JPS5941104B2

JPS5941104B2 - シヤフト炉の切出装置

Info

Publication number: JPS5941104B2
Application number: JP12204876A
Authority: JP
Inventors: 文雄富沢; 清隆山本
Original assignee: IHI Corp
Current assignee: IHI Corp
Priority date: 1976-10-12
Filing date: 1976-10-12
Publication date: 1984-10-04
Also published as: JPS5346409A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は鉄鉱石等の直接還元用シャフト炉の切出装置
に係り、特に直立型シャフト炉において、炉体底部を鉛
直方向に末広がりに緩かに拡大形成すると共に炉床周縁
部に切出口を設け、この切出口に隣接する炉床遠芯部上
にスクレーパを可動自在に支持して、このスクレーパを
可動させて炉内降下物を炉壁方向から連続的且つ定量的
に切り出し得て、炉内降下物の適切な流れ分布を得られ
且つ炉底部を拡大し大型化をなし得るシャフト炉の切出
装置に関するものである。

鉄鉱石等の原材料を炉頂部より炉内に装入投下し、順次
炉床方向に降下させる過程において、還元ガスを炉内に
供給しつつ原材料を還元ガス雰囲気中で還元鉄等に還元
処理する直立型のシャフト炉は一般に知られている。

従来、この種シャフト炉は炉壁側から炉内へ反応ガス例
えば還元ガスを供給し、降下原材料の還元反応を行うた
めに、炉内中央部に流下する原材料の還元化乃至反応処
理化が遅くなり、これに比して炉壁方向を降下する原材
料はより早く還元されることになる。

特に鉄鉱石等を直接還元する場合にあっては炉内壁側を
降下する原材料と炉芯部乃至中央部を降下する原材料と
を同速で降下させて切り出すと、炉芯（中央）部を降下
する原材料は未還元状態で切り出されてしまうし、他方
炉芯部の還元反応に即応させて平均的に切り出すと、炉
壁側を降下する原材料は過度に還元化が進み塊状になり
、更に炉内に棚を形成してしまう。

そこで、炉壁側より還元反応に応じて、優先的に還元鉄
を切り出して、炉内降下物の適切な流れ分布を得て、連
続的且つ定量的に切り出すことが要望される。

このように、炉壁側より優先的に反応処理降下物を有効
的に切り出すには炉底部を拡大する如く末広がり形状の
炉体を形成し且つその炉床部遠芯部より切り出すことが
理想である。

しかしながら、このため炉体を大きく末広がり形状に成
形して、むやみに炉床を拡大することはこれに備え付け
られる切出部が複雑になる。

特に、炉内に原材料等の降下物が充満された状態で、こ
れを外部に切り出す必要があり、また降下物である還元
鉄を炉床上より押し出しあるいは払掃作動により切り出
す必要があるために、必然的に複雑な機械的可動部分を
備えることになり構造が複雑化し且つ切出部の気密保持
（シール）及び保守点検においても問題があった。

この発明の目的とするところは、炉床底部を鉛直方向に
末広がりに緩かに拡大形成すると共に炉床周縁部に切出
口を設け、該切出口に隣接する炉床遠芯部上にスクレー
パを可動自在に支持して、このスクレーパにより炉壁方
向から炉内降下物を切り出すようにして、連続的且つ定
量的に切り出し得るシャフト炉の切出装置を提供する。

また、本発明の目的とするところは、炉床周縁部に切出
口を設け、この切出口より炉壁側の炉内降下物を切り出
すようにして炉内降下物の適切な流れ分布が得られると
共に炉床部の拡大をなし得、この種シャフト炉の大型化
を達成し得るシャフト炉の切出装置を提供する。

更に、この発明の目的とするところはスクレーパを切出
口の隣接する炉床遠芯部上に設け、炉床降下物の荷重を
最小に受けるようになして、特に炉床上の降下物をその
安息角を形成する部分より切り出すことにより駆動抵抗
を最小になし得るシャフト炉の切出装置を提供する。

また、本発明の目的とするところは、炉床の周縁部に切
出口を設けて、これより炉内降下物を切り出すことによ
り、気密保持を極めて容易になし得ると共に、切出部の
保守点検が容易になし得るシャフト炉の切出装置を提供
する。

