JPS5944448B2 - 作業用プラットフォ−ム支持用重量構造物及びその設置方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、沖合の大陸棚での使用に適した作業用プラッ
トフォームの支持用重量構造物及びその設置方法に関す
る。

従来、該構造物は海底に載置されるコンクＩＪ−ト製基
盤ζ基盤上に塔載された１又は複数個の柱状部とから構
成され、特に海底油田の探査、採掘等の作業用プラット
フォームを支持するために使用される。

基盤は主として並置されたコンパートメントから構成さ
れ、該コンパートメントの壁面は鉄筋プレストレスコン
クリート製であり、水を導出入することにより浮遊中の
構造物の喫水線を変化させるための弁が具備される。

当業者は公知の方法で構造体の全高を１００ｍ乃至２０
０ｒｒＬに設定し、該基盤の高さは構造物の組立時及び
移動時に十分な浮力と安定性とを得るべく約３５乃至８
０メートルの範囲でなげればならない。

事実、浮遊物の平衡に関する既知の法則に従えば、基盤
の高さが高ければ高いほど安定性は増す。

作業用プラットフォームを１または複数の公知の構造物
上に配設したい場合、構造物を無風の配設地点迄曳航し
、基盤のコンパートメント内へ除徐に、制御しながら制
限的に水を導入することにより１または複数の柱状部の
頂部から数メートルを残して該構造物を水面下に没し、
他方プラットフォームを小船に乗せて構造物上へ導き、
ケーソンから水を排除することにより構造物を上昇させ
てプラットフォームの重量を浮遊している構造物によっ
て支持せしめると共に前記小船を解余する。

かかる公知の構造物の不利点は、構造物を浮遊させ配設
地点迄曳航するに十分な水深例えば４０もしくは６０メ
ートルの海域の海岸に設けられた建設作業所で建造され
なければならないという点であり、従ってこの建造に使
用できる海岸用地の数は限られる。

本発明の目的は沖合の大陸棚での作業用プラットフォー
ムを支持するための重量構造物を提供することにより、
より詳細には、特別に水深の深い海岸の用地を必要とせ
ずに通常のドックで建造でさる水平基盤を有した構造物
を提供することを目的とする。

更に、水平基盤上に設けられた少な（とも３個の浮力室
を有して、構造物の運搬及びプラットフォームの配設の
際に水中を安定的に上昇下降できる構造物の提供を目的
とする。

以下、本発明の具体例について図面に基いて説明するが
、本発明はこの具体例のみに限定されるものではない。

記載及び図示される要素は本発明の技術の範囲内で同一
の技術的効果を保証する他の要素に代替され５るものと
理解されたい。

同一の要素を幾つかの図面中に例示する時、同一の符号
が使用される。

本発明の重量構造物は、従来の構造物に比して高さが低
（、水平断面積の大きな多区画型（多数のコンパートメ
ント（隔壁）からなる基盤１を有する。

即ち、第２図に示されるように、水平基盤１は水平に並
んで配設された４つのバラストコンパートメントＢ１
ｓ Ｂ２ ＊ Ｂ３ ｓ Ｂ４からなり、バラスト
コンパートメントＢ１ ｓ Ｂ２ ＃ Ｂｓ ＩＢ４
の夫々もまた多数の隔室に区画されている。

従って該構造物の前記バラストコンパートメントに水が
導入されていない時（非浸水時）の喫水はかなり浅い。

この結果海岸近傍の水深が著しく深いという特殊な用地
を必要とせず、実際に如何なる港湾地帯においてもこれ
を建造することができる。

１または複数の柱状部は例えばコンクリート製であり得
、又は鋼鉄製の三角形の構造物から構成され得る。

第１図及び第２図には水平基盤１のほぼ中央の部位に立
設される２本の柱状部２が示されている。

重量構造物の曳航段階、浸水段階及び特に全装備を装着
された作業用プラットフォームを１または複数個の柱状
部２上に配設する段階において、重量構造物の浸水を連
続的に制御し、該構造物の安定性を確保し得ることが必
要である。

