JPS595209B2 - エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
エポキシ樹脂組成物Info
- Publication number
- JPS595209B2 JPS595209B2 JP8323476A JP8323476A JPS595209B2 JP S595209 B2 JPS595209 B2 JP S595209B2 JP 8323476 A JP8323476 A JP 8323476A JP 8323476 A JP8323476 A JP 8323476A JP S595209 B2 JPS595209 B2 JP S595209B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- resin composition
- anhydride
- composition according
- carboxylic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Epoxy Resins (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
石 本発明は低粘度でポットライフが長く、硬化物は優
れた可撓性を示すエポキシ樹脂組成物に関するものであ
る。
れた可撓性を示すエポキシ樹脂組成物に関するものであ
る。
エポキシ樹脂は接着性に優れ、その硬化物は耐水性に非
常に優れているため、電気絶縁材料や塗90料等の用途
に広く用いられている。
常に優れているため、電気絶縁材料や塗90料等の用途
に広く用いられている。
このエポキシ樹脂の硬化剤としてジエチレントリアミン
、メタフェニレンジアミンなどのアミン類、無水ドデシ
ル酸、無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などが用
いられているが、これらの硬化剤を配合しモ たエポキ
シ樹脂は時間が経過するにつれて粘度がしだいに増加す
る現象によりいわゆるポットライフが短かくなり用途に
よつては経済的にも技術的1クーにも非常に不利な場合
があつた。
、メタフェニレンジアミンなどのアミン類、無水ドデシ
ル酸、無水マレイン酸などのカルボン酸無水物などが用
いられているが、これらの硬化剤を配合しモ たエポキ
シ樹脂は時間が経過するにつれて粘度がしだいに増加す
る現象によりいわゆるポットライフが短かくなり用途に
よつては経済的にも技術的1クーにも非常に不利な場合
があつた。
またエポキシ樹脂は例えば浸漬用、横層用、注入用、充
てん用、接着用、被覆用、真空加圧含浸用など広汎な用
途に用いられる。
てん用、接着用、被覆用、真空加圧含浸用など広汎な用
途に用いられる。
これらの用途において、経済性および技術的な立場から
少なくとも25℃で100センチポイズ(CPS)以下
の低粘度のエポキシ樹脂はしばしば非常に有用である。
現在、市販されているエポキシ樹脂には芳香族母体なら
びに環式脂肪族のものがあり前者には25℃において約
5000センチポイズ以上、後者は25℃において45
0センチポイズの高い粘度を有する。このため用途が制
限されるという欠点があつた。上記の欠点を改良するた
めにエポキシ樹脂硬化剤として例えばBF3のモノエチ
ルアミン錯体やBF3のピリジン錯体などのBF3系錯
化合物、あるいはトリエタノールアミンボレートなどの
錯化合物が用いられているがこの場合のポツトライフは
延長されても粘度が低くならない。そこで上記粘度を低
くするためにブチルグリシジルエーテル、フエニルグリ
シジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド
などなどの反応性希釈剤が用いられているが硬化樹脂の
機械的特性などを大巾に低下させるので実用上好ましく
ないなどの欠点を有する。そこでこれらの欠点を改良し
た低粘度でポツトライフ長さのエポキシ樹脂組成物とし
て、スチレンモノマーなどのビニル単量体で変性された
エポキシ樹脂組成物が提案されている。(例えば、特公
昭48−3919、48一8480、48−17480
