JPS594695B2 - 光導電絶縁素子 - Google Patents

光導電絶縁素子

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JPS594695B2
JPS594695B2 JP50152726A JP15272675A JPS594695B2 JP S594695 B2 JPS594695 B2 JP S594695B2 JP 50152726 A JP50152726 A JP 50152726A JP 15272675 A JP15272675 A JP 15272675A JP S594695 B2 JPS594695 B2 JP S594695B2
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JP50152726A
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アンドリユウ ライト ウイリアム
ジユニアス フオツクス チヤールズ
アルフレツド バーウイツク マーチン
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Eastman Kodak Co
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Eastman Kodak Co
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Publication date
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Publication of JPS594695B2 publication Critical patent/JPS594695B2/ja
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/043Photoconductive layers characterised by having two or more layers or characterised by their composite structure
    • G03G5/047Photoconductive layers characterised by having two or more layers or characterised by their composite structure characterised by the charge-generation layers or charge transport layers

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  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Light Receiving Elements (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、電子写真、特に種々の電子写真処理10に使
用するのに適当な優れた光導電絶縁素子に関する。
電子写真式像形成方法および技術は、種々の特許および
他の文献、例えば米国特許第2221776号、第22
77013号、第152297691号、第23578
09号、第2551582号、第2825814号、第
2833648号、第3220324号、第32208
31号、第3220833号など多数の特許に広範に記
載されている。
一般に、これらの方法は、共通して、静電電荷潜像を形
成することによつて電磁照射での像状露光に応答するよ
うに調製された光導電絶縁素子を使用する工程を有する
。次に現在当業界でよく知られている種々の後続操作を
行つて電荷像の永久的記録を形成するノ5 ことができ
る。電子写真式像形成方法に使用するのに適当な種種の
形態の光導電絶縁素子が既知である。
多くの通常の素子においては、光導電性絶縁組成物の活
性成分が単一層組成物中に含有されている。この10組
成物は一般的には、例えば電子写真式像形成処理中に導
電性サポートに被着される。代表的な単一活性層光導電
素子に使用し得る多数の種々の光導電性組成物のなかに
は、無機光導電性材料、例えば真空蒸着セレン、重合性
結合剤15中に分散された粒状酸化亜鉛、重合性結合剤
中に溶解化された有機光導電体よりなる均質な有機光導
電性組成物、などがある。
単一活性層光導電素子に使用し得る他の特に有効な光導
電性絶縁組成物に、Lightの米国特許第36154
14号(1971年10月26日)およびGramza
らの米国特許第3732180号(1973年5月8日
)に記載された高速度(スビード感度が高いこと、以下
同じ)不均質または凝集体光導電性組成物がある。
これらの凝集体含有光導電性組成物は、(1)少くとも
1種のピリリウム型染料塩と(il)反復単位中にアル
キリデンジアリーレン基を有する少くとも1種の重合体
との微粉砕粒状共晶錯体を含有する電気絶縁性重合体の
連続相を有する。上述したような種々の単一活性層光導
電絶縁素子の外に、種々の「多重活性層」光導電絶縁素
子、即ち2個以上の活性層を有する光導電絶縁素子が当
業界で既知である。
「多重活性層」光導電素子の一つの有用な形態がHOe
stereyの米国特許第3165405号(1965
年1月21日)明細書第2欄、第6〜20行に記載され
ている。この特許に記載されているように、光導電性を
得るには、酸化亜鉛の2層、即ぢ感応性酸化亜鉛底部層
および非感応性酸化亜鉛上部層を有する素子の表面に均
一な正電荷を与え、次いで感応性底部層を賦活放射線の
パターンに露出させる。このようにすると2つの酸化亜
鉛層の電気的相互作用によつて素子内に光導電が生じる
。感応性酸化亜鉛底部層は光電子、即ち負の電荷キヤリ
ヤを発生し、これらの電荷キヤリヤを非感応性酸化亜鉛
上部層中に注人し、後者の非感応性上部層は上記電荷キ
ヤリヤを受け取り、これらを光導電性素子の正に荷電を
され表面に移送する。2つまたはそれ以上の活性層を光
導電絶縁素子に使用し、そのうち少くとも1つの層を主
として電荷キヤリヤの光発生用に構成し、少くとも1つ
の他の層を主としてこれらの発生した電荷キャリャの移
送用に構成する思想ぱ、特許文献でいろいろ議論されて
きた。
このような多重活性層光導電素子を、以下簡単に[多重
活性」光導電素子と称するものとする。上述したHOe
stereyの特許のほかに、「多重活性]光導電素子
に関するかまたは少くともこれについて言及している代
表的な特許の一部を列記すると次のようなものがある。
Bardeenの米国特許第3041166号(196
2年6月26日)、MakinOの米国特許第3394
011号(1968年7月23日)、MakinOらの
米国特許第3679405号(1972年7月25日)
、Hayaskiらの米国特許第3725058号(1
973年4月3日)、カナダ国特許第930591号(
1973年7月24日)、カナダ国特許第932197
〜932199号(1973年8月21日)、および英
国特許第1337228号および第1343671号。
文献では特定のタイプの多重活性光導電絶縁素子が極め
て広範に論議されているが、これらの素子には依然とし
て種々の欠点があり、従つて別の種類の多重活性素子を
研究開発する必要が残されている。
例えば、上述したHOestereyの特許に記載され
た多重活性素子は、素子の活性層の双方に普通低速でか
つ清浄化の困難な酸化亜鉛材料を使用するという欠点に
問題をもつている。カナダ国特許第930591号およ
び同第932199号に記載されているような他の多重
活性素子は、主として正荷電モードの作動で使用するた
めに設計されていると考えられ、従つて普通負荷電モー
ドを採用する電子写真法に使用するには不適当である。
さらに、米国特許第3041166号、同第33940
11号、同第3725058号およびカナダ国特許第9
30591号に記載されたタイプの多重活性素子は、隣
接する有機および無機活性層を使用しており、単一素子
内で実質的に異なる材料の2層間を良好に接着する上で
問題がある。従来の多重活性光導電素子に関連した上記
の問題や欠点のほかに、本発明者らの知見によれば、今
日まで当業界において、Lightの米国特許第361
5414号に記載された高速度の凝集体光導電性組成物
(前述)を使用しその利点を利用した多重活性光導電素
子は一般に発表されていないことに注目する必要がある
。このことに関する例外にSeusの米国特許第359
1374号(1971年7月6日)がある。このSeu
sの特許に記載された光導電素子は、最初の凝集体光導
電性組成物を製造するのに有用な種類の感応性染料、即
ちピリリウム型染料塩の溶液で被覆された凝集体光導電
性組成物を使用し、かくて被覆された染料は凝集体光導
電性組成物中に吸収されかつこれと相互作用して得られ
る凝集体組成物の電子写真速度を増加する。優れた凝集
体光導電性組成物、特に次の性質:容易な清浄化、大き
さ耐摩耗性、優れたパンクロ応答、優れた耐電気疲労性
、および速い電子写真速度のうち1つまたはそれ以上の
性質を呈する組成物が工業的に必要になつているので、
現存の凝集体光導電性組成物を使用しかつこれに改良を
加えた新規なタイプの多重活性素子を開発することが有
利である。
本発明は、凝集体電荷発生層およびこれと電気的に接触
した有機光導電体含有電荷移送層よりなる少くとも2つ
の層を有する優れた多重活性光導電絶縁素子を提供する
本発明の優れた多重活性素子の主要な特徴は、凝集体の
電荷発生層が、電気絶縁性ポリマーの連続相と、(1)
反復単位内にアルキリデンジアリーレン基を有する少く
とも1種のポリマーおよび(:j)少くとも1種のピリ
リウム型染料塩の微粉砕粒状共晶錯体よりなる不連続相
とを含有することにある。可視光、即ち約400〜70
0nmの領域内の光に感応する多重活性光導電素子に関
する本発明の特に有用な具体例においては、凝集体電荷
発生層がその主要放射線吸収帯を約520〜700nm
の範囲内の可視領域スペクトルに有する。
本発明の多重活性素子に使用する有機電荷移送層は、粒
状共晶錯体およびピリリウム型染料塩の双方を含有しな
い。
電荷移送層は本質的に有機組成物である。電荷移送層は
