JPS5949935B2 - 帯電防止性の優れたメタクリル樹脂組成物の製造法 - Google Patents

帯電防止性の優れたメタクリル樹脂組成物の製造法

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JPS5949935B2
JPS5949935B2 JP2732077A JP2732077A JPS5949935B2 JP S5949935 B2 JPS5949935 B2 JP S5949935B2 JP 2732077 A JP2732077 A JP 2732077A JP 2732077 A JP2732077 A JP 2732077A JP S5949935 B2 JPS5949935 B2 JP S5949935B2
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methacrylic resin
acid monoglyceride
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fatty acid
higher fatty
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彰一 川上
昌宏 伊藤
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、帯電防止性の優れたメタクリル樹脂組成物の
製造法に関する。
メタクリル樹脂は、その卓越した透明性、良好な機械的
性質、加工性並びに成形品の外観の美麗さによつて、照
明器具、看板、各種装飾品および銘板などに広<使用さ
れているが、その表面固有抵抗が非常に高いために、接
触または摩擦等で誘起された静電気が逃散、消失しにく
く、そのため使用中の樹脂表面にほこり等が付着して汚
れ易く折角の美しい外観を損う結果となつている。
従来、このような静電気障害を除く方法として、種々提
案されており、例えばメタクリル樹脂を成形材料に賦形
する際に界面活性剤や多価アルコールの脂肪酸エステル
を添加する添加練込法あるいはシリコン系化合物を成形
品の表面に塗布する表面塗布法等が提案されている。し
かしながら、前記した方法において界面活性剤を添加練
込する方法はほとんどの場合効果を示さず、また多価ア
ルコールの脂肪酸エステルを添加練込する方法もそれ単
独で用いる場合には常識的な添加量、例えば1〜3重量
%では帯電防止効果はほとんど認められない。
多価アルコールの脂肪酸エステルの添加練込法において
帯電防止効果を上げるため、メタクリル樹脂にそれを多
量添加する方法も考えられるが、多価アルコールの脂肪
酸エステルを多量添加すると成形材料に賦形する際押出
し条件を著し<狭めると共に、得られた樹脂の耐熱性の
低下をきたし、成形加工上の制約を大きく受け、実用に
供さない欠点をもつている。また一方、前記した方法で
ある表面塗布法もある程度の帯電防止効果を期待できる
が、コスト的に不利であり、一般的には採用し難い状況
にある。本発明者らは、このような状況に鑑み、外観上
の欠点がなくしかも帯電防止性能に優れたメタクリル樹
脂組成物の製造法について、鋭意検討した結果、特殊な
製造法を採用することにより、これらの欠点が一挙に解
決できることを見い出し本発明を完成した。即ち、本発
明の要旨とするところは、メタクリル樹脂に高級脂肪酸
モノグリセラードを添加して帯電防止性を有する組成物
を製造する方法において、メタクリル酸メチル単独もし
くはメタクリル酸メ手ル80重量%以上と他の共重合可
能な単量体20重量?以下との混合物100重量部に、
総添加量が5〜10重量部である高級脂肪酸モノグリセ
ラードの30〜60重量%をまず溶解した後懸濁重合し
、さらに得られた懸濁重合物に前記高級脂肪酸モノグリ
セラードの残量部を更に添加混合して成形材料に賦形す
ることを特徴とする帯電防止性の優れたメタクリル樹脂
組成物の製造法である。
本発明の実施に際して用いられる単量体としては、メタ
クリル酸メチル単独もしくはメタクリル酸メチルと他の
共重合可能な単量体との混合物である。
他の共重合可能な単量体としては特に限定されないが本
発明においては、炭素数1〜10のアルキル基をもつア
クリル酸エステルもしくは炭素数2〜10のアルキル基
をもつメタクリル酸エステル、例えばアクリル酸メチル
、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等が好ましい
例としてあげられる。これらは1種もしくは2種以上を
用いて、メタクリル酸メチルとの混合物中20重量%ま
で使用することができる。また、本発明において用いら
れる高級脂肪酸のモノグリセラードとしては、グリセリ
ンと炭素数8〜22の高級脂肪酸とのモノエステル化物
