JPS5937339B2 - 高ケイ素アルミニウム合金焼結体の製造方法 - Google Patents

高ケイ素アルミニウム合金焼結体の製造方法

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JPS5937339B2
JPS5937339B2 JP4319677A JP4319677A JPS5937339B2 JP S5937339 B2 JPS5937339 B2 JP S5937339B2 JP 4319677 A JP4319677 A JP 4319677A JP 4319677 A JP4319677 A JP 4319677A JP S5937339 B2 JPS5937339 B2 JP S5937339B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は高ケイ素アルミニウム合金の成形品を製造す
る方法に関するものである。
従来、高ケイ素アルミニウム合金の成型品を製造する方
法としては、金型や砂型等のモールドを用いて、合金溶
湯から鋳造成形する方法が広く採用されているが、この
鋳造法ではアルミニウムーケイ素共晶点(Si1t、7
%)以上の高ケイ素の過共晶アルミニウムーケイ素合金
を製造する場合、凝固時にケイ素が偏析する問題があり
、また、鋳造法に依る場合、初晶シリコンが粗大に成長
して耐摩耗性が劣化する等の問題がある。
この初晶シリコンの成長を阻止して微細化するため、燐
やナトリウム等の微細化剤を添加することも行なわれて
いるが、この方法では微細化剤の添加の手間が煩雑であ
り、また特に20%以上のケイ素を含む場合には燐やナ
トリウム等を添加しても初晶シリコンの成長を阻止する
ことが困難となって、初晶シリコンが100μm程度ま
で成長してしまう問題がある。
さらに鋳造法を採用した場合、通常は鋳造品から最終製
品を得るために切削加工を施さなければならないが、高
ケイ素アルミニウム合金では切削時において、バイトへ
切削チップが耐着するなど加工がきわめて困難となる問
題があり、この他鋳造法では製品歩留り等の各種の問題
があった。
しかるに最近に至って、耐摩耗性の向上や熱膨張係数の
低下等を図るため、ケイ素量をさらに増加させる必要性
が高まり、このため前述のような鋳造法における各種の
問題を解決し得る他の製造方法の開発が強く要望されて
いる。
鋳造法に替る高ケイ素アルミニウム合金の成形体製造方
法の一つとしては、粉末冶金法が考えられる。
従来の粉末冶金法を適用して高ケイ素アルミニウム合金
の成形体を製造する場合、アルミニウムーケイ素合金粉
末を直接圧粉成形して、得られた圧粉体を焼結すること
が考えられるが、高ケイ素のアルミニウムーケイ素合金
粉末は圧粉成形性がきわめて悪いから、圧粉成形時に圧
粉体を緻密化することが容易ではない。
圧粉体が緻密化されない場合、すなわち低密度である場
合には粉末の酸化皮膜が破れて生ずる金属−金属接触が
不充分でかつ内部に含まれる空気(酸素)によって焼結
過程またはその昇温過程でアルミニウムーケイ素合金粉
末が酸化され、この結果機械的強度が低下する問題があ
り、したがって従来の粉末冶金法を適用して高ケイ素ア
ルミニウム合金の焼結体を製造する場合、先ず圧粉成形
過程で高いプレス圧力を加え、かつ焼結を真空中または
アルコンガス雰囲気中で行うことが実用可能な程度に高
い機械的強度を得るための必要条件とされており、具体
的には圧粉成形圧力が少くとも7 ton /crjl
程度以上である必要があり、また安価な窒素雰囲気での
焼結では真空中またはアルコンガス雰囲気でめ焼結に比
較し14以下の強度しか得られない。
試みに本発明者がA[−25%s i −2%Cu−0
,5%Mgの合金粉について圧粉成形圧力条件および焼
結雰囲気を変えて圧粉成形−焼結を行ったところ、次の
ような結果が得られた。
すなわち、圧粉成形圧7 ton/c4で圧粉成形し、
この圧粉体を真空中(10”” Torr以下)で55
5°C×60分焼結を行った場合には、焼結体の引張強
さが20.0Kg7.2となり、またT6処理後の引張
強さが28.3〜/1r、t2 となったが、圧粉成形
圧5ton/cr/1.で圧粉成形して前述と同一の条
件で焼結した場合には焼結体の引張強さが12.0’9