、電荷発生層と電気的に接触し、この電荷発生層から注
入される電荷キャリャを受取るとともに移送することの
できる電荷移送材料として少くとも1種の有機光導電体
を含有する。多重活性素子が可視光に感応性である本発
明の特に有用な具体例においては、電荷移送層内に含有
される有機光導電体(1種または複数種)を、主吸収帯
が約475nm以下、特に約400nm以下のスペクト
ル領域に生じる有機光導電性材料から選択するのが有利
である。この例によれば、電荷移送層は可視光に対して
非感応性であるか、または精々部分的に感応性であるに
すぎない。本発明のこの例においては、電荷移送層を可
視光に対して実質的に非感応性にするとともに、可視光
に対して実質的に透明とし(即ち、可視光を透過し、吸
収しない)、かくして必要または所望に応じて電荷発生
層の露光を電荷移送層を経て行い得るようにする。本発
明の他の具体例によれば、電荷移送層を着色するかまた
は不透明にし、かくして電荷移送層が電荷発生層を賦活
し得る放射線をまつたく透過しないかまたはその一部し
か透過しないようにすることができる。
この例においては、電荷発生層の賦活放射線への露出を
、電荷発生層の電荷移送層とは反対側の表面を露出させ
ることによつて行うのが有利であり、このようにすれば
電荷発生層のための賦活放射線が電荷発生層に到達する
前に電荷移送層を通過する必要がなくなる。本発明の他
の重要な特徴は、電荷移送および電荷発生層の厚さを制
御することによつて極めて高速度の光導電素子が得られ
ることを見出したことにある。
即ち、本発明の多重活性光導電素子の特に有用な例が、
電荷発生層の厚さの約5〜200倍の乾燥厚さを有する
電荷移送層に比較的肉薄の電荷発生層を隣接させること
によつて得られることを見出した。この例によれば、乾
燥厚さが約5.0ミクロン以下、好ましくは約0.5〜
2.0ミクロンの範囲内である電荷発生層を有する素子
を用いることによつて特に高速度の多重活性光導電素子
が得られる。しかし、後述するように、電荷発生層より
小さい乾燥厚さを有する電荷移送層を有する多重活性素
子を使用することもできる・本発明の多重活性光導電素
子は、光感応性電気的像形成部材として、種々の電子写
真法、例えば再使用可能な光導電素子を使用する転送式
電子写真法;最終の可視像を再使用できない光導電素子
上に形成する非転送式電子写真法;R.M.Schaf
fert著[電子写真(EleetrO一PhOtIl
graPhy)」、TheFOcalPress刊、ニ
ユーヨーク、1965年、第87〜96頁、(電子写真
、井上英一監訳、共立出版、昭和48年、68〜79頁
、参照)、に記載されているようないわゆるTESI(
静電像の転写、TransferOfElectrOS
taticImages)法、などに使用することがで
きる。説明の便宜上または具体的に説明する目的で、本
発明の多重活性光導電素子を通常の電子写真法に使用し
た場合について説明する。通常の電子写真法では、次の
現在よく知られた工程、即ち(a)賦活放射線の存在し
ない状態で光導電絶縁素子の底面を適当な基準電位に維
持しつつ、上記光導電絶縁素子の頂面に均一な静電電荷
を付与し、これにより光導電素子全体に亘つて電界を生
成し、次い?b)上記光導電素子を賦活放射線に像形状
に露出する工程をとることによつて静電電荷像を光導電
素子の表面またはその付近に形成する。しかし、本発明
の多重活性光導電素子を種々広範な他の既知の電子写真
法に使用するのも有利であることが明らかである。本発
明の種々の具体例によれば、上述した多重活性光導電素
子は、光導電素子を正または負に荷電するいずれの電子
写真法にも使用することができる。代表的には、多重光
導電素子を電子写真法に用いる場合、上記素子を永久的
にもしくは一時的に導電性サポート上に被着する。この
ような場合、電荷移送層の電荷移送材料を適切に選択す
ることにより、多重活性素子は、電荷発生層または電荷
移送層のいずれが導電性サポートに隣接して位置するか
とは無関係に、正または負の荷電モードのいずれで使用
した場合にも有用な静電電荷像を形成することができる
。しかし、本発明の特定の好適例によれば、素子を正荷
電モードで使用しなければならない場合、電荷移送層を
導電性サポートに隣接させて配置するのが特に有利であ
る。さらに、多重活性素子を負荷電モードで使用するの
が望ましい場合には、電荷発生層を導電性サポートに隣
接させて配置するのが特に有利である。多重活性光導電
素子の電荷発生層が導電性サポートに隣接している本発
明の特に有用な好適例によれば、被覆された電荷移送層
は、電気絶縁性ポリマー結合剤の均質組成物よりなり、
その中に電荷発生層を賦活する放射線に対して透明な1
種またはそれ以上のp型有機光導電体を溶解化したもの
である。本発明の多重活性光導電絶縁素子に使用し得る
種々の材料に関する詳細な説明に進む前に、多重活性光
導電素子に使用する電荷移送および電荷発生層の電気的
相互作用および機能について説明しておくことが本発明
を一層よく理解するのに役立つと考えられる。
従つて、通常の電子写真式像形成法に使用した場合の本
発明の多重活性光導電素子に生じる電気的作用について
図面を参照しながら以下に説明する。本発明に使用する
電荷移送層は、その名の通り、電界の存在下で、電荷発
生層により注入される電荷キヤリヤを受取るとともに、
これら電荷キヤリャを電荷移送層の本体中を経てその表
面まで移送する、即ち伝導する組成物である。
電荷移送層を経て電荷キヤリャを駆動する電気的な力は
、この多重活性光導電素子の両端に印加される電位差の
ような電界によつて供給される。例えば、多重活性光導
電素子を使用する通常の電子写真式像形成法においてぱ
、賦活放射線の存在しない状態で、所定の基準電位に維
持された導電性基板に光導電素子を少くとも一時的に付
着するとともに、反対極性の均一な静電電荷を多重活性
素子の表面に印加することによつて、上述したような電
気的駆動力を形成することができる。本明細書において
使用する用語「賦活放射線」は、電荷発生層を露出した
際この電荷発生層に電子一正孔対を発生することのでき
る電磁放射線を意味するものとする。
従つて、電荷発生層が賦活放射線に露出されると、電荷
キャリャ、即ち電子一正孔対が光発生する。電荷移送層
が賦活放射線に対して完全にまたは部分的に透明である
本発明のこれらの好適例によれば、電荷移送層は、賦活
放射線に対して非感応性または少くとも比較的非感応性
であり(電荷発生層と比較して)、従つて賦活放射線に
露出された際に電荷キヤリヤをまつたく発生しないかま
たは比較的僅かな電荷キャリヤしか発生しない(電荷発
生層により生成される電荷キヤリヤの数と比較して)。
第1図に導電層11の表面に被着した本発明の多重活性
光導電絶縁素子14の断面図を示す。
本例では、電荷発生層10が導電層11と電気的に接触
している。第1図では図示してないが、導電層11およ
び電荷発生層10の間に1個またはそれ以上の任意の補
助層、例えば電気障壁層を設けて接着性の改善および/
または電流の修正を行うことができる。第1図では、電
荷移送層12が多重活性光導電素子14の上部層になつ
ている。第2図に電荷移送層12が導電層11と電気的
に接触した本発明の多重活性光導電素子14の他の例を
示す。本例でも、所望に応じて導電層11および電荷移
送層12の間に任意の補助層を設けることができる。本
例では、電荷発生層10が多重活性光導電素子14の上
部層として作用する。多重活性光導電絶縁素子の表面に
供給された均一な静電電荷は、賦活放射線の存在しない
状態では、多重活性素子の電気絶縁特性に基づいて、素
子の表面またはその付近に維持される。第1および第2
図に示すように、電荷発生層10または電荷移送層12
を本発明の光導電素子の表面層として使用することがで
き、しかもこれらの層は互に電気的に接触しているので
、電荷発生層中に発生した電荷キヤワヤは電荷移送層中
に流入することができる。本発明の多重活性光導電絶縁
素子の電気抵抗率は、25℃で少くとも約109Ω一礪
とする必要がある(賦活放射線および電荷移送層が感応
性である任意の他の放射線が存在しない状態で電荷移送
層および電荷発生層の両端で固定して)。一般に、抵抗
率が1010Ω一?より数桁高い多重活性素子、例えば
25℃で約10]4Ω−α以上の電気抵抗率を有する素
子を使用するのが有利である。電荷移送および電荷発生
層の一般的機能および特性の一部について上述したが、
さらに指摘しておくと、特定の多重活性素子に使用する
電荷移送層の特定の組成に依存して、通常の電子写真技
術を用いる本発明の多重活性素子には実際上4種の異な
るモードの作動が可能である。
後述するように、本発明ではこれらのうち特定のモード
において他のモードにおいてより高い感度と効率的な作
動とが得られることが確かめられているが、本発明をこ
れらの4つの異なるモードのそれぞれに使用することが
可能である。電荷発生層10が導電層11に隣接してい
る第1図の例では、この光導電素子を最初の均一な負の
静電電荷にさらすかまたは最初の均一な正の静電電荷に
さらすかに従つて、2つのモードの作動が可能である。
これらの2つの異なる作動モードを第3a〜3d図およ
び第4a〜4d図にそれぞれ線図的に示す。第3a図に
おいて、多重活性光導電素子14は、賦活放射線の存在
しない状態で、導電層11が維持されている等電位の基
準電位20に対して負の初期均一負電荷15を付与され
ている。
第3b図では、素子14を賦活放射線16に露出させる
。この結果、第3b図に示すように、賦活放射線16は
、この放射線に対して実質的に透明でかつ非感応性であ
る電荷移送層12を通過し、電荷発生層10内に位置す
る,粒状結晶錯体18に接触する。ここで賦活放射線1
6が光の単一光子を表わすと仮定すると、放射線16が
共晶錯体の単一粒子に衝突する際に生起する電気的過程
は第3c図のように図示される。第3c図において、粒
子18が放射線16で露出されると、この賦活放射線1
6に感応性である粒子18により電荷キヤリヤ、即ち電
子一正孔対19が光発生される。
導電層11と電荷移送層12の表面との間で多重活性光
導電素子14内に存在する電界によつて、これらの光発
生された電荷キャリャは多重活性光導電素子を経て移動
し始める。正孔は電荷移送層12の表面に位置する均一
な負の静電電荷15に電気的に誘引され、一方、電子は
