JPS596828Y2 - 患者用マツトレスの詰物 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は患者用マットレスの詰物に関するものである。

寝たきり老人等のように在宅で長期間に渡って寝たきり
である患者や、病院等に於いて長期の入院加療を必要と
する患者はベッド等の床上で生活の大部分を過さなけれ
ばならないので、かかるベッド等の床こそが生活の場と
なっており、床を構或するマットレスは患者の生活を左
右する重要な要素の１つである。

このようなマットレスでは、寝心地を左右する適度の圧
縮硬さやクツシヨン性の他に、褥瘉の発生原因を緩和す
る空気の流通性が重要な要素となる。

本考案は極めて合理的な構戒で、空気の流通性を非常に
良好とした患者用マットレスの詰物を提供するものであ
って、以下実施例に基づいて詳細に説明すると次の通り
である。

符号１は例えばポリエチレンフォーム等の半硬質プラス
チックフォーム製、その他のクッション材厚板であり、
該厚板１の表裏対称位置に多数の溝部２を縦横に構或す
る。

こうして前記厚板１の表裏両側に、前記溝部２によって
区画される多数の突起状支持部３を構戊する。

そして前記溝部２の適宜個所、例えば図に示すように縦
横の交点に多数の空気流通孔４を設ける。

前述した通り溝部２は厚板１の表裏対称位置に設けてい
るから、該空気流通孔４は表裏面側とも溝部２内に位置
する。

以上の構戊に於いて本考案の詰物は、単独で、あるいは
それ自体の材質が比較的硬い場合には、ポノウレタンフ
ォーム等の軟質プラスチックフォームの薄板５等を表裏
に積層して外被６で被覆してマットレス７を構威する。

しかして本考案の詰物によって構威したマットレス７は
、クッション材厚板１に構成した縦横の溝部２によって
、表面側並びに裏面側に於いて水平方向の空気流通が良
好である事に加えて、溝部２の適宜個所に多数設けた空
気流通孔４によって表裏方向にも空気流通が良好である
。

特に本考案は空気流通孔４を溝部２に設けているもので
あるから、該空気流通孔４と、身体支持面Ａとの間に該
溝部２による空間部Ｓが形或され、従ってかかる空間部
Ｓは恰かも空気流通ダクトの作用をするので、身体に対
する有効空気流通面積は空気流通孔４の面積よりも大き
くすることができ、しかも仰臥している患者の体重の移
動によって前記空間部Ｓの容積が変化してフイゴ的作用
が生じるので、空気流通が非常に効果的に行なわれる。

従って本考案を用いたマットレス７は仰臥時の患者の身
体から発散する湿気や余分な熱を籠らせずに流通させて
マットレス７外に効果的に放散することができ、以って
褥唐の効果的予防を行ない得るという特徴がある。

また本考案の詰物は以上の特徴に加えて、前述した様に
表裏対称の構戊であるので、いずれの側を身体側として
も良く、従って傷み易い身体当接側を適宜期間毎に裏返
して使用するようにすることにより耐久性を向上し得る
という特徴がある。

以上の通り、本考案はクッション材厚板に極めて合理的
な構或で空気流通部を設けているので、マットレスとし
て構威した際にその水平方向並びに表裏方向の空気流通
が非常に良好で、仰臥時の患者の身体から発散する湿気
や余分な熱を籠らせずに流通させてマットレス外に効果
的に放散することができ、以って長期間寝たままである
患者の褥唐の発生を効果的に予防し得る特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は全体の説明
的平面図、第２図ａ，ｌ），ｃは夫々第１図のＡ−Ａ線
、Ｂ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線説明的断面図、第３図は本考案の
詰物によって構或したマットレスの一例を示す一部切欠
説明的斜視図である。 符号 １・・・・・・厚板、２・・・・・・溝部、３・
・・・・・突起状支持部、４・・・・・・空気流通孔、
５・・・・・・薄板、６・・・・・・外被、７・・・・
・・マットレス、Ａ・・・・・・身体支持面、Ｓ・・・
・・・空間部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. クッション材厚板の表裏対称位置に多数の溝部を縦横に
   構或することにより前記厚板の表裏両側に、前記溝部に
   よって区画される多数の突起状支持部を構威し、前記溝
   部の適宜個所に多数の空気流通孔を設けたことを特徴と
   する患者用マットレスの詰物。