JPS5942507Y2 - クラツチ機構 - Google Patents

クラツチ機構

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JPS5942507Y2
JPS5942507Y2 JP18541582U JP18541582U JPS5942507Y2 JP S5942507 Y2 JPS5942507 Y2 JP S5942507Y2 JP 18541582 U JP18541582 U JP 18541582U JP 18541582 U JP18541582 U JP 18541582U JP S5942507 Y2 JPS5942507 Y2 JP S5942507Y2
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clutch
gear
main shaft
clutch member
collar
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JP18541582U
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エルマ−・ア−ロン・リチヤ−ズ
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イ−トン・コ−ポレイシヨン
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、クラッチ機構、特に歯車変速機用クラッチ
機構に関する。
変速機、特にトラック等に使用される重荷重用変速機の
設計においては、多種の速度比に転置することが長年の
課題であった。
この課題&L速度比の種類を増大させる補助変速機が主
変速機に備えられている場合に、さらに重要となってき
た。
従来の変速機をL大部分、転置操作が比較的困難であっ
たり転置機構が比較的複雑であったりする等の問題を抱
えている。
このため、転置操作を改善し、転置操作をより迅速にし
、転置機構を簡略化し、またその費用を安くすることに
常時努力が払われてきた。
特に、公知の変速機は、同期装置の使用を必要としてき
た。
同期装置としては、数多くの種類が知られているが、そ
の作用は、ある速度比から他の速度比へ転置操作が行な
われている間歯付クラッチ部材を相互に噛合わせる前に
これらを同期させることである。
確かに同期装置を使用すれば転置操作を果たすことがで
きるが、それにも抱らず多くの場合当該同期装置の使用
が望渣しくないのは、同期装置が変速機の機構を複雑に
するばかりでなく、大きな空間を占有し変速機の大型化
、重量化及び費用の増大を招くからである。
また、同期装置は、使用により磨耗を受けるため定期的
な保守も必要である。
このような事情から、従来の同期装置を使用しなくとも
長期間良好に作動ししかも容易かつ良好に転置操作を行
える重荷重変速機が長年待望されている。
同期装置を備えた従来の変速機のさらに別の欠点は、車
輌の運転者が変速操作に非常な努力と力を要することで
ある。
一般にこの種従来の変速操作においては、運転者が操作
杆を介して力を加えることにより一方のクラッチ部材を
軸方向に動かし他方のクラッチ部材に噛合わせることが
必要とされる。
さらに、運転者の加えるこの力は、しばしば非常に大き
なものとなることがある。
転置操作にこのような力をかげることは、明らかに望ま
しいことではない。
何故なら重荷重用トラック或いは山地での運転のように
度々転置操作を行なう場合運転者を著しく疲労させるこ
とになるからである。
この種従来の変速機の別の欠点は、転置操作の必要時間
が長いことである。
従来の変速機では、同期装置及びその関連部材を装着す
る必要上、やむを得ず主軸に大質量を与えなげればなら
なかった。
このため、主軸の質性が著しく増大し、大型の同期装置
を使用しなげれば迅速な同期状態を得ることができず、
それ以上の大型化及び費用の増大を招くことになった。
補助変速機を備えた変速機の場合、これらの問題は、一
層困難になりまた複雑になる。
特に、補助変速機が第1の速度範囲にセットされた場合
、主変速機をある速度比から次の速度比に転置するため