/、2以下になりまたT6処理後の引張強度が15.0
KJ!/12以下となった。
また、成形圧7tOn/criLで圧粉成形し、との圧
粉体を市販の高純度窒素ガス(露点−70°C以下)雰
囲気中で555°C×60分焼結を行ったところ、焼結
体の引張強さは’ 2=vat?しか得られなかった。
このように従来の粉末冶金法を適用して高ケイ素アルミ
ニウム合金焼結体を製造する場合に(ζ高い圧粉成形圧
力を必要とすると共に焼結を真空中またはアルゴンガス
雰囲気で行う必要があり、したがって成形圧粉用プレス
設備や雰囲気設定設備等に高い費用を要すると共に、成
形工程や焼結工程の操業コストもきわめて高い等の問題
がある。
なお従来粉末冶金法を応用して高ケイ素アルミニウム合
金製品を製造する方法として、焼結鍛造法を用いたもの
が知られている(特開昭48−30610号)が、この
方法は焼結鍛造を行うための費用が嵩み、実用的ではな
かった。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたもので、
従来の粉末冶金法を適用して高ケイ素アルミニウム合金
焼結体を製造する方法を抜本的に改善し、低コストで実
用可能な程度に高い機械的強度を有する焼結体を製造し
得るようにし、併せて従来の鋳造法における各種問題を
解決し得るようにすることを目的とする。
すなわちこの発明は、5ilo〜35%(重量係、以下
同じ)を含有するアルミニウムーケイ素合金粉末を焼鈍
した後、混合粉末の成分組成がCu 1.0〜4.0
%、 Mg 0.2〜2.0%、5ilO〜35%、残
部A[となるように、前記焼鈍済みのアルミニウムーケ
イ素合金粉末と、 (a) 銅粉末 (b) マグネシウム粉末 (c)アルミニウムー銅合金粉末 (d) アルミニウムーマグネシウム合金粉末(e)
銅−マグネシウム合金粉末 (f) アルミニウムー銅−マグネシウム合金粉末(
g) 銅−マグネシウム−ケイ素合金粉末(il)ア
ルミニウムー銅−マグネシウム−ケイ素合金粉末 上記(a)〜(11)の内選ばれた1種以上の粉末、お
よび必要に応じてアルミニウム粉末とを混合し、この混
合粉末を圧粉成形し、続いて圧粉体を非酸化性雰囲気で
加熱焼結して前記組成の焼結体を得ることを特徴とする
ものである。
以下この発明の詳細な説明する。
この発明で使用するアルミニウムーケイ素合金粉末は、
前述のように5ilO〜35%を含有するものである。
この合金粉末の製造方法としてはアトマイジング法を用
いることが望ましく、またアトマイジング法を採用する
場合、高速流体あるいは高圧気体により噴霧された合金
粒子は噴霧時の急冷効果が大きく、したがって合金粉末
粒子中の初晶シリコンを微細化することができる。
したがってこの場合には合金溶湯に燐やすHラムを添加
する等の初晶シリコン微細化処理を必要としない。
またケイ素含有量が20%を越える場合にも初晶シリコ
ンを充分に微細化することが可能である。
なおアルミニウムーケイ素合金粉末&L後述するように
焼鈍処理によって圧粉成形過程で充分に緻密化可能とな
るから、粗いものを使用でき、例えばタイラー標準篩−
45メツシユ(295μm)程度のものを使用すること
ができる。
前記アルミニウムーケイ素合金粉末は、これを大気中、
不活性ガス中または還元ガス中で200〜570°C望
ましくは350〜520°Cの温度範囲において焼鈍し
、一種の過時効により軟化させる。
この場合、200℃以下では焼鈍効果が得られず、また
570℃を越える温度では粉末の焼結が生起するため焼
鈍後壊砕が必要となり、また酸化の進行も速かになるの
で不適当である。
次いで前記アルミニウムーケイ素合金粉末に前記(a)
−(h)の内選ばれた1種以上の粉末を配合して混合す
る。
これらの粉末の配合量をζ混合粉末中の成分組成が、C
u 1.0〜4.0%、Mg0.2〜2.0%、5il
O〜35%、残部A[となるように設定すれば良い。
なお前記(a)〜(h)の内1種以上の粉末を選定する
場合の代表的な例として&L例えば(a)および(b)
の組合せ、あるいは(C)および(d)の組合せ、ある
いは(e)を単独で使用する例や(ト)を単独で使用す
る例の他、(、)および(b)に(e)またはCf)を
組合せたり、(c)および(d)に(e)または(ト)
