JPS5941835Y2 - スチ−ムアイロン

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【考案の詳細な説明】本考案はいわゆる純滴下式のスチームアイロンの改善に
関する。

周知のとおり、市販されているスチームアイロンの種類
は全バック方式と純滴下方式に大別される。

前者は気化室で生成したスチームを一部タンク内に戻し
、タンク内圧を高めてノズルからの滴下を促進させ、タ
ンク内からスチームパイプを経てベースのスチーム通路
に導くものであり、後者は気化室で生成したスチームを
そのまま直接スチーム通路に導くものである。

前者は安定したスチーム噴出が得られる反面、タンクは
その内圧上昇に耐えられる機械強度上の配慮が必要にな
る。

又後者は構成が簡単で安価に得られる反面、ベース温度
の上昇が十分でなかったり、滴下量が多すぎたりした場
合に気化しきれない水がそのまま噴出する可能性があり
、安定したスチーム噴出が得がたいといった欠点がある
。

本考案は純滴下式において、前述のような純滴下式ゆえ
に付随した欠点を除去するとともに、スチーム噴出量を
可調整にすることを意図する。

以下図面とともに本考案の実施例を説明すると、１はヒ
ータ２を埋設したベースで、気化室３、スチーム通路４
、多数のスチーム噴出穴５を設けている。

６はベース１上に覆設したベース蓋で、気化室３および
スチーム通路４を画成している。

７はベース蓋６の上部に取付けたタンク、８はタンク７
の上部に設けた把手である。

タンク１と気化室３はノズル９で連絡し、気化室３へ水
を滴下してスチームを生成する。

１０は気化室３とスチーム通路４間を連通した誘導パイ
プで、気化室３およびスチーム通路４からほぼ垂直に伸
び、タンク７を貫通した垂直部１１と、この垂直部１１
の遊端間を結ぶほぼ水平な連絡パイプ１２とよりなり、
全体としてほぼＵ字状を呈する。

実施例ではこの連絡パイプ１２は耐熱性プラスチックス
等により弾性管とし、又、垂直部１１に着脱自在に設け
ている。

１３は連絡パイプ１２に対応して設けた絞り機構たる挟
圧部材であり、台板１４、圧縮板１５、連結棒１６、カ
ム１７、つまみ１８よりなり、つまみ１８を操作してカ
ム１７を駆動し、圧縮板１５を押動して連絡パイプ１２
を挾圧するものである。

連絡パイプ１２を挾圧してその断面積を縮少させる度合
いによりスチーム噴出量を調整する。

なお連絡パイプ１２を垂直部１１から取外せば水あか除
去を目的とした掃除が可能である。

同実施例において、気化室３で生成したスチ−ムは誘導
パイプ１０を経てスチーム通路４に供給される。

このとき、ベース温度の上昇が不十分であったりして気
化しきれない水がスチームに混入して送られても、誘導
パイプ１０を通過する間に分離され、スチーム通路４ま
で水が達することはない。

又、絞り機構を設けたので、これを操作して誘導パイプ
１０の断面積を適宜絞ってスチーム噴出量を加減するこ
とができ、アイロンかけする布の種類やしわの状態に合
わせて効果的なアイロンかけができる。

なお、誘導パイプの絞り機構として、実施例においては
挟圧部材を設けたが、これに限られるものでなく、たと
えば誘導パイプ内の弁体を外部から操作して誘導・々イ
ブの断面積を増減させるようにしてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の断側面図、第２図は同要部斜
視図である。１・・・・・・ベース、３・・・・・・気化室、４・・
・・・・スチーム通路、７・・・・・・タンク、１０・
・・・・・誘導パイプ、１３・・・・・・挟圧部材。

【実用新案登録請求の範囲】

（１）ベースとベース蓋とで気化室およびスチーム通路
を画成し、前記ベース蓋上にタンクを装置し、このタン
クと前記気化室とをノズルによって連通させるとともに
前記気化室とスチーム通路とを前記ベース蓋から上方に
立上る誘導パイプで連通させてなり、前記誘導パイプの
一部にスチーム量調整用の絞り機構を設けてなるスチー
ムアイロン。
（２）前記誘導パイプは、少くともその一部に弾性管＝
＋有し、この弾性管部に対応して挟圧部材を設け、絞り
機構としてなる実用新案登録請求の範囲第１項記載のス
チームアイロン。