エンジンの速度は予め定められたある大きさに変化しな
ければならないが、一方、補助変速比が第2の速度範囲
にセットされた場合には、エンジン速度は主変速機の歯
車を転置するため上記と異なる大きさに変化しなげれば
ならない。
このため、補助及び主の両変速機の転置操作を行なう必
要がある場合には、2つの速度範囲に亘って転置を行な
うために複雑な制御機構か又は運転者の連続的な転置操
作が必要とされ車輌の運転を極めて困難にしていた。
本出願人は、上記事情に鑑み、既に特願昭46−580
39号(特公昭54−17907号公報参照)において
新規な変速機を呈示した。
この変速機は以下のような特徴を有するものである。
(1) 転置が容易で、大型の同期装置がなくても迅
速に転置できしかも複雑さ及び費用が減じられる。
(2)公知の同期装置を必要としない転置機構が備えら
れている。
(3)所望の同期状態が得られた後にクラッチ部材ヲl
aみ合せる弾性手段が備えられている。
(4)慣性が小さくそれ故同期装置を必要としない主軸
機構が備えられている。
(5)主軸の慣性を最小にするために主軸歯車が主軸に
対して遊嵌した状態で副軸歯車に支持され、かつ、クラ
ッチ・カラーが主軸にキー留めされていて上記主軸歯車
と共働するようになっている。
(6)クラッチ・カラーが各主軸歯車に向って軸方向に
弾性的に付勢されているとともに、該主軸歯車がクラッ
チ・カラーと接続するように軸方向に転置可能となって
おり、主軸歯車とクラッチ・カラーの各噛合部には両者
が同期する前に係合し得るように円錐形の係合面が形成
されていて、所望の同期状態になった時に弾性手段が両
者を噛合わせる。
(7)速度比の種類を増すために主変速機鎖酸と補助変
速機領域の両方を備え、また、慣性を最小にしかつ転置
操作を簡略(tZ、迅速化するために上記両領域を貫通
する単一の連続的な主軸を有している。
(8) クラッチペダルの踏込み及び駆動クラッチの
切断を必要とぜずに転置操作が行なえ、しかも未経験の
運転者でも容易に操作できる。
これらの利点は、主に、転置を容易にかつ迅速にしたば
かりでなく変速機構造を簡略化し回転の慣性を減じた弾
性を有する転置機構を変速機に備ぇることによって達成
された。
この変速機は、好ましくは複数の副軸を具備しかつ各副
軸に同一の副軸歯車群を設けられている。
主軸歯車は、変速機主軸を囲繞し、かつ上記副軸歯車に
支持されながら常時これらの副軸歯車に噛み合っている
このような取付状態にあって、主軸歯車は主軸に対して
浮いた状態すなわち遊嵌した状態にあり、適宜所望の主
軸歯車が主軸に噛合わされる。
前記可撓転置機構は、好ましくは噛合位置に弾性的に付
勢される可動クラッチ部材を有し、所望の同期状態が生
じた後に当該クラッチ部材が弾性的噛合接続を行なう。
さらに、前記転置機構は、主軸歯車に接続して当該歯車
を主軸の長手方向に転置する転置連接杆を有しており、
また、主軸歯車は、主軸に回転不能に配設された環状シ
フト・カラーと噛合接続し得るようになっており、これ
らのカラーは、主軸の長手方向に移動可能であると同時
にばね等の弾性部材によって停止位置に付勢されている
主軸歯車とクラッチ・カラーの各接触面には、円錐面が
形成されていて、シフト・カラーに対し主軸歯車が軸方
向に転置されると当該カラーも軸方向に移動し、所望速
度の同期状態が得られるまで前記ばねを圧縮するように
なっている。
この場合、当該同期状態が得られた時には、前記ばねが
カラーを軸方向に動かして主軸歯車に噛合わせる。
これ筐で説明した変速機は、極めて有用な作用を有する
が、現実にこれを操作する場合、例えばクラッチ部材間
に多大の負荷が作用するような時には、クラッチ部材が
傷ついて両者の完全な噛合前に駆動力の伝達が始まるこ
ともある。
このような場合、両クラッチ部材の噛合面積が小さいた
めに歯の一部に大きな押圧力が作用しクラッチ部材を破
損させることになってしまう。
この考案の目的は、上記欠点を改良し、両クラッチ部材
間の同期時にのみ噛合が生じるようにしたクラッチ機構
、特に変速機用クラッチ機構を提供することである。
以下、この考案の理解を助けるため、まず 第1図乃至
第5図において前記特許出願に係る変速機について説明
し、次いで、第6図乃至第9図におい℃この考案に係る