を組合せたり、さらには(g)または(h)に(a)〜
(d)のいずれか1種を組合せる例等が挙げられる。
また場合によっては組成調整のためこれらにさらにアル
ミニウム粉末を添加しても良い。
上述のようにして配合された粉末は、充分に混合された
後、所定の形状に圧粉成形される。
この圧粉成形手段は任意であり、例えば従来の粉末冶金
で使用されているプレスを用いることができる。
この場合金型には予め潤滑剤を塗布しておくのもよいし
、あらかじめ粉末中と潤滑剤を添加混合したものを成型
しても良い。
この潤滑剤としては四塩化炭素にステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸リチウム、あるいはステアリン酸アルミニウ
ム等を溶解したもの、さらには鉱物性または植物性潤滑
油等、任意のものを使用することが可能である。
またとの圧粉成形工程では後述するように比較的低圧力
で理論密度の90%以上まで緻密化することが可能であ
り、したがって成形圧は2〜5ton/crAの圧力で
充分である。
圧粉成形された圧粉体は、これを非酸化性雰囲気中にて
焼結する。
この非酸化性雰囲気としては;経済的コストの点から窒
素ガス雰囲気を採用することが一般に適用されるが、も
ちろんアルゴンガス雰囲気中や真空中で焼結することも
可能である。
また焼結温度範囲は500〜650℃程度であれば良い
が、Al−Cu合金粉末、および1−Mg合金粉末や、
Cu−Mg合金粉末、Al−Cu−Mg合金粉末または
、A l −Cu−M g −8i合金粉末またはCu
−Mg−8i合金粉末を使用する場合、これらの合金粉
末から液相が生ずる温度、すなわち550℃程度以上、
例えば560; ℃程度で焼結することが望ましい。
上述のようにして得られた焼結体&L通常のアルミニウ
ム合金鋳物と同様な熱処理、例えば溶体化処理後焼入れ
一人工時効硬化処理(T6処理)等を施して製品化すれ
ば良い。
以上の説明において、アトマイジング法等により得られ
た10〜35%Siを含有するA[−8i合金粉末は、
そのままの状態では硬質であるため、圧粉成形性が悪い
したがってこのまま圧粉成形する場合には前述のように
少くとも7 ton/crti程度の高い成形圧を加え
なければならない。
しかしながらこの発明では前述のように200°C〜5
70°C程度で焼鈍しているため、合金粉末が軟化し、
この結果小さい成形圧でも充分に緻密化する。
AA−30%Si合金粉末に対しこのような焼鈍処理を
行なわない場合と、焼鈍処理を3種の温度条件で行った
場合とについてそれぞれ圧粉成形比較試験を行い、成形
圧を2〜6 tOn/crrll’)範囲で変化させた
場合の理論密度に対する比φ)を求めたところ、第1図
に示す結果が得られた。
この結果から明らかなように、焼鈍処理を施した合金粉
末FIL同一の成形圧において無処理の合金粉末よりも
8%程度理論密度比が上昇した。
そして無処理の場合には6ton/7まで成形圧を上昇
させても理論密度比が90%に達しないのに対し、焼鈍
処理を施した場合には4 ton/cdで90%以上に
達し、5 ton/cdでは95%程度まで達した。
したがって圧粉成形過程では、成形圧をせいぜい5 t
on/c4にすれば充分に緻密化した圧粉体を得ること
ができる。
そしてこのように圧粉体が高密度化するため、粉末同志
の金属−金属接触が充分におこり圧粉体中に含まれる空
気(酸素)の量が少なくなり、この結果焼結温度までの
昇温過程や焼結温度においてアルミニウムーケイ素合金
粉末粒子が酸化するおそれが少なく、焼結がすみやかに
進行する。
このため焼結を安価な窒素ガス雰囲気で行っても酸化は
ほとんど進行せず、充分に実用可能な機械的強度を有す
る焼結体を製造可能である。
また前述の焼結過程で(ζAA−Cu合金粉末およびA
l−M7合金粉末、またはA11−Cu −Mg合金粉
末、A l−Cu −Mg −S i合金粉末、Cu−
Mg合金粉末、Cu−Mg−3i合金粉末を用いている
場合、これら合金粉末粒子が溶融して液相を生じ、この
合金液相から銅やマグネシウムがAl−8i合金粉末粒
子中へ拡散すると共に合金液相を介してAl−8i合金
粉末粒子が結合され、所謂液相焼結がなされる。
したがって得られた焼結体はアルミニウム素地中に初晶