、49−48356)しかしこれらのスチレンモノマー
などで変性されたエポキシ樹脂組成物は粘度が低くてポ
ツトライフが長く電気的性質にすぐれているが可撓性に
乏しいという欠点があつた。この発明は粘度が低く、ポ
ツトライフが長く、電気的性質に優れているという性質
を備え、かつ硬化物が可撓性に富んでいるエポキシ樹脂
組成物に関するものであり、とくに、25℃における粘
度が100cps以下であり、25℃および−5℃にお
けるポツトライフがそれぞれ25日以上および8ケ月以
上保持でき、かつ、硬化物の引張伸び率が40%以上で
あるエポキシ樹脂組成物を提供するものである。
少なくとも25℃で100センチポイズ(CPS)以下
の低粘度のエポキシ樹脂はしばしば非常に有用である。
現在、市販されているエポキシ樹脂には芳香族母体なら
びに環式脂肪族のものがあり前者には25℃において約
5000センチポイズ以上、後者は25℃において45
0センチポイズの高い粘度を有する。このため用途が制
限されるという欠点があつた。上記の欠点を改良するた
めにエポキシ樹脂硬化剤として例えばBF3のモノエチ
ルアミン錯体やBF3のピリジン錯体などのBF3系錯
化合物、あるいはトリエタノールアミンボレートなどの
錯化合物が用いられているがこの場合のポツトライフは
延長されても粘度が低くならない。そこで上記粘度を低
くするためにブチルグリシジルエーテル、フエニルグリ
シジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジエポキサイド
などなどの反応性希釈剤が用いられているが硬化樹脂の
機械的特性などを大巾に低下させるので実用上好ましく
ないなどの欠点を有する。そこでこれらの欠点を改良し
た低粘度でポツトライフ長さのエポキシ樹脂組成物とし
て、スチレンモノマーなどのビニル単量体で変性された
エポキシ樹脂組成物が提案されている。(例えば、特公
昭48−3919、48一8480、48−17480
、49−48356)しかしこれらのスチレンモノマー
などで変性されたエポキシ樹脂組成物は粘度が低くてポ
ツトライフが長く電気的性質にすぐれているが可撓性に
乏しいという欠点があつた。この発明は粘度が低く、ポ
ツトライフが長く、電気的性質に優れているという性質
を備え、かつ硬化物が可撓性に富んでいるエポキシ樹脂
組成物に関するものであり、とくに、25℃における粘
度が100cps以下であり、25℃および−5℃にお
けるポツトライフがそれぞれ25日以上および8ケ月以
上保持でき、かつ、硬化物の引張伸び率が40%以上で
あるエポキシ樹脂組成物を提供するものである。
この発明の目的とするエポキシ樹脂組成物はエポキシ樹
脂及びこのエポキシ樹脂に対する理論配合量の1〜40
%の無水マレイン酸とを少なくとも50℃以上で反応さ
せて得られる反応生成物に未反応のエポキシ樹脂が硬化
させるためのカルボン酸無水物を加え、さらに前記無水
マレイン酸と共重合することのできるビニル単量体、共
重合を促進させるためのラジカル触媒、貯蔵中の重合を
禁止しておくための重合禁止剤およびマンガン、コバル
ト、および亜鉛から選ばれた金属のカルボン酸金属塩エ
ポキシ樹脂に対して0.01〜10重量%加えて均一に
混合することにより得られる。
脂及びこのエポキシ樹脂に対する理論配合量の1〜40
%の無水マレイン酸とを少なくとも50℃以上で反応さ
せて得られる反応生成物に未反応のエポキシ樹脂が硬化
させるためのカルボン酸無水物を加え、さらに前記無水
マレイン酸と共重合することのできるビニル単量体、共
重合を促進させるためのラジカル触媒、貯蔵中の重合を
禁止しておくための重合禁止剤およびマンガン、コバル
ト、および亜鉛から選ばれた金属のカルボン酸金属塩エ
ポキシ樹脂に対して0.01〜10重量%加えて均一に
混合することにより得られる。
この発明に用いられるエポキシ樹脂は分子内に2個以上
のエポキシ基を有するもので、その代表的なものとして
はとくに次の構造式で示されるビスフエノール型エポキ
シ樹脂があけられる。(上式において実用的にはnは約
15までとされている。)具体的には例えばエピコート
828、エピコート1001、エピコート1009、(
