JPS5938454Y2 - リング撚糸機に於ける糸端保持ばねを備えたカツテイングヘツド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は満管となった撚糸巻取用フランジボビンをスピ
ンドルから抜き取る際、糸端を自動的に切断するカッテ
ィングヘッドを備えたリング撚糸機に於て、その始動時
に撚糸巻取用空ボビンに自動的に撚糸を巻き付けるため
の、糸端保持ばねを備えたカンティングヘッドに関する
ものである。

従来カッティングヘッドを備えたリング撚糸機は、第１
図及び第２図に示すように、スピンドル１のボビンペー
ス２に第３図に示すカッター３を偏見たカッティングヘ
ッド４を、キー５を介しスピンドル１と一体に回転する
ように嵌着し、更にスピンドル１にフランジボビン６を
嵌装し、テープ７によって回転する。

一方リフティング装置８により、リング９が上部フラン
ジ１０と下部フランジ１１の間を往復する。

撚糸１２はリング９に遊嵌されたトラベラ−１３により
加熱されながら、フランジボビン６全体に均一に巻き取
られる。

所定長さの撚糸１２を巻き取り、フランジボビン６に満
管になると、リング９はリフティング装置８の下端折り
返し位置よりも更に下降して、撚糸１２が下部フランジ
１１を乗り越えてその下部のカッティングヘッド４０円
筒部１４に数回巻き付いた後、スピンドル１の回転が停
止する。

そこで人手により満管のフランジボビン６をスピンドル
１から抜き取ると、第４図に示すようにフランジボビン
６と、カッティングヘッド４０円筒部１４の間で撚糸１
２が引張られて、第３図に示すカッター１５に巻終りの
端糸１６が嵌り込み、そこに設けられた鋭利なカッター
３により自動的に切断される。

そして、トラベラ−１３に繋がる次の巻始めの糸端１８
はカッティングヘッド４の円筒部１４に数回巻いたまま
種糸として残される。

満管のフランジボビン６を取り外した後、次の空のフラ
ンジボビン６をスピンドル１に嵌装し、撚糸機の運転を
再開してリフティング装置８によりリング９を再び下部
フランジ１１の位置を越えて上昇させると、撚糸１２は
、カッティングヘッドの円筒部１４から、下部フランジ
１１を越えて自動的にフランジボビン６の胴部１９に巻
き取られる。

そして再びフランジボビン６が満管となった時、前記と
同様にスピンドル１の停止後、満管のフランジボビン６
を取り外すと、第４図に示すように巻始めの端糸２０と
巻終りの端糸１６が同時にカツタ−３により自動的に切
断される。

従って巻始めの種糸は円筒部１４に数回巻いた状態で無
駄糸２１として取り残される。

このようにしてフランジボビン６の交換毎に無駄糸２１
が、カッティングヘッドの円筒部１４とこれを囲むスレ
ッドレスト２２の間に蓄積される。

無駄糸２１が一定量以上蓄積するとカッター３による端
糸１６，２０の切断が確実に行えなくなるので、カッテ
ィングへヘッド４及びスレッドレスト２２を取り外し、
蓄積した無駄糸２１を排除する。

無駄糸２１を取り除いた後、最初に撚糸の巻取りを開始
するとぎは、種糸がなくなっているため、撚糸１２を自
動的にフランジボビン６に巻き始めることはできず、そ
の度に人手により糸端をフランジボビン６に結び付けて
巻取りを開始しなげればならないという欠点があった。

本考案は、上記のごとく種糸なしに最初に撚糸をフラン
ジボビンに巻き始める時に、その糸端を保持スるばねを
カッティングヘッドに設けたものである。

本考案の内容を図面により詳細に説明する。

第５図は本考案のリング撚糸機に於げる糸端保持ばねを
備えたカッティングヘッドの平面図、第６図は同Ａ−０
−Ｂ断面図である。

ガ′ツテイングヘッド４の上面に１又は２以上の糸端保
持ばね２３を取り付けである。

糸端保持ばね２３は第７図の平面図及び第８図の側面図
に示すような一枚の略長方形の板ばねの両端部２４を斜
上方に曲げたものをねじ２５又は鋲によりカテイングヘ
ッド上面２６に取り付け、糸端１８を糸端保持ばね２３
とカッティングヘッド上面２６との間に挿入しやすくし
てあり、糸端１８はその間に弾力的に確実に保持される
。