上記均一な負の静電電荷15に対して正の基準電位20
に維持された導電層11に向つて移動する。この移動が
完了してしまうと、電荷移送層12の表面に付与された
最初の負の均一な電荷15は、賦活放射線16に露出さ
れた点で確実に中和される。その理由は、賦活放射線1
6が電荷移送層12中を通過した点で正孔が電荷移送層
12の表面まで移動するからである。この結果、第3d
図に示すように、露出後に多重活性光導電素子14はそ
の表面またはその付近に素子を露出した賦活放射線のパ
ターンに一致する静電電荷パターン15′を有するよう
になる。
この電荷パターンは、次に通常の電子写真技術によつて
現像するか、または他の誘電体素子に転写して後で現像
することができる。第1図の多重活性光導電素子14に
施こすことのできる第2の作動モードを第4a〜4d図
に線図的に示す。
この過程唄電荷移送層12に付与された均一な静電電荷
15が導電層11の維持されている基準電位20に関し
て正の極性を有すること以外は、第3a〜3d図に示し
た過程とほとんど同様である。従つて、第4a〜4d図
に示すように、共晶錯体粒子18を賦活放射線16に露
出することにより電荷キャリャを光発生させた場合、正
孔は導電層11の方向へ移動し、一方、電子は電荷移送
層12の表面の方向へ移動する。第4・d図に示すよう
に、この作動モードの正昧の結果としては、電荷移送層
12の表面またはその付近に、多重活性素子14を露出
した賦活放射線16のパターンに一致する正の静電電荷
パターン15′が形成される。第2図の多重活性光導電
素子と関連する2つの作動モードは、第1図に関連して
説明したところと類似している。
しかしこの場合には、第2図に示す通り、電荷移送層1
2および電荷発生層10の位置が逆になつている。従つ
て、第5a〜5d図および第6a〜6d図においては、
多重活性光導電素子14の表面に供給する均一な静電電
荷を、電荷移送層12にではなく電荷発生層10に供給
する。ここで特に第5a〜5d図について説明する。
第2図の素子に関する1つの作動モードを示す。本例で
は、電荷発生層10に導電層11が維持された基準電位
20に対して負の極性の均一な静電電荷15を付与する
。かくして第5a図の多重活活素子14内に電界を設定
する。第5b図において、均一な負極性の静電電荷15
を有する素子14を賦活放射線16に露出させる。この
結果、第5c図に示すように、結晶錯体粒子18に賦活
放射線16が接触して電荷キヤリヤ、即ち電子正孔対1
9を光発生する。正孔は電荷発生層10の表面に位置す
る静電電荷の負極性に基づいて上記表面に移動し、一方
、電子は電荷移送層12を経て導電層11および電荷移
送層12間の界面に移動する。かくして、第5d図に示
すように、均一な負の静電電荷15および賦活放射線へ
の露出の結果として、電荷発生層10の表面またはその
付近に負の静電電荷像パターン15′が形成される。第
2図に示した構造を有する本発明の多重活性 〕光導電
素子に関する残りの作動モードを第6a〜6d図に示す
。この場合の静電像形成過程は、第6a〜6d図におい
て電荷発生層10の表面に供給する均一な静電電荷15
が第6a図に示すように正の極性を有すること以外は、
第5a〜5d図 Jに示した過程とほとんど同様である
。この理由から、第6bおよび6c図において、賦活放
射線16が共晶錯体粒子18に衝突して電子一正孔対1
9の電荷キヤリヤを光発生すると、正孔および電子は第
5c図に示した方向とは反対の方向にそ 5れぞれ移動
する。かくして、第6c図では、電子は電荷発生層10
の表面に移動し、一方、正孔は電荷移送層12を経て導
電層11および電荷移送層12間の界面に移動する。こ
の結果、第6d図に示すように、電荷発生層10の表面
またはその 4付近に、最初の賦活放射線露出パターン
に一致する正の静電像パターン15′が形成される。上
述したように、本発明を幾つかの異なるモードの電気的
作動に関して説明したが、特定の多重活性素子を1つ以
上の作動モードで使用し得ることに注目する必要がある
。例えば、ある移送層は正孔および電子の双方を移送す
ることができ、従つてこのような移送層を使用する本発
明の多重活性光導電素子は上述した作動モードの4種す
べて)を行うことができる。
第3a〜3d図および第4a〜4d図に示した4種の作
動モードにおいては、電荷発生層10を電荷移送層12
を経て露出することにより多重活性光導電素子の露出を
行う。
従つて、これらの本発明の特定例においては、電荷移送
層12が賦活放射線16に対して完全にもしくは少くと
も部分的に透明でなければならない。しかし、第7図に
示す本発明の他の変形例によれば、賦活放射線16に対
して部分的にもしくは完全に不透明な電荷移送層12を
、第3a〜3d図に示した作動モードで使用することが
できる。このことを実現するためには、第7図に示すよ
うに、導電サポート11として放射線16に対して透明
な導電サポートを使用する。このようにすれば、放射線
16により、最初に電荷移送層12を通過させる必要な
しに、電荷発生層11を露出することができる。本発明
の多重活性素子、特に第3a〜3d図に示したような特
に好適な例は、前述したライトの米国特許第36154
14号に記載されているような通常の単層凝集体光導電
性組成物と比較して格段に優れた利点を呈する。特に、
通常の単層凝集体組成物はその厚さを種々に変えて形成
することができるが、乾燥厚さが約15ミクロン程度以
下である極めて肉薄の層の場合に普通最善の結果が得ら
れる。約15ミクロン以上の厚さの凝集体層を使用する
と、速度低減に遭遇する。その理由は、負の電荷キャリ
ャの移送範囲の限度が約15ミクロンであるらしいから
である。しかし、通常の凝集体光導電層の厚さを15ミ
クロン以上に増大させて、この層の放電に必要な露光量
が理論的に減少させ得る利点を利用し得るようにするの
が有利である。この必要な露光量が理論的に減少するの
は、凝集体光導電層の厚さを増大させることによつて生
じる容量の減少およびこれに対応する表面電荷密度の減
少の結果である。第3a〜3d図に示したような本発明
の多重活性素子は、負電荷キャリャの移送範囲限界と関
連した問題に何ら遭遇することなく、厚さが15ミクロ
ン以上になるように容易に形成することができる。
その理由は、本発明の多重活性素子においては、凝集体
組成物を含有する電荷発生層を厚さ5ミクロン以下の比
較的肉薄な層とすることができ、しかもそうすることが
好ましく、一方、電荷移送層を比較的肉厚さ層とするこ
とができ、しかもそうすることが好ましいからである。
このような構造的特徴を有する多重活性素子を第3a〜
3d図に示すような負荷電モードで使用すること、比較
的肉厚な光導電層を使用する利点を得ることができ、し
かも通常の単層凝集体光導電素子の場合の負電荷キヤリ
ヤの移送範囲による限定を回避することができる。さら
に、通常の単層凝集体組成物は、素子が時間経過するに
つれてその正電荷キャリャ移送能力に変化を呈する傾向
があることを確かめた。
例えば、通常の凝集体組成物は、標準室内光および温度
でのエージングにさらされると、正電荷キャリャの移送
の面で次第に改善され、約100〜400時間後に一定
値に達する。これとは対照的に、本発明の多重活性素子
は、少くともその特定の例において、新規に製造された
時およびある時間経過時の双方の場合に、通常の単層凝
集体組成物と比較して改善された正電荷キヤリヤ移送能
力を呈する。ほかに、第1図に示す構造を有する本発明
の好適例は、通常の再使用可能な単層凝集体光導電素子
と比較して、清浄化が著しく容易でかつ劣化および摩耗
をほとんど受けない再使用可能な光導電素子を提供する
。この利点は、電荷移送層が重合性結合剤中に溶解化さ
れた1種またはそれ以上の有機光導電体よりなる均質組
成物である本発明の他の例にも特に当てはまることであ
る。本発明の多重活性素子に使用される電荷移送層は本
質的に、あらゆる無機光導電体、即ち主として無機分子
よりなる酸化亜鉛のような光導電体を含有しない有機材
料含有組成物である。
ここに「有機」と称するは、有機材料および半無機材料
の双方を意味するものとする。本発明に使用する電荷移
送層は、活性電荷移送材料として、電荷発生層により発
生された電荷キヤリヤを受取りかつ移送することのでき
る1種またはそれ以上の有機光導電体を含有する。
電荷移送層ぱ、前述した共晶錯体およびピリリウム型染
料塩を含有しない。有用な電荷移送材料は、一般ノつ に、材料の電子的電荷移送特性に依存して、2つの群に
分類することができる。
即ち、ほとんどの電荷移送材料は、一般に、電荷発生層
により発生された正電荷、即ち正孔、または負電荷、即
ち電子を選択的に受取りかつ移送する。勿論、正電荷も
負電荷も受取りかつ移送する材料も多数ある。しかし、
これらの「両性」材料でさえも、普通、仔細に考察すれ
ば、正電荷キヤリヤまたは負電荷キヤリヤのいずれかの
伝導に対して少くとも僅かな選択性を有することが確か
められる。正電荷キャリャの伝導に選択性を呈する材料
を以下「p型」電荷移送材料と称するものとし、負電荷
キヤリャの伝導に選択性を呈する材料を以下「n型」電
荷移送材料と称するものとする。
本発明の多重活性素子に使用した電荷発生層により発生
された電荷キャリャを受取りかつ移送する所定の有機光
導電体の能力は、導電基板上に被覆された電荷発生層(
例えば、後述の実施例2に詳細に記載するような厚さ0
.5〜2ミクロンの凝集体電荷発生層)の表面上に、電
荷移送材料として使用するよう考慮された特定の有機光
導電体の層(例えば、所望に応じて使用される約70重
量%までの結合剤と共に約30重量%またはそれ以上の
有機光導電性材料を含有する厚さ5〜10ミクロンの層
)を被覆することによつて適切に定めることができる。
得られた一体の素子を次に慣例の電子写真処理工程に従
つて処理する。即ち、(a)電荷移送特性に関して試験
すべき層の表面に、賦活放射線の存在しない状態で、均
一な静電電荷を供給し、この際導電基板を適当な基準電
位に維持し、これにより素子の両端間に、例えば約±2
00〜600ボルトの電位差VOを生成し、(b)得ら
れた素子の電荷発生層を、例えば波長680nmおよび
光エネルギー20erg/Cri!Lの賦活放射線に露
出させ、次いてXe)賦活放射線への露出により生じる