シエル化学社製、商品名)アラルダイトGY−250、
アラルダイト6071、アラルダイト6084(チバカ
イギ一社製、商品名)などが知られている。上記の他に
例えば脂環形エポキシ樹脂の例えばチツソノツクス22
1(チツ社製、商品名)など、グリシジルエステル形エ
ポキシ樹脂である例えばエピコート190(シエル化学
社製、商品名)やアラルダイトCY−183(チバ社製
、商品名)など、さらに、ノボラツク形エポキシ樹脂の
例えばDEN438(タウケミカル社製、商品名)など
が用いられる。この発明に用いられるカルボン酸無水物
としては、例えば無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸
無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテ
トラヒドロフタル酸無水物ドデセニルコハク酸無水物、
メチルナジツク酸無水物、トリメリツト酸無水物、ベン
ゾフエノンテトラカルボン酸無水物、ピロメリツト酸無
水物などがあり、これら通常のエポキシ樹脂用酸無水物
系硬化剤が好適に用いられる。
のエポキシ基を有するもので、その代表的なものとして
はとくに次の構造式で示されるビスフエノール型エポキ
シ樹脂があけられる。(上式において実用的にはnは約
15までとされている。)具体的には例えばエピコート
828、エピコート1001、エピコート1009、(
シエル化学社製、商品名)アラルダイトGY−250、
アラルダイト6071、アラルダイト6084(チバカ
イギ一社製、商品名)などが知られている。上記の他に
例えば脂環形エポキシ樹脂の例えばチツソノツクス22
1(チツ社製、商品名)など、グリシジルエステル形エ
ポキシ樹脂である例えばエピコート190(シエル化学
社製、商品名)やアラルダイトCY−183(チバ社製
、商品名)など、さらに、ノボラツク形エポキシ樹脂の
例えばDEN438(タウケミカル社製、商品名)など
が用いられる。この発明に用いられるカルボン酸無水物
としては、例えば無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸
無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテ
トラヒドロフタル酸無水物ドデセニルコハク酸無水物、
メチルナジツク酸無水物、トリメリツト酸無水物、ベン
ゾフエノンテトラカルボン酸無水物、ピロメリツト酸無
水物などがあり、これら通常のエポキシ樹脂用酸無水物
系硬化剤が好適に用いられる。
この発明に用いられるビニル単量体としては例えばビニ
ルトルエン、α−メチルスチレン、2,4−ジクロルス
チレン、P−メチルスチレン、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メチルビニルケトンなどの反応性二重
結合を含む化合物であればよいが、特にスチレンモノマ
ーが良好な結果を与える。
ルトルエン、α−メチルスチレン、2,4−ジクロルス
チレン、P−メチルスチレン、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メチルビニルケトンなどの反応性二重
結合を含む化合物であればよいが、特にスチレンモノマ
ーが良好な結果を与える。
この発明に用いられるラジカル触媒としては、例えばベ
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノン
パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、α,α
′−アゾビスイソブチルニトリルージ一 t −ブチル
パーオキ升イド、2,5−ジメチル−2.5−ビス(ベ
ンゾイルペロキシ)ヘキサンなどがある。
ンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノン
パーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド、α,α
′−アゾビスイソブチルニトリルージ一 t −ブチル
パーオキ升イド、2,5−ジメチル−2.5−ビス(ベ
