JPS5942169Y2 - スリツタ−材

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【考案の詳細な説明】この考案は金属材に釦いて、巾広のコイル材から適当な
巾の材料全スリッティング加工して得るものにむいて、
スリッティング加工での残留歪の少ないスリッター材に
関するものである。

近年、コイル材はプレス加工の急速な発達に伴なって種
々の部品加工に使用され、その使用量は急増している。

そこで、第１図に示すように、大きい巾のコイル材１か
ら適当な巾のコイル材２゜２・・・を得るためのスリッ
ティング加工が広く行なわれている。

しかしながらスリッティング加工時のせん断心力のアン
バランスが主因として生ずると考えられるスリッタ一時
の残留歪の少ないスリッター材の製造については、技術
的に困難な点が多く決定的な製造方法が見出されていな
い。

スリッタ一時の残留歪をもつ材料からプレス又は他の方
法により個片を打抜いた場合、打抜きにより残留歪が解
放され打抜き部品及び族カスの両者に著しい歪が発生す
る例が数多く認められる。

当然のことながら歪が生じた部品は部品本来の性能が失
われ、又族カスに歪が生じた場合に釦いてもそれがプレ
ス機内の材料の通過全妨げ、プレスの連続作用を不可能
とする例が多く認められている。

この考案は、上記のような従来からの欠点を除去する為
になされたもので、残留歪の極めて少ないスリッター材
を提供することを目的としている。

以下、この考案全、図面全参照して説明する。

第２図はこの考案の一実施例によるスリッター材の平面
図であり、第３図は第２図■部分の拡大図である。

この考案は、スリン）した材料２の、スリッティング加
工方向すなわち長手方向に沿った両耳端部に、所定間隔
りで、曲面状の打抜部３全わずかに形成したこと全特徴
とするものである。

第４図は、第２図のような打抜部３を設けたもの（処置
材）とそうでないもの（未処置材）との耳部のソリ量を
比較したグラフであり、測定試料としては、厚さ０．３
ｍｍ、巾３０胴のもの全用い、処置材には打抜部３の間
隔し、深さＨ１曲率Ｒを、第４図に示すような値で、打
抜部３全形成した。

残留歪は耳部近辺で最も顕著であるので巾方向の中央部
全エツチングでおとし、耳部３ｍのみ全マスキングして
残し、残部耳に表れた横方向のソリの量によって残留歪
の除去程度全評価した。

第４図かられかるように残留歪の除去処置金族したスリ
ッター材のソリの量は未処置材のソリの量と比較して１
／３以下に低減している。

ソリの低減量はこの形状例の範囲内にかいて、打抜間隔
し、深さＨに関係なく何れの条件でも１／３以下となっ
ている。

すなわち、打抜き条件にある程度誤差が生じても歪の低
減効果は太きいといえる。

このことは、実用上にトいて非常に有利である。

この考案は、次のような態様で実施可能である。

（１）打抜部品製作用のプレス機の前に簡単な予備プレ
ス機を設置し、スリッター材の両耳端を予備プレス機で
打抜く。

（２）速度の遅いスリッター機に釦いて、スリッター機
と簡易打抜機予備プレス機を連動させスリット後直ちに
両耳端部に打抜部を形成する。

以上のようにこの考案によれば、簡便にスリッター材の
歪金除去することが可能であり特に、プレス部品の精度
の向上及びプレス作業性の向上に有用であり、スリッタ
ー機械そのものの改良によるスリット歪の除去方法が技
術的に困難であり実用化されていない現在にむいては、
実用価値の高い考案である。

【図面の簡単な説明】

第１図はスリッター材の製作過程の概要を示す斜視図、
第２図はこの考案の一実施例によるスリッター材の平面
図、第３図は第２図の■部分の拡大図、第４図はこの考
案の実施例の効果を示すグラフである。図中、１はコイル材、２はスリッティング加工後のコイ
ル材、３は打抜部である。

【実用新案登録請求の範囲】