JPS594487B2 - 耐sr脆化のすぐれた強靭鋼の製造法 - Google Patents
耐sr脆化のすぐれた強靭鋼の製造法Info
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- JPS594487B2 JPS594487B2 JP52010102A JP1010277A JPS594487B2 JP S594487 B2 JPS594487 B2 JP S594487B2 JP 52010102 A JP52010102 A JP 52010102A JP 1010277 A JP1010277 A JP 1010277A JP S594487 B2 JPS594487 B2 JP S594487B2
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- Japan
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- less
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、焼なまし又は焼なまし後焼もどしの状態で
一100℃程度までの低温で使用され、特に応力除去焼
なましく 5tress Re1ief:以下SRと略
称する)後の脆化の少ない強靭鋼の製造法に関する。
一100℃程度までの低温で使用され、特に応力除去焼
なましく 5tress Re1ief:以下SRと略
称する)後の脆化の少ない強靭鋼の製造法に関する。
エチレンプラントや石炭液化プラントなどの化学工業用
装置には、−104℃までの使用に耐える低温用鋼とし
て、第1表に示すASTMA203のGradeD又は
Eの3.5%Ni鋼が使用されることが多い。
装置には、−104℃までの使用に耐える低温用鋼とし
て、第1表に示すASTMA203のGradeD又は
Eの3.5%Ni鋼が使用されることが多い。
第1表中、Grade Dは引張り強さはソ46Kg/
−以上、Grade Eは同じくはゾ50kg/maを
要する部材に用いられている。
−以上、Grade Eは同じくはゾ50kg/maを
要する部材に用いられている。
しかしながら、近年、装置の大型化に伴い使用される鋼
材の極厚化、高強度化の要求が強くなっており、更に、
かかる鋼材は、熱間加工(圧延鍛造)後面げなどの熱間
又は温間での再加工が行なわれることが多く、加工後の
SR処理が必要であリ、又、施工時の溶接後にもSR処
理を行う必要があるため、SR後に必要な強度、靭性が
要求される。
材の極厚化、高強度化の要求が強くなっており、更に、
かかる鋼材は、熱間加工(圧延鍛造)後面げなどの熱間
又は温間での再加工が行なわれることが多く、加工後の
SR処理が必要であリ、又、施工時の溶接後にもSR処
理を行う必要があるため、SR後に必要な強度、靭性が
要求される。
特に厚肉化に伴いSR処理条件が厳しくなる。
すなわち、温度が高温になり、焼もどし処理に比べ保持
時間が長くなり、かつ徐冷されるため鋼種によってはS
R処理によって特に靭性の劣化が大きくなりSR脆化と
呼ばれている。
時間が長くなり、かつ徐冷されるため鋼種によってはS
R処理によって特に靭性の劣化が大きくなりSR脆化と
呼ばれている。
SR脆化は粒界脆化と炭化物の粗大凝集等による生地組
織の変化によって発生するといわれており、前記第1表
の鋼においては、高強度を確保するために炭素量を増す
と、SR脆化がはげしくなり、低温靭性が著しく劣化し
て、逆にSR脆化を小さくしようとすれば必要な強度が
得られないという欠へかある。
織の変化によって発生するといわれており、前記第1表
の鋼においては、高強度を確保するために炭素量を増す
と、SR脆化がはげしくなり、低温靭性が著しく劣化し
て、逆にSR脆化を小さくしようとすれば必要な強度が
得られないという欠へかある。
この発明は、上記従来使用されている3、5%Ni鋼の
欠点を除去し、例えば50mmをこえる極厚部材として
も高い強度が保持され、かつ耐SR脆化にきわめてすぐ
れた鋼の製造法を提案するものである。
欠点を除去し、例えば50mmをこえる極厚部材として
も高い強度が保持され、かつ耐SR脆化にきわめてすぐ
れた鋼の製造法を提案するものである。
低温用鋼としては、上記3.5%Ni鋼の外にASTM
