JPS5949383B2 - 人体局部洗浄装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は便器等に用いられる人体局部を洗浄する洗浄装
置に関するもので、適温にして均一な温度の洗浄温水を
吐出せしめることを目的とする。

例えば便器に用いられる洗浄装置は一般に第１図に概略
を示す如く、便器Ｔに近接して配された洗浄用温水を貯
蔵する温水タンク１を有し、該温水タンク１は供給水流
量調節ノブ２により作動するパルプ３を介して供給水源
と連通せしめられており、タンク内の温水は水圧吐出型
の温水吐出ノズル４より人体の局部に吐出せしめられる
ように構成されている。

なお必要により洗浄後の局部を乾燥せしめるための温風
を供給する装置を具備している（図示せず）。

しかして、この種装置の温水タンク内には温水ヒータが
配設されており該ヒータにより所定温度とされた温水が
貯蔵され、使用時には該タンク内に供給水源より水を供
給することにより温水を吐出ノズルに送り該ノズルより
吐出せしめている。

ところでこの場合、温水タンク内に供給された冷水は直
ちに温水と混合するため、吐出ノズルより吐出される温
水はその初期には所定の温度であっても急激に温度が低
下し、使用者に甚だしい不快感を与える。

本発明はかかる従来装置の不都合に解決を与えるもので
あって、使用中終始、均一にして適温の温水を供給する
ことを可能とするものである。

本発明は、温水ヒータを内蔵した温水タンク内にタンク
内壁に沿って摺動するピストンを設けてタンク内を二室
に区画し、第１の室には水を供給する開口を設け、第２
の室には温水ヒータで加熱された温水を吐出する開口を
設けるとともに水温を検知して上記温水ヒータを断続せ
しめる水温調整装置を設け、かつ上記ピストンには、第
１の室に水が供給されたときに閉じてピストンにかかる
第１の室からの水圧でピストンが第２の室方向へ移動す
るようになし所定量移動し水の供給が停止したときに開
いて第１の室より第２の室に水を流入させピストンを原
位置へ復元せしめるためのバルブを具備せしめたことを
特徴とする。

しかして本発明の装置における温水タンクにあっては、
先ずタンク内のピストンの両側にある画室の供給水は所
定温度に保持されており、使用時に第１の室内に供給さ
れた水は第２の室の水と混合することなくピストンを押
し上げる作用のみを果し、このとき既に所定の温度に保
持された第２の室の温水のみが温水吐出ノズルへ供給さ
れる。

従って従来装置の如く使用中に供給冷水の混合により吐
出温水の温度低下は全く生じない。

なお、ピストンが移動限に達し第１の室への給水が停止
するとともに温水の供給完了後は第１の室における供給
水はピストンに設けたバルブを通じて第２の室へ移動し
、ピストンは原位置方向へ移動する。

そして画室の水は再び所定温度まで加熱されるのである
。

かくの如く本発明の装置は、いったん加熱された温水を
有効に活用することにより均一適温の温水を供給せしめ
るものである。

以下本発明の詳細を第２図に示す具体例により説明する
。

図において１はシリンダー状の温水タンク、５は該タン
クの上部を密閉するキャップである。

１ａは温水タンク１の底の近くに開口し流量調節バルブ
（第１図３）を介して供給水源と連通ずる供給水流入口
であり、１ｂは温水タンクの上部に位置し人体局部に温
水を吐出する吐出ノズル（第１図４）に連通ずる通路で
あって上記キャップ５の開口部５ａと連通して温水吐出
口を形成している。

６は温水タンク内の底近くに配設した温水ヒータ、７は
温水タンク内の上部に配置されキャップ５に固定せしめ
られた水温調節装置であって上記温水ヒータ７と接続し
該ヒータと電源とを断続せしめるように構成せしめられ
ている。

８はその外周が温水タンク１の内壁と接触し、環状シー
ル材８ａにより液密な保持して温水タンク内を底部の第
１の室１１および上部の第２の室１２に区画するピスト
ンであり、常時はスプリング９により上記供給水流入口
１ａと温水吐出口５ａとの中間位置であって供給水流入
口１ａに近接する流水タンク内壁に設けたストッパー１
０に押圧せしめられている。

該ピストン８は、その中央部をシリンダー状とし、該シ
リンダー１０ａ内にステム１０ｂと一体的に構成され上
記シリンダー１０ａ内を摺動する開閉部材１０ｃを配設
したバルブ１０を具備しており、該開閉部材１０ｃは常
時はスプリング１０ｄによりストッパー１０ｅに押圧さ
れて上記シリンダー１０ａの開口１０ｆ、１０ｆを通じ
てピストン８の上側の第２の室１２と下側の第１の室１
１を連通せしめるが、底部に水圧を受けるとバネ力に抗
して上昇してその上部が上記シリンター−１０ａの頂面
と当接し、温水タンク１の第１の室１１と第２の室１２
とを完全に遮断する。