クラッチ機構について説明する。
尚、説明中、 「上方」、「下方」、「右方」、「左方
」という語句は、各図面中での方向を示し、「前方」及
び「後方」は、それぞれ第1図及び第2図の左方及び右
方を意味し、また、「内方」及び「外方」は、各図に描
かれた装置の中心を基準に表現されている。
第1図において、変速機11は、各々複数の選択可能な
変速比を有する主変速機領域12と補助変速機領域13
との両方を有している。
上記の主および補助変速機領域は、ともにハウジング1
4に適当に内包されている。
変速機11は入力軸16を有し、該入力軸はベアリング
17により後方端付近を支持されまたスプラインにより
接続された入力歯車18を具備する。
入力歯車18は等速度で複数の副軸を同時に駆動する。
上記変速機は主軸23の直径方向正反対側に副軸21お
よび22を有している。
主軸23は入力軸16と同一軸心に配置されまた入力軸
16の後方端内で回転可能に支持される案内部分24を
有する。
副軸21および22はそれぞれ副軸歯車25゜26・2
7.28および29から成る同一の歯車群を有し、これ
ら歯車群は例えば歯車26の対のように同寸法、同歯数
で主軸23の直径方向正反対側に配置された複数の対を
なしている。
複数の主軸駆動歯車31.32.33および34は上記
主軸23を囲繞していて、以下に詳述するような可撓ク
ラッチ機構により1回1個ずつ主軸と選択的に噛合うこ
とができる。
主軸歯車31.32および33は主軸23を囲み、直径
方向正反対位置にある対の副軸歯車26゜27および2
8と常時噛合い筐たそれら副軸歯車により遊嵌状態すな
わち浮いた状態に支持される。
このような取付は手段および結果的に得られる特別な利
点は例えば米国特許43105395および33356
16に詳述されている。
主軸歯車34は逆転歯車であって、公知の中間歯車(図
示されない)により対の副軸歯車29と連続的に噛合っ
ている。
最前部の副軸歯車25は、入力軸16が回転駆動される
時はいつも副軸21および22が同時に回転するよう、
入力歯車18と常時噛合い且つ駆動される。
第2図に示されたように主軸歯車31および32は同軸
的に相互に接続されて対をなし、また公知のシフト・フ
ォーク36に接続されている。
シフト・フォーク36の位置は、シフト・レバー37に
より公知の方法で制御される。
それゆえに主軸歯車の対31.32はレバー31による
フォーク36の軸心方向への転置操作に対応して、主軸
23の軸心方向に転置可能である。
しかしながら回転運動は、歯車31および32とも相互
に独立して行なうことができる。
同様に主軸歯車33および34もまたシフト・フォーク
38により対をなして軸心方向に転置可能となっている
このシフト・フォーク38もまたシフト・レバー37に
より制御される。
主軸歯車の対33.34は同様に主軸23の軸心方向に
可動である。
入力歯車18は公知のシフト・フォーク39と相互連結
される。
該シフト・フォークは入力歯車18を軸心方向に転置し
て入力軸16と主軸23の直接接続状態を達成し得るよ
う、シフト・レバー37により制御される。
第3図に詳述するように弾性クラッチ機構はその全体を
41で示されており、また主軸23を囲繞するクラッチ
・カラー42を有している。
クラッチ・カラー42は内部スプライン43を具備して
いる。
該スプラインは主軸23上に設けられた対応する外部ス
プライン44に嵌合しており、クラッチ・カラー42を
主軸23と共に回転させる。
しかしながら、クラッチ・カラー42は主軸23の軸心
方向には自由に摺動できる。
ストップ・リング46は軸23の外周上に形成された適
当な溝内に着座し、クラッチ・カラー42の軸心方向へ
の動きを規制するカラー42は、通常スプリング47に
よりストップ・リング46と接合するように付勢されて
いる。
クラッチ・カラー42は外歯48を具備し、該外歯は主
軸歯車33に設けられたクラッチ部材、すなわち内歯4
9と適当に噛合い接続する。
クラッチ・カラー42の歯48は51に示されるように
テーパ状円錐表面を有し、同様に主軸歯車33の歯49
の先端にもチー・歌円錐表面が形成されている。
テーパ状円錐表面51と52はそれぞれ主軸23の長手
軸心に対し好ましくは300ないし400 の角度で傾