糸端ばね２３は上記実施例に限定されず鋼板、鋼線又は
合成樹脂等の弾性材料よりなり、糸端を確実に保持しつ
る形状であればよい。

カッティングヘッド４は公知のあらゆるカッティングヘ
ッドが使用可能であり、第５図及び第６図に示す実施例
は、ナイロン樹脂等の軽量のエンジニアリング樹脂製で
あって、スピンドル１のボビンベース２に嵌合する円筒
部１４とその上部の花弁状周辺部２７を有する鍔部２８
よりなり、鍔部２８には放射状に適数個のカッター溝１
５を有しカッター溝１５を横切るようにカッター３を取
り付けである。

カッター３は第６図に示す形状のものの他、環状平板の
周縁に刃先を形成した環状カッター等公知のあらゆる形
状のカッターが用いられる。

カッティングヘッド１４の上面の糸端保持はね２３の取
付部より外側に向って鍔部２８に撚糸挿通溝１７を設げ
る。

本考案のリング撚糸機に於げる糸端保持ばねを備えたカ
ッティングヘッド４を使用するには、第１図又は第２図
に示す如く、従来のカッティングヘッドと同様に、スピ
ンドル１にこれを装着し、リング９がカッティングヘッ
ド上面２６より下にある状態で、リング９上のトラベラ
−１３に挿通した撚糸１２の糸端１８を撚糸挿通溝１７
を経て、カッティングヘッド上面２６と糸端保持ばね２
３の間に挾んで固定した後、スピンドル１の回転を開始
させる。

リフティング装置８により、リング９を徐々に上昇させ
れば、撚糸１２は数回カッティングヘッドの円筒部１４
に巻き付いた後、自動的にフランジボビン６の下部フラ
ンジ１１を越えて上昇し、フランジボビン６の胴部１９
に巻付きを開始する。

本考案の糸端保持ばねを備えたカッティングヘッド４を
用いれば、機械の据付け、或は移設等の後初めてフラン
ジボビン６に撚糸１２を巻き付ける時、及びスレッドレ
スト２２内に溜った無駄糸２１を取り除いて種糸がなく
なった後最初にフランジボビン６に糸を巻き付ける時に
、糸端１８を手でフランジボビン６に結び付ける必要が
なく、糸端１８を糸端保持ばね２３に挾むだけで極めて
゛簡単に糸端１８を取り付け、巻取りを開始することが
できる。

しかもその構成が極めて簡単であり、確実に糸端１８を
保持することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はカッティングヘッドを備えたリング撚糸機の一
部断面、第２図は同一部拡大断面図である。 第３図は従来のカッティングヘッドの平面図、第４図は
カッティングヘッドを備えたリング撚糸機のスピンドル
から満管のフランジボビンを取り外す場合の糸端切断の
説明図、第５図は、本考案の糸端保持ばねを備えたカッ
ティングヘッドの平面図、第６図は同Ａ−０−Ｂ断面図
、第７図は本考案のカッティングヘッドに用いられる糸
端保持ばねの平面図、第８図は同側面図である。 符号の説明、１・・・スピンドル、２・・・ボビンベー
ス、３・・・カッター ４・・・カッティングヘッド、
５・・・キー、６−・フランジボビン、７・・・テープ
、８・−・リフティング装置、９・・・リング、１０・
・・上部フランジ、１１・・・下部フランジ、１２・・
・撚糸、１３・・・トラベラ−１４・・・円筒部、１５
・・・カッター溝、１６−・・巻終りの端糸、１７・・
・撚糸挿通溝、１８・・・糸端、１９・・・胴部、２０
・・・巻始めの端糸、２１・・・無駄糸、２２・・・ス
レッドレスト、２３・−・糸端保持ばね、２４−・・板
ばね端部、２５・・・ねじ、２６・・・カッティングヘ
ッド上面、２γ・・・花弁状周辺部、２８・・・鍔部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 （１，）１１Ｊソング糸機用カッティングヘッドに於て
   、カッティングヘッド上面に、巻始めの糸端を弾力的に
   挾持する糸端保持ばねを備えたことを特徴とする、リン
   グ撚糸機に於げる糸端保持ばねを備えたカツテングヘッ
   ド。 （２）該糸端保持ばねが、カッティングヘッド上面に固
   定した板ばねよりなり、該糸端保持ばねとカッティング
   ヘッド上面の間に糸端を挾持するようにした実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のリング撚糸機に於げる糸端保
   持ばねを備えたカッティングヘッド。 （３）カッティングヘッド上面の糸端保持ばねの取付部
   より外側に向って鍔部に撚糸挿通溝を設げた実用新案登
   録請求の範囲第１項記載のリング撚糸機に於げる糸端保
   持ばねを備えたカッティングヘッド。