JPS5953379B2 - 杼なし織機用の織布縁でよこ糸端部を插入する装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、閉じた杼口内に保持される挿入よこ糸の端部
を折返して開いた杼口へ挿入するように揺動可能に支持
される針と、この針により捕捉されるまでよこ糸端部を
保持するようにたて糸に対して平行に移動可能な糸把持
器とを有する、杼なし織機用の織布縁で切断されたよこ
糸端部を挿入する装置に関する。

付加装置として後でも杼なし織機へ取付けることのでき
るこの種の装置は既に提案されている。

その個々の部分の駆動を含むその機能は出願人のドイツ
連邦共和国特許出願公開第２７０５６８６号明細書に記
載されている。

杼なし織機の高い動作速度にこの装置を合わせて駆動を
速くするために公知の装置を改良するに際して、切断さ
れたよこ糸端部を挿入装置として用いられる針へ引渡す
ことが、この装置の問題点であることがわかった。

よこ糸端部を保持する糸把持器を針の引渡し範囲のすぐ
近くまで揺動させると、糸把持器の駆動装置が複雑にな
り、したがって故障し易くなる。

糸把持器の複雑な駆動装置なしに、装置の高い駆動速度
でもこの糸把持器により保持されるよこ糸を挿入装置と
して役たつ針の捕捉範囲へ確実に挿入できる前述の種類
の装置を提供するという課題が、本発明の基礎となって
いる。

最初にあげた種類の装置においてこの課題は、本発明に
よれば次のようにすることによって解決される。

すなわち糸把持器のそばに押圧片が設けられて、糸把持
器の把持範囲より上にある不動作位置から戻しばねの力
に抗して動作位置へ移動可能であり、この押圧片が保持
されているよこ基端部範囲をこの動作位置で針揺動軌道
の方へ押下げる。

本発明により構成される装置では、糸把持器の駆動運動
を変える必要がない。

この場合直線的したがって確実な動作を保証する糸把持
器の移動を維持することができる。

保持されたよこ糸端部は、よこ基端部範囲を針の揺動範
囲へ押下げる付加的な押圧片によって針へ挿入される。

押圧片は複雑な駆動装置を必要としない。

本発明によれば、糸把持器の可動把持爪を保持して長さ
方向に移動可能な保持棒に対して平行に間隔をおいてた
て糸に対し平行に移動可能な共通の枠内に支持されてい
る長さ方向に移動可能な保持棒に押圧片を取付けること
ができる。

糸把持器の可動把持爪と押圧片は共通な駆動機構によっ
て操作することができる。

このため押圧片用保持棒および可動把持爪用保持棒のそ
れぞれ一方の端部が露出しており、これらの端部が枠に
対して移動可能な共通の開閉棒等の移動軌道に前後して
位置しているようにすることができる。

両方の保持棒が枠の移動方向に対して垂直に向けられ、
したがって開閉棒等の直線移動方向に対して直角に向く
直線運動を行なうのがよい。

この装置は非常に小さく構成され、質量の小さい可動部
分が装置の高い動作速度を助長するという利点をもって
いる。

本発明の実施例を図面について以下に説明する。

第１図には、詳細には図示していない杼なし織機で製造
される織布の縁範囲のたて糸１０が全開杼口位置で示さ
れている。

挿入された２本のよこ糸１１および１２と、最後から２
番目のよこ糸の１折返されて挿入されて切断されたよこ
糸端部１１ａを示されている。

よこ基端部範囲１２ａは、開いた杼口へはまる湾曲した
針１３によりちょうど捕捉されている。

この針１３は糸挿入装置の揺動軸１４の端部上に取付け
られている。

１ 第１図に示すハウジング１５内に収容されている挿
入装置の駆動兼制御部分の構造はここでは関係がない。

挿入装置の多くの部分の構造は、ドイツ連邦共和国特許
出願公開第２７０５６８６号明細書による装置のように
構成することができる。

図面に；はよこ糸端部、ここでは挿入されたよこ糸１２
の端部１２ｂを織布縁へ挿入する前に同じ長さに切断す
る切断装置も示してない。

挿入装置は、揺動可能に支持されて本来の挿入装置を形
成する針１３のほかに、固定可能な可動°把持爪１６ａ
を有する糸把持器１６をもっている。

この糸把持器１６には、第１図においてよこ糸１２の端
部範囲１２ａが、切断された端部１２ｂの直前で把持さ
れている。

図面には示されてない固定把持爪は、ハウジング１５か
ら突出して長□さ方向に移動可能な押し棒１８に取付け
られた固定枠１７の一部によって形成される。

糸把持器１６の可動把持爪１６ａは、固定枠１７に長さ
方向に移動可能に支持された保持棒１９の一端に取付け
られ、この保持棒１９の他端１９ａは枠１７の上縁１７
ａから突出している。

保持棒１９に対して平行に間隔をおいて第２の保持棒２
０が長さ方向に移動可能に支持され、糸把持器１６のす
ぐそば（第２図および第３図の側面図ではその後にある
糸把持器の直前）で終る押圧片２１が保持棒２０の下端
に取付けられている。

保持棒２０の他端２０ａも枠１７の上縁１７ａから突出
して、そこで゛ハウジング１５から突出する長さ方向に
移動可能な開閉棒２２の移動方向に、保持棒１９の上端
１９ａと前後して位置している。

