JPS5941650Y2 - スピ−カ付き通信装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は無線タクシ−等に使用されるスピーカ付き通信
装置に係り、特にスピーカの取付構造の改良に関する。

例えば無線タクシ−等に設置される通信装置は、通信機
器を内設した装置本体の前端に操作部筐体を連結し、操
作部筐体にはスピーカを収納するとともにスイッチ、ボ
リューム等の操作部品を装着した構成となっているが、
この種の通信装置は車両内部等の極く限られたスペース
内に設置しなければならない関係上、装置全体を極力小
形にすることが望まれる。

しかしながら、全体の寸法を一様に小さくすることはで
きず、例えばスピーカは口径を小さくすると音響効果が
低下する問題があるので１、従来通りの大口径のものを
使用し、これに伴ない操作部筐体の厚さく高さ）方向寸
法も装置本体よりも大きい従来通りの寸法としておく必
要がある。

ところが、操作部筐体の背面側は操作部品及びスピーカ
と本体内の通信機器との接続のために開口させておく必
要があるので、操作部筐体の厚さ方向寸法が装置本体よ
りも大きい場合には上記背面側開口を装置本体のみで閉
塞することができず、このため装置本体で閉塞しきれな
い部分を格別の部材で閉塞しなければならず、従来装置
ではこの部分を装置本体のカバーの一部などで閉塞する
ことが行なわれていた。

しかしながら、このような構成では、操作部筐体の背面
側開口を閉塞しているカバー等がスピーカの振動に伴な
う操作部筐体内から装置本体内への空気流により共振し
、雑音を発生する問題があった。

そこで上記カバーを操作部筐体にねじ止め等の手段によ
って固定することも考えられたが、この場合はスピーカ
の操作部筐体に対する固定及び装置本体と操作部筐体と
の固定の他にカバー等と操作部筐体との固定をも行なわ
なければならないので、組立工程数が増えることになり
、組立作業が繁雑になって組立時間も増え、コスト高と
なるなどの不都合があった。

本考案は、このような事情を考慮してなされたもので、
その目的は、通信機器を内設した装置本体の前端に厚さ
方向寸法が同本体よりも大なる操作部筐体を連結すると
ともに、この筐体の背面側開口を通して筐体内の操作部
品及びスピーカと装置本体内の通信機器との接続を行な
うようにしたスピーカ付き通信装置において、雑音の発
生を防止するとともに組立作業を簡略化して組立時間の
短縮を図り、ひいてはコスト低下を図ることにある。

以下、本考案の構成を図面に示す実施例にもとづいて説
明する。

第１図及び第２図はスピーカ付き通信装置の分解図、第
３図は同装置の組立図を示し、図中１は通信機器（図示
せず）を内設した装置本体、２は前面部に音量調節摘み
３、スイッチ４等を取付けると共に適音用スリット５を
有する操作部筐体、６はこの筐体２内に収納されるスピ
ーカ、７は装置本体１の前端に設けられた閉塞部材であ
る。

閉塞部材７は断面り形をなす１対の閉塞部８，８を平行
に配置して、この両閉塞部８，８の２箇所を押え片９と
取付片１０とでそれぞれ連結してなるもので、閉塞部８
，８の各一端及び取付片１０の中央にはそれぞれ通し孔
１１・・・があけである。

一方、前記操作部筐体２は、操作用部品及び内部に収納
されるスピーカ６と装置本体１内の通信機器との接続の
ために背面側全面を開口させてあり、また厚さ方向寸法
（図中上下方向寸法）Ｔ２を装置本体１の厚さ方向寸法
Ｔ１よりも犬として、装置本体１の厚さ方向寸法Ｔ、よ
り口径の犬なるスピーカ６を収納できるようにしている
。

また操作部筐体２の内部には、前記各通し孔１１・・・
に対応する部位にボス１２・・・（２箇所のボスのみ図
示する）が一体形成されており、各ボス１２にはねじ孔
１３があけである。

