JPS5938224Y2 - 縁飾りテ−プ直角縫い用バインダ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は財布、バッグ等に縫着する縁飾りテープを、直
角出隅部にあってもミシン縫着し得る如くした縁飾りテ
ープ直角縫い用バインダーに関するものである。

従来、一般に用いられている財布、バッグ、袋物等の端
縁に縁飾りテープを縁巻状に縫着（パイピング）する場
合において、出隅部（縁角）にあっては、該出隅部が直
角出隅のときはテープをその直角縁に沿うよう鉤折れと
し直角折込み襞を形成せねば直角出隅とならない都合上
、連続的にミシン掛けすることは出来ず、このためテー
プの内側にたくり襞を取るだけで簡単にミシン掛け（曲
線縫い）が可能となるように、円弧裁断の出隅に縁飾り
テープを縫着したものがほとんどである。

即ち、現在市販されてなる縁飾りテープを配したこの種
の製品にあっては、出隅部（角部）は円弧状を呈してい
るだけでデザイン的にも限られ商品価値が半減している
。

又、上記欠点を改善せしめた直角出隅に縁飾りテープを
配するものもあるが、この場合の縫製は前記直角折込み
襞の成形上、所謂手作り形成を余儀無くされ高価となっ
ている。

即ち、縫製に際し、例えば生地縁の直線部分に縁飾りテ
ープを縫着（直線縫い）した後、一旦被縫着物をミシン
部より取外し、別途の箇所において直角出隅に応じて該
テープを折曲し、折込み襞を定規等をもって形成し、こ
れにいちいちアイロンを当て折筋にし、この状態におい
てミシン部へ戻し、隣接の直線縫いを行ない全体として
直角縫いを施した状態となるため、非能率的である。

本考案は上記実情に鑑み、能率良く直角出隅部への縁飾
りテープ縫着が可能（ミシン部よりいちいち取外すこと
なく）となれば、当業者に与える便益大なることに着目
し、本考案を完成したものである。

以下、本考案を実施例の図面について説明すれば次の通
りである。

１はミシン２の針板部３の片側に一体とした定規駒で、
該定規駒１の端面１ａは針孔４位置の側方で且送り歯溝
孔５と平行になっている。

６は定規駒１の前端に多少の傾斜をもった直交状取付け
となるテープ折曲給送用バインダ一本体で、該バインダ
一本体６はチーぺ案内部７が、基端部（人口部）が縦形
ａに中間部が円弧形すに先端部がコ字形Ｃを呈しテープ
巾を順次屈曲する横取となっていて、且バインダ一本体
６のコ字形先端部６ｃは背部を４５°に斜め切截８され
、定規駒１の端面１ａより一定巾突出し、ている。

この場合、コ字形先端部６ｃの斜め切截８の基部となる
縦辺部５ｃ’ は定規駒１の端面１ａの延長線上に位置
している。

又コ字形先端部６ｃの下辺部６ｃ″は針板部３内へ没す
るよう取付いている。

９は定規駒１に一体とした基板１０に基端を枢着させる
全体としてコ字状を呈すテープ押え杆で、該テープ押え
杆９の先端に形成の２枚の平行せる薄板となる鉤折押え
刃部９′の先端９ａ’ を、定規駒１の端面１ａに沿う
よう設置してなる。

１１はテープ押え杆９の後方に配す基端を基板１０に枢
着し・た直角折込み用襞付杆で、該襞付杆１１の先端に
形１或した２枚の屈曲折え刃部１１′ を、前記テー
プ押え杆９の鉤折押え刃部９’、９’ 間へ臨ませると
共に、先端１１ａ′ を定規駒１の端面１ａに接触す
る如くしている。

この場合、屈曲折え刃部１１′ の先端１１ａ′ は、
少なくとも鉤折押え刃部９′の先端９ａ’縁に切欠いた
針落ち案内溝１２位置より内側（定規駒側）へ寄った細
巾を呈し、ｉ＋２ｏの昇降に支障を来たさなくしている
。

しかも屈曲折え刃部１１′ の先端１１ａ′ は鉤折押
え刃部９′の先端９ａ’ より一定長さ突出させてなる
。

１３は直角折込み用襞付杆１１の基部に装着した開き戻
し用スプリング。

１４はテープ押え杆９の基端部側に設けた調整ノブで、
枠内をスライド自在となった腕杆部９”を締付ける。

１５は直角折込み用襞付杆１１の基端部側に設けた長さ
調整ノブで、枠内をスライド自在となった腕杆部１１″
を締付けてなる。

２６はテープ押え杆９の揺動ストッパーである。

いまこの作用を説明すると、先ずパイピングとする縁飾
りテープ１６を、ベッド部１７上にセットされる基板１
０の一端部に植設してなる適宜本数の案内ピン１８群間
に縦状に案内し、該テープ１６を縦状のまま前方に配す
るテープ折曲給送用バインダ一本体６のテープ案内部７
へ差込んで行けば、該テープ案内部７の溝孔は人口部が
縦形ａ、中間部が円弧形ｂ、先端がコ字形Ｃと順次屈曲
する構成のため、コ字形先端部６ｃにて引き出されたテ
ープ１６は必然的にコ字状折曲されるものとなる。