ンゾイルペロキシ)ヘキサンなどがある。
この発明に用いられる重合禁止剤としては、例えばヒド
ロキノン、モノー第3ブチル−ヒドロキノン、ジー第3
ブチル−ヒドロキノン、カテコール、カテコール誘導体
、キンヒドロンなどがある。
ロキノン、モノー第3ブチル−ヒドロキノン、ジー第3
ブチル−ヒドロキノン、カテコール、カテコール誘導体
、キンヒドロンなどがある。
本発明に用いられるカルボン酸金属塩は、例えばカプロ
ン酸、力フリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチ
ン酸、オクチル酸、ステアリン酸、ナフテン酸、および
ミリスチン酸の亜鉛、マンガン、コバルト、から選ばれ
た金属の金属塩、いわは、炭素数5〜17の金属カルボ
ン酸塩などがあけられる。このカルボン酸金属塩の使用
量は上記エポキシ樹脂に対して0.01〜10重量%添
加されるものであるが、このカルボン酸金属塩を10部
以上あるいは0.01部以下用いるときは可撓性の向上
が認められず好ましくない。次に本発明のエポキシ樹脂
組成物の配合について詳述する。
ン酸、力フリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチ
ン酸、オクチル酸、ステアリン酸、ナフテン酸、および
ミリスチン酸の亜鉛、マンガン、コバルト、から選ばれ
た金属の金属塩、いわは、炭素数5〜17の金属カルボ
ン酸塩などがあけられる。このカルボン酸金属塩の使用
量は上記エポキシ樹脂に対して0.01〜10重量%添
加されるものであるが、このカルボン酸金属塩を10部
以上あるいは0.01部以下用いるときは可撓性の向上
が認められず好ましくない。次に本発明のエポキシ樹脂
組成物の配合について詳述する。
先ず反応性二重結合を持ち、従つてビニル単量体と共重
合することができる上記無水マレイン酸とエポキシ樹脂
とを反応させる。この反応は次式で示されるようにエポ
キシ樹脂の水酸基と無水マレイン酸との間で少なくとも
50℃以上好適には80℃以上に加熱することにより進
行.する。ここで上記無水マレイン酸の配合量は前記し
たように理論配合量の1〜40%が好適であるが、もし
40%を越える過多量の無水マレイン酸を使用すると組
成物のポツトライフが短かくなり、また1%以下の過少
量では硬化時間が長くなり好ましくない。
合することができる上記無水マレイン酸とエポキシ樹脂
とを反応させる。この反応は次式で示されるようにエポ
キシ樹脂の水酸基と無水マレイン酸との間で少なくとも
50℃以上好適には80℃以上に加熱することにより進
行.する。ここで上記無水マレイン酸の配合量は前記し
たように理論配合量の1〜40%が好適であるが、もし
40%を越える過多量の無水マレイン酸を使用すると組
成物のポツトライフが短かくなり、また1%以下の過少
量では硬化時間が長くなり好ましくない。
前述から明白な如く、前記したエポキシ樹脂と無水マレ
イン酸との反応生成物にはエポキシ基(CH−CH〜)
が未反応のまま残つており、本\゜ /
・発明の特長の一つはこの未反応のエポキシ基と
カルボン酸無水物との反応において触媒としてカルボン
酸金属塩を用いることにあり、この反応によつて次式に
示すようにエーテル結合が生成される。
イン酸との反応生成物にはエポキシ基(CH−CH〜)
が未反応のまま残つており、本\゜ /
・発明の特長の一つはこの未反応のエポキシ基と
カルボン酸無水物との反応において触媒としてカルボン
酸金属塩を用いることにあり、この反応によつて次式に
示すようにエーテル結合が生成される。
(式中、R1はエポキシ樹脂の残基、R2はカルボン酸
の残基、Mは金属原子を表わす。)このエーテル結合の
生成量はカルボン酸無水物やカルボン酸金属塩の種類や
量により異なるがおよそ10〜70%程度生成する。
の残基、Mは金属原子を表わす。)このエーテル結合の
生成量はカルボン酸無水物やカルボン酸金属塩の種類や
量により異なるがおよそ10〜70%程度生成する。
(残りはエポキシ樹脂とカルボン酸無水物との反応で生
成するエステル結合である。)このようなエーテル結合
はエステル結合に比べて可撓性を増大させる分子骨格で