A645に規定される5%Ni鋼或いは9%Ni鋼が知
られているが、これらはLNGタンク等−162℃とい
う極低温で使用されるもので通常Ni4%以下では必要
な低温靭性は確保できない。
A645に規定される5%Ni鋼或いは9%Ni鋼が知
られているが、これらはLNGタンク等−162℃とい
う極低温で使用されるもので通常Ni4%以下では必要
な低温靭性は確保できない。
しかも、これらの鋼は、焼入れ一層もどし、或いは焼入
れ−AcI点とAc3点の間からの冷却−焼もどしとい
うような複雑な熱処理を施して、特殊なミクロ組織とな
すもので、使用目的、製造法および鋼種としてもこの発
明の3.5%Ni鋼とは全く異質のものである。
れ−AcI点とAc3点の間からの冷却−焼もどしとい
うような複雑な熱処理を施して、特殊なミクロ組織とな
すもので、使用目的、製造法および鋼種としてもこの発
明の3.5%Ni鋼とは全く異質のものである。
通常3.5%Ni鋼の焼ならし又は焼ならし後層もどじ
した組織はフェライト+パーライトであり、その強度を
決定する主要な因子はC量である。
した組織はフェライト+パーライトであり、その強度を
決定する主要な因子はC量である。
第1図は、Si0.25%、M n 0.60%、Ni
3.5係で、板厚85mmの鋼板を焼ならし840℃×
1h−Ac1焼もどし600℃×2h−Ac1SR58
0℃X2h、100°C/hで徐冷、という条件で処理
した後の引取り強度を、0%を変化させて測定した結果
である。
3.5係で、板厚85mmの鋼板を焼ならし840℃×
1h−Ac1焼もどし600℃×2h−Ac1SR58
0℃X2h、100°C/hで徐冷、という条件で処理
した後の引取り強度を、0%を変化させて測定した結果
である。
この図から明らかなとおり、従来の3.5%Ni鋼では
SR後の引張り強さ50に9/xi以上確保するには、
0.10%以上のC量が必須である。
SR後の引張り強さ50に9/xi以上確保するには、
0.10%以上のC量が必須である。
一方、SRによる靭性の劣化を詳細に検討した結果、第
2図および第3図に示すとおり、C量に大きく依存する
ことが判明した。
2図および第3図に示すとおり、C量に大きく依存する
ことが判明した。
即ち、第2図および第3図は、第1図の試験に用いたと
同じ鋼板(熱処理条件も同じ)につき、−85℃及び−
104℃でのVノツチシャルピー衝撃値(vE−85、
vE−104)をC量ごとにプロットしたものである(
なお・は後述する実施例で得られた本発明鋼の衝撃値を
示す)。
同じ鋼板(熱処理条件も同じ)につき、−85℃及び−
104℃でのVノツチシャルピー衝撃値(vE−85、
vE−104)をC量ごとにプロットしたものである(
なお・は後述する実施例で得られた本発明鋼の衝撃値を
示す)。
同図にも明らかな如く、C0,08%以下の低C鋼では
、SR後の脆化、即ち衝撃値の低下が軽減され、とくに
C0,06%以下ではその結果が顕著である。
、SR後の脆化、即ち衝撃値の低下が軽減され、とくに
C0,06%以下ではその結果が顕著である。
C量がSR脆化に大きく影響する理由はSR処理時の析
出炭化物と微量不純物元素との相互作用により脆化が起
るためであると考えられる。
出炭化物と微量不純物元素との相互作用により脆化が起
るためであると考えられる。
上記の結果から、SR脆化を防ぐには、Cを0.08%
以下、望ましくは、0.06%以下にすればよいことが
分るが、かかる低C鋼では、前述したような用途に用い
られる鋼材に必要な50kima以上の引張り強さが得
られないことが第1図の結果から明らかである。
以下、望ましくは、0.06%以下にすればよいことが
分るが、かかる低C鋼では、前述したような用途に用い
られる鋼材に必要な50kima以上の引張り強さが得
られないことが第1図の結果から明らかである。
本発明者は、上記の如き、高強度の解保と、SR脆化の
防止という相反する要求を同時に満足させる条件を追究
した結果、下記のとおり特定の組成と熱処理との組合せ
によって、目的が達成できることを確認した。
防止という相反する要求を同時に満足させる条件を追究
した結果、下記のとおり特定の組成と熱処理との組合せ
によって、目的が達成できることを確認した。
鋼の組成としては、co、os%以下、SiO,01〜
0.35%、Mn 0.40〜1.0%、PO302%
以下、80.02係以下、Ni3.0〜4.0%、Mo