素子に最初に供給した電荷の大きさの変化を測定する、
即ち露出の結果として生じる素子の両端間の電位差の変
化ΔVを計算する。
電荷移送材料として考えた特定の有機光導電体が電荷移
送能力を持たない場合には、量VO対量VO一ΔVの比
、即ち比VO:(o−ΔV)は、電荷移送層の物理的厚
さTctおよび電荷発生層の物理的厚さTcgの和対電
荷発生層だけの物理的厚さTcgの比、即ち比(Tct
+Tcg):Tcgに、相当な近似範囲まで、等しい。
これを式で表わすと、VO:(o−ΔV)ご(Tct+
Tcg):Tcgとなる。他方、電荷移送材料として考
えた特定の有機光導電体が電荷移送能力を有する場合に
は、上記の比VO:(VO−ΔV)が比(Tct+TC
g):Tcgより大きくなる。即ち、VO:(VO−Δ
V)〉(Tct+Tcg):Tcgとなる。多くの場合
に使用するが、結合剤を電荷移送層に使用した場合には
、上述した電荷移送能力の測定を行うときに、評価すべ
き特定の有機光導電体によるものではなくて、主として
結合剤により付与される電荷移送層の呈する電荷移送能
力を勘定に入れる必要がある。例えば、ある種の重合性
材料、特にある種の芳香族または複素環式基を含有する
重合体は、隣接する電荷発生層により注入された電荷キ
ヤリヤの少くとも一部を受取りかつ移送し得ることを確
かめた。この理由から、種種の有機光導電性材料を電荷
移送特性に関して評価する場合に、結合剤の使用が必要
または望ましいならば、本発明の電荷発生層により発生
される電荷キャリャに対してほとんどまたはまつたく電
荷移送能力を呈さない結合剤、例えばポリスチレン重合
体を使用するのが有利である。上述したように、本発明
において電荷移送材料として特に好適であることの確か
められた有機光導電体のなかには、本発明に使用する賦
活放射線に対して完全にまたは部分的に透明な、従つて
まつたくまたぱほぼ非感応性である材料がある。
従つて、所望に応じて、電荷発生層の露出を、賦活放射
線が電荷移送層を通過した後に電荷発生層に衝突するよ
うにして行うことができる。電荷移送層の電荷移送材料
として使用するのに好適な有機光導電体は、事実上、本
発明において光導電体として作用しない。その理由は、
このような材料が賦活放射線に対して非感応性であり、
従つて賦活放射線に露出された際に電子一正孔対を発生
しないからである。むしろこれらの材料は、電荷発生層
により発生された電荷キヤリヤを移送する作用をなすも
のである。多くの場合に(後述するように第7図のよう
な場合以外には)、可視光放射線に対して感応性である
本発明の多重活性素子に使用するように調製した電荷移
送材料を、主吸収帯が約475nm以下、好ましくは約
400nm以下のスペクトル領域に存する有機光導電体
とする。ここに「主吸収帯が約400nm以下にある有
機光導電体」と称するは、可視光に対して無色でかつ透
明である、即ち可視光を吸収しない光導電体を意味する
ものとする。475nm以上のスペクトル領域でほとん
どまたはまつたく吸収を示さないが、400〜475n
mの領域で多少の放射線吸収を示す材料は、黄色の着色
を呈するが、可視スペクトルの475〜700nmの領
域内の可視光に対しては透明である。
勿論、前述したように、本発明の多重活性素子を第7図
に示すように賦活放射線に露出させる、即ち電荷移送層
を経る必要なしに電荷発生層を露出させる場合には、著
しく着色したまたは不透明な有機光導電性材料を電荷移
送層に使用することが可能である。
このような多重活性素子の一例を後述の実施例7に示す
。実施例7では、ポリビニルカルバゾールおよび2・4
・7ートリニトロ一9−フルオレノンの混合物よりなる
電荷移送材料を使用する。上記混合物は、深いオレンジ
色に著しく着色されており、可視スペクトルの大部分に
わたつて不透明である。例えば、約520〜700nm
の範囲内の可視光に対して吸収ピークを有する電荷発生
材料を使用したような場合、電荷移送材料として約40
0〜520nmのスペクトル領域に少くとも僅かな放射
線吸収を示す材料を使用するのが望ましい。
このような場合には、得られた素子を移送層を経て可視
光に露出させ、この移送層を(1) 520〜700n
mの範囲の可視光部分に応じて電荷発生層により発生さ
れる電荷キャリヤのための電荷移送材料、および(2)
電荷発生層が最小の感度しか示さない520nm以下の
可視光部分に対する部分的電荷発生材料として使用する
ことができる。本発明の多重活性素子においてもつとも
有効に作用すると認められる電荷移送材料を特徴付ける
上で有益であることが確かめられた他の有効な基準は、
今日まで、一層有用な電荷移送材料が、約10−9Cr
!l/VOlt−Sec、好ましくは約10−6cd/
VOlt−See以上の正孔または電子ドリフト易動度
を呈する有機光導電性材料であるとの知見である。本発
明の電荷移送層には種々のp型有機電荷移送材料を使用
することができる。
前述したように、これらの材料は、内部に注入された正
の電荷ギアリヤを伝導する能力を有する。正の電荷キヤ
リヤを移送し得る種々の有機光導電性材料のうち任意の
ものを使用することができる。代表的なp型有機光導電
性材料の一部を以下に列記する。1.カルバゾール、N
−エチルカルバゾール、N一イソプロピルカルバゾール
、N−フエニルカルバゾール、ハロゲン化カルパゾール
を含むカルバゾール材料、ポリビニルカルバゾール、ハ
ロゲン化ポリビニルカルバゾールなどの種々の重合カル
バゾール材料、など。
2.モノアリールアミン、ジアリールアミン、トリアリ
ールアミンならびに重合性アリールアミンを含むアリー
ルアミン含有材料。
特定のアリールアミン有機光導電体の一部を列記すると
、Klupfelらの米国特許第3180730号(1
965年4月27日)に記載された特定の非重合性トリ
フエニルアミン;FOxの米国特許第3240597号
(1966年3月15日)に記載された重合性トリアリ
ールアミン;Brantlyらの米国特許第35674
50号(1971年3月2日)に記載された少くとも1
個のアリール基が少くとも1個の活性ハロゲン含有基を
有するビニル基またはビニレン基で置換されたトリアリ
ールアミン;Brantlyらの米国特許第36585
20号(1972年4月25日)に記載された少くとも
1個のアリール基が活性ハロゲン含有基で置換されたト
リアリールアミン;およびトリトリルアミンがある。
3.N0eらの米国特許第3274000号(1966
年9月20日)、WilsOnの米国特許第35425
47号(1970年11月24日)、Seusらの米国
特許第3542544号(1970年11月24日)、
およびRuleらの米国特許第3615402号(19
71年10月26日)に記載された種類のポリアリール
アルカン材料。
好適なポリアリールアルカン光導電体は、次式:(式中
のDおよびGは同一または異なるアリール基を示し、J
およびEは同一または異なる水素原子、アルキル基、ま
たはアリール基を示し、上記D.EおよびGのうち少く
とも1つはアミノ置換基を含有する)で表わされる。
電荷移送材料として使用し得る特に有用なポリアリール
アルカン光導電体は、上式においてJおよびEが水素原
子、アリール基またはアルキレン基を示し、DおよびG
が次式:(式中のRは非置換アリール基、例えばフエニ
ル、またはアルキル置換アリール基、例えばトリルを示
す)で表わされる基を置換基として有する置換アリール
基を示すポリアリールアルカンである。
4.強ルイス塩基材料、例えば強い電子吸引基を含有し
ない芳香族(芳香族系不飽和複素環を含む)材料。
このような芳香族ルイス塩基材料の一部を列記すると、
テトラフエニルピレン、1−メチルピレン、ペリレン、
クリセン、アントラセン、テトラフエン、2−フエニル
ナフタレン、アザピレン、フルオレン、フルオレノン、
1−エチルピレン、アセチルピレン、2●3ベンゾクリ
セン、3●4−ベンゾピレン、1・4−ブロモピレン、
およびフエニル、インドール、ポリビニルカルバゾール
、ポリビニルピレン、ポリビニルテトラセン、ポリビニ
ルペリレン、およびポリビニルテトラフエンがある。5
.本発明に使用し得る他の好適なp型電荷移送材料は、
電子写真法で好適であることが知られている有機金属材
料を含む任意のp型有機光導電体、例えば[Resea
rchDi8clOsure」第109巻(1973年
5月)第61〜67頁、節A(2)〜(自)に記載され
た任意の有機光導電性材料(p型光導電体である)であ
る。
代表的なn型電荷移送材料で有効であると考えられるも
のは、強ルイス酸、例えば電子吸引性置換基を有する1
種以上の芳香族(芳香族系不飽和複素環を含む)材料を
含有する有機(有機金属を含む)材料が典型的なもので
ある。
これらの材料は、その特徴的な電子受容能力故に有効で
あると考えられる。代表的な電子吸引性置換基には、シ
アンおよびニトロ基;スルホネート基;ハロゲン、例え
ば塩素、臭素およびヨウ素;ケトン基;エステル基;酸
無水物基;および他の酸基、例えばカルボキシルおよび
キノン基がある。電子吸引性置換基を有するこれらの代
表的なn型芳香族ルィス酸材料の一部を列記すると、フ
タル酸無水物、四塩化フタル酸無水物、ベンジル、メリ
ツト酸無水物、S−トリシアノベンゼン、塩化ピクリル
、2.4−ジニトロクロロベンゼン、2●4−ジニトロ
ブロモベンゼン、4−ニトロビフエニル、4●4−ジニ
トロビフエニル、2・4・6−トリニトロアニソール、
トリクロロトリニトロベンゼン、 トリニトロ−0−ト
ルエン、4・6−ジクロロ−1・3−ジニトロベンゼン
、4・6−ジブロモ−1・3一ジニトロベンゼン、P−
ジニトロベンゼン、クロラニル、プロマニル、2・4●
7ートリニトロ一9−フルオレノン、2・4・5・7ー
テトラニトロフルオレノン、トリニトロアントラセン、
ジニトロアクリテン、テトラシアノピレン、ジ0トロア
ントラキノン、およびこれらの混合物がある。上で示唆
したように、本発明を使用し得る他の好適なn型電荷移
送材料は、普通のn型有機光導電体であり、例えば2・
4・6−トリニトロ−9 :ーフルオレノンおよびポリ
ビニルカルバゾールの錯体が好適なn型電荷移送材料を
与える。本発明においてn型電荷移送材料として好適な
さらに他のn型有機(有機金属を含む)光導電性材料は
、電子写真法で好適であることが知られている任意の有
機光導電性材料、例えば「ResearchDiscl
