JPS5936947Y2 - 電子機器の取付け装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、電子機器の取付は装置に関し、特に、各種の
電子機器をラックマウント用アダプタを介してラックに
取付けるようにした取付は装置に関するものである。

従来より、電子機器の各脚部をラックマウント用アダプ
タの底板にねし止めすることにより各種の電子機器をラ
ックマウント用アダプタに組み込み、そしてこのアダプ
タをラックに取付けるように構成した取付は装置がある
。

しがし此種の従来の電子機器の取付は装置では、電子機
器の組み替え或いは交換を行なう際、電子機器をラック
マウント用アダプタから取外すためにこのアダプタを電
子機器と共にラックから必ず引き出さなければならない
。

この際、比較的軽量の少数の電子機器をラックマウント
用アダプタに組み込んで、このラックマウント用アダプ
タをラックに取付けた場合には、ラックにスライドレー
ルの如き特別な構造が設けられていなくても、このアダ
プタを電子機器と共にラックから引き出し、或いはラッ
ク内に押し込むことは比較的容易である。

しかし、ラックマウント用アダプタに比較的重量のある
電子機器を組み込んだ場合や、アダプタの全スペースに
フル電子機器を組み込んだ場合には、ラックにスライド
レール等が設けられていないと、ラックマウント用アダ
プタの引き出し及び押し込みに労力を要し非常に面倒で
ある。

そこで従来では、電子機器が組み込まれたラックマウン
ト用アダプタを容易にスライドさせ得るように、ラック
にスライドレール等を設けたものもあるが、この場合に
はラックの構造が複雑になり、製造価格が高くついてし
まう不都合があった。

本考案は上述の如き実状に鑑みて考案されたものであっ
て、電子機器の組み替え及び交換が容易にでき、しかも
スライドレール等の如き特別な案内手段を設ける必要の
ない安価な電子機器の取付は装置を提供するものである
。

以下、本考案の一実施例に付き図面を参照して説明する
。

第１図は各種の電子機器をラックに取付けるためのラッ
クマウント用アダプタを示すものであって、このラック
マウント用アダプタ１は底板２と、この底板２の左右両
側に取付けられた一対の側板３．４と、これらの側板３
，４の前方側でがつその上端部に両端部がそれぞれ固着
された断面はぼＬ字状の連結用のフレーム５と、このフ
レーム５の垂下片部５ａ （第２図及び第３図参照）及
び前記底板２の前後の端部に着脱自在にそれぞれ取付け
られた互いに同一形状を威す３個の断面り字状の保合部
材７とから構成されている。

また互いに対向する一対の側板３，４の前方側には、互
いに異なる方向にほは゛直角に屈曲された屈曲片部８゜
９が設けられ、これらの屈曲片部８，９には上下一対の
ビス孔１０がそれぞれ形成されている。

また前記底板２の上面部には、前後方向に沿って延びる
複数対の案内溝１６が形成されており、後述の如く所定
の規格で電子機器１２に取付けられた前脚１３及び後脚
１４が第２図に示すように任意の一対の案内溝１６内に
挿入配置されるようになっている。

また底板２の前面側に折曲げて形成された前端面２ａに
は左右両側に一対のナツト１８が固着されており、底板
２の折曲げられた後端面２ｂ及びフレーム５の垂下片部
５ａには左右両側に一対のねし孔がそれぞれ設けられて
いる。

一方、保合部材７の屈曲片部７ａには、前記一対のナツ
ト１８の先端の小径の段部と嵌合されると共に前記ねし
孔に対応する一対の貫通孔１９が形成されている。

そしてこれら一対の貫通孔１９内にナツト１８の先端部
に形成された小径の段部を嵌合させた状態でこのナツト
１８に止ねじ２０をねじ込むことにより係合部材７が底
板２の前端面２ａ側に取付けられる。

また底板２の後端面２ｂ及びフレーム５の垂下片部５ａ
には、一対の止ねじ２０を前記貫通孔１９を介して前記
ねし孔にねじ込むことにより、係合部材７が底板２の後
端部及びフレーム５にそれぞれ取付けられるようになっ
ている（第２図及び第３図参照）。

さらにこの係合部材７の他方の屈曲片部７ｂの縁部には
、底板２の複数対の案内溝１６に対応する位置にほぼ半
円状の切欠き２２が設けられている。

また第１図に明示するように、係合部材７の屈曲片部７
ｂには複数対の長孔７Ｃが設けられている。

これに対して本実施例の取付は装置により取付けられる
電子機器１２には、一対の前脚１３及び一対の後脚１４
が所定の規定で取付けられている。

即ち、一対の前脚１３の間隔、一対の後脚１４の間隔、
前脚１３と後脚１４との間隔及びフロントパネルから前
脚１３までの間隔が所定の間隔に定められていると共に
、これらの前脚１３及び後脚１４の外形寸法が同一に構
成されている。