0.05〜0.30%、s ollkl 0.01〜
0.06%、残部Feと不可避的不純物からなるか、又
は上記成分のはか0.2%未満のCuとCrの1種又は
2種をMoとの合計で0.05〜0.30%を含有する
。
0.35%、Mn 0.40〜1.0%、PO302%
以下、80.02係以下、Ni3.0〜4.0%、Mo
0.05〜0.30%、s ollkl 0.01〜
0.06%、残部Feと不可避的不純物からなるか、又
は上記成分のはか0.2%未満のCuとCrの1種又は
2種をMoとの合計で0.05〜0.30%を含有する
。
上記組成の鋼を通常の条件で熱間加工(鍛造又は圧延)
して、所望板厚の部材とし、次いでAc3点以上の温度
から焼ならしを行なった後、さらにAc1点以上の温度
で焼もどしを行う。
して、所望板厚の部材とし、次いでAc3点以上の温度
から焼ならしを行なった後、さらにAc1点以上の温度
で焼もどしを行う。
この発明において、前記のように鋼の組成および熱処理
条件を定めた理由は次のとおりである。
条件を定めた理由は次のとおりである。
Cは強度確保上必要な成分であるが、前述のとおり、S
R後の脆化を防ぐには、O,OS%以下にしなければな
らない。
R後の脆化を防ぐには、O,OS%以下にしなければな
らない。
更に、0.06%以下とするのが一層望ましいことは、
第2,3図からも明らかなとおりである。
第2,3図からも明らかなとおりである。
Siは、鋼の強度上昇成分として有効であるが、靭性の
低下を防止するには少ない方がよい。
低下を防止するには少ない方がよい。
従ってその含有量は0.01〜0.35%とした。
Mnは強度及び靭性の双方に有利に働く成分である。
しかし、1%をこえると、偏析する傾向があり、圧延直
角方向の靭性を悪化させる。
角方向の靭性を悪化させる。
Niは、強度、靭性の確保に必要な成分である。
この発明が、主にエチレンプラント等の構造部材の提供
を目的としているため、かかる部材の使用環境である一
104℃までの温度範囲で十分な強度と靭性さを確保す
る必要かつ十分なNi量は3〜4%である。
を目的としているため、かかる部材の使用環境である一
104℃までの温度範囲で十分な強度と靭性さを確保す
る必要かつ十分なNi量は3〜4%である。
3%より少ない量では、後述するMo、Cu等の成分で
補ってもなお必要な強度、靭性を得ることが困難であり
、一方、4%をこえるNiの含有は徒らに鋼材の価格を
上昇させるだけで、上記の如き使用条件を想定する鋼材
にはむだな添加となる。
補ってもなお必要な強度、靭性を得ることが困難であり
、一方、4%をこえるNiの含有は徒らに鋼材の価格を
上昇させるだけで、上記の如き使用条件を想定する鋼材
にはむだな添加となる。
かかる意味で、この3〜4%Ni鋼はいわゆる低温用鋼
としては広く知られている5%Ni鋼或いは9%Ni鋼
とは使用目的が異なり、それに伴って、鋼種としても、
又製造方法においても全く異なるものである。
としては広く知られている5%Ni鋼或いは9%Ni鋼
とは使用目的が異なり、それに伴って、鋼種としても、
又製造方法においても全く異なるものである。
P及びSは鋼の不純物として含有されるものであるが、
前者はSR脆化を犬きくシ、又後者は圧延直角方向の靭
性を劣化させるため、いずれもできるだけ少ない方がよ
い。
前者はSR脆化を犬きくシ、又後者は圧延直角方向の靭
性を劣化させるため、いずれもできるだけ少ない方がよ
い。
この発明で定める0、02%という値は許容上限値であ
る。
る。
C量を低くすることとともに、Mo0.05〜0.30
%を含有させるのが、この発明の大きな特徴のひとつで
ある。
%を含有させるのが、この発明の大きな特徴のひとつで
ある。
即ち、前述のとおり、SR脆化を防ぐためにCを0.0
8%以下に制限する必要があるが、それに伴う強度の減
少を補って、十分な引張り強さを確保するための手段を
講じなければならない。
8%以下に制限する必要があるが、それに伴う強度の減
少を補って、十分な引張り強さを確保するための手段を
講じなければならない。
単に、鋼の強度上昇という目的だけならば、種々の添加
成分が考えられるが、この発明では、SR脆化を起さず
、しかも十分な強度上昇の効果を発揮する成分として、
多くの試験研究の結果、0.05〜0.30%のMoが
最適であることを確認した。