開閉枠２２の頭部２３には、保持棒端部１９ａおよび２
０ａへ作用する押圧ローラ２４が支持されている。

両方の保持棒１９および２０は、開閉棒２２によりこれ
ら保持棒１９，２０上に同心的に設けられた戻しコイル
ばね２５および２６の力に抗して長さ方向に移動可能で
ある。

両方の戻しばね２５．２６は、枠１７の一部と保持棒１
９，２０上に調節可能に設けられた止め体２７および２
８との間にそれぞれ張られている。

第１図の斜視図からよくわかるように、両方の止め体２
７および２８は枠１７の脚辺のまわりに係合し、したが
って固定枠１７に対して回らないようになっている。

糸挿入装置の作用は次のとおりである。

まずよこ糸１２の挿入後その端部範囲１２ａが糸把持器
１６に把持される。

第２図は押し棒１８の長さ方向移動によりよこ基端部範
囲１２ａへ前進せしめられる糸把持器１６を示しており
、開閉棒２２の押圧ローラ２４が保持棒１９の端部１９
ａを押すことにより、糸把持器１６が開かれている。

第２図に記入した太い矢印は押し棒１８と開閉棒２２と
の相対移動を示し、この運動によって糸把持器１６がそ
の図示した開放装置へもたらされる。

第３図に太い矢印で示すように押し棒１８と開閉棒２２
との次の相対移動によって、保持棒端部１９ａは釈放さ
れ、それによって糸把持器１６が閉じられる。

糸把持器１６の閉じた後、開閉棒２２の押圧ローラ２４
が保持棒２０の端部２０ａを押し、それにより押圧片２
１がこの第２図に示す位置から第３図に示す動作位置へ
糸把持器１６に対し下方へ移動され、その際糸把持器１
６により保持されたよこ糸の端部範囲１２ａが下方へ押
される。

それにより第１図に示すようによこ基端部範囲１２ａが
針１３の揺動範囲へもたらされるので、針１３の端部に
より確実に捕捉される。

揺動軸１４の回転運動により針１３は反時計まわりに動
かされ、今や押し棒１８および開閉棒２２の移動と糸把
持器１６の開放とにより釈放されたよこ基端部範囲１２
ａは、よこ糸端部１１ａと共に開いた杼口へ挿入される
。

【図面の簡単な説明】

第１図はよこ糸挿入装置の本発明による部分の斜視図、
第２図は押圧片に連結された糸把持器およびその操作機
構を糸把持器の開放位置で示す側面図、第３図は糸把持
器の閉鎖位置および押圧片の動作位置における第２図の
装置の側面図である。 １０・・・・・・たて糸、１１．１２・・・・・・よこ
糸、１２ａ・・・・・・よこ基端部範囲、１３・・・・
・・針、１４・・・・・・揺動軸、１６・・・・・・糸
把持器、１７・・・・・・枠、１８・・・・・・押し棒
、１９，２０・・・・・・保持棒、２１・・・・・・押
圧片、２２・・・・・・開閉棒、２５，２６・・・・・
・戻しばね。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 閉じた杼口内に保持される挿入よこ糸の端部を折返
   して開いた杼口へ挿入するように揺動可能に支持される
   針と、この針により捕捉されるまでよこ糸端部を保持す
   るように制御可能でたて糸に対して平行に移動可能な糸
   把持器とを有する装置において、糸把持器１６”のそば
   に押圧片２１が設けられて、糸把持器１６の把持範囲よ
   り上にある不動作位置から戻しばね１６の力に抗して動
   作位置へ移動可能であり、この押圧片２１が保持されて
   いるよこ先端部範囲１２ａをこの動作位置で針揺動軌道
   の方へ押下げることを特徴とする、杼なし織機用の織布
   縁で切断されたよこ糸端部を挿入する装置。 ２ 糸把持器１６の可動把持爪１６ａを保持して長さ方
   向に移動可能な保持棒１９に対して平行に間隔をおいて
   たて糸１０に対し平行に移動可能な共通の枠１７内に支
   持されている長さ方向に移動可能な保持棒２０に押圧片
   ２１が取付けられていることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項に記載の装置。 ３ 押圧片２１用保持棒２０および可動把持爪１６ａ用
   保持棒１９のそれぞれ一方の端部２０ａ。 １９ａが露出しており、これらの端部１９ａ、２０ａが
   枠１７に対して移動可能な共通の開閉棒２２の移動軌道
   に前後して位置していることを特徴とする特許請求の範
   囲第２項に記載の装置。 ４ 両方の保持棒１９，２０が枠１７の移動方向に対し
   て垂直に向けられていることを特徴とする特許請求の範
   囲第２項あるいは第３項に記載の装置。 ５ 両方の保持棒１９，２０の少なくとも１つの上に止
   め体２７．２８が移動および１定可能に支持され、この
   止め体２７．２８が枠１７のそれぞれ０脚辺のまわりに
   係合して案内され、かつ保持棒１９，２０上へ同心的に
   はめられる戻しコイルばね２５，２６の支持体を形成し
   ていることを特徴とする特許請求の範囲第２項あるいは
   第３項に記載の装置。 ６ 開閉棒２２の一端が、両方の保持棒１９，２０の露
   出端部１９ａ、２０ａへ前後して作用する押圧ローラ２
   ４をもっていることを特徴とする特許請求の範囲第３項
   に記載の装置。