に装着したスプロ
ケット６との間に張設したチェン７とを備え、枢着軸３
′のスプロケット６と一体に装着した歯車８を、開閉操
作レバー２の前記支点軸１に遊嵌した上送り原動歯車９
に噛合させることにより図示時計回りに回転する。

上押え枠体３は、その前端部両側に突出させた左右一対
のピン１０を、肉箱Ｂの前端部内側面に対設した縦溝１
１に嵌合させ、同溝１１の前縁１１′に上記ピン１０の
側面を当接させつつ、肉箱Ｂ内で昇降する。

上記縦溝１１は、上部が肉箱Ｂの後方に向けて後退し、
下部が肉箱Ｂの前縁部Ｂ／／に接近するように傾斜して
設けられており、丸刃Ａの回転面に対して非平行に形或
されている。

以上のように構或したこの上押え装置は、肉箱Ｂ内に嵩
高の材料を収容して、その上面に上部コンベアｃｂを圧
接させた場合、すなわち、上部コンベアｃｂが図中虚線
で示す高い位置にあるとき、上押え枠体３は、縦溝１１
の前縁１１′上部にピン１０が掛止されることにより、
前進を阻まれて従来の場合に比べて後退しているが、該
枠体３が水平に近い姿勢をとることにより上部コンベア
ｃｂの前端部Ｃ′ｂが該ピン１０の設置位置よりも前方
に位置して、縦溝１１が後退傾斜しているにも拘わらず
、肉箱Ｂの前端面および丸刃Ａの回転面に可及的に接近
した位置にある。

そして、材料の嵩が低くなり、上部コンベアｃｂが下降
するのに伴って上押え枠体３が傾斜する場合には、縦溝
１１の前縁１１′下部が前進傾斜しているので、上部に
比べてピン１０の掛止位置が前進し、該ピン１ｏと上部
コンベアｃｂの前端部Ｃ′ｂとの水平方向の距離が短く
なることを補って、上押え枠体３を全体的に前進させる
。

したがってこの上押え枠体３に支承されている上部コン
ベアｃｂは、肉箱Ｂの上部に嵌合しているときも、下部
に嵌合しているときも、常に、該コンベアの前端部Ｃｂ
′を可及的に肉箱Ｂの前端面に接近させつつ、垂直な丸
刃Ａの回転面とほぼ平行に昇降する。

以上のように縦溝を傾斜させた本考案によれば、肉箱の
ほぼ全高において、上部コンベアの前端部が丸刃の回転
面とほぼ平行にがり可及的に接近して昇降するので、従
来の装置に比べて挾持力と正確な送り量とに優れた食肉
スライサーの上押え装置を形或することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を略図で示す一部切欠立面図であ
る。Ａ・・・丸刃、Ｂ・・・肉箱、Ｂ′・・・側壁、Ｂ／／
・・・前縁部、Ｃａ・・・下部コンベア、ｃｂ・・・上
部コンベア、ｃｂ・・・前端部、１・・・支点軸、２・
・・開閉操作レバー３・・・上押え枠体、３′・・・
枢着軸、４・・・送りローラ、５・・・６・・・スプ
ロケット、７・・・チェン、８・・・歯車、９・・・上
送り原動歯車、１０・・・ピン、１１・・・縦溝、１１
′・・・前縁。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

肉箱Ｂの側壁Ｂ′の中央上部に支点軸１を有する開閉操
作レバー２に、上部コンベアｃｂの両側を支承した上押
え枠体３の基端３′を枢着し、この上押え枠体３の前端
部両側に設けたピン１０を肉箱Ｂの前端部両側に対設し
た縦溝１１に嵌合させて、上記上部コンベアｃｂを肉箱
Ｂ内に材料に接しさせつつ回転させるようにした食肉ス
ライサーの上押え装置において、上部コンベアｃｂの昇
降を案内する上記縦溝１１の下部が、肉箱Ｂの前縁部Ｂ
″に接近するように該縦溝１１を傾斜させたことを特徴
とする上押え装置。