JPS594362B2 - 有機化合物を含有する塩化水素の精製方法 - Google Patents

有機化合物を含有する塩化水素の精製方法

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JPS594362B2
JPS594362B2 JP9149476A JP9149476A JPS594362B2 JP S594362 B2 JPS594362 B2 JP S594362B2 JP 9149476 A JP9149476 A JP 9149476A JP 9149476 A JP9149476 A JP 9149476A JP S594362 B2 JPS594362 B2 JP S594362B2
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hydrogen chloride
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有信 片岡
武雄 高橋
敬三 上尾
博 岸田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭化水素の塩素化反応を行うに際して発生する
いわゆる副生塩化水素の精製方法に関する。
さらに詳細には炭化水素の塩素化反応を行うに際して生
成するガス状または水溶液状の副生塩化水素中に含有さ
れる塩素化炭化水素等の有機化合物を塩素化ポリオレフ
ィンを用いて接触溶解させ除去せしめ得る副生塩化水素
の精製方法に関するものである。
従来より、塩化ビニルモノマー、四塩化炭素、パークロ
ルエチレン、アルキルベンゼン、クロロホルム等の塩素
化炭化水素の製造には副生物として塩化水素が生成し、
かかる副生塩化水素は別用途、例えば酸素と共存させて
オキシクロリネーション反応に用いる等の有効利用が考
えられているが、該副生塩化水素中には有機化合物が混
入しており、反応槽、貯蔵タンク等の装置の腐蝕あるい
は用途制限等を受ける原因となり好ましくない。
かかる不都合を解決するため(1)黒鉛、カーバイト、
スヤキ、ガラス等で造られた多孔性物質に副生塩化水素
を接触させ、有機化合物を除去する方法(例えば特公昭
38−9号公報)、(2)高沸点の有機溶剤によって有
機化合物を除去する方法、(3)高圧下による深冷分離
による方法、または(4)ポリスチレン発泡粒で塩酸中
の有機化合物を接触溶解して除去する方法(特公昭47
−40630号公報)等が提案されているが、(1)〜
(3)の方法では所望の純度が得られないかあるいは大
規模な装置を要し、経費も高くなるという欠点がある。
一方、(4)の方法は操作自体は簡便でかなり実用性に
優れた方法であるけれども、有機化合物との接触溶解ニ
ヨって体積収縮を起した発泡ポリスチレンは再生が極め
て困難であるという経済上の難点を有し、加えてポリス
チレン発泡粒が可溶性の塩素化炭化水素と接触溶解し細
孔が破壊される時、発泡剤として内蔵するペンクンまた
はプロパン等の脂肪族炭化水素が放出され、精製塩化水
素中の脂肪族炭化水素含有量が増加するという不都合を
有する。
精製塩化水素中の脂肪族炭化水素の増加は塩ビモノマー
等の原料用塩化水素として用いる場合、副反応生成物を
生起し、好ましくなく、精製塩化水素の用途が限定され
る原因となる。
かかる事情下に鑑み、本発明者らは副生塩化水素中の塩
素化炭化水素を容易に高能率で除去し得、再生使用が簡
単で廉価であり、加えて脂肪族炭化水素等の不純物の混
入のない方法を見出すべく鋭意研究した結果、塩素化ポ
リオレフィンを副生塩化水素と接触させることにより、
有機化合物の含有量が極めて少ない塩化水素を経済的に
製造できることを見出した。
すな4つち、本発明は有機化合物を含有するガス状また
は水溶液状の塩化水素より有機化合物を除去する方法に
おいて塩化水素と塩素化ポリオレフィンを接触させるこ
とを特徴とする有機化合物を含有するガス状または水溶
液状の塩化水素の精製方法を提供するにある。
以下、本発明方法をさらに詳細に説明する。
本発明の使用に際し適用する塩素化ポリオレフィンとは
無溶媒または塩素化炭化水素溶媒、例えば四塩化炭素、
クロロホルム中で光塩素化等の公知の塩素化方法で塩素
化したポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチン等、
好適にはポリプロピレンが挙げられ、その塩素含有量は
20重量係以上、好適には60重量係以上の範囲である
塩素化ポリオレフィンの塩素含有量が20重量係未満だ
と満足し得る有機化合物の除去ができないので好ましく
なく、一方塩素含有量の上限は特に制限されず、塩素化
可能な範囲で適用すればよい。
本発明方法が適用される塩化水素は有機化合物、例えば
四塩化炭素、トリクロルエチレン、パークロルエチレン
、クロロホルム、メチルクロリド、メチレンクロリド、
モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベ
ンゼン、アリルクロリド、ジクロロエチレン、塩素化ポ
リオレフィンを溶解せしめるベンゼン、トルエン、キシ
レン等の芳香族炭化水素、その他エステル類、ケトン類
を含有する塩化水素であり、この様な塩化水素としては
上記塩素化有機化合物、あるいはアルキルベンゼン等の
有機塩化物の製造に際して副生ずるあらゆる塩化水素が
あげられ、それら有機化合物を含有する塩化水素の状態
はガス状あるいは水溶液状のいずれであってもよい。
本発明において塩化水素と塩素化ポリオレフィンの接触
方法は特に限定されないが、一般的には粒状あるいは塊
状で塩素化ポリオレフィンを用いる場合は充填塔、好ま
しくは2塔以上よりなる充填塔内に塩素化ポリオレフィ
ンを充填し、一方の上部あるいは下部より塩化水素を供
給し、塩化水素中に含有された有機化合物を塩素化ポリ
オレフィンとの接触溶解により吸着除去し、吸着能力に
低下が生じた時点で他方の充填塔に切換連続的塩化水素
の精製を行う方法が工業的使用に便利である。
また、粉末の塩素化ポリオレフィンを用いる場合にあっ
ては、有機化合物を含有する塩化水素の容器に塩素化ポ
リオレフィンを供給し、攪拌することによって容易に除
去することができる。
本発明方法ではいずれの場合にも再生使用が容易であり
、例えば充填塔方式では有機化合物を接触溶解した塩素
化ポリオレフィンにスチームあるいは熱湯を吹込み、ス
チームと同時に有機化合物を除去すればよく、攪拌方式
においては容器内の接触溶解させた塩素化ポリオレフィ
ンと塩化水素を分離した後、強く攪拌しつつスチームあ
るいは熱湯を吹込めば十分使用に耐える再生品となし得
るものであり、発泡ポリスチレン等の合成樹脂を用いる
方法に比較して極めて再生が容易でかつ経済的である。
本発明の実施に際し、塩化水素中に含有される有機化合
物はかなりの高濃度のものまで適用し得るが、処理に際
し有機化合物を多量に含有している場合は予め冷却、蒸
留等の公知方法により大部分の有機化合物を除去してお
くことが好ましい。
塩化水素に対する塩素化ポリオレフィンの量は塩化水素
中に含有される有機化合物の濃度、目標とする最終有機
化合物濃度によって変わるが、それらは予備実験によっ
て容易に決定し得る。
以上、詳述した本発明方法によれば塩化水素中の有機化
合物の濃度を10ppI[1以下、実質的には5ppm
以下とすることが可能であり、発泡ポリスチレンを用い
る場合に生起し得る如き脂肪族炭化水素の増加もなく再
生が簡単で廉価であり、極めて経済的であり、その工業
的価値は頗る犬なるものである。
以下に実施例をあげて本発明方法をさらに詳細に説明す
るが、本発明方法は以下の実施例によって何ら制限され
るものではない。
実施例 1 粒状ポリプロピレンH501−M(住友化学工業株式会
社製)1部を20部のクロロホルム中に加え50℃の温
度で200W高圧水銀ランプ照射下、系内に塩素ガスを
毎分3tで2時間通した。
得られたクロロホルム溶液をメタノール中に滴下し、沢
過し、120℃6時間で乾燥したところ、塩素含有率が
60.4重量%の塩素化ポリプロピレンが得られた。
次いでこの様にして得られた塩素化ポリプロピレン10
m1を124ppInの四塩化炭素が含有されているプ
ロピレンの気相塩化反応の際に得られた副生塩酸水溶液
中に加え10分間攪拌した。
攪拌後、塩素化ポリエチレンを分離し、副生塩酸水溶液
中の四塩化炭素の含有量をガスクロマトグラフにて測定
したところ211pInであった。
