JPS5942326Y2 - 自動梱包機におけるテ−プ供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、プラスチック製のテープを使用する自動梱
包機におけるテープ供給装置に関し、特に低品質のテー
プを使用する梱包機に必要な装置を提供するものである
。

自動梱包機が連続して円滑に作業を遂行するには、テー
プの供給が支障なく行われなければならない。

このためにはテープの供給過程の各サイクルにおいてテ
ープ先端が所定位置で正確に停止することが必要であり
、更にテープ先端が外力によって変形屈曲しないように
することが必要である。

従来の自動梱包機におけるテープ供給装置は、テープ先
端の所定停止位置にストッパーを配設し、テープ先端が
このストッパーに当接するとストッパーに連設したリミ
ットスイッチが作動し、その信号によりフィードロール
の駆動力を遮断し、フィードロールの制動機構を作動さ
せてテープの供給を停止させるか、又は前記リミットス
イッチの信号によりフィードロールから従動ロールを離
間させる等をしてテープの供給を停旧させていた。

しかし、上記しずれの方法であっても、テープ先端がス
トッパーに尚接した後にテープの供給停土を行うため、
駆動系の大きな慣性や作動の時間遅れの影響を受けるの
は避けられず、どうしてもテープ先端部が折れ曲ったり
、又はテープに波打ち状の変形が発生し、テープ引き戻
しや接着の際のトラブルの原因となっていた。

特にこの問題は低品質のテープ、所謂腰の弱い低価格の
テープを使用し且つ機械を高速化する場合には避けて通
れない大きな障害であつム本考案は高速機において、し
かも低品質テープを使用しても前述の障害を解決し得る
新たなテープ供給装置を提供することを目的とするもの
である。

本考案の構成は、テープを供給するフィードロールを急
制動させる制動機構と、テープ先端の所定停虚位置に配
設されたテープ先端検出スイッチと、テープ先端が前記
テープ先端の停止位置より所定距離手前側の位置１で供
給されたことを検知するテープ先端通過検知手段と、該
テープ先端通過検知手段の出力によって前記フィードロ
ールの駆動力を遮断する手段とを有し、該駆動力遮断手
段でフィードロールの駆動力が遮断されることによりテ
ープ先端がフィードロールの小さな慣性力により供給さ
れて前記テープ先端検出スイッチを作動させることによ
って前記制動機構を作動させ前記フィードロールを急速
停止させて、テープ停旧時にテープに折れ曲りや波打ち
変形を発生させないようにしたものである。

本案装置の構成を図の実施例について説明すると、１は
機体、２はテープガイド、３はテープガイドにより案内
供給されるテープ、３′はテープ先端、４はリール、５
，６は正逆転可能な一対のフィードロールである。

Ｍｌはシーラユニット２０を作動させるためのモーター
であって、カム軸２１を駆動しテープ３の挟持、切断及
び接着等所定の動作を行わしめるもので、２２はテープ
押えである。

Ｍ２は、テープ３の供給及び引締めを行うフィードロー
ルの駆動機構としての正逆転モーターであって、スイッ
チＳ３．Ｓ４の信号により駆動される。

１０は、モーターＭ２の回転軸にベルト１３を介して連
結されたプーリーであって、伝動軸１１に対して回転自
在に軸装され、電磁クラッチ１４の作動によって動力が
伝動軸１１に伝達される。

伝動軸１１の回転はカウンターギヤ８，９を介してフィ
ードロール軸７に伝達される。

このフィードロール軸１には駆動フィードロール５が嵌
着固定され、このフィードロール５の外周にはテープ３
を挾んで従動フィードロール６が圧接される。

１２は、伝動軸１１に軸着した電磁ブレーキであって、
フィードロール５，６を急制動させる制動機構を構成し
ている。

２３は、テープ先端３′の所定停止位置にテープ先端３
′が当接して停止するように配設されたストッパーであ
って、テープ先端検出スイッチＳ１が連設されている。

スイッチＳ５は、テープ先端の所定停止位置（ストッパ
ー２３の位置）より所定距離（第１図中にＬで示される
）手前側の位置におして被梱包物載置台下のテープガイ
ド２ａの下面に配設されたテープ先端通過検知手段のス
イッチであって、テープ先端３′がスイッチＳ５に当接
しこれを作動させるとその出力（信号）によりモーター
Ｍ２の電源を遮断し、フィードロールの駆動力遮断手段
としての電磁クラッチ１４の接続を解除し、それ以後は
フィードロール５，６のみの小さな慣性力によりテープ
先端３′をストッパー２３寸で供給するものである。