シリコンが均一に分散しかつ銅およびマグネシウムが均
一に拡散した組織となっている。
なお初晶シリコンは、前述のようにアルミニウムーケイ
素合金溶湯をアトマイジングして後急冷することにより
原料のAl−8i合金粉末を製造しておけば、結晶粒径
は20μm以下となり、この結果耐摩耗性がきわめて良
好な焼結体を得ることができる。
なおまた、前述のような液相焼結では、合金液相のAA
’−8i合金粉内への拡散又は毛管現象による浸透によ
って、焼結体中の合金粉の存在した部分に適度の大きさ
をもった空孔が形成され、この空孔に潤滑油等が含浸さ
れるため、軸受部品等に使用するに最適となる。
また、原料配合粉末として銅粉末やマグネシウム粉末を
使用する場合、これらの粉末粒子は焼結温度で溶融しな
いが、はじめAl−8i合金粉との金属−金属接触面で
固相拡散が進行し、それによって、低融点のAl−81
−Cu、 Al−8iMg、 Al−8i −Cu−M
g等の合金相が形成されて、添加した銅粉、マグネシウ
ム粉、あるいはAl−8i合金粉の一部が溶融し、粉末
粒子界面に流れこみ、いわゆる液相焼結が進行する。
上述のごとき液相焼結において合金の液相部分が焼結体
外に流出するような現象は全くなく、従って、焼結体表
面の薄い酸化被膜を除けば焼結体内部の総括的組成は、
原料混合粉末の成分組成と実質的に一致し、Cu0.2
〜4.0重量係、Mg0.2〜2.0重量係、5ilO
〜35重量%、残部実質的にAlである。
これらの組成金属の内、銅は析出硬化および固溶強化に
よるアルミニウム素地の強化に寄与する。
銅が0.2%未満の場合にはアルミニウム素地の強化に
寄与せず、4.0係を越える場合には焼結体が逆に脆弱
化し、かつ焼結中に異常な膨張が生じやすくなる。
またマグネシウムは析出硬化によるアルミニウム素地の
強化に寄与する。
マグネシウムが0.2%未満の場合には強化の効果がな
(、また0、2%以上上なると焼結体表面に液相が浸み
出し、焼結が進行しなくなるおそれがあると共に、焼結
体が逆に脆弱化するおそれがある。
またケイ素は前述のように耐摩耗性の向上および素地の
強化に寄与するが、10%未満では低コストの鋳造法で
も容易に製造することができるため焼結法によって製造
する経済的メリットが少なく、また35%を越える場合
には固液共存域が太き(なるためアトマイジング法によ
つ又も充分に初晶シリコンを微細化することができず、
この結果耐摩耗性が劣化すると共に加工性も低下する。
なお、銅、マグネシウム、ケイ素の他耐熱性、耐摩耗性
、熱処理性の改善、あるいはアトマイジング時のシリコ
ンの一層の微細化、焼鈍あるいは焼結時のシリコンの拡
散によるシリコン粒径の成長の抑制等を目的として、A
l−8i合金粉、A l−Cu−Mg合金粉のいづれか
または両方に最終組成として1.0重量係以下のニッケ
ル、マンガン、鉄、クロム、モリブデン、コバルト、ジ
ルコニウム、ストロンチウム、リチウム、チタン等添加
し又も良い。
以下にこの発明の実施例を記す。
実施例 1 一48メツシュの粒度の粉末が100%を占めかつ見掛
密度が1.17 t/crdのA7−30%Si合金粉
末を大気中で400°C×60分間保持して焼鈍した。
なおこの粉末はアトマイジング法による急冷によって得
られたものである。
焼鈍後前配合金粉末に、−48メツシユが100%ヲ占
メカつ見掛密度1.45 t/cdの、1−40%Cu
−5%Mg−8%Si合金粉末を5%、−48メツシユ
が100%を占めかつ見掛密度1.05 f/cr/l
のアルミニウム粉末を30%それぞれ添加し、30分間
混合した。
したがって混合粉末の組成はA[−19,9%5i−2
,0%Cu−0,25%Mgとなる。
四塩化炭素のステアリン酸飽和溶液で型潤滑した金型に
前記混合粉末を充填し、プレス圧5ton /c4で圧
粉成形した。
この圧粉体の寸法はJSPM標準2−64の引張試験片
と同一のものである。
次いで圧粉体を5US304製のボートに載置し、市販
の高純度窒素ガス(露点−70℃以下)により焼結炉内
雰囲気を充分に置換した後、560°Cに予熱保持した
均熱部分に前記ボートを装入して、圧粉体の焼結を行っ
た。
30分間焼結を行った試片について引張試験を行ったと
ころ引張強さが18.8Kg/ヨ2であった。