(但し、ガスクロマトグラフの分析にはトルエンを用い
て抽出し、その面積比より含量を測定した。
以下の実施例の分析法はすべて上記方法に準する。
)実施例 2 実施例1で用いたと同様の塩素化ポリプロピレンを内径
127nmや長さ400m1rLのガラス管に充填した
後、ベンゼンと塩素との反応の際に得られた520pI
’mのベンゼン、モノクロロベンゼン混合物を含有して
いる副生塩酸を該充填層に通した。
この結果、充填層通過後の塩酸溶液中の有機物含量は4
p迦であった。
実施例 3 125ppmのアリルクロリドを含有する35係塩酸を
実施例2と同様の操作を行ったところ塩酸溶液中のアリ
ルクロリド含量は1ppInであった。
実施例 4 フェノールの塩素化により得られた副生塩酸水溶液中に
はsooppmのペンククロロフェノールが含まれてい
た。
これを実施例2と同様の操作を行ったところ水溶液中の
ペンククロロフェノールは4ppmであった。
実施例 5 実施例1と同様の方法でポリエチレン粉末を光塩素化し
、塩素含有率が44.19重重量%塩素化ポリエチレン
を得た。
この塩素化ポリエチレンを実施例2と同様なガラス管に
充填し、実施例1で用いたと同様の124pI)Ill
の四塩化炭素を含有する塩酸水溶液を処理したところ塩
酸水溶液中の四塩化炭素の含量はs ppmであった。
実施例 6 実施例5で用いたと同様の塩素化ポリエチレン100m
Aをベンゼン、モノクロロベンゼン混合物520ppH
lを含有する塩酸水溶液500m1に入れ、10分間攪
拌処理したところ塩酸水溶液中の有機物の含量は91)
I)mであった。
実施例 7 実施例2で用いた同様の塩素化ポリプロピレンを内径1
2mrn、長さ400朋のガラス管に充填した後、12
4pIMnの四塩化炭素を含有する副生塩酸ガスを通過
させ処理したところ、処理後の副生塩酸ガス中の四塩化
炭素含量は11)I)m以下であった。
実施例 8 実施例1の副生塩酸の処理に用いた後の塩素化ポリプロ
ピレンを95℃の熱湯中で10分間攪拌し、吸引涙過し
た後、再び実施例1と同様の副生塩酸を実施例1と同様
の方法で処理したところ、副生塩酸中の四塩化炭素含量
は2 ppIIIであった。
実施例 9 実施例1で用いた塩素化ポリプロピレン、レオマット(
住友化学社製、油吸着用アククチツクポリプロピレンの
商標名)、白すギG(武田薬品製、活性炭の商標名)お
よび発泡ポリスチレン(積木スポンジ工業社製)を各々
0.01〜2g吸着剤として用い、200 pl)Il
lの四塩化炭素を含有する35係副生塩酸100m1と
5時間攪拌振とうさせた後、副生塩酸中に残存する四塩
化炭素の量を測定し横軸に、また各吸着材の塩酸中の四
塩化炭素吸着量を縦軸に示し、各吸着材の吸着能の比較
を平衝吸着等温線として第1図に示した。
第1図より明らかな様に本発明の塩素化ポリオレフィン
は公知の吸着剤に比較して吸着能が優れていることがわ
かる。
【図面の簡単な説明】
第1図は公知の吸着材と本発明の塩素化ポリオレフィン
の吸着能を示す平衝吸着等温線図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 有機化合物を含有するガス状または水溶液状の塩化
    水素より有機化合物を除去する方法において、ガス状ま
    たは水溶液状の塩化水素と塩素化ポリオレフィンを接触
    させることを特徴とする有機化合物を含有するガス状ま
    たは水溶液状の塩化水素の精製方法。
JP9149476A 1976-07-30 1976-07-30 有機化合物を含有する塩化水素の精製方法 Expired JPS594362B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH068775U (ja) * 1991-08-13 1994-02-04 初田工業株式会社 セットポンプ台

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CN104058370B (zh) * 2014-06-13 2016-04-06 王金明 一种二甲基二氯硅烷水解副产盐酸提纯的方法

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