更に浮遊及び浸水の段階において、１または複数の柱状
部の頂部の許容荷重を最大限に増加させることが好まし
い。

従って柱状部が嵌着されている基盤の天板上には４乃至
８個の浮力室４が形成され該浮力室は鉛直軸を有する円
錐台形もしくは円筒形であり、その壁は鉄筋コンクリー
ト製の薄壁であり、鉄筋コンクリート製のドームもしく
は原型スラブによりその上部で閉塞されている。

該浮力室４の高さは、浮力室４に水を導出入させて重量
構造物を水中で安定的に上昇下降させ得るように水平基
盤１の高さよりもはるかに太き（、かつ構造物が水底に
設置されたときに水面から露出しないように柱状部２の
高さより十分に小さく設定されている。

浮力室４は、更にその中空の内部に水を導出入させる弁
を備えているが図示されていない。

実際に着目すべき点として、基盤１よりも著しく高さの
大きい剛性の浮力室４を基盤１０縁部に配置することに
より、基盤の高さは小であるにも拘らず良好な安定性が
得らね、しかも水を導入させていない浮遊状態における
構造物の喫水の増加も最小限に留められ、前記した構造
物の小さな喫水という利点が損なわれることはほとんど
ない。

他方、重量構造物の安定性を増すために水平基盤１に取
り外し自在に連結された“浮き″を使用してもよい。

更に本発明による重量構造物の剛性の浮力室４は水平断
面が円形であるため、構造物を水中に沈める段階におい
て外部の強大な過剰圧に抵抗し得る。

又、浮力室４はこのような構成を有するため、多（のコ
ンクリートを使用して浮力室４の壁を厚（する必要がな
（、製造費が安価である。

か（して浮力室４の中空の内部へのバラスト積、載（水
の導入）を、弁を介してコントロールしながら行なうこ
とによって重量構造物の浸水（水中への沈降）を制御し
得る。

この時、土台の各コンパートメントＢ１ｙ Ｂ２ｓ
Ｂｓ＊ Ｂ４ は完全に水で充たされる。

この結果各コンハートメントを外部に対し等圧に、即ち
外部の水に対して全ての弁を開いて連通させることが可
能になる。

従って水平基盤１の各コンパートメントは著しい過剰圧
に抵抗する必要がな（、コンクリート製平板を組合わせ
ることにより経済的に建造され得る。

本発明の作業用プラットフォーム支持用重量構造物は、
上述のようにコンクリート製の水平基盤１と基盤１上に
立設されている少な（とも１個の柱状部２と基盤１の縁
部上で互いに離隔して、基盤１の上方に基盤１に対しほ
ぼ垂直に設けられた少な（とも３個の浮力室４とからな
り、柱状部２は重量構造物が水底に載置された時に、水
面上に突出したその頂部上で作業用プラットフォーム３
を支持する。

重量構造物は、水平に配設された少な（とも４個の気密
バラストコンパートメントを有する平らな水平基盤１を
土台にしているため、特に水深の深い建設場所を必要と
せずに、通常のドックで建設できる。

重量構造物をその最終的設置場所まで運搬する際には、
まず水平基盤１の各バラストコンパートメントを水で充
たして構造物の１部を水中に沈めて目的の配設場所まで
曳航する。

この時中空の柱状部２と浮力室４とは重量構造物の浮遊
状態の維持と、安定性を確保する。

更に浮力室４に水を導出入させることによって構造物の
釣り合いを維持しながら、構造物を水中に安定的に上昇
下降させ得る。

また水平基盤１を水中に沈めて構造物を浮遊させながら
曳航する際にも、浮力室が基盤の縁部に配置されている
ため構造物は安定を保って移送される。

従来は構造物を水中に沈めて上昇下降させる際には、基
盤のバラストコンパートメントに水を導出入するのみで
上昇下降の操作をしていたため転倒の危険があり、基盤
自体の容積を太き（する必要があったが、本発明の構造
物は浮力室を有してなるため基盤の高さを小さくできる
。