であつて、例えばラウリン酸モノグリセラード、ミリス
チン酸モノグリセラード、パルミチン酸モノグリセラー
ド、オレイン酸モノグリセラード、ステアリン酸モノグ
リセラード、モンタン酸モノグリセラード、リノール酸
モノグリセラード及びベヘン酸モノグリセラードが好ま
しい例としてあげられる。これらは単独でまた必要に応
じて2種以上を混合して用いることもできる。高級脂肪
酸モノグリセラードは最終メタクリル樹脂重合体100
重量部に対し、その総添加量が5〜10重量部、好まし
くは6〜8重量部となるように添加される。メタクリル
樹脂組成物を製造するにあたつての高級脂肪酸モノグリ
セラードのメタクリル樹脂への添加は、本発明の場合、
まず前記単量体を懸濁重合する際に、高級脂肪酸モノグ
リセラードの総添加量5〜10重量部のうち、その30
〜60重量%を前記単量体に溶解せしめて重合させ、次
いで得られた懸濁重合体を淵別、水洗、乾燥したのち、
粉状又は粒状メタクリル樹脂重合体に高級脂肪酸モノグ
リセラードの残量部を更に添加して攪拌混合し、押出機
を通して混練添加される。本発明において、高級脂肪酸
モノグリセラードを添加する場合の懸濁重合条件として
は特に限定されず、通常メタクリル酸メチルの懸濁重合
条件がそのまま採用できる。また、懸濁重合後のメタク
リル樹脂に高級脂肪酸モノグリセラードを追加添加する
押出条件も特に限定されず通常の押出条件が採用される
が、押出温度を180〜26『Cとし、押出し物を成形
材料に供されるようにペレツト状に賦形することが好ま
しい。本発明において、メタクリル樹脂組成物中、高級
脂肪酸モノグリセラードの量が5重量部未満の場合には
、満足すべき帯電防止効果がなく、またその使用量が1
0重量部をこえる場合には懸濁重合物を成形材料に賦形
する際、押出条件巾が著しく狭くなり、その結果押出し
斑が生じたり、あるいは生成物の耐熱性を低下させ、実
用性に乏しい結果をもたらすので好ましくない。
一方、懸濁重合する際、単量体100重量部に対し、高
級脂肪酸モノグリセラードの添加量が30重量%未満で
ある場合には、重合はうまく行なえても、高級脂肪酸モ
ノグリセラードが多い場合において、本発明の組成範囲
である添加量になるよう賦形時に残部を添加するときは
賦形上の問題が生じ、また逆に高級脂肪酸モノグリセラ
ードが60重量%をこえれば高級脂肪酸モノグリセラー
ドが多い場合において懸濁安定性を損い、たとえ懸濁重
合が可能であつても賦形上トラブルが生じやすく好まし
くない。
また、本発明は必要に応じ添加剤、例えば酸化防止剤、
滑剤、紫外線吸収剤、可塑剤及び各種染料等を添加して
用いることもできる。
以上述べた如き本発明によつて製造されるメタクリル樹
脂組成物は、きわめて帯電防止性にすぐれたものであり
、とりわけ計器のメーターカバーおよび銘板を始めとす
る電気機器部品等の用途に有効に用いられる。
次に実施例により本発明を更に詳しく説明するが、実施
例中の部は重量部、?は重量?を示す。
実施例1〜3メタクリル酸メチル99%およびアクリル
酸メチル1%からなる単量体100部に、ステアリン酸
モノグリセラード3部を溶解し、ポリメタクリル酸カリ
ウム、炭酸ナトリウム、N−ドデシルメルカプタンおよ
び重合触媒として過酸化ベンゾイルを常法により適当量
加えて、100〜140℃で7時間懸濁重合を行つた。
得られた重合体を濾別、水洗、乾燥することによつて1
2〜200メツシユの粒径のメタクリル樹脂粉末を得た
。重合率は99.4%で、重合度は1260であつπ。
この得られたメタクリル樹脂粉末に表1に示す構成比に
従つてステアリン酸モノグリセラードを、スーパーミキ
サー(SMV−20型、株式会社川田製作所製)で撹拌
混合し、40φ押出し機にて240℃で混練ペレツト化
後、502射出成形機によつて220℃で2mm板(1
10×110n)を作製した。射出成形後、この成形板
を23℃、50%湿度の恒温室に3日間放置後、極超絶
縁計SM−10型(東亜電波工業製)にて表面固有抵抗
を測定した。またスタテイツクオネストメータ一(宍戸
商会製)にて電圧1万ボルトを試料に印加後、印加電圧
を零とし帯電圧が半減するまでの時間を測定した。その
結果を表1に示す。比較例 1 実施例1〜3で得られたメタクリル樹脂粉末に、ステア
リン酸モノグリセラードを添加することなく、そのまま
実施例1〜3と同一の条件で成形を行つた。
得られた成形物を実施例1〜3と同様にして表面固有抵
抗並びに半減期を測定した。結果を表1に示す。比較例
2〜3 メタクリル酸メチル99%およびアクリル酸メチル1%
からなる単量体の懸濁重合時に、ステアリン酸モノグリ
セラードを添加しない以外は、実施例1〜3と同様にし
て重合した。
得られたメタクリル樹脂粉末にステアリン酸モノグリセ
ラードを表1の構成比に従つて添加し、実施例1〜3と