成分が考えられるが、この発明では、SR脆化を起さず
、しかも十分な強度上昇の効果を発揮する成分として、
多くの試験研究の結果、0.05〜0.30%のMoが
最適であることを確認した。
即ちMoはSR処理の温度域でCを固定して前記SR脆
化促進というCの有害な作用を除くとともに、鋼の強度
の上昇に大きく寄与する。
化促進というCの有害な作用を除くとともに、鋼の強度
の上昇に大きく寄与する。
かかる効果が顕著に現われ、特に厚さ85Uというよう
な極厚鋼板でSR後におい才も50kg/−以上の引張
り強さを得るには、0.05%以上のMoが必要である
。
な極厚鋼板でSR後におい才も50kg/−以上の引張
り強さを得るには、0.05%以上のMoが必要である
。
しかし、0.30%以上の含有では、加工後の焼ならし
処理でもベイナイトが形成され、強度は著しく上昇する
が、靭性の劣化がはげしい。
処理でもベイナイトが形成され、強度は著しく上昇する
が、靭性の劣化がはげしい。
上記Moの一部は、CuとCrの1種又は2種と置換す
ることができる。
ることができる。
Cuは固溶強化により、強度上昇に寄与し、又、Crは
Moとはゾ同じ作用効果をもつ。
Moとはゾ同じ作用効果をもつ。
しかし、いずれも前記Moの作用効果には及ばないので
、これらの成分を添加する場合も、必ずMoと併用する
ことさし、Cu1Crはそれぞれ0.20%未満に抑え
、M o 十Cu+Crは0.05〜0.30%としな
ければならない。
、これらの成分を添加する場合も、必ずMoと併用する
ことさし、Cu1Crはそれぞれ0.20%未満に抑え
、M o 十Cu+Crは0.05〜0.30%としな
ければならない。
しかし、Cu1CrはMoに比較して安価であるから、
MOの一部に替えて使用するのは鋼材の価格を下げる上
で有利である。
MOの一部に替えて使用するのは鋼材の価格を下げる上
で有利である。
5oAA7は、鋼の脱酸および細粒化のために必要な成
分である。
分である。
°しかじ、その量が0.06%をこえると靭性に悪影響
を及ぼす。
を及ぼす。
上記本発明鋼は、既述の如くエチレンプラント等の構造
部材となるものであるが、これらの部材は、熱間で鍛造
又は圧延された極厚物が多く、焼入れ一部もどしのよう
な熱処理を施すことは困難であり、又焼入れをすると部
材の歪、変形を惹起し勝ちである。
部材となるものであるが、これらの部材は、熱間で鍛造
又は圧延された極厚物が多く、焼入れ一部もどしのよう
な熱処理を施すことは困難であり、又焼入れをすると部
材の歪、変形を惹起し勝ちである。
さらに、極厚物では冷間加工が困難なたや温間又は熱間
で加工されることが多く、焼入れ焼もどし材は強度の低
下を招くため焼ならし又は焼もどしで製造する必要があ
る。
で加工されることが多く、焼入れ焼もどし材は強度の低
下を招くため焼ならし又は焼もどしで製造する必要があ
る。
従って、この発明では、熱間加工の後層ならし焼なまし
して使用することを前提とし、その状態で高い強度と靭
性を確保できるように各成分範囲を選定した。
して使用することを前提とし、その状態で高い強度と靭
性を確保できるように各成分範囲を選定した。
又この発明における焼ならしはAc1変態点以上950
℃以下で行われる。
℃以下で行われる。
すなわちAc1変態点以下ではオーステナイト化しない
ため焼ならしの効果が得られない。
ため焼ならしの効果が得られない。
又950’Cを越えて高温に加熱するとオーステナイト
粒が粗大化し、靭性が低下するためである。
粒が粗大化し、靭性が低下するためである。
特にAc3変態点近傍の750〜900℃程度の温度範
囲が均質なオーステナイト粒が得られ焼ならし効果が大
きいため750〜900℃程度が望ましく、均熱後の冷
却は空冷又は徐冷が行われる。
囲が均質なオーステナイト粒が得られ焼ならし効果が大
きいため750〜900℃程度が望ましく、均熱後の冷
却は空冷又は徐冷が行われる。
又必要により焼ならした後にAc1変態点以下560℃
以上に焼もどしを行うことにより、炭化物を微細に析出
させ、強度靭性共に向上させることができる。
以上に焼もどしを行うことにより、炭化物を微細に析出
させ、強度靭性共に向上させることができる。
この際Ac1変態点を越えて加熱すると一部オーステナ
イト化し、冷却後靭性が改善されない。
イト化し、冷却後靭性が改善されない。
又560℃未満の加熱では焼もどし効果を得るのに長時