基盤１の高さは１０ｍから２０ｍの範囲内で選ばれるこ
とが好ましく、柱状部２は少なくとも８０ｒｎ以上の高
さを有し、構造物の全高は約１００ｍ〜２００ｍである
。

次に本発明の重量構造物を沖合の設置場所に設置する方
法は下記の諸段階に従ってなされる。

１、基盤１を構成する各コンパートメントに対応する弁
を開（ことによって、基盤１のバラストコンパートメン
トＢ１ｓ Ｂ２１ Ｂ３）Ｂ４ に水を充填する。

まずコンパートメントＢ１ と８３次いでＢ２とＢ、
に水を充填し、構造物の釣り合いを保ちながら、構造物
の少な（とも基盤を水中に沈めて構造物を配設場所まで
連設する（第１図参照）。

この時、基盤１の上部板が水中に没すると、基盤１の各
コンパートメントは外部の圧力と等正比される、また浮
力室４と中空の柱状部２とにより構造物が沖合の配設場
所に曳航される運搬時に、構造物の浮遊状態の維持と構
造物の安定性が確保される。

２、目的の配置場所に到着後、浮力室４に部分的に水を
導入することによって、柱状部２０頂部数ｍを水面上に
突出させて、構造物のほぼ全体を水面下に沈める。

この時、各浮力室４に水を導入するのは構造物の釣り合
いを絶えず修正可能とすべ（、各浮力室に対応する弁を
介して個別になされる。

基盤１の各コンパートメント及び各浮力室４に水を導入
する弁は、柱状部２の底部に設けられた浸水ユニットの
中に集められているが図示されていない。

各浮力室４及び基盤１の各コンパートメントには複数の
弁が設けられていてもよい。

３、次に、全装備を装着された作業用プラットフォーム
を２個の小船６． ７に載置して、柱状部２の頂部の上
に配設する。

４、水を導入されて水中に没している浮力室４から部分
的に水を排出させて構造物を上方に浮遊させ、同時に作
業用プラットフォームをそのまま載置して上昇させ、次
いでプラットフォームを載置していた小船を解除する。

５、次に、柱状部２の頂部に作業用プラットフォーム３
を固定する。

６、プラットフォーム３に柱状部２の頂部に固定した後
、プラットフォーム３を載置した重量構造物を最終の設
置場所へ曳航する必要がある場合、浮力室４から水を排
出して重量構造物の曳航に適した喫水が与えられる。

勿論、そのままの状態で曳航してもよ（、プラットフォ
ーム３の設置場所が、即ち最終の設置場所に設定されて
もよい。

７、構造物が最終の設置場所に正確に配置されると、浮
力室に再度水を導入し構造物を最終設置場所へ設置する
。

８、最後に、構造物が最終設置場所に正確に設置された
後、浮力室４に完全に水を充填して、構造物を水底に固
定する。

ここで柱状部２内を水で充たしてもよい。

従って、本発明方法によれば、平均水深（１００乃至２
００メートル）に使用しうる沖合大陸棚での使用に適し
た構造物を陸上の通常のドックで完全に建造することが
できる。

またプラットフォームを柱状部２の頂部に配設固定する
作業が、構造物を水中で上昇下降させる操作を介して容
易かつ確実になされ、この際に浮力室４に水を導出入さ
せることで構造物の安定的な移動が確保される。