Osure」第109巻(1973年5月)第61〜6
7頁、節A(2)〜(自)に記載された有機光導電性材
料(n型光導電体である)である。上記「リサーチ・デ
ィスクローシャー」誌を本発明の参考文献として使用す
る。前述したように、本発明の特に好適な例によれば、
電荷移送材料として有用な有機光導電性材料は、電荷発
生層が感応性である波長範囲内の放射線、即ち電荷発生
層に電子一正孔対を生成させる く放射線に対してほと
んどまたはまつたく光感応性を呈さない材料であるのが
有利である。
従つて、本発明の多重活性素子を可視電磁放射線、即ち
約400〜700nmの範囲内の放射線に露出させなけ
ればならず、さらに電荷発生層が約520〜700nm
の範囲内の放射線に対して感応性である共晶錯体(後述
)を含有する本発明の好適例によれば、電荷移送層に使
用すべき有機光導電性材料として、520〜700nm
のスペクトル領域外の光、好ましくは約475nm以下
、特に好ましくは約400nm以下のスペクトル領域内
の光に対して感応性である有機材料を選択するのが有利
である。この点に関連して、上述したアリールアミンお
よびポリアリールアルカンp型有機光導電体が電荷移送
材料として特に好適であることを確かめた。電荷移送層
は、完全に上述した電荷移送材料によつて形成するか、
またはより一般的には電荷移送層は適当なフイルム形成
性重合性結合材料中に電荷移送材料を混合状態で含有す
ることができる。
結合材料は、仮りに電気絶縁材料であれば、電荷移送層
に電気絶縁特性を付与する補助をなし、さらに(a)電
荷移送層を被覆し、(b)電荷移送層を隣接基板に接着
し、(c)円滑な、清浄化の容易な、耐摩耗性の表面を
形成する上で有用なフイルム形成性材料としても作用す
る。電荷移送材料を別の結合剤を用いずに適用するのが
好都合な場合、例えば電荷移送材料自体が重合性材料、
例えば重合性アリールアミンまたはポリビニルカルバゾ
ールであるような場合には、別の重合性結合剤を用いる
必要がないことは勿論である。しかし、このような場合
の多くにあつても、重合性結合剤を使用することによつ
て接着性、耐深割れ性などのような望ましい物理的特性
を増強することができる。電荷移送層に重合性結合材料
を使用する場合、電荷移送材料対結合材料の最適比は、
使用する特定の重合性結合剤および特定の電荷移送材料
(いずれも1種または複数種)に従つて広範囲に変える
ことができる。一般に、結合材料を使用した場合に、電
荷移送層内に含有される活.性電荷移送材料の量が、電
荷移送層の乾燥重量に基づいて約5〜90重量%の範囲
内で変わるのならば好適な結果が得られることを確かめ
た。電荷移送層中に結合剤として使用し得る代表的な材
料の一部を列記すると、極めて高い絶縁耐力および良好
な電気絶縁特性を有するフイルム形成性重合性材料があ
る。
このような結合剤は、スチレン−ブタジエン共重合体;
ポリビニルトルエン−スチレン共重合体;スチレンーア
ルキド樹脂;シリコーンーアルキド樹脂;大豆油一アル
キド樹脂;塩化ビニリデン一塩化ビニル共重合体;ポリ
塩化ビニリデン;塩化ビニリデン−アクリロニトリル共
重合体;酢酸ビニル一塩化ビニル共重合体;ポリビニル
アセタール、例えばポリビニルプチラール;ニトロ化ポ
リスチレン;ポリメチルスチレン;イソブチレン重合体
;ポリエステル、例えばポリ〔エチレンーコーアルキレ
ンビス(アルキレンオキシアリール)フエニレンジカル
ポキシレート〕;フエノールホルムアルデヒド樹脂;ケ
トン樹脂;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリチオカ
ーボネート;ポリ〔エチレンーコーイソプロピリデン一
2・2−ビス(エチレンオキシフエニレン)テレフタレ
ート〕;ビニルハロァリーレートおよび酢酸ビニルの共
重合体、例えばポリ(ビニル−m−プロモベンゾエート
ーコ一酢酸ビニル);塩素化ポリオレフィン、例えば塩
素化ポリエチレン;などを包含する。この種の樹脂を製
造する方法は従来の技術文献に記載されており、例えば
スチレンーアルキド樹脂をGerhartの米国特許第
2361019号(1944年10月24日)およびR
ustの米国特許第2258423号(1941年10
月7日)に記載された方法に従つて製造することができ
る。電荷移送層に使用し得る他の種類の結合剤としては
、パラフイン、ミネラルワツクスなどの材料、ならびに
結合材料の混合物がある。一般に、芳香族基または複素
環式基を含有する重合体が電荷移送層に使用する結合材
料としてもつとも有効であることを確かめた。
その理由は、これらの重合体が、その複素環式基または
芳香族基の作用で、層を経ての電荷キヤリヤの移送をほ
とんどまたはまつたく妨害しない傾向を有するからであ
る。p型電荷移送層に特に有用な複素環または芳香族含
有重合体は、スチレン含有重合体、ビスフエノール一A
ポリカーボネート重合体、フエノールーホルムアルデヒ
ド樹脂、ポリエステル、例えばポリ〔エチレンーコーイ
ソプロピリデン2・2−ビス(エチレンオキシフエニレ
ン)〕テレフタレート、およびビニルハロアリーレート
および酢酸ビニルの共重合体、例えばポリ(ビニルm−
プロモベンゾエートーコ一酢酸ビニル)を包含する。電
荷移送層は、他の添加剤、例えば均展剤、界面活性剤、
可塑剤などをも含有し得、これにより電荷移送層の種々
の物理的特性を増強または改善することができる。
ほかに、素子の電子写真応答を修正する種々の添加剤を
電荷移送層に導入することができる。例えば、種々のコ
ントラスト制御材料、例えばある種の正孔トラツプ剤お
よびある種の容易に酸化された染料を電荷移送層に導入
することができる。このような種々のコントラスト制御
材料は、「ResearchDisclOsure」第
122巻(1974年6月)第33頁の論文「有機光導
電体組成物および素子のコントラスト制御用添加剤」に
記載されている。電荷移送層の厚さは種々に変えること
ができる。
電荷発生層より肉厚な電荷移送層を使用するのが特に有
利であり、電荷移送層を電荷発生層の厚さの約5〜20
0倍、特に約10〜40倍とする場合に、普通もつとも
良好な結果が得られる。電荷発生層の好適な厚さは、乾
燥厚さで約0.1〜15ミクロン、特に約0.5〜2ミ
クロンの範囲内にある。しかし、後述するように、電荷
発生層より肉薄の電荷移送層を用いて良好な結果を得る
こともできる。本発明に係わる電荷移送層は、代表的に
は、電荷移送層成分を含有する分散液または溶液を被覆
することによつて所望の基板に被着することができる。
代表的には、使用する液体の被覆ビヒクルを有機ビヒク
ルとする。代表的な有機被覆ビヒクルは、(1)芳香族
炭化水素、例えばベンゼン、ナフタレンなど、および置
換芳香族炭化水素、例えばトルエン、キシレン、メシチ
レンなど;(2)ケトン、例えばアセトン、2−ブタノ
ンなど;(3) ・・ロゲン化脂肪族炭化水素、例えば
塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレンなど;(4
)環状エーテルを含むエーテル、例えばテトラヒドロフ
ラン、エチルエーテルなど;(5)上記化合物の混合物 を包含する。
本発明に使用する電荷発生層は、ライトの米国特許第3
615414号(1971年10月26日)に記載され
ているような不均質または凝集体組成物の層よりなる。
これらの凝集体組成物は、(a)ピリリウム型染料塩と
反復単位としてアルキリデンジアリーレン基を含有する
電気絶縁性フイルム形成性重合材料との少くとも1種の
粒状共晶化化合物または錯体よりなる不連続相、および
(b)電気絶縁性フイルム形成性重合材料よりなる連続
相からなる多相構造を有する。所望に応じて、この多相
構造中に1種またはそれ以上の電荷移送材料を導入する
こともできる。勿論、これらの多相組成物は、他の添加
剤、例えば展延剤、表面活性剤、可塑剤、コントラスト
制御材料などを含有し得、これにより電荷発生層の種々
の物理的特性または電子写真的応答特性を増強または改
善することができる。凝集体(アクリゲート)電荷移送
組成物は、種種の技術、例えばGramzaらの米国特
許第3615396号(1971年10月26日)に記
載されているいわゆる[ダィフアースト(Dyefir
st)]技術によつて製造することができる。
あるいはまた、これらの組成物をGramzaの米国特
許第3615415号(1971年10月26日)に記
載されたいわゆる「シエアリング(Shearimg→
」 技術によつて製造することができる。
さらに他の製造方法では、Gramzaらの米国特許第
3732180号に記載されているように微粉砕凝集体
粒子を予備形成し、電荷移送層を製造するのが望ましく
なる時点までこれらの予備形成された凝集体粒子を単に
貯蔵しておく。電荷移送層を製造する際には、予備形成
された凝集体粒子を所望のフイルム形成性重合材料と共
に適当な被覆ビヒクルに分散させ、次いで適当な基板上
に被覆して凝集体電荷発生組成物を形成する。どの方法
で製造するとしてもいずれにしろ、凝集体組成物は個々
に識別し得る多相構造を呈する。この多相組成物は拡大
鏡がない場合には肉眼にほぼ光学的に清澄に見えるけれ
ども、拡大鏡で見た場合にはこの多相組成物の不均質性
は一般に明確 jに見える。顕微鏡的な不均質性が存在
し得ることは勿論である。好適例では、凝集体組成物の
連続相中に存在する共晶錯体粒子を微粉砕する。即ち代
表的には主として約0.01〜25ミクロンの寸法範囲
内に微粉砕する。ここに「共晶錯体」および「共晶化合
物」と称する用語は、互に互換し得る用語として使用さ
れており、染料および重合体分子が単一結晶構造内に一
緒に結晶化して三次元パターン内に分子の規則的配列を
形成している共晶化合物を意味するものとする。
凝集体電荷発生層の重合体連続相中に分散されたこの粒
状共晶材料こそが、電界の存在下で賦活放射線に露出さ
れた際に、本発明の多重活性光導電素子に電子一正孔対
を発生するのである。米国特許第3615414号およ
び第 3732180号に記載されたような通常の不均質なま
たは凝集体組成物の他の特徴は、このような組成物に固
有の最大放射線吸収の波長が、同様の構成要素よりなる
ほぼ均質な染料一重合体固溶体の最大放射線吸収の波長
から著しくずれることがある。
凝集体組成物に特徴的な新しい吸収量最大値は、凝集体
中の染料の相対的量に依存するので、かならずしもこの
