JPS5939072Y2 - 車速制御装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 この考案は設定車速維持機構を備えた自動車の車速制御
装置に関する。

〔考案の背景〕

車速制御装置には種々の先行技術が存在し、バキューム
式もしくは電動モータ式等からなる車速維持機構の作動
によって、運転者のアクセルペダル操作によらず自動的
にキャブレタのスロットルバルブ開度を調整し、車速を
設定速度に制御するようになっている。

そして、車速維持機構の作動端は車速制御系部材に連係
されている。

この車速制御系部材とは、アクセルペダル又はアクセル
ペダルとスロットルバルブとの間を連絡する部材をいう
。

例えば、特公昭４９ ４４８３０号公報においてはアク
セルペダルｐとスロットルバルブをコントロールするコ
ントロールレバー１の間を連絡するレバー６であり、実
開昭５１ ４２９３３号公報にお゛いてはアクセルリン
ク６であり、特公昭４８−４７３０号公報にお・いては
アクセルペダル１である。

〔背景技術の問題点〕 ところがこの連係は常時なされているので、■ 車速維
持機構の非作動時、即ちアクセルを頻繁に操作せねばな
らない時にアクセルペダルの感覚が重くなって操作フィ
ーリングに悪影響を及ぼす。

■ 又、連係部分が凍結したりゴミがたまったりするお
それがあり、操作フィーリングに悪影響を与え、さらに
装置として信頼性に欠ける。

〔考案の目的〕

この考案は前記問題点に鑑みてなされたものであって、
操作フィーリングに悪影響を及ぼさず、信頼性の向上す
る車速制御装置を提供することを目的とする。

〔考案の概要〕

本考案は、車速維持機構の非作動時には、車速維持機構
と車速制御系部材とが非連係となるようにしたものであ
る。

即ち、車室内の車速制御系部材近傍に回動自在のベルク
ランクを軸支し、該ベルクランクの一端側は車速維持機
構の作動端に連結し、他端側は回転自在のローラを備え
て車速制御系部材に押圧可能とし、該ローラを車速制御
系部材から離間する方向に前記ベルクランクを付勢する
ばねを設けたものである。

〔考案の実施例〕

以下この考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図はこの考案に係る車速制御装置のｌ実施例を示す
説明図である。

ダッシュパネル１１の車両床部に設けられている支持部
材１２にはアクセルペダル１３が揺動自在に支持され、
アクセルペダル１３の先端裏面側には、長穴状の空間部
を形成するロワーメンバ１４が取り付けられている。

ダッシュパネル１１の垂直部にはブラケット１５が固定
され、ブラケット１５の下端側にはピン１６を介してア
クセルペダルロッド１７が回動自在に軸支されている。

アクセルペダルロッド１７の基端側に備えられているロ
ッド状の係合部１８はアクセルペダル１３の裏面側にロ
ワーメンバ１４が形成する空間部に挿入されている。

このアクセルペダルロッド１７の先端部側にはスロット
ルケーブル１９の一端が連結され、スロットルケーブル
１９はダッシュパネル１１を貫通してエンジンルーム内
のキャブレタ２０に内蔵されているスロワ１へルバルブ
２１にその他端を連結している。

すなわち、アクセルペダル１３、アクセルペダルロッド
１７およびスロットルケーブル１９は車速制御系部材を
形成し、アクセルペダル１３の操作によってキヤフルタ
２０のスロットルバルブ２１の開度全適宜調整可能とし
ている。

尚、エンジンルーム内のスロットルケーブル１９は、ダ
ッシュパネル１１の裏面とキヤフルタ２０との間に延設
されている保護管２２の内部に挿通されている。

ブラケット１５の上端側にはピン３１を介してベルクラ
ンク３２が回動可能に軸支されている。

ベルクランク３２の一端側にはローラー３３が回転自在
に備えられている。

ベルクランク３２にはブラケット１５との間にコイル状
の戻しばね３４が介装され、ベルクランク３２は戻しば
ね３４の付勢力によってローラー３３がアクセルペダル
ロッド１７の裏面から離間する方向に付勢されている。

ベルクランク３２の他端側にはコントロールケーブル３
５が連結され、コントロールケーブル３５の他端側は、
車体不動部分としての車体ボデー３６に固定されている
車速維持機構３７の出力端に連結されている。

車速維持機構３７の取り付は位置は実質的に車体不動部
分であればエンジンルーム内外のいずれであってもよい
。

尚、コントロールケーブル３５の中間部は保護管３８を
挿通されている。

次に上記実施例の作用について説明する。

車速維持機構３７の非作動時には、ベルクランク３２が
戻しばね３４の付勢力によってローラー３３をアクセル
ペダルロッド１７の作動領域外に離間している。

従って運転者によるアクセルペダル１３の操作は、アク
セルペダルロッド１７およびスロットルケーブル１９か
らなる車速制御系部材を介してスロットルバルブ２１に
伝達され、スロットルバルブ２１の開度が適宜調整され
る。

車速維持機構３７が増速作動する場合には、戻しばね３
４の付勢力の作用を超えてコントロールケーブル３５が
Ａ方向に移動し、コントロールケーブル３５に連結され
ている車室内のベルクランク３２はＢ方向に回動しその
先端部に備えられているローラー３３を介してアクセル
ペダルロッド１７をＣ方向に回動する。

アクセルペダルロッド１７のＣ方向への回動はスロット
ルケーブル１９を介してスロットルバルブ２１に伝達さ
れ、スロットルバルブ２１はその開度を増大して車速か
増速される。

車速維持機構３７の非作動時には、戻しばね３４の付勢
力によってベルクランク３２がアクセルペダルロッド１
７と非連係となる領域まで戻され、従ってアクセルペダ
ルロッド１７およびスロワＩ・ルケーブル１９は通常状
態に復帰し、スロットルバルブ２１の開度は減速状態に
調整される。

尚上記実施例における車速制御部材の内のスロットルケ
ーブル１９は、ロッド状のリンク系であっても良いこと
はもちろんである。

本実施例によれば、 ■ 車速維持機構３７の非作動時には、ローラー３３は
アクセルペダルロッド１７の作動領域外に離間すること
により、車速維持機構と車速側従系部材が非連係となり
、アクセルペダル１３の操作フィーリングに悪影響を及
ぼずことがない。

■ 又、連係部分が常時連係するものではないため、凍
結したりゴミがたまったりするおそれがなく、信頼性が
向上する。

〔考案の効果〕

本考案の車速制御装置によれば、操作フィーリングに悪
影響を及ぼすことがなく、信頼性を向上させることがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る車速制御装置の１実施例を示す
側面図である。 １３・・・・・・アクセルペダル、１７・・・・・・ア
クセルペダルロッド、１９・・・・・・スロワ）・ルケ
ーブル、２１・・・・・・スロワＩ・ルバルブ、３２・
・・・・・ベルクランク、３５・・・・・・コントロー
ルケーブル、 ３７・・・・・・車速維持機構。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車速維持機構を備えた車速制御装置において、車室内の
   車速制御系部材近傍に回動自在のベルクランクを軸支し
   、該ベルクランクの一端側は車速維持機構の作動端に連
   結し、他端側は回転自在のローラーを備えて車速制御系
   部材に押圧可能とし該ローラーを車速制御系部材から離
   間する方向に前記ベルクランクを付勢するばねを設けた
   ことを特徴とする車速制御装置。