斜している。
テーパの十分な角度とその利点については例えば米国特
許鳳3265173に詳述されている。
スプリング47の他端はさらに別のクラッチ・カラー5
3に対し弾性力を働かせる。
該カラーはカラー42と同じであるが、ただ歯のテーパ
の向きが逆になっている。
クラッチ・カラー53は外歯54を有し、主軸歯車32
の内歯56と噛合い結合するようになっている。
歯54および56の先端縁は上記に詳述したテーパ表面
51および52と同様にテーパな付けられる。
クラッチ・カラー53はまた主軸23に対し回転不能に
、しかしながら軸心方向に摺動可能に嵌合するよう内部
スプライン57を具備する。
クラッチ・カラー53は定位置までスプリング47によ
り付勢され、通常はストップ・リング58に当接する。
更に別の弾性クラッチ機構41Aは主軸23と同心的に
配置8tb また主軸歯車31と入力歯車18との間に
配置される。
この弾性クラッチ機構41Aはクラッチ機構41と同じ
であり、主軸歯車31または入力歯車18のいずれかの
内歯に噛合い接続するよう配設されている。
さら経主軸23は同心的かつ回転不能に取付けられた別
のクラッチ・カラー59を具備する。
クラッチ・カラー59は上記のクラッチ・カラー42と
同じである。
しかしながらクラッチ・カラー59はその両側に配置さ
れたストップ・リング61および62により主軸23の
軸心方向への動きを規制されている。
クラッチ・カラー59は、主軸歯車34が第2図に示さ
れた位置から右方に転置された時に当該歯車の内歯と噛
合うように配置されている。
クラッチ・カラー59がクラッチ部材41または41A
のように弾性力を付加されていないのは、当該カラー5
9か変速機逆転時にのみ利用され弾性負荷を必要としな
いためである。
しかし必要に応じクラッチ・カラー59にスプリングを
設けても勿論よい。
次に補助変速機領域13について説明する0この補助変
速機領域は、同様な副軸歯車群68および69(第4図
)を有する複数の副軸66および67(第5図)を具備
している。
第1の対の副軸歯車68は主軸歯車T1の直径方向正反
対位置に配置され当該主軸歯車11と常時噛合い接続し
ている。
主軸歯車11は対の副軸歯車68により主軸23より浮
いた状態で支持され当該主軸23を実質的に同心的に囲
繞している。
さらに主軸歯車72は筐た他の対の副軸歯車69により
主軸に関し実質的に同心的に浮いた状態で支持される。
主軸歯車71と72は同心的に相互連結されまたシフト
・フォーク13により主軸23の軸心方向に移動可能で
ある。
シフト・フォーク73はピストン部材76のような自動
的に制御可能な動力手段に接続され当該手段により動か
される。
ピストン部材76を転置するには、公知の手段を使用す
ればよく、例えば手動操作、好筐しくは前もって選択可
能なレンジ・シフトボタン(range 5hift
button )あるいはレバーのような車輌乗員室内
に設けられた装置によりまず制御弁(図示せず)を作動
し、次いで、該弁を介して圧力流体を上記ピストン部材
に供給する。
第2図に示されるように主軸23は主変速機領域12ば
かりでなく補助変速機領域13をも連続的に貫通してい
る。
主軸23の後方端は、出力軸γγの端に回転可能に支持
された案内部分16を有している。
主軸歯車71および72は機構41と同様な弾性クラッ
チ機構41Bにより主軸23と個々に噛合い接続可能で
ある。
機構41Bは、主軸23にスプライン留めされまた中間
スプリング47Bにより各々軸心方向逆向きに付勢され
たクラッチ・カラー42Bおよび53Bを有している。
クラッチ・カラー42Bおよび53bに形成された外歯
は主軸歯車72と11の各々に形成された内歯にそれぞ
れ噛合い接続するようになっている。
主軸歯車12の内歯はまた第2図に示すように出力軸7
7に形成された対応する外歯と噛合い接続するよう配設
される。
これまで述べてきた変速機の操作について以下に説明す
る。
まず主変速機領域12と補助領域13とがともに低速の
速度比にされる場合、主軸歯車33は中間のクラッチ・
カラー42により主軸23に噛合い接続され、また対の
主軸歯車71.72はともに右方に動かされて筐ず主軸
歯車71がクラッチ・カラー53Bにより主軸23と噛