なお、ピストン８はステンレス等の熱伝導性良好な材質
を用いる。

本発明の装置において、温水タンク１内のピストン８は
、常時はスプリング９０作用によりストッパー１ｃの位
置にあり、供給水は第１の室１１および第２の室１２の
所定レベルまで充填され、温水ヒータ６により加熱され
水温調節装置の作用により定温に保持されている。

いま、使用時において常法により供給水源から所定量の
水を温水タンク１の第１の室１１に供給すると、その水
圧を受けてピストン８のバルブ１０が閉路し、従ってピ
ストン８はバネ９に抗して上昇して第２の室１２のあら
かじめ定温に保持された温水を温水吐出口５ａより排除
し、該温水は温水吐出バルブより人体の局部に吐出され
る。

一方、ピストン８が上限位置に達してバルブ１０のステ
ム１０ｂの先端が温水タンクの固定部たるキャップ５に
当接すると（図中一点鎖線の位置）、ステム１０ｂは押
し下げられてバルブは開路する。

これにより第１の室１１の水は第２の室１２に流入する
。

一方、各使用時において第１の室１１への水の供給量は
ピストン８を上限まで移動させるに必要な所定量に調整
されており、第２の室１２への水の流入と第１の室１１
への水の供給の停止によって両室１１．１２間の差圧は
ほとんどなくなる。

しかしてピストン８はスプリング９０作用により下降し
始める。

このときバルブ１０においては両室１１．１２間の差圧
の減少により開閉部材１０ｃはスプリング１０ｄ自身の
力で押し下げられており、水はバルブ１０を流通しピス
トン８は下降を継続してストッパ１ｃへ至る。

そして第１および第２の室１１．１２に満たされた供給
水は加熱されて再び所定温度に保持され、次の使用を待
機するのである。

上記の如く本発明の洗浄装置は、温水タンク内に配した
ピストンの作用により供給冷水と混合することな（あら
かじめ所定温度に保持された温水のみを吐出せしめるも
ので、使用中に洗浄温水の温度が低下せず、快適な洗浄
を可能ならしめるものである。

ピストンは熱伝導性良好な部材よりなることが上側の第
２の室の供給水を加熱するために望ましいことであるが
、給水流入口と温水吐出口を上記実施例とは上下逆にし
、下室に温水吐出口を、上室に給水流入口を設け、スプ
リングおよび温水ヒータをピストンを介して吐出側の室
に配設することによっても本発明の目的は達し得るので
あり、この場合はピストンは必ずしも熱伝導性部材で構
成されなくてもよい。

またこの場合、吐出側通路中には洗浄作動に応じる一方
向弁を設けてもよいことは明らかである。

【図面の簡単な説明】

第１図は便器に用いる洗浄装置の概略図であり、第２図
は本発明の洗浄装置の温水タンクの縦断面図である。 １・・・温水タン久３供給水の通路のバルブ、４・°。 温水吐出ノズル、１ａ・・・供給水流入口、１ｂ、５ａ
・・・温水吐出口、６・・・ヒータ、７・・・水温調節
装置、８・・・ピストン、１０・・・バルブ、１１・・
・第１の室、１２・・・第２の室。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 貯蔵した供給水を加熱する温水ヒータを内蔵した温
   水タンクと、一端が供給水源に連通し、他端が温水タン
   クに開口する通路と、人体局部に温水を吐出せしめる温
   水吐出ノズルと、一端が上記温水タンクに開口し他端が
   上記吐出ノズルに連通ずる通路を有し、供給水源より所
   定量づつ温水タンク内に供給水を供給するようになした
   人体局部洗浄装置において、温水タンクにはその底部お
   よび上方部のいずれか一方に給水源と連通ずる供給水流
   入口を設けるとともに、他方に洗浄水吐出ノズルと連通
   ずる温水吐出口を設け、温水タンク内には底部および上
   方部の中間位置に温水タンク内を供給水流入口が開口す
   る第１の室および温水吐出口が開口する第２の室の二室
   に区画するピストンを温水タンク内壁沿って摺動可能に
   設け、第１の室および、第２の室のいずれかに温水ヒー
   タを設置するとともに第２の室内には温水ヒータと連動
   し該ヒータと電源を断続せしめる水温調整装置を設置し
   、上記ピストンには第１の室の供給水圧を受けて閉路し
   て上記水圧でピストンを第２の室方向に移動せしめ、第
   ２の室の固定部に当接して開路し第１および第２の室を
   連通せしめるパルプを設けたことを特徴とする人体局部
   洗浄装置。