あることはよく知られており、本発明のエポキシ樹脂の
場合も例外ではない。このエーテル結合の生成反応と平
行してビニル単量体と無水マレイン酸の反応が進行し、
三次元網目構造を有するエポキシ樹脂組成物が得られる
。次に本発明の理解を容易にするために、低粘度でポツ
トライフが長く、硬化物は優れた可撓性を示すエポキシ
樹脂組成物を製造する方法について実施例によりさらに
説明する。
成するエステル結合である。)このようなエーテル結合
はエステル結合に比べて可撓性を増大させる分子骨格で
あることはよく知られており、本発明のエポキシ樹脂の
場合も例外ではない。このエーテル結合の生成反応と平
行してビニル単量体と無水マレイン酸の反応が進行し、
三次元網目構造を有するエポキシ樹脂組成物が得られる
。次に本発明の理解を容易にするために、低粘度でポツ
トライフが長く、硬化物は優れた可撓性を示すエポキシ
樹脂組成物を製造する方法について実施例によりさらに
説明する。
実施例 1
かくはん機、温度計、窒素導入管、冷却管を取り付けた
四ツロフランスコにアラルダイトCYl83、60部(
重量部、以下同じ)、アラルダイト6071、40部、
無水マレイン酸10部(理論配合量の21%)を混合し
、120℃で5時間反応させた後約70℃に冷却し、メ
チルテトラヒドロフタル酸無水物56部、ヒドロキノン
0,03部、スチレンモノマー76部、オクチル酸マン
ガン1部を加えて均一に混合し、その後室温でベンゾイ
ルバーオキサイド0.5部を加えて均一に混合した。
四ツロフランスコにアラルダイトCYl83、60部(
重量部、以下同じ)、アラルダイト6071、40部、
無水マレイン酸10部(理論配合量の21%)を混合し
、120℃で5時間反応させた後約70℃に冷却し、メ
チルテトラヒドロフタル酸無水物56部、ヒドロキノン
0,03部、スチレンモノマー76部、オクチル酸マン
ガン1部を加えて均一に混合し、その後室温でベンゾイ
ルバーオキサイド0.5部を加えて均一に混合した。
このものの初期粘度は25℃で80CPSであり、25
℃および−5℃におけるポツトライフはそれぞれ34日
および8ケ月であつた。これを110℃で5時間さらに
150℃で8時間硬化させたものの特性を表1に示す。
実施例 2 DEM438を70部、エピコート1004を30部、
無水マイレン酸14部(理論配合量の36%)を実施例
1と同様の四ツロフラスコに混合し、100℃で3時間
反応させた後、約80℃に冷却して、無水メチルナジツ
ク酸38部、ヒドロキノン0.04部スチレンモノマー
150部、及びナフテン酸コバルト2部を加えて均一に
混合し、その後、室温でメチルエチルケトンパーオキサ
イド0.6部を加えて均一に混合した。
℃および−5℃におけるポツトライフはそれぞれ34日
および8ケ月であつた。これを110℃で5時間さらに
150℃で8時間硬化させたものの特性を表1に示す。
実施例 2 DEM438を70部、エピコート1004を30部、
無水マイレン酸14部(理論配合量の36%)を実施例
1と同様の四ツロフラスコに混合し、100℃で3時間
反応させた後、約80℃に冷却して、無水メチルナジツ
ク酸38部、ヒドロキノン0.04部スチレンモノマー
150部、及びナフテン酸コバルト2部を加えて均一に
混合し、その後、室温でメチルエチルケトンパーオキサ
イド0.6部を加えて均一に混合した。
このものの粘度は25℃で25CPSであり、25℃お
よび一5℃におけるポ゛ントライフはそれぞれ36日お
よび9力月であつた。これを110℃で5時間さらに1
50℃で8時間硬化させたものの特性を表1に示す。実
施例 3〜7 実施例1の装置を用いて、エピコート828を60部、
アラルダイト6071を40部、無水マレイン酸4部(
理論配合量の10%)を混合し、135℃で6時間反応
させた後、約90℃に冷却し、メチルヘキサイドロフタ
ル酸無水物58部、ジ一第3ブチルーヒドロキシ0.0
3部、スチレンモノマー155部、およびオクチル酸亜
鉛の添加し、その後室温でジ一t−ブチルパーオキサイ
ド0.5部を加えて均一に混合した。
よび一5℃におけるポ゛ントライフはそれぞれ36日お
よび9力月であつた。これを110℃で5時間さらに1
