JPS5951318B2 - 除湿式乾燥機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は発熱体で加熱された熱風を回転ドラム内に送風
し被乾燥物を熱風により乾燥しその湿気を含む空気を熱
交換器を通すことにより除湿する除湿式乾燥機に関する
もので、詳しくは、ドラム内に生じた綿は゛こりが発熱
体に耐着するのを防ぐ構造に係る。

この種除湿式乾燥機は、外枠内に回転ドラムを回転自在
に配置し、発熱体をドラム吸気経路の前に設け、ドラム
後壁部に設けたファンの作動で排気させ、湿気を含む空
気を熱交換器に送り、これを冷却することにより、循環
空気の水分をとり除くものである。

上記した除湿式乾燥機は、その乾燥中において、ドラム
内で被乾燥物が撹拌されることによって相当量の綿ぼこ
りが発生し、この綿ぼこりの一部はドラム前壁の吸気孔
を逆流し、発熱体に付着して焼きついてしまうといった
問題を有していた。

本発明は上記従来の欠点を解消するもので、以下、その
実施例を説明する。

図において、１は乾燥機本体で、この本体１の下面中央
部に冷風吸入孔２ａが、また下面左側に冷風排出口２ｂ
がそれぞれ形成されている。

３は被乾燥物を収容する回転ドラムで、このドラム３の
前壁部は内壁固定部５と外壁回転部６とに分割し、内壁
固定部５は本体１に取付金具７を介して固着されており
、その外周面は外壁回転部６をその内周面をシール８を
介して支持することにより回転自在に支持し、また、下
部には複数個の吸気孔９を設けている。

一方ドラム３の後壁面には、多数の熱風排出口１０が設
けられている。

１１はファン１２を内蔵したファンケースで、このケー
ス１１の先端開口部１３にはファン風胴１４の吸気口が
密着して接続されている。

ドラム３の後壁面に固着したシャフト１５はファンケー
ス１１に固着した軸受１６によって回転自在に支持され
ている。

また、ドラム３の後壁面に設けた四部にはフィルタ１７
及びフィルタカバー１８を着脱可能に取付けている。

また、ドラム３の前記凹部に対応する後面凸部の外周面
にはシール材１９を接着しており、このシール材１９は
ファンケース１１の表面と摺動させ気密性を保っている
。

２０は電気ヒータ等の発熱体２１を内蔵した加熱風胴で
、上端をドラムの内壁固定部５の吸気孔９を覆いかつ気
密性を保つ様に前記内壁固定部５に固着している。

２２は熱交換器で、ファン風胴１４の下端開口部２３と
加熱風胴２０の下端開口部２４との間に配設され、画風
胴に対しそれぞれシール材により密着され外気と循環経
路との間の気密が保たれている。

２５は高温多湿の空気が通過するパイプで、この表面に
は放熱フィンが設けられている。

また、上記熱交換器２２はパイプ２５内から水分が流出
し易くなる様に加熱風胴２０側を低くしてとりつけてい
る。

２０ａはパイプ２５下端に連絡した排出口て゛ある。

また、本体１前面に形成された衣類投入口フランジ部２
６と内壁固定部５の開口フランジ部２７とは、パツキン
２８が全面円周状に亘って密着して配置されている。

第２図は熱交換器２２を冷却する冷却経路を主として示
す。

第２図において、２９は電動機で、この電動機２９の一
方の軸には、乎プーリ３０が装置されており、平ベルト
３１を介してドラム３へ回転が伝達される。

また他方の軸には、駆動プーリ３２が設けられており、
丸ベルト３３を介して２段プーリ３４が連動し、ファン
１２に回転が伝達されると共に冷風ファンベルト３５を
介して冷風ファンプーリ３６も連動し、冷風ファン３７
に回転が伝達されることになる。

３８は吸気孔９に対応する内壁固定部５の一部に取付け
たフィルタである。

上記構成において動作を説明すると、まずドラム３内に
被乾燥物を投入し、かつスイッチ（図示せず）を入れる
と、電動機２９が回転してドラム３、ファン１２、冷風
ファン３７が同時に回転を始めると共に加熱体２１が発
熱する。