間均熱する必要があり実用的でなG)。
間均熱する必要があり実用的でなG)。
次に実施例によって、この発明を具体的に説明する。
実施例
第2表に示す組成の鋼を電気炉で溶製し、85關厚の板
に熱間圧延した。
に熱間圧延した。
この鋼板について、下記の熱処理を施した後の機械的性
質を第3表に示す。
質を第3表に示す。
焼ならし二840°CX1h−空冷
焼もどし:600℃X2h−空冷
SR:580℃×2h−100°/hで
300℃まで冷却
第2,3表中、A−Fは本発明鋼であり、いずれも低C
で、かつMoを必須成分として含有している。
で、かつMoを必須成分として含有している。
DはCuを、EはCrを、FはCuとCrを、それぞれ
少量づつ含有する。
少量づつ含有する。
比較鋼のG−Jは第1表に示したASTMA 203の
Grade Dに相当し、又、KはGradeEに相当
するものである。
Grade Dに相当し、又、KはGradeEに相当
するものである。
* 試験片の平行部 8.5 muφ×50龍l*
* JI34号 2mrnVノツチシャルピー
試験片第3表に見る如く、A−Fの本発明鋼はSR後の
低温靭性が大巾に改善されており、特に強度レベルにお
いて同等の比較鋼と対比すれば、その傾向が一層明瞭ヱ
ある。
* JI34号 2mrnVノツチシャルピー
試験片第3表に見る如く、A−Fの本発明鋼はSR後の
低温靭性が大巾に改善されており、特に強度レベルにお
いて同等の比較鋼と対比すれば、その傾向が一層明瞭ヱ
ある。
例えば比較鋼のうち−104℃での衝撃値が最も高いF
が炭素量を極力下げて、強度を犠牲にしているにも拘ら
ず、5.0kg−mにすぎないのに対して、本発明鋼は
全て10kg−m以上の値を示していることからも明ら
かなように、SR後の強度と低温靭性を兼備させるとい
うこの発明の目的が十分達成されている。
が炭素量を極力下げて、強度を犠牲にしているにも拘ら
ず、5.0kg−mにすぎないのに対して、本発明鋼は
全て10kg−m以上の値を示していることからも明ら
かなように、SR後の強度と低温靭性を兼備させるとい
うこの発明の目的が十分達成されている。
かかる引張り強さくT、S)と衝撃値(vE−85、v
E−104)との関係を明瞭に示したのが第4,5図で
ある。
E−104)との関係を明瞭に示したのが第4,5図で
ある。
即ち、第4図は、第3表に示されたA−Fの本発明鋼及
びG−にの比較鋼のT、Sと■E−85との関係を、又
第5図は同じ<T、SとvE−104との関係をそれぞ
れ示すものである。
びG−にの比較鋼のT、Sと■E−85との関係を、又
第5図は同じ<T、SとvE−104との関係をそれぞ
れ示すものである。
これらの図によれば、本発明鋼ではT、Sが約47 k
g7m+tから55 kg−/−近くまで上昇しても、
低温靭性の劣化は殆んどないのに対し、従来鋼ではT、
Sを上昇させれば必然的に衝撃値が低下するという傾向
が明らかである。
g7m+tから55 kg−/−近くまで上昇しても、
低温靭性の劣化は殆んどないのに対し、従来鋼ではT、
Sを上昇させれば必然的に衝撃値が低下するという傾向
が明らかである。
第3表の本発明鋼の衝撃値を炭素量に関連させて第2図
及び第3図中に示したのが黒丸・であって、特に−10
4℃の結果を示す第3図ではC量が少なくなれば靭性が
向上するという一般的傾向以上に本発明鋼の靭性が改善
されていることが分り、かかる高靭性の鋼が更に、高い
引張り強度を兼備しているということは、従来の知識で
は全く予期しえないことである。
及び第3図中に示したのが黒丸・であって、特に−10
4℃の結果を示す第3図ではC量が少なくなれば靭性が
向上するという一般的傾向以上に本発明鋼の靭性が改善
されていることが分り、かかる高靭性の鋼が更に、高い
引張り強度を兼備しているということは、従来の知識で
は全く予期しえないことである。
上記実施例は、焼なまし後部もどしして、SR処理を施
した試料の結果だけを示したが焼なまし後SR処理を施
したものでも全く同じ傾向きなることが確められている
。
した試料の結果だけを示したが焼なまし後SR処理を施
したものでも全く同じ傾向きなることが確められている
。
以上詳述したとおり、本発明鋼は、85mmという極厚
部材でも焼ならしのま\で、或いは焼ならし一層もどし
の処理で高い強度を有し、しかもSR後の靭性が一10
