JPS5953840B2 - セルロ−ス質材酵素加水分解の前処理方法 - Google Patents

セルロ−ス質材酵素加水分解の前処理方法

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JPS5953840B2
JPS5953840B2 JP18098682A JP18098682A JPS5953840B2 JP S5953840 B2 JPS5953840 B2 JP S5953840B2 JP 18098682 A JP18098682 A JP 18098682A JP 18098682 A JP18098682 A JP 18098682A JP S5953840 B2 JPS5953840 B2 JP S5953840B2
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JP
Japan
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enzymatic hydrolysis
cellulose
pretreatment method
aqueous solution
cedar
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JP18098682A
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慶一 小島
伸一 三宅
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SHINNENRYOYU KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
Original Assignee
SHINNENRYOYU KAIHATSU GIJUTSU KENKYU KUMIAI
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセルロース質材酵素加水分解の前処理方法に関
するものである。
近年、自然界に豊富に存在するセルロースを分解し、エ
ネルギー、食料、工業原料の資源となるグルコースを生
産しようという試みが広く行われつ・ある。
セルロースをグルコースに分解する方法としては、酵素
加水分解方法が穏やかな圧力・温度条件下で反応が進行
し、特異的で二次分解も起こらないという利点から用い
られようとしている。
しかし、木材、稲わら、小麦わら、トウモロコシの茎葉
、バガス及び紙類などに含まれる天然のセルロースは一
般に結晶性が高く、またリグニン、灰分などと混在して
いるため、酵素加水分解に対して強い抵抗性を示し、反
応速度は遅く、分解率は低いという欠点がある。
この欠点をとり除くため、酵素加水分解を行う前に、ボ
ールミルなどによる機械的粉砕、高温加熱粉砕、γ線照
射による破壊などセルロースの非品性と反応表面積を増
大させる物理的前処理や、リン酸、硫酸、塩化亜鉛、カ
ドキセン及び水酸化ナトリウムなどの試薬によりセルロ
ースの結晶構造を破壊したり、リグニンを溶解除去する
などの化学的方法が前処理として行われている。
上記のような前処理方法は、稲わら、小麦わら、バガス
などの草本類や、ブナ、ナラなどの広葉樹材には効果が
あり、粉砕時間・温度・照射量・濃度などを十分に与え
てやればセルロースのは一゛100%が糖化される。
しかし、スギ、マツなどの針葉樹材は物理的構造、リグ
ニン種及びセルロースの重合度、結晶化度の違いなどの
理由により、草本類、広葉樹材に比べ酵素加水分解に対
して強い抵抗性を示し、単なる物理的または化学的前処
理を行っても、糖化率を向上させることは困難である。
本発明は、スギ、マツなどの針葉樹材の酵素加水分解の
前処理として、予め電子線またはγ線を106rad以
上108rad以下照射したセルロース質材をアルカリ
水溶液による脱リグニンを行った後に粉砕を与えるとい
うものであり、この前処理方法により、スギ、マツなど
の針葉樹材のセルロースについても、酵素加水分解によ
って100%近い糖化率が得られるというものである。
本発明における電子線またはγ線の照射は、アルカリ水
溶液による脱リグニン処理及び粉砕による非品性と反応
表面積の増大を助長するものである。
天然のセルロース質材に対する電子線またはγ線の照射
の効果は、セルロースの重合度の低下、結晶量の減少、
還元糖の生成及び機械的劣化などがあるが、それ自体で
前処理として糖化率の増大を期待すれば、草本類、広葉
樹材でさえ108rad以上の照射量が必要であり、過
大なエネルギーが必要となってしまう。
それに対し、予め電子線またはγ線を照射しておくこと
によって得られるアルカリ水溶液による脱リグニン処理
を容易にする効果や粉砕を容易にする効果は106ra
d程度の照射量でも明らかである。
セルロース質材中に含まれるリグニンは電子線またはγ
線の照射により、その反応性が高めら。
れ、アルカリ水溶液処理によって容易に低分子化、可能
化するようになる。
その結果、アルカリ濃度、処理温度、処理時間などの条
件を緩和しても、容易にセルロースとリグニン微細な接
合を離することができ、酵素加水分解反応に対しても、
セルロース加水分解酵素がリグニンに阻害されることな
しに細胞壁のセルロース層に到達できるようになり、糖
化速度および糖化率は向上する。
このとき、電子線またはγ線の照射量が108rad以
