JPS5937144B2 - 鋼板用ロ−ルユニットの連結装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は着脱容易で、かつ水平方向の荷重を連結ロッド
で支承するようにした鋼板用ロールユニットの連結装置
を提供する。

一般に上下対向してロールを有するロールユニットは従
来より主として鋼板のローラプレス焼入装置として用い
られているが、この装置は、上ロールユニットを昇降さ
せロール間隔を調整する機構および搬送材を把持した時
、搬送材の厚みの変動、曲り等があってもロールに過負
荷がかからないように上ロールを弾性的に支持する機構
を有していることは周知である。

例えばローラプレス焼入装置は上ロールユニットの上方
に固定フレームが配置され、該フレームの上部に昇降装
置を積載し、該昇降装置にスプリングを介して上ロール
ユニットを懸架し、かつ固定フレームに内設された構造
となっているため、上ロールユニットの取外しは実際上
不可能である。

従って、ロールおよびノズル等のメンテナンス性が悪く
、特にロール等の取替は横方向から搬出搬入を行なわな
ければならないため作業性が悪く、かつ多くの時間がか
かつていた。

従来のローラプレス焼入装置はオフラインに設けられて
いるので稼動率および生産量も低いのでメンテナンス性
についてはあまり問題とはならなかったが、しかし近年
圧延ラインに設け、圧延材を直接処理する直接焼入装置
や、強制冷却装置なるものが実用化されつつある。

これらの装置は圧延能力にマツチした能力を有し、かつ
形状の悪いものおよび温度ムラのある材料も処理する必
要があり、苛酷な使用条件となるため、特にメンテナン
ス性の良いものが要求される。

メンテナンス性を容易にするためには上ロールユニット
が容易に取外し、取付けが出来る構造、即ちスラブ用連
鋳設備のガイドロールセグメントのように上ロールユニ
ットの連結ロッドと、下口−ルユニットの連結ロッドを
ピンで結合し、ピンの着脱により、上ロールユニットの
取付け 取外しを行う方式等が望ましい。

しかし該セグメントロール用の連結ロッドは水平方向の
荷重（スラスト力）を支承する機能は持たず単なる垂直
荷重のみを支承し、水平方向の荷重は別の支持ガイドで
支承する構造となっているため、特に鋼板の冷却装置の
ように上下ロール共駆動を必要とするような場合、スペ
ース上の制約があり、支持ガイドを設けるスペースが確
保出来ない場合もある。

又支持ガイドがあるためメンテナンススペースがなくな
り、ノズル等のメンテナンスが非常にやりにくいさらに
連結部は単なる凹部に凸部を装着しピンで結合する一般
的な方法であるため、ピンの摩耗によるガタが生じロー
ル間隙の設定精度が確保できない欠点があり、成品精度
に与える影響は太きい。

本発明は上記のような欠点を解消し、鋼板の冷却装置と
してはメンテナンスを容易にし、設備の信頼性を向上さ
せ、高生産性の設備を提供すると共に成品精度の向上を
目的とする設備を提供するものである。

以下本発明を鋼板冷却装置の実施例に基づき詳細に説明
する。

第１図において上ロール１は軸受２に回転自在に支承さ
れ、上フレーム３に配列固設され、各ロール間には上ノ
ズル１３が給液支管１４を介して上部フレームに載置し
ているヘツタ二管（図示していない）に連通され冷却液
例えば水が（以下冷却水という）供給される。

さらに上フレーム３上に前後左右の適宜位置に昇降装置
５を配設し、該昇降装置５に下部連結ロッド６の一方を
結合し、昇降装置５の駆動により、上部連結ロッド６を
上下動自在に構成し、上部ロールユニット３を形成して
いる。

下部ロールユニット４は上ロール１に対向して下ロール
１′が軸受２′に回転自在に支承され下部フレーム４に
配列固設され各ロール間には上ノズル１３と対向し下部
ノズル１３′カ支管１４′を介して下フレーム４の下部
に配設されているヘソグー管（図示していない）に連通
され冷却水が供給される。

さらに上部連結ロッド６と対向して支持ガイド１１が下
フレーム４に上下動自在に装着され、該支持ガイド１１
に上下動自在に連結ロッド９が内設され、該ロッド９の
一方には下フレーム４の下部に固設された例えばロッド
側が一定圧制御される液圧又は油圧シリンダーのような
流体圧シリンダー１０と結合し他方は上部連結ロッド６
とピン７で結合するよう構成されている。

支持ガイド１１はスプリング１５で上方に押上げるよう
に構成しているので、上部連結ロッド６、ピン７を介し
て連結ロッド９が上方に吊上げられると支持ガイド１１
も同時に浮上する。

浮上化はストッパ１２で規制される。該ストッパ１２は
必要に応じ設ければ良い。

又、連結ロッド９は第２図のように流体圧シリンダー１
０のロッドと１体化した構造、又は連結ロッドと流体圧
シリンダーのロッドを別個に設け、ネジ、又はピンで結
合する方法でも良いが連結ロッド９の吊上げ量、即ち上
ロールユニットの浮上化は流体圧シリンダーのストロー
クによって規制される構造となっている。