このコ字状テープ１６″をコ字形先端部６ｃのコ字枠６
ｄ内へ反転状に直角折りとして定規駒１の端面１ａへ沿
わせる。

このテープ１６のセットに当っては、定規駒１の端面１
ａに先端を臨ませてなるテープ押え杆９の鉤折押え刃部
９′ と直角折込み用襞付杆１１の屈曲折え刃部１１′
は少しずらしてコ字状テープ１６′ を介在せしめ
る。

従って、定規駒１の端面１ａに位置したコ字状テープ１
６′の内側面１６ａには、上下に鉤折押え刃部９’、
９’を中間に屈曲折え杆１１’、１１’ を宛かった
状態となリコ字状を保つものである（第５図参照）。

ここにおいて、縁飾りすべき被縫着地１９の直線縁部１
９ａを、テープ押え杆９の２枚の鉤折押え刃部９′間に
重なった襞付杆１１の２枚の屈曲折え刃部１１′ の間
隙１内へ差込み、この状態にて該直線縁部１９ａを前方
（針２０側）へ送り定規駒１の端面１ａを沿う如くすれ
ば、屈曲折え刃部１１’、１１’ の上下に鉤折押え刃
部９’、９’ が位置し更にその外側にコ字状テープ１
６′ が位置するため、該直線縁部１９ａはコ字状テー
プ１６′ 間へ差込まれた状態となる。

この状態下において、押え金２１を下げ°れば、コ字状
テープ１６′ は内部に被縫着地１９を介在した状態の
二つ折りテープ１６″ となり、この後１−ｔ−２ｏを
降下させ縫えば縁飾りテープが縫着されるものとなる。

勿論、この場合の針２０は鉤折押え刃部９′の針落ち案
内溝１２前方へ落ちるため、該鉤折押え刃部９′及びこ
れより内側の屈曲折え刃部１１′ には支障されない
。

次に、直線縫いが完了した後、直角出隅部１９ｂに沿っ
て縁飾りテープ１６を縫着するときは、一旦押え金２１
を持上げた状態とし、被縫着地１９を少し横方向へ引張
れば、これにつれコ字状テープ１６′もバインダ一本体
６側より少し繰出され乍ら同様に横方向へ張られるため
、横方向へは移動のないテープ押え杆９の鉤折押え刃部
９′端より突出した襞付杆１１の屈曲折え刃部１１′
は、該コ字状テープ１６′ に押されて基端の枢軸２
２を支点として外方（横方向）へ回動され、該コ字状テ
ープ１６′ の折曲げを可能とする（鉤折押え刃部９′
は、基端の枢軸２３を支点とし定規駒１の端面に沿う前
方へは多少揺動するものである）。

即ち、コ字状テープ１６′を端面１ａに沿って押える鉤
折押え刃部９′及び屈曲折え刃部１１′ 中、該屈曲折
え刃部１１′ のみが外方へ可動して抜は出るものとな
り、更にこの状態を指先等にて押えて回動させる（第６
図参照）。

尚、屈折押え刃部１１′ の回動に当っては、長さ調整
ノブ１５を撮んで積極的に回動してもよい。

ここにおいて、直角出隅部１９ｂを９０度廻わし隣接の
直線縁部１９ａ′ を残る鉤折押え刃部９’、９’間
へ差込めば、コ字状テープ１６′ は直線縁部１９ａ′
の角隅を基点として直角折れとなるが、この場合コ字状
テープ１６′ は前記直角縁部１９ａ端まで縫着してな
るため、該コ字状テープ１６′ の折曲部は脹出して襞
折重ね片部１６ｂ′ が形成される。

従って、この後前記外方へ回動してなる襞付杆１１を戻
し、この屈曲押え刃部１１’、 １１’ を直角回転
してなる被縫着地１９の上下面に位置させて定規駒１の
端面１ａ部へ押付ければ、該屈曲押え刃部１１′１１′
の先端１１ａ′は鉤折押え刃部９′の先端９ａより長
く突出するため、コ字状テープ１６′ の内側面１６ａ
′ を押えている鉤折押え刃部９’、９’ の上下位置
にあって形成された襞折重ね片部１６ｂ’。

１６ｂ′ の奥端部（前記直線縫い部端）へ必然的に差
込まれ、基端に装着したスプリング１３の戻し弾発と相
俟って該襞折重ね片部１６ｂ′ を確実な三角状筋折
り１６ｂ” とし、直角折込み襞１６ｂ”’とする帽７
図参照）。