50℃で8時間硬化させたものの特性を表1に示す。実
施例 3〜7 実施例1の装置を用いて、エピコート828を60部、
アラルダイト6071を40部、無水マレイン酸4部(
理論配合量の10%)を混合し、135℃で6時間反応
させた後、約90℃に冷却し、メチルヘキサイドロフタ
ル酸無水物58部、ジ一第3ブチルーヒドロキシ0.0
3部、スチレンモノマー155部、およびオクチル酸亜
鉛の添加し、その後室温でジ一t−ブチルパーオキサイ
ド0.5部を加えて均一に混合した。
これらエポキシ樹脂組成物の初期粘度はオクチル酸亜鉛
の添加量にあまり関係なく25℃で約18CPSであり
、25℃および−5℃におけるポツトライフも、オクチ
ル酸亜鉛の添加量にあまり関係なく25℃では30日、
−5℃では8力月のポツトライフを持つている。これら
のものを110℃で6時間さらに150℃で12時間硬
化させたものの特性を表2に示す。比較例 1 オクチル酸亜鉛を添加しない以外は実施例3〜7と全く
同様のエポキシ樹脂組成物を製造した。
の添加量にあまり関係なく25℃で約18CPSであり
、25℃および−5℃におけるポツトライフも、オクチ
ル酸亜鉛の添加量にあまり関係なく25℃では30日、
−5℃では8力月のポツトライフを持つている。これら
のものを110℃で6時間さらに150℃で12時間硬
化させたものの特性を表2に示す。比較例 1 オクチル酸亜鉛を添加しない以外は実施例3〜7と全く
同様のエポキシ樹脂組成物を製造した。
(即ち実施例3〜7のエポキシ樹脂組成物においてオク
チル酸亜鉛の添加物をO%にした。)このものの初期粘
度やポツトライフは実施例3〜7とほぼ同じであつた。
次にこのものを11『C6時間さらに150℃で12時
間硬化させたものの特性を表2に示す。比較例 2 オクチル酸亜鉛の添加物を15%にした以外は実施例3
〜7と全く同様のエポキシ樹脂組成物を製造した。
チル酸亜鉛の添加物をO%にした。)このものの初期粘
度やポツトライフは実施例3〜7とほぼ同じであつた。
次にこのものを11『C6時間さらに150℃で12時
間硬化させたものの特性を表2に示す。比較例 2 オクチル酸亜鉛の添加物を15%にした以外は実施例3
〜7と全く同様のエポキシ樹脂組成物を製造した。
このものの初期粘度やポツトライフは実施例3〜7とほ
ぼ同じであつた。次にこのものを110℃で6時間さら
に150℃で12時間硬化させたものの特性を表2に示
す。上記表1、および表2において引張強度と伸び率は
ASTM−D638−52Tにより、衝撃強度はJIS
−K−6705により測定した。
ぼ同じであつた。次にこのものを110℃で6時間さら
に150℃で12時間硬化させたものの特性を表2に示
す。上記表1、および表2において引張強度と伸び率は
ASTM−D638−52Tにより、衝撃強度はJIS
−K−6705により測定した。
実施例から得られた硬化樹脂の特性は参考例により得ら
れたものの特性に比べて、耐衝撃性と伸び率が良く、き
わめて可撓性にすぐれていることがわかる。
れたものの特性に比べて、耐衝撃性と伸び率が良く、き
わめて可撓性にすぐれていることがわかる。
以上述べた如く、本発明のエポキシ樹脂組成物は未硬化
樹脂の場合は25℃で100CPS以下という非常に低
粘度の性質を有しているにもかかわらず、硬化樹脂は可
撓性のいちぢるしく改善されたものであり、工業的にき
わめて有用である。
樹脂の場合は25℃で100CPS以下という非常に低
粘度の性質を有しているにもかかわらず、硬化樹脂は可
撓性のいちぢるしく改善されたものであり、工業的にき
わめて有用である。
実施例 8〜10発電機の電気導体を前記実施例2,5
及び6のエポキシ樹脂組成物を用いて製造した。
及び6のエポキシ樹脂組成物を用いて製造した。
マイカ結合剤(エピコート1001をアセトンに溶解さ
せたもの)を用いて、集成マイカ(厚さ0.1m0をポ
リエステル不織布(厚さ0.03m0に貼合せ、加熱乾
燥してアセトンを揮発除去し、マイカテープ(厚さ0.
15m0を作製した。
せたもの)を用いて、集成マイカ(厚さ0.1m0をポ
リエステル不織布(厚さ0.03m0に貼合せ、加熱乾
燥してアセトンを揮発除去し、マイカテープ(厚さ0.