装置本体１の左右側板は前方へ延長され、その各延長部
１５．１５には通し孔１６．１６があけである。

また操作部筐体２の左右側板にも通し孔１７．１７（一
方のみ図示する）があけてあり、装置本体１の左右側板
延長部１５．１５を操作部筐体２内に嵌合させた状態で
は本体１側の通し孔１５及び筐体２側の通し孔１７が重
なり合うようになっている。

そこでスピーカ６と装置本体１内の通信機器との電気的
接続を行なったのち、このスピーカ６を操作部筐体２内
の一定位置に配置して３本の取付ねじ１４・・・を各通
し孔１１・・・を通して前記ねじ孔１３に螺合すると、
閉塞部材７はその閉塞部８゜８で操作部筐体２の背面側
開口を閉塞した状態で操作部筐体２に固定され、同時に
スピーカ６のマグネット部６Ａは押え片９で押えられて
、スピーカ６は筐体２内の一定位置に押付固定される。

また装置本体１と操作部筐体２の周内部空間を連通ずる
開口面積は押え片９と取付片１０によって極度に狭めら
れる。

そして装置本体１の左右側板延長部ｉｓ、ｉｓを操作部
筐体２内に嵌合して、重なり合った通し孔１７，１７を
通して取付ねじ１８を挿入し、装置本体１と操作部筐体
２とを連結すると、第３図に示すように組立が完了する
。

従って、以上の構成によれば、閉塞部材７は操作部筐体
２に直接ねじ止めされるので振動することはなく、また
スピーカ６の振動に伴なう筐体２から本体１への空気流
も閉塞部材７によって匍］限されるので、本体１のカバ
ー等が共振することもなく、雑音の発生は防止される。

また閉塞部材７によりスピーカ６の固定も同時になされ
るので、組立工程数が減少して組立作業が簡略になり、
組立時間も短縮されコスト低下が図られるようになる。

なお、本考案は実施例の構成に限定せず、種々変形可能
である。

例えば閉塞部材７を装置本体１と操作部筐体２とで挾持
するだけで確実に固定されるようにすれば、閉塞部材１
の操作部筐体２に対するねじ止めを省略することができ
る。

また、装置本体１と操作部筐体２とを直接ねじ止めせず
、閉塞部材７を介して連結するようにしてもよい。

以上、実施例にもとづいて説明したように、本考案によ
れば、通信機器を内設した装置本体の前端に厚さ寸法が
同本体よりも犬なる操作部筐体を連結するとともに、こ
の筐体の背面側開口を通して筐体内のスピーカと装置本
体内の通信機器との接続を行なう４ようにしたスピーカ
付き通信装置において、装置本体と操作部筐体との間に
閉塞部材を介在させ、この閉塞部材で操作部筐体の背面
側開口を狭めるとともにスピーカを押圧固定するように
したことにより、雑音の発生を防止でき、組立作業が簡
略になって組立時間が短縮されコスト低下が図られるな
ど、優れた効果を奏することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は分解斜視
図、第２図は分解側断面図、第３図は組立状態を示す側
面図である。 １・・・・・・装置本体、２・・・・・・操作部筐体、
６・・・・・・スピーカ、７・・・・・・閉塞部材、８
・・・・・・閉塞部、９・・・・・・押え片、１４・・
・・・・取付ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 通信機器を内設した装置本体と、背面側を開口させ厚さ
   方向寸法を前記装置本体よりも犬として装置本体の前端
   に連結された操作部筐体と、この筐体内に収納され同筐
   体の背面側開口を通して装置本体内の通信機器に接続さ
   れたスピーカと、前記操作部筐体と前記装置本体との間
   に介在し前記スピーカを筐体内の一定位置に押付固定す
   るとともに操作部筐体の背面側開口を狭める閉塞部材と
   を具備したことを特徴とするスピーカ付き通信装置。