合い接続し同時に主軸歯車12がクラッチ・カラー42
Bから離脱する。
それゆえに低速状態では動力は入力軸16から入力歯車
18歯車25を介して伝達され副軸21および22を同
一回転させる。
上記副軸の回転により対の副軸歯車28が対応して回転
し、次に主軸歯車33が回転し、主軸23を駆動する。
主軸23は、主軸歯車71を回転し、副軸歯車68およ
び69を介してさらに別の主軸歯車72にトルクを伝え
、該主軸歯車72は、出力軸7Tに直接接続されてこれ
を駆動する。
車輌が動き始めて第2の速度比への転置が必要となった
時、筐ず運転者は、シフト・レバー37を介してシフト
・フォーク38および対の歯車33・34を右方に動か
し主軸歯車33をクラッチ°カラー42から離脱させる
この時主変速機は中立状態になる。
シフト・レバー31の転置動作がさらに続けられるとシ
フト・フォーク36および対の歯車31.32が第2図
の右方に転置され、その際主軸歯車32のテーパ表面が
クラッチ・カラー53のテーパ表面に当接した状態にな
る。
しかしながら歯車32がカラー53よりも速く回転して
いるため、カラー53は昔だ歯車32に噛合わず、また
それによりカラー53はスプリング47に抗して第2図
の右方に押される。
歯車32とカラー53の速度を同調させるために車輌の
運転者は入力軸16の速度を減じるよう、車輌絞り弁あ
るいは加速装置を離す。
その際歯車32はゆっくりと速度を落しカラー53の速
度に接近する。
上記2部品間の所望の同調操作が達成された時、スプリ
ング47が働きカラー53を第2図の左方に動かして自
動的に歯車32に噛合わせ、歯車32を主軸23に接続
する。
第3速度比に転置する必要がある時には、シフト・フォ
ーク36と対の歯車31.32が左方に動かされ、まず
歯車32がカラー53より離脱し、次に歯車31がクラ
ッチ・カラー42Aに当接する。
この場合も、歯車31がカラー42Aよりも高速で回転
しているためカラー42Aはスプリング47Aに抗して
左方に動かされる。
この状態は、エンジン速度が十分に降下して歯車31と
カラー42Aの速度が実質的に同調するまで続き、そし
テコの同調状態になった時上記スプリングがカラー42
人を右方に動かし歯車31に噛合わぜる。
同様な方法で、第4速度比に転置する必要がある時には
まずシフト・フォーク36が右方に動いて歯車31をク
ラッチ・カラー42Aから離脱させ、次にシフト・フォ
ーク39が右方に動いて入力歯車18をクラッチ・カラ
ー53Aに当接させる。
カラー53Aは、速度同調状態が達成されるまで、スプ
リング47Aに抗して右方に押され、そして速度同調時
に左方に押し戻されて入力歯車18に噛合わされ、入力
軸16と主軸23とを直接接続する。
第5速度比に転置する場合には、主変速機領域のみなら
ず補助変速機領域の転置操作も必要である。
それゆえに第5速度比に転置するためにはレンジ・シフ
ト制御装置(図示されない)およびシフト・レバー37
の両方が作動される。
例えば、米国特許42637221に記載されているよ
うなレンジ°シフト装置は、前もって選択セットされて
いれば、シフト・レバーが中立位置に入った時に、自動
的に働くようになっている。
それゆえこの種レンジ・シフト制御装置を適当に前もっ
てセットしておけば、シフト・レバー37がシフト・フ
ォーク39を左方に動かして歯車18をクラッチ・カラ
ー53Aかも離脱させ主変速機が再び中立状態に戻った
時、当該レンジ・シフト制御装置が起動することになる
そして、レンジ制御装置によりピストンT6は第4図に
示された位置から左方に動かされ歯車γ1をクラッチ・
カラー53Bから離脱さぜ普た歯車72をクラッチ・カ
ラー42Bに接続する。
この時カラー42Bはスプリング47Bに抗して軸心方
向左右に移動される。
この状態で主軸23は出力軸TIから離脱するが、当該
主軸が大きな部材を取付けられていないため、主軸23
はほとんど慣性□もたず、急激に速度を落して出力軸7
7と同調する。
この同調状態が生じた時スプリング47Bはクラッチ・
カラー42Bを軸心方向に動かして主軸歯車72に噛合
せ、第2図に示すように主軸23を直接出力軸77に接
続する。
シフ)・レバー3Tが第5速度比の位置に連続的に転置