以下本発明の好適一実施例を添付図面に従って詳述する
。

第１図は本発明に係るシャフト炉の切出装置の一実施例
を示す側断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図、第
３図は切出装置の要部拡大断面図、第４図は変形実施例
を示す側断面図である。

第１図に示す如く、シャフト炉１はその底部が拡大され
末広がり状に形成される。

また、シャフト炉１の底部には平担な炉床２が形成され
る。

この炉床２は第２図に示す如く、例えば円形状に形成さ
れ、その周縁部に切出口３が設けられる。

この切出口３は炉床２の周縁部に沿って適宜間隔を設け
て且つ炉の大きさに応じて複数囲設ける。

図示実施例にあっては等間隔に４個設けたものである。

また、この切出口３は第１図に示す如く、炉床２の周縁
部と交差する炉壁４に開口部５が設けられ、この開口部
５が外方に延びる如く形成される。

即ち開口部５にはシュート６を有するゲージング７が連
設される。

このケーシング７を形成する底板８は上記炉床２と等し
い平坦面を備えると共にシュート６の入口部９を形成す
る。

上記ケーシングＩの底板８上にはスクレーパ１０が回転
自在に支持される。

このスクレーパ１０は第２図及び第３図に示す如く、回
転軸１１に放射状に延びる複数の羽根板１２を取り付け
た羽根車状のものである。

この羽根板１２は先端部１２ａが炉床２の遠芯部に延び
る大きさを有し、炉壁４側より炉床２上へ降下する降下
物及び底板８上に流出して安息角を形成する降下物を掻
き寄せてシュート６の入口部９に切り出す。

また、この羽根板１２の夫夫は渦状を呈し、降下物の掻
き寄せ切り出し効果を高めている。

羽根板１２の駆動は種種方法が可能であるが、本実施例
では回転軸１１は底板８を貫通して垂下し、その端部に
かさ歯車１３が取り付けられる。

このかさ歯車１３には駆動源Ｍの駆動軸１４に取り付け
られたかさ歯車１５が噛合され、回転軸１１は回転自在
に支持される。

回転軸１１は底板８にシール部材１６が介設されて支持
され、炉内気密を保持している。

尚、１７はシュート６に設けた開閉弁である。

第４図は変形実施例を示すものであり、図示する如く、
炉床２の周縁部に切出口３を設ける。

この切出口３は第１図の実施例と同様に炉床２の周縁部
と交差する炉壁４に開口部５が設けられる。

この開口部５には外方に延び、且つ下方に垂下するシュ
ート６を備えたケーシング７が連設される。

炉床２の端縁とシュート６の入口開口部９との間にはス
クレーパコンベア１８が介設される。

このスクレーパコンベア１８を無端ベルトあるいはチェ
ン上に起立したスクレーパプレート１９が設けられ、基
台２０上を囲繞して張設される。

また、コンベア１８は駆動軸２１によって、炉床２方向
からシュート６方向へ移動するように支持される。

尚、図示する如くスクレーパコンベア１８の一部は炉床
２内に切り込んで設置され、上記炉床２と等しい平坦面
を形成し且つシュート６の入口部９に連続する。

また、図中２２はスクレーパコンベア１８の従動軸であ
る。

以上の構成よりなる切出装置の操作方法について述べる
。

先ず、第１図乃至第３図に示し７た実施例について、図
示するように鉄鉱石等の原材料はシャフト炉の頂部投入
口より投入され、投入された原材料は炉内を順次降下し
つつ炉壁４方向より供給される還元ガスによって還元さ
れる。

還元鉄は順次炉床２に至り、切出口３に流出する。

特に、切出口３に流出する炉内降下物は炉床２と連続す
る底板８の入口近傍に安息角を形成する。

次に、駆動源Ｍを始動させて、羽根車状のスクレーパ１
２を一定方向に回転させると、上記底板８に安息角を形
成した降下物を羽根板１２により掻き寄せつつシュート
６内に切り出す。