上部連結ロッド６と支持ガイドの係合部は適宜形状の球
面部で接触しているからである程度屈曲可能でしかも水
平方向の外力を支持することが出来る。

図では球面係合を例示したが他の屈曲可能な他の係合方
式でもよい。

８は球面ブツシュであり、上部連結ロッド６と連結ロッ
ド９も同様に屈曲自在に結合している。

流体圧シリンダー１０は一般に空気スプリング或いは流
体圧シリンダーが用いられ、上部連結ロッド６、ピン７
、連結ロッド９を介して上ロールを押上げようとする外
力を弾性的に支持し、ロールに作用する異常荷重を吸収
するように構成し、かつ該流体圧シリンダー１０で連結
ロッド９、ピン７を介して、上部連結ロッド６を支持ガ
イド１１および弾性体１５を介して下フレームに締付け
た状態となっているからピンγの結合部のガタは皆無と
なる。

従ってガタによるロール間隔の変動がないためにロール
の設定精度が向上する。

次に水平方向の支持は支持ガイド１１と上部の連結ロッ
ド６が球面状態で結合している。

支持ガイド１１は下フレームに上下動自在に装着され、
かつスプリング１５で上方向に押上げられているため連
結ロッドの動きに対して常に追従する機構となっており
、上ロールが外力で浮上し、連結ロッド６が上方に持上
げられても球面部の接触常態は常に保たれている。

上ロールを介して鋼材からの水平方向の外力が上フレー
ムにかかると、連結ロッドにおけるピン７にモーメント
がかかる。

その支持モーメントは連結ロッド６と支持ガイド１１の
球面係合面における摩擦力と連結ロンドの回転にもとづ
く保持力の重畳した力によってもたらされる。

従って水平方向の外力によるモーメントは支持モーメン
トと釣り合うことにより支持される。

支持ガイド１１は第３図に示すように、皿形部材１１ａ
とガイド部材１１ｂとに分割しても良い。

第４図は支持ガイド１１の配置を示すものであるが例え
ば第３図に示すような分割形の場合皿形部材１１ａとガ
イド部材１１ｂの装着をフレーム等の熱膨張および変形
を考慮し図に示すような矢印方向に微少量移動可能なよ
うに設けるのが好ましい。

又、支持ガイドが１体形の場合、フレームとの装着を同
様な方法で行っても良い。

第５図はロールに外力が作用し、上部フレームが傾動し
た図を示すものであり、浮上した方に支持ガイド１１−
口も同様に浮上し水平方向の外力が作用しても支持ガイ
ドを介して下フレームで外力を支承することが出来る。

支持ガイド１１の押上げ用のスプリング力、弾性的の支
持力を適当に選定することにより搬送材に対する拘束力
を任意に選定することが出来る。

本発明は以上のように構成されるから （１） ピン部のガタがなくなりロール間隔の設定精
度が向上し成品精度も向上する。

（２）ピンの着脱により上部ロールユニットの取付け、
取外しが容易となりメンテナンス性が大巾に向上する。

（３）水平方向の荷重を連結ロンドで支承するようにし
ているから特別な支持ガイドが不要となり、ロールの駆
動も可能となり、かつ側部が簡素となり、ノズル等のメ
ンテナンスが容易となる。

以上説明した実施例は上フレームの昇降装置を乗せてい
るが下フレームに昇降装置を、上フレームに弾性体を設
けても良℃・。

この場合スプリング１５は必要に応じ設けなくても良い
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例装置の側面図、第２図は同連結部
の主要部を示す断面図、第３図は同支持ガイドの他の例
を示す断面図、第４図イ２ロ、ノ＼。 二は同支持ガイドの配置図、第５図は上部フレームの傾
動状態を示す図である。 １・・・・・・上ロール、１′・・・・・・下ロール、
２・・・・・・軸受、計・・・・・−上フレーム、４・
・・・・・下フレーム、５・・・・・・昇降装置、６・
・・・・・上部連結ロンド、γ・・・・・ゼン、８・・
・・・・球面ブツシュ、９・・−・・・連結ロンド、１
０・・・・・・流体圧シリンタ二、１１・・・・・・支
持ガイド、１２・・・・・・ストッパ、１３・・・・・
・上ノズル、１３′・・・・・・下ノズル、１４・・・
・・・支管、１５・・・・・・弾性体。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 上ロール１、下ロール１′を上フレーム３および下
   フレーム４にそれぞれ回転自在に配設したロールユニッ
   ト装置において上、下フレーム３，４の一方に昇降装置
   ５を配設し、該昇降装置５に連結ロッド６を連結し、該
   連結ロッド６の他端側に相対向させ、下フレーム４に上
   下動自在に支持ガイド１１を弾性体１５を介して配設し
   、かつ連結ロッド６と支持ガイド１１相互な回動可能に
   球面係合すると共に、支持ガイド１１に連結ロッド９を
   貫設し該連結ロッド９と連結ロッド６とを回動可能に軸
   着し、連結ロッド９の他端側を下フレーム４に引張力を
   与えるように配設した流体圧シリンダーに係止したこと
   を特徴とする鋼板用ロールユニットの連結装置。