JPS594134B2 - 歯科用治療椅子のバツクレスト装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発咀は歯科用治療椅子に関し、特にバックレストの起
倒に応じて座席シートに対するバックレストの取付位置
を変更する装置に関する。

一般に、座席シートの背部にバックレストを枢支した構
造の歯科用治療椅子にあっては、側面より見て患者の肩
身中心とバックレストの起倒中心位置が異なるため、バ
ックレストを倒すに従って患者の衣服がせり上がる傾向
にある。

このため、従来の歯科用治療椅子にあっては、側面より
見て患者の肩身中心位置にバックレストの起倒中心が位
置するようにバックレストを取付けている。

しかしながら、このような対策によると、バックレスト
の構造は座席シートの背部を外側から抱持するような形
状となるため、治療椅子の幅員や座席シートとバックレ
ストの取付部分の厚みが増大する。

これらの寸法増大により術者の大腿部やひざが、治療椅
子のひじ掛けやバックレスト下部に当り、術者には無理
な姿勢が要求され、長時間治療により極度の疲労を生ず
る。

本発明は、以上に述べたような従来の治療椅子の欠点を
解消するため、術者に無理な姿勢を強要することな（、
しかも患者の衣服がみだれることのない歯科用治療椅子
のバックレスト装置を提案するものである。

本発明を要約すれば、座席シートの背部に枢支されたバ
ンクレストと、座席シートに対し前記バックレストを起
倒させる起倒装置とを備える歯科用治療椅子において、
前記座席シートに枢支されかつ前記起倒装置により傾動
させる取付板と、この取付板の上下方向に摺動できるよ
うに取付板に外装されたバックレストと、前記取付板と
前記バックレストの間に設けられかつ前記座席シートと
前記取付板の相対的な角度に応じて前記バックレストを
可動させる機構とを備える歯科用治療椅子のバックレス
ト装置にある。

以下、図面に示す本発明の実施例の詳細を説明する。

第１図は本発明を施こした歯科用治療椅子の断面図であ
って、基台１上に上下動機構２を介して上下動可能に支
持された座台３の取付ブラケット４には軸５を中心とし
て傾動可能な座席フレーム６が支持されている。

表面を座席シート７で覆われた前記座席フレーム６は、
前記座台３との間に掛渡された送りねじナツト装置８を
含む傾動機構９により傾動される。

また、前記座席フレーム６の背部には、第２゜３．４図
に示された蝶番１０により取付板１１が枢支される。

前記取付板１１は前記座席フレーム６中に組入れられた
起倒装置１２により前記蝶番１０を中心として起倒され
る。

起倒装置１２は座席フレーム６のサポート１３に傾動可
能に支持した減速機内蔵の電動モータ１４を備え、この
電動モータ１４から延長した送りねじ１５の一端は、前
記取付板１１の下端部から延長された接手部材１０ａに
ビン接手される。

第２図、第３図及び第４図はバックレスト２２のクッシ
ョン部２３を取除いた状態を示し、前記取付板１１は直
角に折立てられた起立片１１ａ。

１１ｂを備え、これらの起立片１１８．１１ｂには平行
状態におかれた一対のガイド・レール２４ａ。

２４ｂが固定される。

そして前記カイト・レール２４ａ、２４ｂにはバックレ
スト２２の内部に固定された当又板２５に固定される従
動片２６ａ。

２６ｂが係合され、カイト・レール２４ａ、２４ｂと従
動片２６ａ、２６ｂの係合により取付板１１に対しバッ
クレスト２２を摺動できるように維持される。

また前記取付板１１の基部には取付板１１に据付けられ
た一対の軸受２７ ａ 、 ２７ ｂにより軸線方向に
摺動可能に支持された操作棒２８が設けられる。

前記操作棒２８は、取付板１１の傾倒に伴なって座席フ
レーム６の背部と取付板１１の下端部の間に相対変位が
生じるように、前記蝶番１０から偏位した前記座席フレ
ーム６の背部に固定される連係ブラケット２９により動
作されるリンク３０に結合され、このリンク３０によっ
て取付板１１が倒れるに従って操作棒２８が摺動される
ようにしである。

また前記操作棒２８に植えられたビン３１は、中間部を
ビン３２で取付板１１に支持された揺動り／す３３ａ、
３３ｂの一端長孔に係合される。

前記揺動リンク３３ａ。３３ｂの他端には、前記起立片
１１ａ、１１ｂと略平行に延長した連係杆３４ａ 、３
４ｂの一端にビン接手される。

これらの連係杆３４ａ、３４ｂの他端は前記当て板２５
０表面に植えたビン３５ａ。

３５ｂにより前記バックレスト２２に支持される。

なお、第２．３．４図中、符号３６はひじ掛け（図示せ
ず）の基部を取付けるための軸である。

前記実施例によるバックレスト装置は以上のような構造
であるから、バックレスト２２が起立しり状態にあると
き、取付板１１に対するバックレスト２２の関係位置は
第４図に示した位置にある。

したがって、起倒装置１２によって取付板１１が倒され
るに伴ない、取付板１１と連係ブラケット２９０間に相
対的な変位が生じ、この変位（ζリンク３０、操作棒２
Ｂ、揺動リンク３３ ａ 、 ３３ｂ、連係杆３４ａ、
３４ｂを介してバックレスト２２に伝えられ、これによ
りバックレスト２２が第４図示の位置から第２図示の位
置に向かって取付板１１に対し相対的に移動される。

換言すれば、この相対運動は取付板１１０座席フレーム
６に対する取付位置が患者の肩身中心と異なった位置に
あルコトにｆｆｉ因したバックレスト２２の偏位運動を
修正するように作用する。

この結果、患者の肩身運動があっても、患者の背面に接
するバックレスト２２の位置が常に同じ状態に保たれ、
バックレスト２２の偏位運動による患者の不安感や衣服
のみだれが防止される。

さらに本発明を施こした治療椅子においては、バックレ
ストと座席ジ−トノ結合部構造及びひじ掛は部構造を簡
素化できるので、術者に無理な治療姿勢を強要すること
のない治療椅子を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明を施こした歯科用治療椅子の断面図、第
２図はクッション部を取除いて示した同治療椅子のバッ
クレスト傾倒時のバックレスト内部の平面図、第３図は
第２図の■−■線に沿う断面図、第４図はバックレスト
起立時の第２図と同様の図である。 ６・・・座席フレーム、７・・・座席シート、１０・・
・蝶番、１１・・・取付板、２２・・・バックレスト、
２４ａ。 ２４ｂ・・・ガイド・レール、２６ａ、２６ｂ・・・従
動片、２８・・・操作棒、２９・・・連係ブラケット、
３０・・・リンク、３３ａ、３３ｂ＝揺動す／す、３４
ａ。 ３４ｂ・・・連係杆。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 座席シート１の背部に枢支されたバックレスト２２
   と、座席シートＴに対し前記バックレスト２２を起倒さ
   せる起倒装置１２とを備える歯科用治療椅子において、
   前記座席シート７に枢支されかつ前記起倒装置１２によ
   り傾動させる取付板１１と、この取付板１１の上下方向
   に摺動できるように取付板１１に外装されたバックレス
   ト２２と、前記取付板１１と前記バックレスト２２０間
   に設けられかつ前記座席シート７と前記取付板１１の相
   対的な角度に応じて前記バックレスト２２を可動させる
   機構とを備える歯科用治療椅子のバックレスト装置。