そして前記ファン１２の回転により、ドラム３内に吸い
込まれた空気は、ファンケース１１、ファン風胴１４を
介して、熱交換器２５のパイプを通り、さらに発熱体２
４によって加熱されながら加熱風胴２０を通り、内壁固
定部５の吸気孔９からドラム３内へ加熱空気が送り込ま
れる。

この加熱空気は、第１図に示す矢印Ａの如く循環する。

この循環が促進することにより、被乾燥物の水分が蒸発
し、循環経路内の空気が高温多湿となってくる。

この高温多湿の空気は、冷風ファン３７により本体１の
下面に設けた冷風吸気孔２ａから吸い込まれた常温空気
により冷却されているパイプ２５を通過する際に、パイ
プ２５内を流下して排水口２０ａへ滴下するものである
。

この種除湿式乾燥機において留意すべきことは、ドラム
３内に投入した被乾燥物を乾燥する際に綿は゛こりが発
生し、この綿ぼこりの一部がドラム３に設けた吸気孔９
より逆流して加熱風胴２０内に堆積し発熱体２１によっ
て焼ける恐れがあるということである。

しかるに、内壁固定部５の内壁面に吸気孔９を覆う如く
フィルタ３８を設けることにより、フィルタ３８の内面
には綿は゛こりが付着するが、この綿ぼこりはドラム３
が回転することによって撹拌される被乾燥物にこすられ
て取り除かれ、フィルタ３８は常に掃除される状態を呈
し、吸気をさまたげることなく、正常な乾燥作用が行わ
れる。

また、綿ぼこりは、乾燥が終了するまでには正常な風の
流れによってドラムフィルタ１７に耐着し、これは乾燥
終了後に取り除くことになる。

そして、ドラム３の前壁部を分割し内壁固定部５の下部
のみに吸気孔９を設け、これを覆ってフィルタ３８を設
けたために、フィルタ３８はその面積を小さくすること
が可能で安価となり、しかも、内壁固定部の下部にフィ
ルタ３８を設けたため、乾燥中に被乾燥物が必ずフィル
タ３８の表面をこすり、これによって自動的にフィルタ
３８の掃除がなされるため実用上極めて好ましい。

以上のように本発明の除湿式乾燥機によれば、特に、回
転ドラムの前壁部における内壁固定部の下部に吸気孔を
設け、この吸気孔を発熱体を収容した加熱風胴を介して
循環経路に連絡し、前記吸気孔に対応する内壁固定部の
内面にフィルタを設けたものであり、乾燥中に被乾燥物
より生じた綿ぼこりが吸気孔を経由して発熱体側に逆流
するのを防止して、綿は゛こりの焼きつきを防ぐことが
でき、しかも、そのフィルタ面は転動する被乾燥物にて
確実に清掃でき、フィルタ目詰まりが生じ難く、乾燥空
気の流動を円滑に行うことができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す衣類乾燥機の側断面図
、第２図および第３図は同乾燥機の主として冷風経路を
示す背面側からの断面図である。 １・・・・・・本体、３・・・・・・ドラム、５・・・
・・・内壁固定部、６・・・・・・外壁回転部、９・・
・・・・吸気孔、１２・・・・・・ファン、２０・・・
・・・加熱風胴、２１・・・・・・発熱体、２２・・・
・・・熱交換器、３８・・・・・・フィルタ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 本体内に回転自在に配したドラムと、このドラムの
   内外を熱交換器および内部に発熱体を配した加熱風胴を
   介して連通した循環経路と、前記熱交換器に交差して設
   けた冷却経路とを備え、前記ドラムの前壁部を内壁固定
   部と外壁回転部とに分割し、前記内壁固定部の前面開口
   フランジ部と上記本体前面の衣類投入口フランジ部との
   間を気密的に構成するとともに前記内壁固定部の外周部
   分にて前記外壁回転部の内周部分を気密状態にて回転自
   在に支持し、前記内壁固定部の下部に吸気孔を設け、こ
   の吸気孔を上記加熱風胴を介して循環経路に連絡し、前
   記吸気孔に対応する内壁固定部の内面にフィルタを設け
   たことを特徴とする除湿式乾燥機。