JPS5945904B2 - 製氷機の製氷水循環装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は一般的に自動製氷装置に関するもので、特に
製氷機の製氷水循環装置に関するものである。

従来、小型自動製氷機において、製氷室が下向きに開口
する多数の製氷小室を有し、この製氷室に製氷水タンク
と一体の水皿を下から当接させて製氷小室内に製氷水を
噴水させ、角氷の形成された後は噴水を停止し、製氷水
タンクと水皿とを傾斜開放し、製氷残水を排出すると同
時に落下角氷の案内シュートに兼用する型の、所謂噴水
式製氷機が知られている。

このような製氷機においては、製氷水タンク内の水をタ
ンク底部から導出し、外部ポンプによって水皿に給水し
て噴水しかつタンク内に戻す循環装置が設けられていた
。

従来の構成の１例を示すと、第１及び２図に示すように
、製氷水タンク１は上部に水皿２を具え、水皿は例えば
ねじ止めなどで、製氷水タンク１と一体的になっている
。

製氷水を循環させるためのポンプ３は水タンク１の下に
あって、その吸込口が管４で水タンク１の底部に連通し
、吐出口をホース５で水皿に接続するため、水タンクの
下にもぐり込むような態様で位置している。

このため、水タンク１にはポケット部６が設けられ、ホ
ース５を接続するための凹部７も必要となり、製氷水タ
ンク１は複雑な形状である。

ポンプはモータ８を直結した構造とするため、モータ８
もまた製氷水タンク１の直下に位置する。

以上のような従来慣用されて来た構造は長年に亘って踏
襲され、使用されて来たが、以下のような欠点がある。

すなわち、 （１）ポンプとこれをタンクに接続するホースがタンク
外にあるため、循環される製氷水の外気と接触する度合
が大きく、当然冷却ロスが多い。

冷却ロスを減するため、循環装置全体、又は少くとも、
製氷水タンクを断熱被覆することが望ましいが、外部ポ
ンプの取付位置や、ホース等のため被覆が困難である。

断熱被覆を行わないと、夏期又は温暖地では、製氷能力
が低下し、逆に冬期や寒冷地においては、凍結事故の発
生することがある。

（２）外部ポンプの取付位置は、接続ホースを短くする
ため、またタンク傾動時の旋回範囲を考慮して、できる
だけタンク下にもぐり込むようにするが、このためホー
ス接続作業が困難を極めていた。

又故障時のポンプ取換も当然困難であった。

（３）またホースは接続作用と断熱効果を考慮して、通
常送水に必要なもの以上に厚肉大径のものを使用しなく
てはならない。

（４）ポンプはその位置の関係から、そのモータ部が水
タンク表面に発生した水滴を浴び易く、モータを高価な
防滴型にする必要がある。

（５）更に、製氷水タンクはポンプを設けるためのポケ
ット部を有する構造のため、成形加工時にポケット部が
肉薄になり易く、製造時の歩止りを悪くしていた。

この発明は発生のような従来の構成による欠点を除去す
るためになされたもので、循環が外気に曝されることの
ない構造で、断熱被覆が可能で、成形加工に際し歩止り
のよい形状の製氷水タンクを有する製氷水循環装置を提
供することを目的としている。

したがって、この発明は上記の目的を達成するため、製
氷水循環用ポンプを水中型ポンプとし、接続ホース及び
ポンプ部をすべて製氷水タンク内に収容するため、製氷
水タンクには簡単な形状のポンプ収容部のみを設けるこ
とを特色としている。

以下に、図示する実施例に関連して、この発明を具体的
に説明する。

この発明は第３図に示すように、製氷水タンク１１内に
水中型ポンプ１３を配設することを特色としている。

製氷水タンク１１上に水皿１２を設けること従来と同様
であるが、ポンプ１３がタンク１１内に位置しているか
ら、ポンプ１３の吐出口１４から水皿１２の給水通路１
２ａへ連通ずるホース１５も製氷水タンク１１内に設け
る。

従って、水皿１２の給水通路１２ａの給水口１２ｂは製
氷水タンク１１内に開口しており、この給水口１２ｂと
ポンプ１３の吐出口とは製氷水タンク１１内においてホ
ース１５（管部材）により接続できる。