この後、押え金２１を下して針２０を前記筋折り１６
ｂ ”’の外端へ落し、この状態にて直線縫いを行なえ
ば、糸２４は筋折り１６ ｂ ”部を跨ぐように縫着す
るために直角折込み襞１６ ｂ ”’はめくれることな
く確実に縫われ、折曲されたコ字状テープ１６′ は
前記同様に順次二つ折りテープ１６″ となって縁飾り
が構成されるものとなる。

この場合、勿論直角折込み襞１６ ｂ ”’の奥端部を
押圧する屈曲押え刃部１１′ の先端１１ａ′部は鉤折
押え刃部９′の針落ち案内溝１２の内側に位置するため
、直線縫いに何等の支障を招かないものである。

この様に、縁飾りテープ１６の直線縫いが出来れば、例
えば第９図に示す如き財布Ａの縁の裁断を直角裁断Ａ′
としこれに沿って縁飾りテープ１６を簡単に縫着する
ことが可能となる。

尚、この直角折込み用襞付杆１１は、必要にあっては基
板１０へ予め取付けておき、この先端となる屈曲押え刃
部１１′ をテープ押え杆９の鉤折押え刃部９′間へ
臨ま妊ておかなくとも、コ字状テープ１６′ を被縫
着地１９の直角出隅部１９ｂに沿って折曲した時のみ、
別途の押え刃部材を定期的に差込み筋付けしてもよいこ
とは自在である。

又、押え金２１、送り歯２５等の公知事項の作用は省略
してなる。

上述の様に本考案は針板部の片側に取付けた定規駒の前
縁、縦給送の縁飾りテープをコ字状テープとするバイン
ダ一本体を設けると共に、該定規駒の端面部にテープ押
え杆の鉤折押え刃部と回動自在となる直角折込み用襞付
杆の屈曲押え刃部を設けたことにより、財布、バッグ地
等の如き厚地部材に対する縁飾りテープにあっても、少
なくともテープ押え杆の鉤折押え刃部が該厚地部材の上
下面に位置してテープ内側を押えてなるため、厚地端縁
に沿って二つ折曲された確実な直線縫いが出来、しかも
縁飾りテープの直角折曲縫い当っての直角折込み襞付は
作業を、前記鉤折押え刃部に重ねる如く配す襞付杆の屈
曲押え刃部の抑圧にて確実な筋付けが出来、且この場合
該屈曲押え刃部の先端は鉤折押え刃部の先端より少し突
出した状態としてなるため、直角折込み襞付けしたまま
で縫着すればよく、縫製作業が極めて簡略化され（旧来
の直角折込み襞付けの如くいちいちアイロン掛けを必要
としない）、仕上りのよい直線縫いとなる。

従って、従来袋物等にあっての出隅部へ対する縁飾りテ
ープの縫着が、縫製作業の困難度合から来ていた円弧状
出隅部のみの連続縫着から、直角出隅部へのテープ縫着
が可能となるため、袋物等のデザイン自体も変えられる
等の実用的効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は要部の斜
視図、第２図は平面図、第３図は定規駒部の側面図、第
４図はミシンに取付いた斜視図、第５図は直線縫い状態
の要部を示す斜面図、第６図は被縫着地部を９０度廻わ
した斜面図、第７図は同直角折込み襞付は状態の斜面図
、第８図Ａ、 Ｂ。 Ｃ，Ｄは直角縫い状態の説明図、第９図は財布に縁飾り
テープを配した実施例の斜面図である。 １・・・・・・定規駒、１ａ・・・・・・端面、２・・
・・・・ミシン、３・・・・・・針板部、４・・・・・
・針孔、５・・・・・・送り歯溝孔、６・・・・・・テ
ープ折曲給送用バインダ一本体、７・・・・・・・・・
テープ案内部、９・・・・・・テープ押え杆、９′・・
・・・・鉤折押え刃部、１１・・・・・・直角折込み用
襞付杆、１１′・・・・・・屈曲押え刃部、ａ・・・・
・・縦形、Ｃ・・・・・・コ字形。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 針板部の針孔側方に配した送り歯溝孔と平行となる固定
   の定規駒の前縁に、テープ案内部が基端を縦形に先端を
   コ字形としたテープ折曲給送用バインダ一本体を直交状
   に取付けると共に、該バインダ一本体の突出せる先端コ
   字枠部内にテープ押え杆の先端部となる２枚の鉤折押え
   刃部を、該鉤折押え刃部の先端が前記定規駒め端面に沿
   うように設置し、且この２枚の鉤折押え刃部の間隙内に
   外方へ回動自在とした直角折込み用襞付杆の先端部とな
   る２枚の屈曲押□え刃部を臨ませる如くした縁飾りテー
   プ直角縫い用バインダー。