系の全体的な最大値ではない。吸収最大値のずれは、通
常の凝集体組成物に共晶錯体が形成されることに基づい
て生じ、一般に少くとも約10ナノメーターの大きさで
ある。本発明の多重活性素子の電荷発生層中に含有され
る不均質なまたは凝集体組成物のさらに他の有利な特徴
として、これらの組成物が正孔および電子電荷キャリャ
双方の優れたエミツタであることを確かめた。従つて、
本発明に使用される電荷発生層を使用して電荷キヤリヤ
をn型またはp型電荷移送材料中に注入することができ
、この結果極めて有効な多重活性光導電素子が得られる
。前述したように、可視光感応性の多重活性素子に関係
する本発明の好適例に使用するのに特に有利なことが確
かめられた電荷発生層は、放射線の主要吸収帯が約52
0〜700nmの範囲内のスペクトルの可視領域内にあ
る粒状凝集体材料を含有する電荷発生層である。本発明
の電荷発生層中に含有される共晶錯体を製造するのに好
適なピリリウム型染料塩は、ピリリウム、ビスピリリウ
ム、チアピリリウムおよびセレナピリリウム染料塩を包
含する。
また縮合環系を含有するピリリウム化合物の塩、例えば
ベンゾピリリウムおよびナフトピリリウム染料の塩も上
記のような組成物を形成するのに有用である。これらの
共晶錯体を形成するのに有用なピリリウム型染料塩の代
表的な例が、前述したライトの米国特許第361541
4号に記載されている。共晶錯体を形成するのに使用し
得る特に好適なピリリウム型染料塩は、次式:の塩であ
る。
式中のR1およびR2はそれぞれフエニル基、および1
〜約6個の炭素原子を有するアルキル基および1〜約6
個の炭素原子を有するアルコキシ基から選択された少く
とも1個の置換基を有する置換フエニル基を示し、R3
はアルキル基に1〜6個の炭素原子を有するアルキルア
ミノ置換フエニル基、および同様のジアルキルアミノ置
換およびハロアルキルアミノ置換フエニル基を示し、X
は酸素、セレンまたは硫黄原子を示し、Z−は陰イオン
官能基、例えばペルクロライド、フルオロボレート、ヨ
ウ素、塩素、臭素、サルフエート、ペルイオデート、p
−トルエンスルフオネート、ヘキサクルオロフオスフエ
ートなどのような陰イオンを示す。
本発明に使用する電荷発生層中に含有される共晶錯体を
形成するのに使用されるフイルム形成性重合体は、電気
絶縁性であり反復単位中にアルキリデンジアリーレン基
を有する種々のフイルム形成性重合材料のうち任意のも
の、例えば反復単位中に次式:で表わされる基を有する
線状重合体(共重合体を含む)を包含する。
式中のR4およびR5は、別個に離れている場合には、
それぞれ、水素原子、1〜約10個の炭素原子を有する
アルキル基、例えばメチル、エチル、イソブチル、ヘキ
シル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシルなど、およ
び置換アルキル基、例えばトリフルオロメチルなど、な
らびにアリール基、例えばフエニルおよびナフチル、お
よびハロゲン原子、1〜約5個の炭素原子を有するアル
キル基などのような置換基を有する置換アリール基を示
し;互に結合している場合には、シクロヘキシルのよう
なシクロアルカンおよびノルボルニルのようなポリシク
ロアルカンを含む飽和環状炭化水素基を完成するのに必
要な炭素原子を示し、R4およびR5の炭素原子の合計
数は約19以下であり、R6およびR7は、それぞれ、
水素原子、1〜約5個の炭素原子を有するアルキル基、
またはハロゲン原子、例えば塩素、臭素、ヨウ素などを
示し、R8は次の基:のなかから選択された二価の基を
示す。
凝集体結晶を形成するのに特に好適な重合体は反復単位
中に次式;で表わされる基を含有する疎水性カーボネー
ト重合体である。
式中の各Rはフエニレン基、ハロゲン置換フエニレン基
およびアルキル置換フエニレン基を示し、R4およびR
5は前述したものと同じものを示す。
このような組成物は、例えば米国特許第3028365
号および第3317466号に記載されている。
好ましくは、反復単位中にビスフエノール一Aで製造さ
れたようなアルキリデンジァリーレン部分を含有し、ジ
フエニルカーボネートと2・2−ビス−(4−ヒドロキ
シフエニル)プロパンとのエステル交換の重合性生成物
を含むポリカーボネートが本発明を実施する際に有用で
ある。このような組成物は、次の米国特許:Mille
rらの第2999750号(1961年9月12日);
LaaksOらの第3038874号(1962年6月
12日);LaaksOらの第3038879号(19
62年6月12日);LaaksOらの第303888
0号(1962年6月12日);LaaksOらの第3
106544号(1963年10月8日);Laaks
Oらの第3106545号(1963年10月8日);
およびLaaksOらの第3106546号(1963
年10月8日)に記載されている。広範なフイルム形成
性ポリカーボネート樹脂が有用であり、約0.5〜1.
8の固有粘度で特徴付けられる工業的重合性材料を使用
する場合に完全に満足な結果が得られる。本発明を実施
するのに好適な材料に含まれる重合体を次の表Aに示す
本発明の凝集体電荷発生層の連続相を形成するのに使用
するフイルム形成性電気絶縁性重合材料は、反復単位中
にアルキリデンジアリーレン基を有する上記重合体のな
かから任意のものを選択することができる。
実際、同じ重合体を共晶錯体の形成に使用しかつ凝集体
組成物の連続相の母材重合体として使用した場合に、普
通もつとも良好な結果が得られる。このことは、いわゆ
る「ダイフアースト」または「シエアリング」法に記載
されているように凝集体組成物を形成または被覆する際
にその場所で凝集体粒子を形成する場合に特にそうであ
る。勿論粒状共晶錯体を予備形成し、次いで被覆ドープ
に混合し、これを凝集体組成物を被覆するのに使用する
場合には、連続相の重合体が共晶錯体自体に含有される
重合体と同一である必要はない。このような場合には、
重合性被覆材料として業界でよく知られた他の種類のフ
イルム形成性電気絶縁性材料を使用することができる。
しかし、共晶錯体に含有される重合体と構造的に類似し
たフイルム形成性電気絶縁性重合体を使用して、電荷発
生層の種々の構成成分が、例えば被覆の目的に互に比較
的適合性を有す”るようにすることがしばしば好適であ
る。所望に応じて、他の種類の電気絶縁性フイルム形成
性重合体を凝集体被覆ドープ中に導入して、例えば凝集
体電荷発生]層の種々の物理的または電気的特性、例え
ば接着性を変えることが有利である。
凝集体電荷発生層に使用する前述したピリリウム型染料
塩の量は種々に変えることができる。
上記ピリリウム型染料塩を電荷発生層の乾燥重量に基づ
いて約0.001〜50%の量使用することによつて好
適な結果が得られる。電荷発生層が内部に1種またはそ
れ以上の電荷移送材料を含有する場合には、上記染料塩
を電荷発生層の乾燥重量に基づいて約0.001〜30
重量%の量使用することによつて好適な結果が得られる
。しかし、上記染料塩の使用量は、種々の因子、例えば
個々の染料塩の溶解度、連続相内に含有された重合体、
追加の電荷移送材料、所望の電子写真的応答、所望の機
械的特性などに依存して広範に変えることができる。同
様に、本発明の多重活性素子の電荷発生層に使用するジ
アルキリデンジアリーレン基含有重合体の量を変えるこ
とができる。代表的には、電荷発生層が上記重合体を電
荷発生層の乾燥重量に基づいて約20〜98重量%の範
囲内の量含有するようにするが、これより多いかまたは
少ない量を使用することもできる。前述したように、凝
集体組成物中に1種またはそれ以上の電荷移送材料を導
入するのが有利であることを確かめた。
このような材料としては、凝集体組成物の連続相に溶解
化させ得る有機(有機金属を含む)材料が特に好適であ
る。これらの材料を凝集体組成物に使用することによつ
て、本発明の多重活性光導電素子の感度が増感され得る
ことを確かめた。この増感に関する正確な理由は完全に
は理解されていないが、電荷発生層の連続相中に溶解化
された電荷移送材料が、電荷発生層の粒状共晶錯体によ
り発生された電荷キャリヤを電荷移送層に移送するのを
助け、これにより電荷発生層内で電荷キヤリヤ、即ち電
子一正孔対の再結合が生じるのを防止するものと考えら
れる。前述したように電荷移送材料を本発明の多重活性
素子の電荷発生層中に導入する場合には、選択された特
定の材料が電荷移送層に使用する電荷移送材料と電子的
に適合し得るようにする必要がある。即ち、電荷移送層
にn型電荷移送材料を使用した場合には、凝集体電荷発
生組成物中にn型電荷移送材料を導入しなければならな
い。同様に、本発明に係わる電荷移送層にp型電荷移送
材料を使用した場合には、素子の凝集体電荷発生層中に
p型電荷移送材料を導入しなければならない。電荷発生
層に導入し得る電荷移送材料の種類は、電荷移送層に使
用するように前述したすべての電荷移送材料を包含する
。電荷移送層の場合と同様に、凝集体電荷発生層に電荷
移送材料を導入するのならば、特定の材料として電荷発
生層の共晶錯体への賦活放射線に露出されたときにある
程度の実質的な数の電子一正孔対を発生し得ない材料を
選択するのが好適である(必要ではないが)。しかし、
このことに関して、本発明の好適例によれば、共晶錯体
への賦活放射線、例えば520〜700nmの領域内の
可視光に対しては非感応性であるが、可視スペクトルの
400〜520nmの領域内の可視光に対しては感応性
であるか、または共晶錯体を上記可視光に対して感応性
にし得る電荷移送層を凝集体電荷発生層に導入するのが
有利なことを確かめた。電荷移送材料を電荷発生層中に
導入する場合には、その使用量を、特定の材料、その混
合性、例えば電荷発生層の連続重合性結合剤への溶解度
に依存して変えることができる。
電荷発生層に電荷移送材料を電荷発生層の乾燥重量に基
づいて約2〜50重量%の範囲内の量使用することによ
つて良好な結果が得られる。これより多いかまたは少な
い量を使用することもできる。本発明の多層光導電素子
は、所望に応じて、導電性基板に直接被着することがで
きる。
ある場合には、素子および導電性基板間に1個またはそ
れ以上の中間補助層を使用して、導電性基板への接着性
の改善および/またはDeS8auerの米国特許第2
940348号に記載されているような多重活性素およ