同様にして成形物を得た。得られた成形物の表面固有抵
抗並びに半減期を表1に示した。実施例4〜5 メタクリル酸メチル90%およびアクリル酸メチル10
%からなる単量体100部にオレイン酸モノグリセラー
ド2部を溶解し、ポリメタクリル酸カリウム、炭酸ナト
リウム、n−オクチルメルカプタンおよびアゾビスイソ
ブ千口ニトリルを加え、80〜130℃で4時間懸濁重
合を行つた。
得られた重合体を戸別、水洗、乾燥することによつて1
2〜200メツシユの粒径のメタクリル樹脂粉末を得た
。この得られたメタクリル樹脂粉末に表2に示す構成比
に従つてオレイン酸モノグリセラードを追加添加し、実
施例1〜3と同様な方法で賦形し、成形物を得帯電防止
能を測定した。
結果を表2に示す。比較例 4 実施例4〜5と同一のメタクリル樹脂粉末にオレイン酸
モノグリセラードを追加添加することなく、そのまま実
施例1〜3と同じ条件でペレツト化後、成形し帯電防止
能を測定した。
結果を表2に不す。比較例 5 メタクリル酸メチル90%およびアクリル酸メチル10
%からなる単量体の懸濁重合時に、オレイン酸モノグリ
セラードを添加することな<、実,施例4〜5と同様に
して重合した。
得られたメタクリル樹脂粉末にオレイン酸モノグリセラ
ードを表2の構成比に従つて、実施例1〜3と同様にし
てペレツト化後、成形物を得た。得られた成形物の帯電
防止能を表2に示した。実施例 6 メタクリル酸メチル94%およびアクリル酸エチル6%
からなる単量体100部に、パルミ干ン酸モノグリセラ
ード5部を溶解し、メタクリル酸メチルとポタシウムス
ルホプロピルメタクリレートの共重合体、硫酸ナトリウ
ム、N−ドデシルメルカプタンおよびアゾビスイソブチ
ロニトリルを加え、80〜130℃で4時間懸濁重合を
行つた。
得られた重合体を戸別、水洗、乾燥することによつて1
2〜150メツシユの粒径のメタクリル樹脂粉末を得た
。得られたメタクリル樹脂粉末に、パルミチン酸モノグ
リセラードを5部添加し、実施例1〜3と同様にしてペ
レツト化後、成形物を得た。成形物は無色透明であり、
実施例1〜3と同様にして測定した表面固有抵抗値は1
.。×1010(Ωであり、半減期は1秒と非常に優れ
た帯電防止能を有した。比較例 6 パルミチン酸モノグリセラード10部を実施例6におけ
る如く、重合段階およびペレツト化段階に分けて5部ず
つ添加することなく、懸濁重合段階においてのみ添加す
る他は、実施例6と同様の操作で実施を試みたが、重合
系は懸濁安定性を失い、重合を開始して3時間経過後に
凝集固化してしまつた。
比較例 7 パルミ千ン酸モノグリセラード10部を実施例6におけ
る如く、重合段階およびペレツト化段階に分けて5部ず
つ添加することなく、ペレツト化段階にのみ添加する他
は、実施例6と同様の操作で実施を試みたが、賦形斑が
ひどく(ストランドが一定せず)安定した賦形が出来な
かつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 メタクリル樹脂に、高級脂肪酸モノグリセラードを
    添加して帯電防止性を有する組成物を製造する方法にお
    いて、メタクリル酸メチル単独もしくはメタクリル酸メ
    チル80重量%以上と他の共重合可能な単量体20重量
    %以下との混合物100重量部に、総添加量が5〜10
    重量部である高級脂肪酸モノグリセラードの30〜60
    重量%をまず溶解した後懸濁重合し、さらに得られた懸
    濁重合物に前記高級脂肪酸モノグリセライドの残量部を
    添加混合して成形材料に賦形することを特徴とする帯電
    防止性の優れたメタクリル樹脂組成物の製造法。 2 高級脂肪酸モノグリセライドがステアリン酸モノグ
    リセライドであることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の帯電防止性に優れたメタクリル樹脂組成物の製
    造法。
JP2732077A 1977-03-11 1977-03-11 帯電防止性の優れたメタクリル樹脂組成物の製造法 Expired JPS5949935B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS646729A (en) * 1987-06-26 1989-01-11 Yamato Scale Co Ltd Photometry probe
JPH01263526A (ja) * 1988-04-15 1989-10-20 Murakami Shikisai Gijutsu Kenkyusho:Kk 反射光の連続測定における光度スケールの較正方法及びその装置

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