との試片は表面状態も良好であった。
また30分焼結した試片を溶体化処理し、焼入れ後17
0℃で8時間人工時効硬化処理(T6処理)を施したと
ころ、引張強さが23.8恥/、2となった。
実施例 2 前記実施例1と同一のkl、−8f合金粉末を窒素ガス
中で500℃×60分保持して焼鈍した。
この焼鈍条件以外は実施例1と同一である。
560℃において30分間焼結した試片疋ついて引張試
験を行ったところ、引張強さが19.3’9/ア2でア
ラた。
また同様に30分間焼結した試片について溶体化処理し
、焼入れ後人工時効硬化処理(T6処理)を施したとこ
ろ、引張強さが28.4Kg/1njn2 となった。
実施例 3 一48メツシュの粉末が1oo%を占めかつ見掛密度が
i、 17 t /cflのA[−30%Si合金粉末
を窒素ガス中で500℃×60分保持して焼鈍した。
この合金粉末に、−48メツシユの粉末が100%を占
めかつ見掛密度が1.23 ? /crtlのAA−2
0%Cu−2,5%Mg−4%Si合金粉末を10%添
加し、30分間混合した。
したがって混合粉末の組成はA[−27,4%5i−2
,0%Cu−0,25%Mgとなる。
この混合粉末を実施例1と同一の条件で圧粉成形および
焼結した。
560℃にて30分焼結した試片につき引張試験を行っ
たところ、引張強さが19.0Kf/ 2であ藺 った。
実施例 4 一48メツシュの粉末が100%を占めかつ見掛密度が
i、 i 7 ? /cflのAAi’−30%Si合
金粉末を大気中で400℃X60分間保持して焼鈍した
この合金粉末に、−48メツシユの粉末が100係でか
つ見掛密度1.45 t /crAのAl−′ 40%
Cu−5%Mg−8%Si合金粉末を5%、−48メツ
シユの粉末が100%でかつ見掛密度1.05 ?/c
rlのアルミニウム粉末を12%それぞれ添加し、30
分間混合した。
したがって混合粉末の組成は、A[−25,3%5i−
2,0%Cu−0,25%Mgとなる。
この混合粉末を実施例1と同一の条件で圧粉成形および
焼結した。
560℃において30分間焼結した試片につき引張試験
を行ったところ、引張強さが16.9にり/、2であっ
た。
実施例 5 実施例4と同一のA[−308f合金粉末を、窒素ガス
中において500℃×60分間保持して焼鈍した。
この焼鈍条件以外は実施例4と同一である。
560℃において30分間焼結した試片につき引張試験
を施したところ、引張強さが18.0”mi であった
実施例 6 実施例5と同一のAd−308f合金粉末に実施例4と
同一のAl−40%Cu−5%Mg−8%Si合金粉末
を5%添加し30分間混合した。
したがって混合粉の組成は、A[−28,5%5i−2
,0係Cu−0,25%Mgとなる。
この混合粉末を実施例1と同一の条件で圧粉成形および
焼結をおこなった。
560℃において30分間焼結した試片について引張試
験をおこなったところ、引張強度は16.9Kg/1I
ljn2であった。
実施例 7 一48メツシュの粉末が100%を占めかつ見掛密度が
1.171i /crdのAl−30%Si合金粉末を
窒素ガス中において500°C×60分間保持して焼鈍
した。
この合金粉末に、−300メツシユの粉末が100%を
占めかつ見掛密度1.66S’/cr/lの電解銅粉を
2%、−350メツシユが100係を占めかつ見掛密度
0.641f /cdのマグネシウム粉末を0.5%そ
れぞれ添加し、30分間混合した。
したがって混合粉末の組成はAA−29,3%5i−2
%Cu−0,5%Mgとなる。
この混合粉末に、実施例1と同一の条件で圧粉成形およ
び焼結ヲ施した。
560°Cにおいて30分間焼結した試片につき引張試
験を行ったところ引張強さが20、4 K9/vts2
であった。
以上の各実施例1〜7により得られた試片(焼結体)に
ついて顕微鏡観察を行ったところ、初晶シリコンはすべ
て20μm以下であり、かつアルミニウム素地中に均一
に分散していた。
また実施例3、実施例6と同一の条件により得ヨくられ
た焼結体試片と、従来の鋳造法により得られたピストン
材の鋳造試片とにつき、第2図に示す摩耗試験機を用い
て摩耗試験を行った。
この摩耗試験による相手材および試片の摩耗減量を次表
に示す。
なお第2図において、1は試片、2は回転円板(相手材