上述において、作業用プラットフォーム３を構造物上に
配設する地点と、構造物を最終的に設置する地点を異な
るものとして説明したが、それが同一地点であってもよ
い。

その場合プラットフォーム３を柱状部２の頂部に固定し
た後、直ちに浮力室４に水を充たして構造物は沈められ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は作業用プラットフォームの載置以前の曳航時に
おける本発明の重量構造物の縦断面図、第２図は該構造
物の平面図、第３図はプラットフォームの配設時におけ
る該構造物の縦断面図、第４図は最終の設置場所におけ
る該構造物の縦断面図である。 １・・・・・・水平基盤、Ｂｌ ＊ Ｂ２ ｓ Ｂ
３ ＊ Ｂ４・・・・・・コンパートメント、２・・
・・・・柱状部、３・・・・・・作業用プラットフォー
ム、４・・・・・・浮力室、６，７・・・・・・小船。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 水平に配設された少な（とも４個の気密バラストコ
   ンパートメントを有する実質的に平らなコンクリート製
   水平基盤と、基盤の縁部上で互いに離隔して基盤の上方
   に基盤に対しほぼ垂直に設けられた少な（とも３個の浮
   力室と、作業用プラットフォームを支持すべく基盤上に
   立設されている少な（とも１個の柱状部とからなり、前
   記コンパートメントは水中を上昇下降する構造物の釣り
   合いを制御するためにコンパートメントに水を導出入さ
   せる弁を備えており、前記浮力室は円形横断面と鉛直軸
   を有する頂部が閉塞された中空の柱であり、浮力室の高
   さは、浮力室に水を導出入することにより構造物を水中
   で安定的に上昇下降させ得るように基盤の高さよりもは
   るかに太き（、かつ構造物が水底に設置されたときに水
   面から露出しないように柱状部の高さより十分に小であ
   り、浮力室はさらに中空の内部に水を導出入させる弁を
   備えている作業用プラットフォーム支持用重量構造物。 ２ 基盤の高さが１０メートルから２０メートルの範囲
   で選択されており、基盤のコンパートメントに水が導入
   されていな、いときには浅い喫水で浮遊し得る特許請求
   の範囲第１項に記載の構造物。 ３ 浮力室の個数が４個以上である特許請求の範囲第１
   項又は第２項記載の構造物。 ４ 柱状部は高さが８０メートル以上であり、中空の内
   部を有し、水を中空の内部に導出入するための弁を備え
   ている特許請求の範囲第１項から第３項までのいずれか
   に記載の構造物。 ５ 気密バラストコンパートメントを有するコンクリー
   ト製基盤と、基盤の上方に、基盤に対してほぼ垂直に設
   けられた少なくとも３個の浮力室と、作業用プラットフ
   ォームを支持すべ（基盤上に立設されている少な（とも
   １個の柱状部とからなる作業用プラットフォーム支持用
   重量構造物の設置方法において、この方法が基盤のコン
   パートメントに水を充填して、構造物の少な（とも基盤
   を水中に沈めて構造物を配設場所まで運搬する段階と、
   浮力室に部分的に水を導入することによって構造物のほ
   ぼ全体を水面下に沈める段階と、全装備を装着された作
   業用プラットフォームを小船に載置して、柱状部の頂部
   の上に載置する段階と、 水を導入されている前記浮力室から部分的に水を排出さ
   せて構造物を上方に浮遊させ、同時に作業用プラットフ
   ォームを載置して上昇させ、次いでプラットフォームを
   載置していた小船を解除する段階と、 柱状部の頂部に作業用プラットフォームを固定する段階
   と、 浮力室に再度水を導入し構造物を最終設置場所へ設置す
   る段階と、 構造物が最終設置場所に正確に設置された後、浮力室に
   完全に水を充填して、構造物を水底に固定する段階とか
   らなる設置方法。 ６ 柱状部は中空の内部と水を中空の内部に導出入する
   ための弁を備えてかり、 構造物を最終設置場所に設置して水底に固定する段階に
   おいて、柱状部の中空の内部には水が充填される特許請
   求の範囲第５項に記載の友糺