15m0を作製した。
このマイカテープを半重ねて導体に14回巻付けて厚さ
4..2闘の未含浸絶縁組織をつくり、前記実施例2.
5及び6のエポキシ樹脂組脂組成物を用いて絶縁処理(
真空加圧含浸法)を行なつた。ついでこれを110℃で
6時間、さらに150℃で12時間加熱して硬化し、電
気絶縁導体を作製し、この絶縁特性を測定した結果を表
3に示す。実施例2のエポキシ樹脂組成物を用いた場合
を実施例8に、実施例5を用いた場合を実施例9に、実
施例6を用いた場合を実施例10に示す。)△Tanδ
はシューリンクブリッジにより測定した5KVm1のT
anδと1K/MmOtanδとの差である。ヒートサ
イクル試験は加熱温度200℃で30分間保持させて、
これを1サイクルとし、1000サイクル行つた。比較
例 3 比較例1のエポキシ樹脂組成物を用いた他は実施例8と
同様の方法で電気絶縁導体を作製した。
4..2闘の未含浸絶縁組織をつくり、前記実施例2.
5及び6のエポキシ樹脂組脂組成物を用いて絶縁処理(
真空加圧含浸法)を行なつた。ついでこれを110℃で
6時間、さらに150℃で12時間加熱して硬化し、電
気絶縁導体を作製し、この絶縁特性を測定した結果を表
3に示す。実施例2のエポキシ樹脂組成物を用いた場合
を実施例8に、実施例5を用いた場合を実施例9に、実
施例6を用いた場合を実施例10に示す。)△Tanδ
はシューリンクブリッジにより測定した5KVm1のT
anδと1K/MmOtanδとの差である。ヒートサ
イクル試験は加熱温度200℃で30分間保持させて、
これを1サイクルとし、1000サイクル行つた。比較
例 3 比較例1のエポキシ樹脂組成物を用いた他は実施例8と
同様の方法で電気絶縁導体を作製した。
得られた電気絶縁導体の絶縁特性を表3に示す。このよ
うな電気絶縁導体における絶縁物内部の空隙や小孔の検
出には通常Tanδの電圧特性すなわちΔTanδが使
わる。Tanδは印加電圧の上昇に従い増加し、Tan
δが増加する原因の多くはコロナ放電に基因しており、
電気絶縁導体の劣化の性状判定に広く使われている。そ
して印加電圧を上昇させながら測定したTanδは連続
的に増加していくことはよく知られており、このことは
電気絶縁物内部の空隙や小孔の形状や寸法が同一のもの
ではなく、いろいろの空隙や小孔が存在し、電圧上昇に
従い次々に放電していることを意味している。それ故に
、Tanδの増加分すなわちΔTanδは小さいほど空
隙や小孔が少なく、また、ヒートサイクル試験後のΔT
anδが小さいほどヒートサイクルに対する抵抗性が強
い電気絶縁導体であるといえる。
うな電気絶縁導体における絶縁物内部の空隙や小孔の検
出には通常Tanδの電圧特性すなわちΔTanδが使
わる。Tanδは印加電圧の上昇に従い増加し、Tan
δが増加する原因の多くはコロナ放電に基因しており、
電気絶縁導体の劣化の性状判定に広く使われている。そ
して印加電圧を上昇させながら測定したTanδは連続
的に増加していくことはよく知られており、このことは
電気絶縁物内部の空隙や小孔の形状や寸法が同一のもの
ではなく、いろいろの空隙や小孔が存在し、電圧上昇に
従い次々に放電していることを意味している。それ故に
、Tanδの増加分すなわちΔTanδは小さいほど空
隙や小孔が少なく、また、ヒートサイクル試験後のΔT
anδが小さいほどヒートサイクルに対する抵抗性が強
い電気絶縁導体であるといえる。
表3の実施例番号と比較例番号とを対比すれば明らかな
ようにこの発明の製造法によつて得られた絶縁輪のヒー
トサイクル後におけるΔTanδは比較例のそれに比べ
て著しく小さく、この発明の絶縁組織が緻密で一体化さ
れており、しかも長期間の寿命保障に対する信頼性が高
いことを示している。ところで上記説明ではこの発明を
主に電気絶縁材料として用いる場合について述べたが、
これに限定されないことは言うまでもない。
ようにこの発明の製造法によつて得られた絶縁輪のヒー
トサイクル後におけるΔTanδは比較例のそれに比べ
て著しく小さく、この発明の絶縁組織が緻密で一体化さ
れており、しかも長期間の寿命保障に対する信頼性が高
いことを示している。ところで上記説明ではこの発明を
主に電気絶縁材料として用いる場合について述べたが、
これに限定されないことは言うまでもない。
この発明は以上説明した通りエポキシ樹脂組成物として
その組成分にエポキシ樹脂の他、このエポキシ樹脂と反
応する無水マレイン酸、この無水マレイン酸と共重合し
得るビニル単量体、及びカルボン酸金属塩などを用いる
ことにより、低粘度で作業性を良好にし、硬化物の可撓
性を良好にするという効果がある。
その組成分にエポキシ樹脂の他、このエポキシ樹脂と反
応する無水マレイン酸、この無水マレイン酸と共重合し
得るビニル単量体、及びカルボン酸金属塩などを用いる
ことにより、低粘度で作業性を良好にし、硬化物の可撓
性を良好にするという効果がある。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エポキシ樹脂とこのエポキシ樹脂に対する理論配合