例えば、第４図に示すような水中型ポンプ１３を収納す
るため、製氷水タンク１１は第５図に示すように、その
側壁１１ａの一部を外向きに変形させて、凹所１６を設
け、この凹所１６がポンプ１３を収納するポンプ収容部
を形成する。

ポンプ１３はそのモータ１８だけがタンク外に位置する
ように、斜めに配置し、その吸込口、吐出口１４がタン
ク内の製氷水中に漬けられて位置するように設置する。

このため、第６図に示すように、ポンプのモータ１８を
タンク外に位置させて、ポンプを支持しうる支持部２０
を水皿１２の−部に設けて置くと、水皿にポンプを支持
させ、ホース１５でポンプ吐出口１４と水皿内の給水通
路への給水口とを連通させた後、下方から製氷水タンク
を取付ければよく、組立が容易になる。

ポンプ１３の位置はタンク内の任意の場所にしうるから
、第５図のように側壁１１ａに変形部を設けるものに限
るものではなく、第７図に示すように、タンクの後壁１
１ｂにポンプ収容部のための膨出部１６ａを設けること
もできる。

またポンプは斜め配置に限ることなく、第８図に示すよ
うに凹所１６ｂを垂直に設けてもよい。

この発明によれば、以上のような構成により、ポンプに
よる循環部がすべて製氷水タンク内に収容されているの
で、循環水が余分な熱を吸収せぬため、冷却ロスが生じ
ない利点がある。

ポンプ、ホース等に結露することがなく、ホースの接続
等に多小の漏水があってもすべてタンク内であるから何
等の影響も周辺に及ぼさない利点もある。

ポンプのモータのみがタンク外にあるのでモータは水滴
を浴びることがなく、防水型の必要がなく、小中型ポン
プが安価にできる。

更にタンクは１個の膨出部だけを有する簡単な形状にし
うるので、成形が容易で歩止りよく、外部に伺もないの
で断熱被覆を極めて容易に行いうるので製氷能力が向上
する。

また、水位検知タンク等の付加的な加工も容易である。

従来のタンクのようにポケット部を設ける必要がないの
で、タンク貯水量が増加し、水量に余裕があるので、必
要に応じタンク底部に留り部だけを残す形状にし、傾斜
を急角度にして開放時に完全排水できるようにもしうる
。

【図面の簡単な説明】

第１及び第２は従来の製氷水循環装置を示し、第１図は
その背面図、第２図は側面図、第３図はこの発明による
循環装置の１実施例を示す断面図、第４図は水中型ポン
プの斜視図、第５図は製氷水タンクの斜視図、第６図は
第３図に示したものの外形斜視図、第７図は別の実施例
の斜視図、第８図はタンクの別の実施例を示す斜視図で
ある。 １１・・・・・・製氷水タンク、１２・・・・・・水皿
、１２ａ・・・・・・給水通路、１２ｂ・・・・・・給
水口、１３・・・・・・水中型ポンプ、１４・・・・・
・ポンプの吐出口、１５・・・・・・ホース、１６・・
・・・・凹所、１８・・・・・・モータ、２０・・・・
・・支持部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 冷凍系の蒸発器を備え多数の製氷小室を有する製氷
   室と、製氷室に給水する所要量の製氷水を貯留しかつそ
   の上部に製氷室の下面に当接し製氷室へ給水を行うべく
   給水通路を有する水皿を具えると共に除氷時に前記水皿
   と共に傾動して氷の落下を行なうようにした製氷水タン
   クと、タンク内の製氷水をポンプにより前記氷皿の給水
   通路を介して製氷室に噴水供給して製氷水タンクへ循環
   させる製氷水供給系とからなる製氷機の製氷水循環装置
   において、前記製氷水タンクはその内部に一体形成され
   た凹所からなるポンプ収容部を備え、かつ前記ポンプが
   前記収容部に収容された水中型ポンプであり、前記水皿
   の給水通路の給水口は製氷水タンク内に開口しており、
   この給水口と前記ポンプの吐出口とを前記製氷水タンク
   内において管部材により接続したことを特徴とする製氷
   機の製氷水循環装置。