また、羽根板１２の先端部１２ａは炉内に突出しており
、炉壁側を流下する降下物を積極的に切出口３方向に掻
き寄せて切り出す。

従って降下物を充分に掻き取ることができる。

このようにして、炉壁側を流下する炉内降下物を優先的
に切り出すことにより、炉内流の分布を適切に保持し得
る。

即ち、炉壁側を降下乃至流下する降下物を切り出して行
くうちに、炉芯部を降下する降下物は順次還元処理され
て切出口３方向に流出する。

また、炉壁４底部を末広がりに拡径したので炉壁側を流
下する炉内降下物の流れが円滑化し促進される。

スクレーパ１０によって、切り出された炉内降下物はシ
ュート６内に排出される。

開閉弁１７はシュート６内に切り出された炉内降下物を
炉外に排出する際の流量調整及び非常時の遮断等を行う
ものである。

また、炉内降下物の切出量はスクレーパ１０の回転速度
によって決定されるものであり、炉内の還元反応処理状
態に応じて回転速度を任意に調整して連続的且つ定量的
に炉内降下物を切り出す。

次に、第４図に示した切出装置の操作方法について述べ
る。

炉床２の遠芯部即ち炉壁４側に降下する降下物はスクレ
ーパコンベア１８の矢印方向への移動によって羽根板１
９により掻き寄せつつシュート６内に搬送する。

特に、スクレーパコンベア１８は炉内に一部を切り込む
ように臨んで配置されており、炉床遠芯部」−に降下す
る降下物を切り出すと共に、スクレーパコンベア１８上
に流出して安息角を形成する降下物をも切り出すことに
なる。

この実施例においても、切出量はスクレーパコンベア１
８の移動速度によって決定され、駆動軸２１の回転速度
を任意に制御することにより調整し得る。

このようにスクレーパコンベア１８を矢印方向に移動さ
せることにより、炉壁４側より炉内降下物を連続的且つ
定量的に切り出すことができる。

また、いづれの実施例においても、切出用のスクレーパ
は炉床２の外周縁に設けられ且っ炉壁４底部が末広がり
に拡径されているので、炉内降下物の全荷重を受けるこ
となく単に炉壁４側に降下する降下物及び炉床２上に安
息角を形成して流出した部分の荷重しか受けることがな
く、切り出しに要する駆動抵抗は極めて小さいものであ
る。

更に、切出口３及びスクレーパ１０及び１８は炉床２の
周縁部及びその近傍に設けられるので、炉内気密保持が
極めて容易になし得る。

特に、第１図乃至第３図に示す実施例にあって、スクレ
ーパ１０の回転軸１１をシールするのみで充分である。

以上要するに本発明によれば、炉床底部を鉛直方向に末
広がりに緩かに拡大形成すると共に炉床周縁部に切出口
を設け、該切出口に隣接する炉床遠芯部上にスクレーパ
を可動自在に支持して、このスクレーパにより炉壁側か
ら炉内降下物を切出すようにして、連続的且つ定量的に
切り出すことができるものである。

また、本発明によれば、炉床の周縁部に切出口を設け、
この切出口より炉壁側を流下乃至降下する降下物を連続
的に切り出して、炉内降下物の適切な流れ分布を得られ
ると共に炉床部の拡大をなし得、この種炉の大型化を達
成し得るものである。

更に、本発明によれば、スクレーパを切出口の隣接する
炉床遠芯部上に設け、炉内降下物の荷重を最小に受ける
ようになして駆動抵抗を最小になし得るものである。

また、本発明によれば、炉床の周縁部に切出口を設け、
これより炉内降下物を切り出すことにより、切出部の保
守点検が容易になし得、且つ構造を簡単になし得て、シ
ャフト炉の構築、施工上簡便であり、工費の低減に資す
る等の優れた諸特長を発揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るシャフト炉の切出装置の好適一実
施例を示す側断面図、第２図は第１図のＡ−Ａ線断面図
、第３図は切出装置の要部拡大断面図、第４図は変形実
施例を示す側断面図である。図中、１はシャフト炉、２は炉床、３は切出口、１０．
１８はスクレーパである。

Claims

【特許請求の範囲】

１シャフト炉の炉体底部を鉛直方向に末広がりに緩か
に拡大形成すると共に、炉床周縁部に切出口を設け、該
切出口に隣接する炉床遠芯部上にスクレーパを可動自在
に支持して、このスクレーパにより炉壁方向から炉内降
下物を切り出すように構成したことを特徴とするシャフ
ト炉の切出装置。