び導電性基板間での電気的障壁層としての作用を得るこ
とが望ましい。このような補助層は、使用する場合には
、代表的には約0.1〜5ミクロンの範囲の乾燥厚さを
有する。使用し得る代表的な補助層材料には、フイルム
形成性重合体、例えば硝酸セルロース、ポリエステル、
ポリビニルピロリドンおよび酢酸ビニルの共重合体、お
よび少くとも60重量%の塩化ビニリデンを含有するモ
ノマーまたはプレポリマ一の重合可能な配合物から製造
された2、3および4成分重合体を含む種々の塩化ビニ
リデン含有重合体が包含される。代表的な塩化ビニリデ
ン含有重合体の一部を列記ノすると、米国特許第314
3421号に記載されているような塩化ビニリデン−メ
チルメタクリレート−イタコン酸ターポリマ一がある。
使用し得る種々の塩化ビニリデン含有ヒドロゾルテトラ
ポリマーには、米国特許第3640708号に記載され
ているような塩化ビニリデン、メチルアクリレート、ア
クリロニトリルおよびアクリル酸のテトラポリマーが包
含される。他の好適な塩化ビニリデン含有共重合体の一
部を列記すると、ポリ(塩化ビニリデン−メチルアクリ
レート)、ポリ(塩化ビニリデンーメタクリロニトリル
)、ポリ(塩化ビニリデン−アクリロニトリル)、およ
びポリ(塩化ビニリデン−アクリロニトリル−メチルア
クリレート)がある。他の好適な補助材料としては、N
adeauらの米国特許第3501301号に記載され
ているいわゆる「ターゲル(Tergel))がある。
本発明の多重活性素子に使用し得る特に好適な補助層は
、それぞれが1個またはそれ以上の重合可能なエチレン
系不飽和基を含有するモノマーまたはプレポリマ一の配
合物から製造された、カルボキシル基のような酸含有基
をまつたくもたない疎水性フイルム形成性重合体または
共重合体である。
このような好適な材料の一部を列記すると、上述した共
重合体の大部分、そしてほかにポリビニルピロリドンお
よび酢酸ビニルの共重合体、ポリ(塩化ビニリデン−メ
チルメタクリレート)などの重合体がある。本発明にお
いては、所望に応じて、保護被膜層を使用することがで
きる。
例えば、表面硬さおよび耐摩耗性を改善するために、本
発明の多重活性素子の表面層を1種またはそれ以上の電
気絶縁性有機重合体コーテイングまたは電気絶縁性無機
コーテイングで被覆することができる。このようなコー
テイングは多数が当業界で既知であり、従つてこれ以上
詳細な説明は不要であろう。このような保護被膜の代表
的なものが、例えば「ResearchDisclOs
ure]第109巻(1973年5月)第63頁、第V
節「電子写真素子、材料および方法」に記載されている
本発明の多重活性素子を、所望に応じて、種々の導電性
サポートに被着させることができる。
このような導電性サポートの例に、紙(相対湿度20%
以上の);アルミニウム一紙積層体;金属箔、例えばア
ルミニウム箔、亜鉛箔など;金属板、例えばアルミニウ
ム、銅、亜鉛、黄銅およびメッキ板;蒸着金属層、例え
ば紙または通常の写真フイルム基板、例えばセルロース
、アセテート、ポリスチレンなどの上に被覆した銀、ニ
ツケル、アルミニウムなどがある。ニツケルのような導
電性材料は、透明なフイルムサポート上に十分薄い層状
に真空蒸着して、これと一緒に製造した電子写真素子を
そのいずれの側からも露出させ得るようにすることが出
米る。ポリエチレンテレフタレートのようなサポート材
料を樹脂中に分散された半導体を含有する導電層で被覆
することにより、特に好適な導電性サポートを製造する
ことができる。このような導電層は、電気的障壁層を有
するものも有さないものもTrevOyの米国特許第3
245833号(1966年4月12日)に記載されて
いる。他の好適な導電層として、少くとも一種の保護用
無機酸化物と約30〜70重量%の少くとも一種の導電
性金属との緻密な混合物を主成分とする組成物、例えば
真空蒸着サーメット導電層がある。同様に、マレイン酸
無水物のカルボキシエステルラクトンのナトリウム塩お
よび酢酸ビニル重合体から適当な導電性コーテイングを
製造することができる。この種の導電層およびその最適
な製造および使用方法はMinskの米国特許第300
7901号(1961年11月7日)およびSterm
anらの米国特許第3260807号(1966年7月
26日)に記載されている。次に本発明の実施例を示す
が、これらの実施例は例示にすぎず、本発明を限定する
ものではない。実施例 1素子A(本発明) 本発明の多重活性光導電素子を次のようにして製造した
107のビスフエノールAポリカーボネート(1・2−
ジクロロエタン中での固有粘度2.70;固有粘度は0
.0257の重合体を100m1の溶剤に溶解した溶液
を用いて25℃で測定した。
)および17の4−(4−ジメチルアミノフエニル)−
2・6−ジフエニルチアピリリウム ペルクロレートを
405m1のジクロロメタンに、固形物を溶剤中で4時
間常温でかきまぜることによつて、溶解させた。得られ
た溶液に水ジヤケツト付のワリングブレンダ(Wari
ngBIender)で30分間剪断作用を加えた。剪
断中はブレンダのジヤケツト内の水を50℃に維持した
。この剪断済ドープを、押出しホッパを用いて導電性基
板上に1.087/dの被覆量で被覆した。乾燥したコ
ーテイングをトルエンで21.6T!11/M2の割合
で上塗りして、コーテイング体をライトの米国特許第3
615414号に記載されたタイプの凝集状光電層に転
換した。次に、67のポリスチレンおよび47のトリ−
p−トリルアミンを65111のトルエンに、固形物を
溶剤中で4時間常温でかきまぜることによつて、溶解さ
せた。上記凝集状有機光導電体層上に後者のポリスチレ
ン溶液を押出ホツパを用いて10.87/Trlの被覆
量で被複することによつて、多重活性素子を製造した。
素子B(従米法) 比較のために、通常の単層凝集体光導電素子を次のよう
にして製潰した。
70fのビスフエノールAポリカーボネートおよび1.
47の4−(4−ジメチルアミノフエニル)−2・6−
ジフエニルチアピリリウム ペルクロレートを474m
1のジクロロメタンに、固形物を溶剤中で4時間常温で
かきまぜることによつて、溶解させた。
得られた溶液に水ジャケツト付のワリングブレンダで3
0分間剪断作用を加えた。剪断中はブレンダのジャケツ
ト内の水を15℃に維持した。剪断処理後、この36.
1yの剪断済溶液に、1,39yのトリ−p−トリルア
ミンおよび12.57の染料溶液(0.67の4−(4
−ジメチルアミノフエニル)2・6−ジフエニルチアピ
リリウム ペルクロレートを203m1のジクロロメタ
ンに溶解させて得た溶液)を添加した。得られた混合物
を磁気スターラを用いて常温で1時間かきまぜた。得ら
れた溶液を導電性基板上に0.015CTILの湿潤厚
さで被覆した。素子Aと素子Bとの比較 上記素子AおよびBの断面の顕微鏡写真を撮つた。
これらの写真によると、素子Aは厚さ1μ以下の凝集体
層およびこの上に被覆された厚さ10μのポリスチレン
/トリ−p−トリルアミン層よりなり、一方、素子Bは
厚さ10μであつた。素子AおよびBの分光光度透過特
性も測定した。素子Aは680nmの入射放射線の90
%を吸収し、素子Bは680nmの入射放射線の92%
を吸収した。素子AおよびBについて680nmで測定
した電子写真速度は、素子Aが素子Bより約2〜3倍速
いことを示した。実施例 2 本発明の多重活性素子用の被覆組成物を次のように調製
した。
電荷移送層 ビスフエノール一A ポリカ 60.07ーボネー
トトリトリルアミン 40.07クロロ
ホルム 566.7y電荷発生層ビ
スフエノール一Aポリカ 30.967一ボネート
4−(4−ジメチルアミノフエ 5.45f7ニ
ル)−2・6−ジフエニルチアピリリウム ペルクロレ
ート 塩化メチレン 1940.007本例
の上述したように溶剤および結合剤を変更した電荷移送
層を、実施例1に記載した電荷移送層と同様の方法で製
造した。
但し、本例で頃ポリカーボネートとクロロホルムとを一
緒に12時間かきまぜ、しかる後トリトリルアミンを添
加した。最終的に得られる電荷移送層ドープをさらに2
時間かきまぜ、5μのインラインフイルタに5cm/S
ecの速度で通過させた後、押出ホッパから20.5y
固形分/7TIの被覆量で電荷発生層(後述のようにし
て製造したもの)上に被覆した。電荷発生層は次のよう
にして製造した。まず最初チアピリリウム塩を塩化メチ
レンに溶解し、12時間かきまぜ、しかる後ビスフエノ
ール一Aポリカーボネートを添加した。このドープをフ
イルタで▲過し、押出ホツパから1.087/Tlの被
覆t光学濃度0.4の真空蒸着ニッケル化フィルムサポ
ート上に被覆した。このフイルムサポートには塩化ビニ
リデン(83重量%)−メチルアクリレート(15重量
%)−イタコン酸(2重量%)のターポリマ一を下塗り
しておいた。トルエン保護被膜を43.2m1/イの量
で被覆することによりこの層を完全に凝結させた。断面
の顕微鏡写真によつ″て、本例の多重活性素子に関する
最終的乾燥厚さ20μがベースとしての1〜2μの電荷
発生層と18〜19μの電荷移送層とよりなることを確
認した。この多重活性素子の電子写真性能を、相対感度
の測定値について第1表に示す。
対照例としては、前記ライトの米国特許3615414
号に記載されたタイプの不均質なまたは凝集体光導電素
子を使用した。第1表の対照光導電素子は、導電性フイ
ルムサポート上に被覆された厚さ(乾燥厚さ)10μの
凝集体光導電層よりなる。対照素子の凝集体光導電層は
、被覆および乾燥後に、実施例1の素子Bと同じ組成を
有した。本例ならびに以下の実施例で記録されている相
対感度の測定値は、相対電気感度の測定値である。
相対電気感度は、代表的には同一試験素子群内の他の素
子に対するある所定の光導電素子の速度を評価する。相
対感度の値は絶対感度の値ではない。しかし、相対感度
値は絶対感度値に関係している。相対電気感度は無次元
数であり、任意に値ROを1つの特定の対照光導電素子
の1つの特定の絶対感度に指定することによつて簡単に
得ることができる。任意の他の光導電素子nの上記値R
Oに対する相対感度Rnは、式:Rn−(An)(RO
/AO)に従つて計算できる。ここに、Anは素子nの
絶対電気感度(Erg/Cd)、ROは対照素子に任意
に仮定された感度値、AOは対照素子の絶対電気感度(