量の1〜40重量%の無水マレイン酸を反応して得られ
る反応生成物、カルボン酸無水物、ビニル単量体および
前記エポキシ樹脂に対し0.01〜10重量%のマンガ
ン、コバルト、および亜鉛から選ばれた金属のカルボン
酸金属塩を配合してなるエポキシ樹脂組成物。 2 エポキシ樹脂として、ビスフェノール型エポキシ樹
脂を用いるようにした特許請求の範囲第1項の記載のエ
ポキシ樹脂組成物。 3 エポキシ樹脂として、ノボラック型エポキシ樹脂を
用いるようにした特許請求の範囲第1項記載のエポキシ
樹脂組成物。 4 カルボン酸無水物として、メチルテトラヒドロフタ
ル酸無水物を用いるようにした特許請求の範囲第1項な
いし第3項のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 5 カルボン酸無水物として、無水メチルナジツク酸を
用いるようにした特許請求の範囲第1項ないし第3項の
いずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 6 カルボン酸無水物として、メチルヘキサヒドロフタ
ル酸無水物を用いるようにした特許請求の範囲第1項な
いし第3項のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 7 ビニル単量体として、スチレンモノマーを用いるよ
うにした特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれか
に記載のエポキシ樹脂組成物。 8 カルボン酸金属塩として、オクチル酸マンガンを用
いるようにした特許請求の範囲第1項ないし第7項のい
ずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 9 カルボン酸金属塩として、ナフテン酸コバルトを用
いるようにした特許請求の範囲第1項ないし第7項のい
ずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。 10 カルボン酸金属塩として、オクチン酸亜鉛を用い
るようにした特許請求の範囲第1項ないし第7項のいず
れかに記載のエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8323476A JPS595209B2 (ja) | 1976-07-12 | 1976-07-12 | エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8323476A JPS595209B2 (ja) | 1976-07-12 | 1976-07-12 | エポキシ樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS537800A JPS537800A (en) | 1978-01-24 |
JPS595209B2 true JPS595209B2 (ja) | 1984-02-03 |
Family
ID=13796624
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8323476A Expired JPS595209B2 (ja) | 1976-07-12 | 1976-07-12 | エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS595209B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6274907U (ja) * | 1985-10-29 | 1987-05-13 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01240509A (ja) * | 1988-03-22 | 1989-09-26 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 貯蔵安定性の良好な不飽和エポキシエステル樹脂 |
JPH03172316A (ja) * | 1989-11-30 | 1991-07-25 | Shin Etsu Chem Co Ltd | 光透過性エポキシ樹脂組成物及び光半導体装置 |
-
1976
- 1976-07-12 JP JP8323476A patent/JPS595209B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6274907U (ja) * | 1985-10-29 | 1987-05-13 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS537800A (en) | 1978-01-24 |
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