すると、歯車33は再び軸心方向左方(低比位置)に移
動してクラッチ・カラー42に当接する。
このクラッチ・カラーは再び軸心方向左方に移動゛し、
速度の同調作用が遠戚された時、スプリング47により
右方に動かされて歯車33と噛合う。
第5速度比から第8速度比への一連の転置操作は第1速
度比から第4速度比までの場合と同一である。
高速から低速への転置操作は上記とは逆の方法で行なわ
れる。
例えば第6から第5速度比(あるいは第2から第1速度
比)への転置操作の場合、歯車32は左方に動かされて
クラッチ・カラー53から離脱し、また歯車33は再び
クラッチ・カラー42に接続するため左方に転置される
該クラッチ・カラーは歯車33とクラッチ・カラー42
との間の速度差によってスプリング41に抗しながら軸
心方向左方に動かされる。
筐た歯車33は転置操作の間該クラッチ・カラーよりも
低速で回転する。
従って、歯車32がクラッチ・カラー53から離脱した
後、車輌の運転者は歯車33の速度をクラッチ・カラー
41と同調させるために上記の車輌絞り弁あるいは加速
装置をわずかに押し下げエンジン速度を幾分上げる。
この操作が完全に行なわれた時にスプリング47はクラ
ッチ・カラー42を自動的に軸心方向(第2図の右方)
に偏倚して歯車33の内歯に噛合わせる。
これによりこの場合の低速転置操作を完了する。
尚、他の場合の低速への転置操作は上記と同様に行なわ
れる。
第3図に特に詳述したような、この弾性クラッチ構造が
非常に好ましい理由は、主軸に与えられる質量が最小と
なるためであり普たそれゆえに主軸の慣性が最小となる
からである。
さらに図示された弾性クラッチ部材はほんのわずかしか
空間を必要とせず、変速機全長が最小となる。
さらに主軸歯車は、副軸歯車により浮いた状態で支持さ
れて上記主軸に直接連接されないため、転置操作の間ま
たは無負荷運転状態の時主軸に摩擦力を加えない。
第3図に示された撓みクラッチ機構のさらに別の利点ハ
、シフト・レバー31に加えられる力とは独立した接続
力を生じさせることである。
スプリング47の強さにより決まるこの接続力は最小と
なるようつまり摩耗を最小とするように各速度比ごとに
個別に設計できる。
例えば低速度比では、転置可能なスリーブ・カラーが所
望の同調速度で各主軸歯車に接続するように制御を行な
うために当該カラーの質量を大きくするかあるいは接続
力を小さくするかのいずれかが必要である。
一方晶速度比では、接続力を増加させるか又はシフト・
カラーの質量を減じたとしても、充分所望同調速度でカ
ラーと各主軸歯車の接続を制御できる。
このような事情を考えれば前述の撓みクラッチ機構は上
記のような操作に非常に適しており、このことは、クラ
ッチ・カラーに係合する主軸歯車の種類に応じて接続力
を最小にするよう個々の転置可能なりラッチ・カラー4
2および53の質量とスプリング4Tの接続力とを個別
に設計できることからも解る。
また、各転置可能なりラッチ機構が適当に独立して設計
できるため転置操作を行なうに必要な時間は最小となる
図示されたクラッチ・カラーは全て同寸法でありまたそ
れで充分有効な配置となっている。
しかしながらある場合には一方のクラッチを他方のクラ
ッチよりも直径を大きくした方が良いこともある。
このようにすれば歯数が多くなり幾多の角度位置で相互
に連結可能な状態が得られるため、各クラッチ機構の正
確な調整があるゆる速度状態で可能となる。
これまで説明した変速装置は確かに有効に作動するが、
現実にこれを操作する場合、特に、接続されるべきクラ
ッチ部材の間の相対速度を急激に変化される時のように
大きな負荷が作用する場合には、クラッチ部材が傷つい
て著しく磨耗し、両者の完全な噛合が生じる前に駆動力
の伝達が始まることもある。
このような場合、クラッチ部材の歯と歯の噛合接触面積
が当該歯の全面積よりも小さくなるため、歯に作用する
押圧力が所定の設、定値よりも大きくなつ゛〔しまい、
クラッチ部材を破損させることになる。
もつとも、歯みぞを拡げて噛合うべき歯と歯のバツクラ
ツシを大きくすれば場合により上記欠陥を解消できるが
、これは部分的改良に留まり本質的問題を解決すること
にはならない。
第6図に示すこの考案による実施例は、特にこの事情に
鑑みクラッチ機構に新規なブロック部材を配設したもの