上ではアルカリ水溶液に可溶なセルロース分が生成して
しまい、結局糖化率は低下してしまうため108rad
以下の照射量であることが必要である。
また、電子線またはγ線の照射量が108rad以下で
あっても、未照射のセルロース質材に対する脱リグニン
として有効であるアルカリ濃度10%以上や、処理温度
100℃以上などの処理条件では、電子線またはγ線の
照射によって低分子化したセルロース分がアルカリ水溶
液に可溶となり、糖化率が低下してしまう。
アルカリ水溶液による脱リグニン処理の条件としては、
アルカリ濃度0.1〜10%、処理温度常温〜100℃
の範囲であることが適している。
本発明におけるアルカリ水溶液としては水酸化ナトリウ
ムの水溶液が適しているが、この池水酸化リチウム、水
酸化カリウム、アンモニア、水酸化カルシウムなどの水
溶液も適用することができる。
稲わら、バガスなどのの草本類やブナ、ナラなどの広葉
樹材の酵素加水分解の前処理としては、上までの電子線
またはγ線の照射とアルカリ水溶液による脱リグニン処
理で前処理としては十分で、これによりそのセルロース
分のは一’ 100%が糖化されるようになるが、スギ
、マツなどの針葉樹材は上記の処理を行ってもまだ10
0%近くまで100%近くまで糖化が進行するようには
ならない。
針葉樹材のセルロース分は、リグニン、灰分がはパ完全
に除かれていても、その物理的、化学的構造により、酵
素加水分解に対して強い抵抗性を示す。
本発明は、電子線またはγ線を照射した針葉樹材をアル
カリ水溶液により脱リグニンしたものを粉砕することに
より、セルロース分の非晶度及び反応表面積を増大させ
ることにより、セルロース分のは一゛100%をセルロ
ース加水分解酵素によって糖化させることができるとい
うものである。
この場合、脱リグニンが100%行われていることが糖
化液残渣が残らず好ましいが、リグニンが残っていても
その微細な接合が壊れていれば、糖化が100%近行す
ることには変りはない。
粉砕はボールミルや振動ミルなどによる微粉砕である。
未照射物に比べ、電子線またはγ線を照射したセルロー
ス質材は、粉砕が容易である。
以下、実施例に従って本発明を説明する。
実施例 セルロース質材としてスギ(セルロース分46%)をハ
ンマーミルにより粉砕したもの・うち42〜80メツシ
ユの試料に対し電子線加速器により2、4 X 107
rad照射したのち、90℃に保った25倍量の4%水
酸化ナトリウム水溶液に1時間浸漬し、炉別して水及び
酢酸水溶液で洗浄後、ボールミルにより24時間の粉砕
を行った。
上記の処理を行ったスギを回収後、湿潤状態のま・、p
H4,9の0.1M酢酸緩衝液とセルロース加水分解酵
素(商品名セルラーズオノズ勿 近畿ヤクル1〜■製)
を基質2%(絶乾重量)酵素Q、5%となるように加え
、振盪培養機によって45℃で48時間の糖化を行った
のち、生成グルコース量を測定した。
結果は表に示したとおりである。比較のために、未照射
のスギと同じ条件で処理及び糖化を行ったとき、また2
、4 X 107rad電子線を照射したスギと同じ条
件の水酸化ナトリウム水溶液による処理のみ、或いは同
じ条件のボールミルによる処理のみ行ったときの糖化の
結果を示した。
※値は(生成グルコース重量7元のスギ絶乾重量)とし
ての糖化率、かっこ内の値は(生成グルコース重量7元
のスギのセルロース重量)としての糖化率である。
表から明らかなように、電子線またはγ線の照射−アル
カリ水溶液による脱リグニン処理−粉砕という前処理に
よってスギのセルロース分は100%近くまで糖化でき
る。
水酸化ナトリウム水溶液による脱リグニン処理及びボー
ルミルによる粉砕の条件を苛酷にして)も、夫々単独で
あればそれほど糖化率を向上させることはできない。
例えば、水酸化ナトリウム水溶液への浸漬処理の温度を
160℃にしても、或いはボールミルの粉砕時間を72
時間と長くしても、夫々63.73%の対セルロース分
糖化率しか得られ1なかった。
本発明の電子線またはγ線照射−アルカリ水溶液による
脱リグニン処理−粉砕という夫々の処理と組合わせた処
理によってはじめてスギのセルロース分の殆どが糖化す
ることができた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 予め電子線またはγ線を106rad以上108r
    ad以下照射したセルロース質材をアルカリ水溶液によ
    り脱リグニンを行い、さらに粉砕を行うことを特徴とす
    るセルロース質材酵素加水分解の前処理方法。 2 アルカリ水溶液による脱リグニン処理として、アル
    カリ濃度が0.1〜10重量%であり、処理の温度が1
    00℃以下である特許請求の範囲第1項記載のセルロー
    ス質材酵素加水分解の前処理方法。 3 セルロース質材がスギ、マツなどの針葉樹材である
    特許請求の範囲第1項または第2項記載のセルロース質
    材酵素加水分解の前処理方法。
JP18098682A 1982-10-15 1982-10-15 セルロ−ス質材酵素加水分解の前処理方法 Expired JPS5953840B2 (ja)

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JPS5971700A JPS5971700A (ja) 1984-04-23
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