Erg/Cdで測定)である。実施例 3 本例の多重活性素子は実施例2に記載したものとほぼ同
様であるが、本例では厚さ1μの電荷発生層および厚さ
10μの電荷移送層を使用した。
第2表に、本例の素子の新しい試料および時間経過した
試料の双方の示す相対感度、ならびに可視光(λ=68
0nm)エネルギー 20crg/CwLに露出した後
に多重活性素子の表面に残留する残留電圧、即ち(VO
−ΔV)を示す。実施例 4 本例は、本発明の肉厚な多重活性光導電素子を使用する
ことにより得られる相対感度の利点を示すとともに、負
電荷キャリヤの移送範囲限界がこの肉厚素子の感度に影
響しないことを示すものである。
−連の多重活性素子、即ち第3表の素子C−Iを製造し
た。
これらの素子の電荷移送層および電荷発生層の組成は次
の通りである。電荷発生層を実施例2の場合と同様に製
造し被覆した。
電荷移送層を、押出ホツパからの流速を9.7y固形分
/ 77!″としたこと以外は実施例2の場合と同様に
製造し被覆した。乾燥した多重活性光導電素子の最終厚
さは、第3表に示す通り10μから22μまで変化した
。実施例 5 種々の異なる電荷移送層を用いて、本発明の一連の多重
活性光電素子、即ち素子I−1を製造した。
電荷発生層を実施例2に記載したのと同様の方法で製造
したので、各素子は同一の厚さ1〜2μの凝集状光導電
層を有した。本例で製造した異なる電荷移送層はそれぞ
れ、乾燥厚さが約8μで、う40重量%の電荷移送材料
および60重量%の重合性結合剤から形成した。各素子
の新しい(即ち時間経過してない)試料および時間経過
した試料を試験した。電荷移送層の特定組成および本例
で製造した多重活性素子それぞれの相対感度の測定値を
第4表に示す。実施例 6 前述したように、電荷移送層中にp型電荷移送材料を含
有する本発明の多重活性光導電素子は、電荷発生層と電
荷移送層との順序が逆でなければ、負に荷電された場合
にもつとも効率的に作用する。
上記順序が逆の場合には、正荷電の条件下でもつとも良
好に機能する。本例では、厚さ約10μの電荷移送層お
よび厚さ約1μの電荷発生層を有する多重活性光導電素
子を製造した。これらの層の各組成は、実施例1に記載
した電荷移送層および電荷発生層の組成とそれぞれ同一
にした。しかし、本例では、正荷電モードを使用し、電
荷移送層と電荷発生層との順序を逆にした。即ち、電荷
移送層を導電性基板に隣接させて被覆し、電荷発生層を
表面層とした。この素子の構造およびこれを試験するの
に使用した作動モードは第6a〜6d図に示したものと
同一であつた。この正荷電の作動モードを用いた場合、
本例の多重活性素子は、+500ボルトから+100ボ
ルトまで放電するのに波長λ=600nmの光で37e
rg/Crliの露出強さを要することを確かめた。実
施例 7 本例では、電荷移送層中にn型電荷移送材料を含有する
多重活性光導電素子を製造した。
この電荷移送層を、透明な導電性サポート上に支持され
た凝集体電荷発生層上に被覆した。得られた多重活性素
子は、第4a〜4d図に線図的に示した電気的作動モー
ドに従つて処理した場合、即ち最初に均一な正の表面電
位を使用した場合に好適な静電像パターンを生成するこ
とを確かめた。しかし、この特定例では、電荷移送層が
比較的不透明であるので、素子の露出を第7図に示すよ
うに透明な導電性サポートを経て行つた。本例で使用し
た電荷移送被覆層ドープの組成は次の通りであつた。
電荷移送被覆層の組成 ポリビニルカルバゾール 1.472・4
・7ートリニトロフルオレノ 0.6yン(TNF)
クロロホルム 31.37 本例に使用した凝集体電荷発生層および透明な導電性サ
ポートの組成は、実施例2の多重活性素子に関して記載
したものと同一とした。
上記電荷移送被覆組成物の製造およびその被覆工程は次
の通りであつた。まず、ポリビニルカルバゾールをかき
まぜながら3時間かけてクロロホルムに溶解させ、次い
でTNFを添加した。さらに30分間かきまぜ続けた後
、電荷移送被覆組成物を、手による被覆法によつて電荷
発生層上に被覆した。37.8℃で3分間乾燥させた後
、得られた多重活性光導電フイルム素子を54℃で1時
間キユアリングし、さらに暗所に48時間保存した。
このフイルムの試料を+500ボルトに荷電し、次いで
裏側から照射した(λ=680nm)。1350erg
/Cdの賦活放射線(λ−680nm)でこの試料フイ
ルムを+500ボルトから+100ボルトまで放電させ
た。
実施例 8 本発明のもつとも良好な多重活性光導電素子は、比較的
肉薄な電荷発生層および比較的肉厚な電荷移送層を有す
るものであるが、比較的肉薄な電荷移送層で被覆された
肉厚な電荷発生層を用いた本発明の多重活性素子も、そ
の感度は幾分低下するものの、十分満足に機能する。
本例の多重活性素子は、下記の組成を有する12μの電
荷発生層および1μの電荷移送層を具える。電荷移送層 ビスフエノール一A ポリカーボ 48.0yネ
ート(G.E.社製L。
xanl45(商標名)) ビス一(4−ジエチルアミノ) 32.07テトラ
フエニルメタンクロロホルム 電荷発生層 部分A l253.67 4−(4−ジメチルアミノフエニ ル)−2・6−ジフエニルチアピ リリウム ヘキサフルオロフオス フエート 14.4y ジクロロメタン 882.0y 1・1・2−トリクロロエタン 436.07ノピス
フエノール一A ポリカーボ 102.4yネート(G
.E.社製Lexanl45)部分B ジクロロメタン 662.3y1・1
・2−トリクロロエタン 283.97ビス一(4−
ジエチルアミノ)テ 96.07トラフエニルメタン
本例の電荷発生層を形成する際には、まずヘキサフルオ
ロフオスフエート チアピリリウム塩を、磁気スターラ
でかきまぜながら12時間かけて、部分Aの溶剤混合物
に溶解し、次いでLexanl45を2回に分けて15
分間隔で添加した。
この溶液をさらに3時間かきまぜ続け、ワリングブレン
ダで0.5時間剪断処理した。この剪断処理済溶液の正
確に半分を部分B1即ち1・1・2−トリクロロエタン
およびジクロロメタンに溶解したビス一(4−ジエチル
アミノ)テトラフエニルメタンの溶液に添加した。この
ドープをフイルタで▲過し、実施例2と同様の方法で1
2.9y/M゜の量で適当な導電性基板上に被覆して厚
さ12μの電荷発生層を形成した。電荷移送層を実施例
2の場合と同様に調製し、1.087/dの量で上記電
荷発生層上に被覆して厚さ1μ(乾燥厚さ)の電荷移送
層を形成する。
本例の多重活性素子は、対応する単層凝集体光導電素子
に得られる相対感度より著しく改善された相対感度を呈
した。本発明を特定の好適例に関して詳細に説明したが
、本発明の要旨の範囲内で種々の変更および変形を加え
得ることが明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は電荷発生層が導電層に接触した本発明の多重活
性光導電素子の一例を示す線図的断面図、第2図は電荷
移送層が導電層に接触した本発明の素子の他の例を示す
線図的断面図、第3a〜3d図および第4a〜4d図は
第1図の素子に加え得る異なる電気的作動モードを示す
説明図、第5a〜5d図および第6a〜6d図は第2図
の素子に加え得る異なる電気的作動モードを示す説明図
、第7図は素子の露出を電荷移送層を経ずに裏側から行
う場合の第3a〜3d図および第4a〜4d図の作動モ
ードの変更例を示す説明図である。 10・・・・・・電荷発生層、11・・・・・・導電性
基板、12・・・・・・電荷移送層、14・・・・・・
素子、15・・・・・・最初の均一な供給電荷、15!
−・・・・・露出後の静電電荷パターン、16・・・・
・・賦活放射線、18・・・・・・共晶錯体粒子、19
・・・・・・電子・正孔対、20・・・・・・基準電位

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 電荷移送層と電気的に接触せしめられた電荷発生層
    を含んでなる光導電絶縁素子であつて、(a)前記電荷
    発生層は電気絶縁性重合体の連続相よりなり、該連続相
    内に(i)反復アルキリデンジアリーレン基を有する少
    くとも1種の重合体と(ii)少くとも1種のピリリウ
    ム染料塩との微粉砕粒状共晶錯体よりなる不連続相が分
    散せしめられていること、そして(b)前記電荷移送層
    は前記共晶錯体および前記ピリリウム染料塩を含有しな
    いが、注入された電荷キャリヤを前記電荷発生層から受
    取りかつ移送することのできる有機光導電性化合物を含
    有することを特徴とする光導電絶縁素子。
JP50152726A 1974-12-20 1975-12-20 光導電絶縁素子 Expired JPS594695B2 (ja)

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US53497974A 1974-12-20 1974-12-20

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JPS5188226A JPS5188226A (ja) 1976-08-02
JPS594695B2 true JPS594695B2 (ja) 1984-01-31

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AU (1) AU507391B2 (ja)
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DE2557430C3 (de) 1978-10-19
FR2295459A1 (fr) 1976-07-16
AU507391B2 (en) 1980-02-14
AU8775775A (en) 1977-06-30
GB1500310A (en) 1978-02-08
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CA1072806A (en) 1980-03-04
JPS5188226A (ja) 1976-08-02
FR2295459B1 (ja) 1978-05-19
DE2557430A1 (de) 1976-07-01

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