)、3は荷重である。
またこの摩耗試験の条件は次の通りである。
荷 重 I Kg/、、A 摺動速度 1.45m/see 試験時間 60分 相手材 Fe12(パーライト鋳鉄) なお潤滑油は使用しなかった。
以上の各実施例および耐摩耗性試験結果から明らかなよ
うに、5 t、on/cdの成形圧で圧粉成形しかつ窒
素ガス雰囲気で焼結を行っても、16.9Kg/、〜2
0.4 Kg/Tljn2の引張強さを有する焼結体が
得られ、またT6処理を行えば引張強さが23V4/
2以上に上昇した。
そして耐摩耗性はm 鋳造材と比較しほとんど遜色ない。
以上の説明で明らかなように、この発明によれば、主原
料として10〜35%Siを含むアルミニウムーケイ素
合金粉末を用い、この合金粉末を圧粉成形前の段階で焼
鈍処理すると共に、これらにさらに銅およびマグネシウ
ムまたはこれらの合金を添加配合することによって、実
用可能な程度に高い機械的強度を有する高ケイ素アルミ
ニウム合金の焼結体を製造することが可能となり、しか
も5 ton/c4程度の低い成形圧で圧粉成形すると
共に窒素ガス等の安価な雰囲気ガス中で焼結しても実用
可能な程度に高い機械的強度を有する高ケイ素アルミニ
ウム合金の焼結体を製造することが可能になった。
したがってこの発明によれば低コストで実用可能な高ケ
イ素アルミニウム合金の製品を製造することができる。
また前述のようにこの発明は粉末冶金法により高ケイ素
アルミニウム合金の成形体を製造する方法であるから、
従来の鋳造法における問題を有効に解決することができ
る。
すなわちこの発明の方法によればケイ素の偏析の問題が
な(、また鋳造法の如く初晶シリインが成長する問題が
なく、特にナトリウムや燐等の微細化剤を添加しなくと
も微細な初晶シリコンを得ることができるから、粗大な
初晶シリコンにより耐摩耗性が低下するおそれがなく、
かつまた得られた成形体の形状、寸法が最終製品の形状
、寸法に近いため切削加工が少なくて済むと共に、製品
歩留りも高くなる。
なお、この発明において、銅、マグネシウム添加用の原
料粉末として、Al−Cu合金粉末やAA−Mg合金粉
末あるいはCu−Mg合金粉末、A 1.−Cu−Mg
合金粉末、Al−Cu−Mg−8i合金粉末、Cu−M
g−8i合金粉末を使用すれば、焼結過程において液相
焼結が速やか進行すると共に銅やマグネシウムの拡散も
速やかに行なわれるから、比較的短時間で機械的強度が
高い焼結体を得ることができ、また原料のアルミニウム
ーケイ素合金粉末をアトマイジング法により製造すれば
20μm程度以下のきわめで微細な初晶シリコンを有す
る合金粉末を得ることができ、したがってこの発明の効
果をさらに有効に発揮せしめることが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は原料のアルミニウムーケイ素合金粉末に焼鈍処
理を施した場合および無処理の場合における圧粉成形工
程での圧粉成形圧力と理論密度比□ との関係を示す図
表であり、第2図は摩耗試験装置の1例を示す略解図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 l 5ilO〜35重量係を含有するアルミニウムー
    ケイ素合金粉末を焼鈍した後、混合粉末の成分組成がC
    uO,2〜4.0重量係、Mg0.2〜2.0重量係、
    5ilO,O〜35.0重量%、残部Alとなるように
    、前記合金粉末と、 (a) 銅粉末 (b) マグネシウム粉末 (e) アルミニウムー銅合金粉末 (d) アルミニウムーマグネシウム合金粉末(e)
    銅−マグネシウム合金粉末 (ト)アルミニウムー銅−マグネシウム合金粉末(g)
    銅−マグネシウム−ケイ素合金粉末(h)アルミニ
    ウムー銅−マグネシウム−ケイ素合金粉末 上記(a)〜(h)のうちから選ばれた一種以上の粉末
    、および必要に応じてアルミニウム粉末とを混合し、こ
    の混合粉末な圧粉成形した後、圧粉体を非酸化性雰囲気
    において加熱、焼結することを特徴とする高ケイ素アル
    ミニウム合金焼結体の製造方法。
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