JPS595179Y2 - エンジン吸気加熱装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジン、特にテ゛イーゼルエンジンの吸気
加熱装置の改良に関するものである。

従来、たとえば第１図に示されるディーゼルエンジン１
の吸気多岐管２の入口開口部に設けられる吸気加熱装置
の本体３は、吸気管４側のフランジ部５と多岐管２側の
フランジ部６との間に挟持されているが、その吸気加熱
装置の本体３の構造を第２図について説明すると、符号
７，８，９．１０は長方形状の吸気加熱装置の本体３の
吸気流通路１１に並設された４体の絶縁部材で、絶縁部
材７と８および９と１０とで吸気流通路が分割されるよ
うになっている。

そして、１２．１３は各絶縁部材７と８および９と１０
間にそれぞれ蛇行して架設された吸気加熱用の第１およ
び第２ヒータ線である。

１４は第１ヒータ線１２のプラス側端子１５はそのマイ
ナス側端子である。

１６は第２ヒータ線１３のマイナス側端子、１７はその
プラス側端子である。

そして上記第１ヒータ線１２のマイナス側端子１５と第
２ヒータ線１３のプラス側端子１７とは吸気加熱装置本
体３の外側で接続線１８で接続され、しかも各端子１５
．１７にはシール部材１９．２０が被覆される。

上記のように構成された従来装置にあっては、第１ヒー
タ線１２と第２ヒータ線１３とが吸気加熱装置本体３の
外部で接続線１８を介して接続されているため、エンジ
ンルーム内の他の補機類と、吸気加熱装置本体３から突
出している上記端子１５゜１７を覆うシール部材１９．
２０または両端子間を繋ぐ接続線１８とが接触しない様
にエンジンルームのレイアウトを行なう必要がある等の
制約があった。

また、エンジンルーム内の整備作業の際等に、工具等が
上記シール部材１９．２０または上記接続線１８に衝突
したり、また工具等が接続線１８に引っかかり接続線１
８を破損させる等の危険性が高い等の欠点を有していた
。

そこで、本考案は上記従来装置の欠点を解消することを
目的として工夫されたものであり、エンジンの吸気管の
途中に介装された吸気加熱装置において、同級気加熱装
置の周囲を形成すると共に吸気管の一部を威す吸気通路
を形成するケーシング、同ケーシング内に適宜の間隔を
存して上記吸気通路を複数個に区分すべく並設された複
数個の絶縁部材、同絶縁部材で仕切られた区分通路内に
夫々配設され直線状に延びる両側部が上記絶縁部材によ
り保持された蛇行形ヒータ線、上記絶縁部材の上記蛇行
形ヒータ線保持部の背面側との間に板ばね等の緩衝部材
を設は上記絶縁部材を上記ケーシングに固定するホルダ
、上記区分通路毎に上記ケーシング壁面に装設され上記
ヒータ線の両端に夫々接続されるプラス側端子及びマイ
ナス側端子、及び上記各隣接する区分通路の一方のヒー
タ線のプラス側端子と他方のヒータ線のマイナス側端子
とを上記ケーシング内で接続するコネクタから形成され
、更に同コネクタで接続される上記端子の取付部材がケ
ーシング外壁面に形成された凹所に嵌装されたエンジン
吸気加熱装置を要旨とするものである。

本考案によれば、隣接する区分通路の一方のヒータ線の
プラス側端子と他方のヒータ線のマイナス側端子とをケ
ーシング内でコネクタにより接続し、更に上記コネクタ
で接続される端子の取付部材がケーシング外壁面に形成
された凹所に嵌装されているので、上記コネクタ及びマ
イナス側端子、プラス側端子が吸気加熱装置のケーシン
グから突出しないものである。

このため、エンジンルーム内で他の補機類にコネクタや
端子の取付部材が接触したり、またエンジンルーム内の
整備作業の際等に工具等によりコネクタや端子の取付部
を破損する等の不具合を解消できるものである。

次に、本考案の実施例を第３図〜第８図に基づいて詳細
に説明する。

先ず符号２１はケーシング５０より外形が形成された断
面長方形状の吸気加熱装置本体、２２〜２５は同本体２
１の吸気流通路に並列に横設された４本の絶縁部材であ
って、各絶縁部材２２〜２５は第６図に示されるように
碍子２６、緩衝部材である波状の板ばね２７および碍子
２６を支持する板金加工製のホルダ２２′〜２６′から
なる。

すなわち、第６図の二に示すように、碍子２６は板ばね
２７を介してホルダ２２′〜２５′に装設されるが、碍
子２６がホルダがら外れないように上下両端近傍に折曲
げ部２８が形成されている。

２９は板ばね２７に形成したスロットで上記折曲げ部２
８．２９に貫通するようになっている。

こうして、上記三者２６，２７．２２’〜２５′を組合
せると、上記折曲げ部２９は碍子２６の上下両端に係合
して、碍子２６を定位置に保持する。

また碍子２６には、後述するヒータ線の折返し部３０′
を受は止めるように３個の凹部２６′が形成されている
。

次に、３０は面１の区分通路を形成するホルダ）２２′
と２３′との間に蛇行状態に架設された第１ヒータ線で
、その折返し部３０’を第４，５図に示すようにホルダ
内の碍子２６に形成された凹部２６′に嵌め込まれる。

なお、第４，５図からも明らかなように、各ホルダ２２
′〜２５′にはそれぞれ２個の碍子２６が収″容される
が、中央部にある２本のホルダ２３’、２４’に収容さ
れる碍子には、後述する接続線を貫通させる孔部４６が
形成され、しかもこれに対応してホルダ２３’、２４’
にも孔部４７が形成されるものである。