テープ先端３′がストッパー２３に到達するとストッパ
ー２３に連設したスイッチＳ１が作動しその出力（信号
）により電磁ブレーキ１２を励磁しフィードロール５，
６を急速に停止させる。

次に本考案の作動を説明すると、第１図の如くテープ３
が所定ｉｔｈ位置１で供給されている状態において、起
動スイッチ（図示せず）を押すとモーターＭ１が起動し
、カム軸２１が回転してテープ押え２２によりテープの
先端部を挾持する。

これが終るとスイッチＳ４が作動し、その信号でモータ
ーＭ１が停止して、カム軸２１の回転が停止され、同時
にこの信号でモーターＭ２が逆転（フィードロール５が
第１図で時計方向に回転）し、電磁クラッチ１４が接続
されてフィードロール５゜６によりテープ３を引き戻す
。

引き戻されるテープがスイッチＳ２を作動させるとその
信号によりタイマー（図示せず）が計時を開始し、設定
された時間分だけテープの引締を行う。

このタイマーがタイムアツプすると、その信号によりモ
ーターＭ２の電源が遮断され、電磁クラッチ１４の接続
が解除されてテープの引締を終了する。

これと同時にそのタイムアツプの信号により再びモータ
ーＭ１が起動し、カム軸２１が回転してテープの切断、
接着等が行われ被梱包物Ｐの梱包作業が終了する。

これと同時にスイッチＳ３が作動し、その信号によりモ
ーターＭ１が停止してカム軸２１０回転が停止され、同
時にスイッチＳ３の信号によりモーターＭ２が正転（フ
ィードロール５が第１図で反時計方向に回転）シ、電磁
クラッチ１４が接続されてフィードロール５，６により
テープ３をテープガイド２内に供給する。

テープ先端３′がテープ先端通過検知手段のスイッチＳ
５に当接し、これを作動させると、その信号によりモー
ターＭ２の電源が遮断され、電磁クラッチ１４の接続が
解除され、それ以後はフィードロール５，６のみの小さ
な慣性力によってテープ３をストッパー２：３ｔで供給
する。

テープ先端ざがストッパー２３に到達すると、ストッパ
ー２３に連設されたテープ先端検出スイッチＳ１が作動
されて電磁ブレーキ１２が励磁され、フィードロール５
，６が急速停止されてテープの供給を終了する。

以上のように本考案によると、テープ先端が所定停止位
置に到達する所定距離手前側の位置においてテープ先端
通過検知手段の出力によってモーターの電源が遮断され
、電磁クラッチの接続が解除されてフィードロールの駆
動力が遮断されるため、それ以降はテープがフィードロ
ールのみの小さい慣性力で供給されるから、テープ先端
が所定停止位置に到達しフィードロールの制動機構を作
動させると、フィードロールの急速停止が可能となり、
テープ先端をストッパーに当接させて停止させることに
よってテープに折れ曲りや波打ち変形を与えることなく
テープを所定停止位置に正確に停止できるので、テープ
引き戻しや接着に際してのトラブルを生じることがない
。

また、モーターやプーリー等の駆動系の大きな慣性力が
遮断されて慣性力を小さくできるからフィードロールを
瞬時に停止させるための制動機構を小型化できる等の利
点を有する。

なお、この場合、スイッチＳ５で電磁クラッチ１４の接
続のみを解除し、モーターＭ２の電源の遮断を行なわな
くても、その作用、効果は全く同じである。

更に本考案においては、テープ先端の所定停止位置より
所定距離手前側の近い位置にテープ先端通過検知手段で
あるスイッチＳ５を配設できるので、テープ先端の所定
停止位置とテープ先端通過検知手段との距離りはテープ
ガイド２の大きさに関係されず、使用するテープの品質
にのみ応じである一定の値に設定でき、またその距離り
を比較的短くすることができる利点を有する。