である。
この実施例において、その1つを101に示すクラッチ
部材すなわち第1のクラッチ部材は、環状をしており、
回転軸すなわち主軸105(第1図乃至第5図に示す主
軸23に対応する。
)の外部スプライン102□スプライン結合する内部ス
プラインを有している。
また、クラッチ部材101は、入力歯車106(前述の
入力歯車18に対応する。
)の第2のクラッチ部材すなわち内歯104に噛合うべ
き外歯103を備えている。
ブロック用歯すなわち外歯103は、半径方向への突出
が小さい駆動領域103Aと半径方向への突出が大きい
ブロック測成103B(後述)とを有している。
また、外歯103の端部107は、前記変速機と同様の
目的を達成するため、対応の内歯104のテーパ端部と
同様にテーパをかけられている。
さらに、第8図に示すように、歯103の一部(ここで
は3個)は、後述するようにブロック部材の通路を形成
するため切欠されている。
その1つを108で示されるブロック部材は、クラッチ
部材101を囲繞するリングすなわち環状部であって、
半径方向内方に突出する適当な数(ここでは3個)の一
連のブロック用歯すナワち突出部110を有している。
これらの突出部は、中心位置に適切に位置した時には上
記歯103の切欠部分に嵌まり込むようになっている。
上記第2のクラッチ部材104と上記ブロック部材10
8の位置を回転方向中心位置又は第1の動作位置と称す
る。
また、突出部110は、所望のブロック効果を得るため
側方突出部109を有している。
突出部109の内周面111は、外歯103の駆動領域
103Aに接しないようになっているが、一方、ブロッ
ク部材108がこの種ブロックとして貫用の側方変位位
置に来却時、上記側方突出部109は、クラッチ部材1
01のブロック領域103Bに当接し当該部材の軸方同
動を妨げる。
このとき第2のクラッチ部材104と、上記ブロック部
材108の占める位置を、上記ブロック部材の回転方向
非整合位置又は第2の動作位置と称する。
ブロック部材108の外周面は、円錐状に傾斜しており
、人力歯車106の対応の内周面112に対するクラッ
チ面を形成する。
内周面112には、スナップ・リング113のような適
切な手段が嵌め込まれ、ブロック部材108の右方動を
制限している。
次にブロック部材10Bの作動について説明する。
例えば、入力歯車106がクラッチ部材101よりも速
く回転しているとする。
クラッチ部材101は当然主軸105と同速度で回転し
ているわけであるが、一方ブロック部材108は入力歯
車106と一諸に回転しようとするので、当該ブロック
部材108は、クラッチ部材101のブロック領域10
3Bを妨げる上記側方変位位置に当該ブロック部材の側
方突出部109を位置させクラッチ部材の左方動(すな
わち入力歯車との噛合)を妨げる。
しかし、主軸105が加速されいわゆる同調状態に達す
ると、ブロック部材の相対反転が生じブロック部材の突
出部110は、クラッチの前記切欠部分に相対的に回動
してクラッチ部材101のブロックを解除する。
このため、クラッチ部材101は左方に動いて入力歯車
106に接続する。
入力歯車106が最初主軸105よりも遅く回転してい
る場合もブロック部材の作動は上記と同様に生じるが、
ただこの場合は、ブロック部材の方がクラッチ部材10
1よりも遅れ、上記と逆の反転が生じた時にブロックを
解除してクラッチ部材を接続させる。
第6図に示す他のクラッチ部材も上記クラッチ部材10
1と同様の構造、作用を有するのでこれ以上説明を要さ
ない。
第9図に示す実施例は、ブロック部材と各歯車との係合
を生じさせるのにばねを利用したものである。
通常この種のばねは必要とされないが、ブロックをより
強力に作用させたい場合には有効である。
しかし、主軸105が副変速領域を貫通して車の推進軸
に直結しているような前述のシステムに、この考案のブ
ロック部材を使用する場合、新たな問題を生じさせるこ
とがある。
すなわち、ステップ歯車(主変速機領域の歯車)を通常
の状態で転置する場合、ステップ歯車が中心位置にくる
度に推進軸の回転が上記主変速機領域の転置部分に伝達
され、当該転置部分を同調状態にしてブロック部材の作
動を妨げてしまう。