4℃においても極めてすぐれているから、低温用大型構
造部材として広い用途が期待できるものである。
部材でも焼ならしのま\で、或いは焼ならし一層もどし
の処理で高い強度を有し、しかもSR後の靭性が一10
4℃においても極めてすぐれているから、低温用大型構
造部材として広い用途が期待できるものである。
第1図は鋼の引張り強さに及ぼすC量の影響を示す図表
、第2図及び第3図は鋼の靭性に及ぼすC量の影響を示
す図表、第4図及び第5図は鋼の引張り強さと低温靭性
の関係を示す図表である。
、第2図及び第3図は鋼の靭性に及ぼすC量の影響を示
す図表、第4図及び第5図は鋼の引張り強さと低温靭性
の関係を示す図表である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 i co、os係以下、Si0.01〜0.35係、
Mn0.4〜1.0%、po、o2%以下、80.02
%以下、Ni 3.0〜4.0%、Mo 0.05〜0
.30%、so/A70.01〜0.06%、残部Fe
と不可避的不純物からなる鋼を熱間加工後、Ac1変態
点以上950℃以下の温度に加熱し焼ならしを行なった
時後、Ac1変態点以下560℃以上の温度に加熱し焼
もどしすることを特徴とする耐SR脆化のすぐれた強靭
鋼の製造法。 2C0,08係以下、SiO,01〜0.35%、Mn
0.4〜1.0%、Po、02%以下、80.02%
以下、N i 3.0−4.0%、Mo 0.05〜0
.30%、及び0.2%未満のCuとCrの1種又は2
種をMoとの合計で0.05〜0.30%、5olA7
0.01〜0.06%ミ残部Feと不可避的不純物から
なる鋼を熱間加工後、Ac1変態点以上950℃以下の
温度に加熱し焼ならしを行なった後、Ac1変態点以下
560℃以上の温度に加熱し焼もどしすることを特徴と
する耐SR脆化のすぐれた強靭鋼の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52010102A JPS594487B2 (ja) | 1977-01-31 | 1977-01-31 | 耐sr脆化のすぐれた強靭鋼の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52010102A JPS594487B2 (ja) | 1977-01-31 | 1977-01-31 | 耐sr脆化のすぐれた強靭鋼の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5395120A JPS5395120A (en) | 1978-08-19 |
JPS594487B2 true JPS594487B2 (ja) | 1984-01-30 |
Family
ID=11740944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52010102A Expired JPS594487B2 (ja) | 1977-01-31 | 1977-01-31 | 耐sr脆化のすぐれた強靭鋼の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS594487B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020040081A1 (ja) | 2018-08-22 | 2020-02-27 | 三菱重工業株式会社 | プラスチック複合材の分解方法 |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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1977
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WO2020040081A1 (ja) | 2018-08-22 | 2020-02-27 | 三菱重工業株式会社 | プラスチック複合材の分解方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5395120A (en) | 1978-08-19 |
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