即ち、テープガイド２の大きさは被梱包物Ｐの大きさに
より決定されるから、梱包機ごとのテープガイドの大き
さは異なり、当然テープ全供給量も異なる。

ｌた、同じ大きさのテープガイドであってもテープガイ
ド内におけるテープの走行抵抗やその空間の影響を受け
、１サイクルごとの実際のテープの供給量や供給時間は
異なる。

従って、従来機はやむを得ずストッパーに連設されたス
イッチの信号でフィードロールの駆動力遮断とフィード
ロールの制動の両方を行っていたものであるが、本考案
ではテープ先端所定停屯位置より所定距離手前側の位置
にテープ先端通過検知手段を配設し、その信号によりフ
ィードロールの１駆動力を電磁クラッチ等の駆動力遮断
手段で遮断し、小さな慣性力によりテープを供給するよ
うにしたから、ストッパー即ちテープ先端検出スイッチ
とテープ先端通過検知手段との距離りはテープガイド２
の大きさには全く関係せず、テープの品質によってのみ
設定することができ、捷たその距離りを短く設定できる
のでテープの走行抵抗等の影響を極めて少なくでき、こ
れによって低品質テープを使用し且つ高速化しても従来
機の持つ障害を解決でき、確実にテープの供給が行なわ
れるものである。

なお、テープ先端通過検知手段はスイッチＳ５のような
接触スイッチに代え、光電素子その他の非接触スイッチ
を適用し得る他、これらのスイッチに代えテープの供給
開始時から計時を開始し、テープ先端の所定停止位置よ
り所定距離手前側にあるスイッチＳ５の位置でタイムア
ツプするタイマー等を適用し得ることは勿論である。

このタイマーを使用する場合はテープがテープガイドの
大きさによる走行抵抗の影響を受けるという欠点はある
が、スイッチＳ５の配設位置がストッパーに近接するた
め構造上配設できない場合とか、１台の機械で異なる品
質のテープを使用するために、その都度スイッチＳ５の
位置調節が必要となる場合等に特に有効である。

１九 フィードロールの駆動力遮断手段としては上述し
た電磁クラッチ１４に代え、モーターＭ２の回転軸に装
着したロールと伝動軸１１に装着したロールとの間に転
接するアイドラーをソレノイド等によって圧接又は離間
させるようにしてもよい。

更に制動機構は、電磁ブレーキ１２に代え伝動軸１１に
装着したブレーキドラムとこれにテープ先端検出スイッ
チＳ１の信号によって圧接するブレーキシューとを有す
る制動機構を適用することができ、また伝動軸１１に装
着するに代えてフィードロール軸７に装着することも可
能である等、本考案における制動機構は、テープ先端の
所定停止位置に配設されたスイッチの信号により作動し
フィードロールを制動するものであればよく、その方法
や構造等に制限を受けるものではない。

【図面の簡単な説明】

図面は本案装置の一実施例を示し、第１図は正面図、第
２図は動力伝達装置の平面図である。 ５，６・・・フィードロール、１２・・・電磁ブレーキ
、１４・・・電磁クラッチ、Ｓｌ・・・テープ先端検出
スイッチ、Ｓ５・・・テープ先端通過検知手段のスイッ
チ。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）プラスチック製のテープを包装材とする自動梱包
   機において、前記テープを供給するフィードロールと、
   該フィードロールを急制動させる制動機構と、テープ先
   端の所定停止位置に配設されたテープ先端検出スイッチ
   と、テープ先端が前記テープ先端の停止位置より所定距
   離手前側の位置１で供給されたことを検知するテープ先
   端通過検知手段と、該テープ先端通過検知手段の出力に
   よって前記フィードロールの駆動力を遮断する手段とを
   有し、テープ先端がフィードロールの小さな慣性力によ
   り供給されて前記テープ先端検出スイ、ツチを作動させ
   ることによって前記制動機構を作動させ前記フィードロ
   ールを急速停屯させるようにしたことを特徴とする自動
   梱包機におけるテープ供給装置。
2. （２）フィードロールの駆動力を遮断する手段が電磁ク
   ラッチである実用新案登録請求の範囲第１項記載のテー
   プ供給装置。
3. （３）テープ先端通過検知手段が、テープの供給開始時
   から計時を開始し、テープ先端がテープ先端の所定停と
   位置より所定距離手前側の位置に達したときタイムアツ
   プするタイマーでなる実用新案登録請求の範囲第１項又
   は第２項記載のテープ供給装置。