従って、この不都合を解消するには、第1図乃至第5図
に示されたようなシフトレンジ歯車(副変速機領域の歯
車)を第6図のような割歯車とし、ステップ歯車の離脱
前にこれら割歯車の離脱が生じるように転置機構を制御
すればよい。
その最も簡単な方法の1つは、主変速機領域の機構より
も高い圧力を受ける液圧転置シリンダ114を副変速機
領域に配設することである。
両変速機領域の歯車には同一のトルクが加わっているか
ら、このような機構にすれば主変速機領域の離脱の前に
副変速機領域の離脱が生じる。
勿論、これ以外の制御手段を使用することも可能である
か(て、各ステップ歯車の転置操作中、主軸105は車
の推進軸より隔絶されており、上記推進軸の回転によっ
てブロック部材の作動が悪影響を受けることはない。
上記両変速機領域の転置制御機構及び両制御機構の相関
制御については、第6図に符号116で概略的に示され
ているが、これらは公知のものを使用すればよい。
以上説明したように、この考案によるクラッチ機構は、
接続されるべき部材間に同期状態が生じた時にのみ両部
材を接続することによって、これら部材の損傷を防止し
駆動力を確実に伝達することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は、この考案によるクラッチ機構を説
明するためにその基礎となる変速機を示しており、第1
図は、第5図のI−I断面図、第2図は、第5図の■−
■断面図、第3図は、第2図の一部拡大図、第4図は第
5図の1v−Iv断内向図第5図は、第1図の■−■断
面図、第6図は、この考案によるクラッチ機構を備えた
変速機を示す、第2図と同様の断面図、第7図は、第6
図の一部拡大図、第8図は、特にブロック部材を拡大し
て示す主軸105の半径方向断面図、第9図は、別の実
施例を示す断面図である。 101・・・クラッチ部材、104・・・内歯、105
・・・主軸、106・・・入力歯車、108・・・ブロ
ック部材、110・・・突出部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 回転軸と; 上記回転軸に軸方向一方の側に付勢され、該回転軸に対
    して軸方向に摺動可能にスプライン結合された第1のク
    ラッチ部材と; 上記回転軸とほぼ同軸に設けられた歯車と:上記第1の
    クラッチ部材が付勢された方向に対向する上記歯車の側
    に軸方向に移動可能に設けられ、該移動によって上記第
    1のクラッチ部材と噛合う第2のクラッチ部材と: 上記第1および第2のクラッチ部材の間に、一方のクラ
    ッチ部材に摩擦結合するように配置され、両クラッチ部
    材の回転速度に差がある時は上記ブロック部材を上記一
    方のクラッチ部材との摩擦により相対的に変位させて他
    方のクラッチ部材の軸方向の動きを妨げ、両クラッチ部
    材の回転が同期した時にのみ両クラッチ部材を噛合させ
    るブロック部材を具備し、 上記ブロック部材は、上記第2のクラッチ部材に支持さ
    れ、所定角度の遊隙を有する状態で、上記第2のクラッ
    チ部材とともに回転する環状部と、該環状部の半径方向
    内側に向かって突出し、上記第2のクラッチ部材に設け
    られ半径方向外側に向かって突出するブロック用歯と相
    互作用をなす一連のブロック用歯を備え、該ブロック部
    材は、上記第2のクラッチ部材に対して上記一連のブロ
    ック用歯と上記ブロック用歯が整合するように移動して
    、上記第2のクラッチ部材と上記ブロック部材が相対的
    に軸方向に移動して、上記第1のクラッチ部材と結合す
    ることができる回転方向中心位置すなわち、第1の動作
    位置を占めるとともに、上記ブロック部材は、上記一連
    のブロック用歯と上記ブロック用歯が、上記第2のクラ
    ッチ部材に対して移動し、第2のクラッチ部材が第1の
    クラッチ部材に向かって上記ブロック部材に対して回転
    軸方向に連動するのを阻止する回転方向非整合位置すな
    わち第2の動作位置をとることができるクラッチ機構。
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