JPS5949501B2 - 電気調理器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は電気調理器に関するものであって、その目的と
するところは１食品の一般加熱調理、多量の食品の同時
加熱調理、魚目焼付調理、冷凍食品の解凍、調理された
食品の再加熱等、多目的に使用することのできる電気調
理器を提供することにある。

一般に使用されている従来の電気調理器を第１図につい
て説明する。

Ｓは筐体１の内部に設けられた加熱庫で、外側の遮熱槽
２と内側の熱反射槽３との間に断熱材４を充填して構成
されている。

５および６は加熱庫Ｓ内に設けられた上部ヒータおよび
下部ヒータで、支持体７に支持された受皿８の上に載置
された食品９をその輻射熱で加熱する。

ところでこの電気調理器は食品を輻射熱で加熱するため
、冷凍食品Ｑ解凍や調理された食品の再加熱には不適当
である。

すなわち、一般に食品の表面は断熱層を形成し、輻射熱
がこの断熱層を通過して内部を十分に加熱するまでには
時間がか＼シ、その間に表面が焦げてしまうからである
。

また、この電気調理器で多量の加熱調理を同時に行なう
ために、第１図に点線で示すように受皿８を２段構成に
すると上段の食品は上部ヒータ５のみによシ、下段の食
品は下部ヒータ６のみによシ、それぞれ加熱されること
になるので加熱が不均一となシ、均等に加熱された良質
の調理をすることができない。

以上述べたように、第１図に示すような従来の電気調理
器は冷凍食品の解凍、調理された食品の再加熱および多
量の食品の同時加熱調理には不適当である。

本発明はこの点にかんがみ、以上のような使用上の不便
がな（、多目的に効率よ（使用することができる電気調
理器をうろことを意図するものである。

本発明の電気調理器は、上部中央に焦目付ヒータとその
両側に１対の上部ヒータおよび下部ヒータを有する前方
の加熱室と、熱風ファンとその周囲にリングヒータな有
する後方の熱風発生室との間に、前記加熱室内における
上向きの熱風の量を下向きの熱風の量よシも大にする熱
風調整用の仕切板を設け、前記加熱室のヒータによる自
然対流輻射加熱と前記熱風ファンによる熱風の強制対流
加熱とを、調理の種類によって選択的に採択することを
特徴とする。

本発明の実施例を第２図ないし第６図について説明する
。

１１は電気調理器の筐体で、その内部に加熱庫Ｓが取付
金具１２によって固定されている。

加熱庫Ｓは外側の遮熱槽１３と内側の熱反射槽１４との
間に断熱材１５を充填して構成されている。

なお、熱反射槽１４の内壁にはセルフクリーニング処理
が施しである。

１６は加熱庫Ｓの前方の加熱室２７の上部中央に取付け
である魚目付ヒータ、１７はその両側に設けた１対の上
部ヒータ、１８は加熱室２７の下部に設けた下部ヒータ
である。

１９は加熱室２７の後方に形成された熱風発生室で、加
熱室２７との境界には熱風の回路を規正する仕切板２０
が設けられ、中央に熱風ファン２１を有し、その周囲に
は第４図に示すようなリングヒータ２２が設けである。

２３は熱風ファン２１を駆動するモータで、冷却用ファ
ン２４を同軸に有し、その周囲には冷却風のガイド板２
５が設けである。

２６は加熱室２７の両壁に設けられた棒状のフレームよ
りなる１対の支持体で該支持体２６によって複数個の食
品の受］が着脱自在に支持される。

仕切板２０は第５図に示すように中央に円形の吸気孔２
９を有し、その両側に略り字型の排気孔３０および３１
が設けである。

この２つの排気孔３０．３１のうち、右側の排気孔３０
は左側の排気孔３１よりその開口の面積を大きくしであ
る。

以下、その理由を説明する。

第６図において、熱風ファン２１が時計回転（右回転）
のとき、右側の排気孔３０から加熱室２７内に供給され
る熱風ａは上向きに入υ受皿２８を下方から加熱する。

また、左側の排気孔３１から供給される熱風すは下向き
に入り受皿２８上の食品を上方から直接加熱する。

したがって上向きの熱風ａは熱不足、下向きの熱風すは
熱過剰となる傾向があるので熱風ａの量を大きく、熱Ｒ
ｂの量を小さくすることによって全体のバランスを保ち
、食品の加熱が上下均一になる。

