JPS5943275Y2 - 電子機器部品用緩衝部材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は静電気障害を防止するとともに、軽量にして強
度が高く耐振動性や耐衝撃性にすぐれて居り、且つ取扱
いが容易で大量輸送に適する電子機器部品用緩衝部材に
関するものである。

集積回路板、集積回路部品等の電子機器部品は静電気に
よる障害を受けやすいために保管、輸送中細等かの手段
によって静電気障害から保護しなげればならない。

従来、そのためにアルミニウム箔、カーボン混入フィル
ム、カーボン混入発泡シート、アルミニウム製包装箱体
等で包装梱包していたが、これらは強度が低く破損しや
すい、重量が大きく取扱いにくい、特に包装体において
は衝撃が加えられると内部の電子機器部品が包装体を突
き破って外部に突出し静電気障害を受けあるいは損傷す
る、等の欠点があった。

本考案はこのような従来の欠点を除去し、電子機器部品
を静電気障害や損傷から保護して安全に取扱うことがで
きる包装用の緩衝部材を提供することを目的として考案
されたものである。

即ち、本考案は電子機器部品用緩衝部材を、導電性を有
する複数の合成樹脂シートが間隙を有して平行に配置さ
れているとともに前記複数の合成樹脂シートに同一体に
固着された導電性を有する複数の合成樹脂隔壁によって
前記間隙内に複数の柱状空所が分割形成されている緩衝
シートの片面または両面に、前記合成樹脂隔壁と平行な
側壁部およびこれと直交する側壁部とに囲まれ電子機器
部品を嵌入する凹部が形成されている構成としたことに
よって前記の目的を達成した。

次に本考案の具体例を図面に基いて説明するとポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート等の熱酊塑性合成樹脂にカーボン微粉末、あるいは
銅、アルミニウム等の導電性の良好な金属の微粉末、ま
たはカーボン繊維の一種あるいは二種以上の混合物を１
５〜３５重量讐混入し、押出成形機によって押出成形す
ることによって１０〜５００＃程度の厚さに作られた合
成樹脂シート１と合成樹脂隔壁３とが用いられる。

この導電性を有する合成樹脂シートの複数例えば二枚を
１〜５９ｍｍ程度の間隙２を保持して平行に配置し、間
隙２内に配置した同じく導電性を有する複数の合成樹脂
隔壁３を前記二枚の合成樹脂シート１に同一体に固着す
ることによって間隙２内に複数の柱状空所４が並設され
た緩衝シート５を形成し、この緩衝シート５０片面に加
熱加圧成形あるいは真空成形により集積回路部品の如き
電子機器部品６を嵌入する凹部７を形成したものである
。

この凹部７は合成樹脂隔壁３と平行な側壁部９およびこ
れと直交する側壁部１０とに囲まれて居り、側壁部９は
合成樹脂隔壁３の一部によって形成されている。

尚、合成樹脂隔壁３１７ｍ面形状を波形として山部と谷
部とを両側の合成樹脂シート１に同一体に固着してもよ
い。

また、第５図は緩衝シート５０両面に凹部７を形成した
実施例であり、更に第６図は合成樹脂シート１を三層と
し」の間隙２のそれぞれに合成樹脂隔壁３による柱状空
所４を分割形成した緩衝シート５の片面に凹部７を形成
した実施例である。

以上のように本考案は、導電柱を有する複数の合成樹脂
シート１を間隙２を保持して平行に配置し導電性を有す
る複数の合成樹脂隔壁３を複数の合成樹脂シート１に同
一体に固着することにより間隙２内に複数の柱状空所４
が分割形成された緩衝シーチ５を形成し、この緩衝シー
ト５０片面または両面に合成樹脂隔壁３と平紙な側壁部
９およびこれと直交する側壁部１０とに囲まれ電子機器
部品６を嵌入する凹部７を形成したものであるから、緩
衝シート５は全体が導電性を有し、従って凹部Ｔに嵌入
した電子機器部品６０両側の端子８を対向する側壁部９
，９または１０，１０に接触させることによって端子８
が互いに短絡され静電気障害が完全に防止されるのであ
る。

また、緩衝シート５は合成樹脂で作られているので、端
子８が側壁部９，１０に圧接するように凹部Ｉを形成す
ることによりその弾性力で電子機器部品６をずれ動きあ
るいは脱出する心配なく凹部７に嵌入保持できるのであ
る。

殊に本考案によると、合成樹脂シート１０間隔２を合成
樹脂隔壁３によって複数の柱状空所４に分割したので、
緩衝シート５は中空構造に作られ軽量であるばかりか、
合成樹脂隔壁３が合成樹脂シート１に同一体に固着され
て強度を高めるとともにこれと直交する側壁部１０は少
なくとも凹部７の部分におい１緩衝シート５が彎曲する
のを防止し電子機器部品６のずれ動きや脱出の心配をな
くすのである。

そして、合成樹脂隔壁３と柱状空所４とは振動や衝撃を
吸収緩和するので電子機器部品６を破損、変形させある
いは外部に突出させる心配なく凹部７に嵌入保持するも
のであり、軽量にして強度が高く取扱いやすいことと相
俟って集合ケースのような包装容器に大量に収納して安
全に輸送するのに適しているとともに容易に出し入れで
きるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の具体例の一部切除した平面部分図、第
２図は側面図、第３図、第４図は第１図のＡ−Ａ線、Ｂ
−Ｂ線に沿う断面図、第５図、第６図は他の具体例の断
面部分図である。 １・・・・・・合成樹脂シート、２・・・・・間隙、３
・・・・・合成樹脂隔壁、４・・・・・・柱状空所、５
・・・・・緩衝シート６・・・・・・電子機器部品、７
・・・・・・凹部、９，１０・・・・・・側壁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導電性を有する複数の合成樹脂シート１が間隔２を有し
   て平行に配置されているとともに前記複数の合成樹脂シ
   ート１に同一体に固着された導電性を有する複数の合成
   樹脂隔壁３によって前記間隙２内に複数の柱状空所４が
   分割形成されている緩衝シート５０片面または両面に、
   前記合成樹脂隔壁３と平行な側壁部９およびこれと直交
   する側壁部１０とに囲まれ電子機器部品６を嵌入する凹
   部Ｔが形成されていることを特徴とする電子機器部品用
   緩衝部材。