３１はそれらの碍子間の空所であって、同空所３１を利
用してヒータ線の折返し部３０′が受は止められるよう
になっている。

３２は第２の区分通路を形成するホルダ２４′と２５′
との間に設けられた第１ヒータ線と同様板状の第２ヒー
タ線である。

こうして、吸気の流通抵抗を小さくするように第１．第
２各ヒータ線３０．３２を組込んだホルダ２２′〜２５
′を予め上記ケーシング５０の内壁に形成された溝部３
３に嵌合収納させるが、このとき第１ヒータ線３０の入
力側をプラス端子であるボルト３４に出力側をマイナス
端子であると共に同端子のケーシング５０への取付部材
であるボルト３５にそれぞれ接続させる。

同様に第２ヒータ線３２もその入力側３６をプラス端子
であると共に同端子のケーシング５０への取付部材であ
るボルト３９にそれぞれ接続されている。

また、第７，８図に示されるようにボルト３５は６角の
頭頂部４０と、６角柱部４１およびねじ部４２を有する
。

そして上記頭頂部４０は６角形状の凹所４３に６角柱部
４１は６角筒状部躬にそれぞれ係合してボルト３５の自
転を規制されるようになっている。

なお、他のボルト３７も同様の構造である。更にボルト
３４，３５，３７．３９とケーシング５０との間には絶
縁が施されていることはいうまでもない。

また、ボルト３４．３９についてもケーシング５０に挿
通させる部分を上記と同じように、回動を規制する断面
形状にすることもできる。

また、各ボルトの断面形状を他の角柱形状に形成するこ
ともできる。

４５は、第１．第２両ヒータ線３０、３２を接続する接
続線で、碍子２６およびホルダ２３’、２４’に形成さ
れた孔部４６、４７を貫通している。

従って、本実施例は上記のように構成しているため、エ
ンジン始動時に吸気を第１．第２両ヒータ線３０．３２
を加熱させた上記本体２１を通過させると、吸気は良好
に加熱されるので、エンジンの低温時における始動性を
向上させることができるだけでなく、次のような作用効
果を奏する。

（１）一本のホルダに収容される碍子を分割して収容さ
せたので、碍子の熱破損を回避できる。

（２）ヒータ線を保持している碍子とケーシングに固定
されているホルダとの間に板ばね２７が介装されている
ので、各ヒータ線による熱応力を板ばね２７で円滑に吸
収でき碍子の破損が回避できるものである。

なお、板ばねの代わりに他のばね部材でも適宜応用でき
る。

（３）各ボルト３４，３５，３７．３９は吸気加熱装置
本体に形成したボルト孔部に対してつれ回りをしないよ
うにしたので、接続線４５の結線時に、第１．第２両ヒ
ータ線に無理な締付はトルクが作用しない。

（４）上記本体２１内に接続線４５を設けると共に、ポ
ル） ３５．３７の頭頂部を同本体２１壁に埋設させた
ので、シール効果を向上できる作用効果を有する。

本考案は、吸気加熱装置を有するエンジンであれば、デ
ィーゼルエンジンに限らず、アルコールエンジン、ガソ
リンエンジン等多種のエンジンに応用できることはいう
までもなく、更に従来から使用されているように吸気加
熱装置本体の後方に耐熱性のメツシュ部材を介装させれ
ば、碍子等の破損物体がエンジン内に吸入されるのを回
避できる。

また、上記実施例では中央部の両ホルダ２３′。２４′
を一体構造に形成することも可能であり、さらにまたヒ
ータ線の数を適数にすることもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来装置における外観斜視図、第２図はその
吸気加熱装置３の平面図、第３図は本考案の一実施例に
おける概略平面図、第４図はその要部拡大斜視図、第５
図は第４図を裏側か九視た斜視図、第６図は絶縁部材の
構成要領を示し、イはホルダの外観図、口は板ばねの外
観図、ハは碍子の外観図、二は上記三者が結合された状
態における部分縦断面図、第７図は第３図の矢印ＶＩＩ
線の要部拡大横断面図、第８図は第７図の■−■線にお
ける平面図である。 ２１：吸気加熱装置本体、２２〜２５：絶縁部材、２２
′〜２５′：ホルダ、２６：碍子、２７：板ばね、３０
：第１ヒータ線、３２：第２ヒータ線、４５：接続線、
５０：ケーシング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. エンジンの吸気管の途中に介装された吸気加熱装置にお
   いて、同吸気加熱装置の周囲を形成すると共に吸気管の
   一部を威す吸気通路を形成するケーシング、同ケーシン
   グ内に適宜の間隔を存して上記吸気通路を複数個に区分
   すべく並設された複数個の絶縁部材、同絶縁部材で仕切
   られた区分通路内に夫々配設され直線状に延びる両側部
   が上記絶縁部材により保持された蛇行形ヒータ線、上記
   絶縁部材の上記蛇行形ヒータ線保持部の背面側との間に
   板ばね等の緩衝部材を設は上記絶縁部材を上記ケーシン
   グに固定するホルダ、上記区分通路毎に上記ケーシング
   壁面に装設され上記ヒータ線の両端に夫々接続されるプ
   ラス側端子及びマイナス側端子、及び上記各隣接する区
   分通路の一方のプラス側端子と他方のヒータ線のマイナ
   ス側端子とを上記ケーシング内で接続するコネクタから
   形成され、更に同コネクタで接続される上記端子の取付
   部材がケーシング外壁面に形成された凹所に嵌装されて
   いることを特徴とするエンジン吸気加熱装置。