次に本発明の作用効果をその使用法と共に説明する。

（１）焼き肉、トースト、ローストチキンのように焼色
を必要とする調理の場合は、受皿２８を１個にして１対
の上部ヒータ１１および下部ヒータ１８に通電し、魚目
付ヒータ１６．リングヒータ２２およびモータ２３には
通電しない。

被調理物は１対の上部ヒータ１７および下部ヒータ１８
の輻射熱によって適度の焼色のついた調理をすることが
できる。

（２）魚を焼く場合は１対の上部ヒータ１７と魚目付ヒ
ータ１６に通電し、下部ヒータ１８、リングヒータ２２
およびモータ２３Ｉ／ｃは通電しない。

魚は１対の上部ヒータ１７および魚目付ヒータ１６の輻
射熱によって炭火で焼いた場合と同様な魚目のついた焼
魚に調理することができる。

（３）ロールケーキやバターロール等の菓子類を少量調
理する場合は１枚の受皿２８を適当な位置に挿入し、１
対の上部ヒータ１７および下部ヒータ１８によって適当
な時間、加熱すれば味、香シおよび表面状態の良好な調
理をすることができる。

（４）菓子類の同時多量調理、冷凍食品の解凍、調理し
た食品の再加熱の場合は１対の上部ヒータ１７゜魚目付
ヒータ１６および下部ヒータ１８への通電を停止し、リ
ングヒータ２２とモータ２３に通電して熱風を発生させ
、熱風の強制対流加熱による調理を行なう、熱風ファン
２１によって加熱室２７に供給された熱風が庫内を還流
する状態は先に第６図について説明したとおシである。

このように熱風の強制対流による加熱はヒータによる輻
射加熱のように食品の表面に焼色や魚目の発生がなく、
解凍、再加熱に適しておシ、また、熱風が庫内をくまな
く巡回するので多量の食品の同時加熱が可能である。

本発明の作用効果を確認するために、（イ）アップルパ
イの加熱調理、（１天ぷらの再加熱およ０＋→冷凍くじ
らの解凍について、第１図の従来の電気調理器による調
理と１本発明の電気調理器の熱風強制対流加熱による調
理との比較試験を行なったところ１本発明の電気調理器
による調理は、（イ）（ロ）（−）のいづれの場合も第
１図の従来の電気調理器に比べて、調理時間が短か（、
同時に約２倍の量を調理することができ、しかも調理の
質は同等もしくはそれ以上であることが確認された。

以上述べたように本発明の電気調理器は電気ヒータの輻
射加熱による調理と、熱風の強制対流加熱による調理と
を、調理の種類に応じて適宜、選択的に採択することに
よってあらゆる種類の調理を短時間に、しかも良好に調
理することができるすぐれた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図：従来の電気調理器の工面図、第２図二本発明の
実施例の正面図、第３図二本発明の実施例の側面図、第
４図：リングヒータ２２の正面図および側面図、第５図
：仕切板２０の斜視図。 第６図：熱風の回流を説明する斜視図。 １１・・・・・・筐体、１２・・間取付金具、１３・・
曲遮熱層、１４・・・・・・熱反射槽、１５・・間断熱
材、１６パ・・・・魚目付ヒータ、１７・・曲上部ヒー
タ、１８・・・・・・下部ヒータ、１９・・・・・・熱
風発生室、２０・曲・仕切板、２１・・間熱風ファン、
２２・・・・・・リングヒータ、２３・・・・・・モー
タ、２４・・・・−・冷却ファン、２５・・・・・・ガ
イド板、２６・・面支持体、２７・・・・・−７ＪＩＩ
熱室、２８・・・・・・受皿、２９・・・・・・吸気孔
、３０．３１・・曲排気孔。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上部中央に焦目付ヒータとその両側に１対の上部ヒ
   ータおよび下部ヒータを有する前方の加熱室と、熱風フ
   ァンとその周囲にリングヒータを有する後方の熱風発生
   室との間に、前記加熱室内における上向きの熱風の量を
   下向きの熱風の量よシも大にする熱風調整屈の仕切板を
   設け、前記加熱室のヒータによる自然対流輻射加熱と前
   記熱風ファンによる熱風の強制対流加熱とを、調理の種
   類によって選択的に採択す委ことを特徴とする調理器。