また本実施例に用いられる電子機器１２の前脚１３及び
後脚１４には、第２図及び第３図に示すように、それら
の外周部の所定位置にリング状溝部２３がそれぞれ設け
られている。

そしてこのリング状溝部２３及び既述の保合部材７の切
欠き２２は互いに係合し得るような形状に構成されてい
る。

次に、上述の如く構成したラックマウン１へ用アダプタ
１を用いて電子機器１２をラックに取付ける手順に付き
説明する。

先ず、ラックマウント用アダプタ１の底板２の後端面２
ｂ側及びフレーム５のそれぞれに係合部材７を一対の止
ねじ２０により予めねし止めしておく。

この保合部材７が取付けられた状態では、第１図に明示
するように、底板２の後端に取付けられた係合部材７の
屈曲片部７ｂの一部が底板２の案内溝１６の後端部上に
オーバーラツプしており、かつ係合部材７のそれぞれの
半円状切欠き２２が前記案内溝１６に対応してこれらの
上部に位置することになる。

しかる後、ラックに収納すべき各種の電子機器１２、例
えば゛カメラコントロール−ユニットやＡＣアダプタ等
をラックマウント用アダプタ１に組み込む。

この組み込みに際しては、電子機器１２をラックマウン
ト用アダプタ１の前面側から底板２．とフレーム５との
間の開口を通して挿入し、前脚１３及び後脚１４を案内
溝１６にて案内しつつアダプタ１内に収納する。

そして後脚１４の溝部２３を後端側の係合部材７の切欠
き２２にそれぞれ係合させ、この状態で第２図に示すよ
うに電子機器１２の４本の脚１３．１４を底板２の案内
溝１６内にそれぞれ配置する。

このようにして電子機器１２を底板２上に載置した後に
、底板２の前端部に別の係合部材７を一対の止ねヒ２０
によりねし止めする。

上述の如く電子機器１２の前脚１３と後脚１４との間の
間隔は所定の値に規格統一されているために、これによ
ってこの前端側の係合部材７の切欠き２２が一対の前脚
１３の溝部２３にそれぞれ係合した状態になる。

この結果、前後一対の保合部材７により脚１３、１４が
所定位置に位置規制されると共に、電子機器１２の各方
向への変動が阻止された状態で固定されることになる。

またこのアダプタ１を介してラック２７（第４図参照）
に保持される電子機器１２は、そのフロントパネルと前
脚１３との間の間隔が一定になっているために、アダプ
タ１上において各電子機器１２のフロントパネルがほぼ
同一平面上に並ぶことになる。

従って前後に長い電子機器１２をアダプタ１に取付ける
と、第２図において鎖線で示すように後方に突出して寸
法の差が吸収されることになる。

以上のようにして例えば４つの電子機器１２をラックマ
ウント用アダプタ１に組み込み、しかる後に第４図に示
すように、このアダプタ１をラック２７内に収納し、あ
るいは、アダプタ１をラック２７に取付けた後に電子機
器１２をアダプタ１に取付ける。

なおアダプタ１とラック２７との結合はラック２７の前
面部の両側のフレーム２９にアダプタ１の屈曲片部８，
９を当てがってビス孔１０を挿通する計４本の止ねじで
ねし止めする。

これにより、電子機器１２はラックマウント用アダプタ
１を介してラック２７に取付けられる。

ラック２７には複数段にアダプタ１が取付けられるよう
になっている。

なお本実施例のラックマウント用アダプタ１は４つの電
子機器１２を組み込み得るように構成されているが、電
子機器１２を収納しないスペースがある場合には、この
スペースを隠すために目隠し板２５がラックマウント用
アダプタ１の前面部に着脱自在に取付けられるようにな
っている（第３図参照）。

この目隠し板２５には上下の縁部にそれぞれ一対のＬ字
状屈曲片２５ ａが設けられており、底板２の前端面２
ａ及びフレーム５にそれぞれ取付けられた係合部材７の
長孔７Ｃに前記目隠し板２５の屈曲片２５ ａを第３図
に示すように差し込むことによって、目隠し板２５がラ
ックマウント用アダプタ１に必要に応じて取付けられる
。

このように構成した電子機器の取付は装置によれば、電
子機器１２をラックマウント用アダプタ１に組み込んで
このアダプタ１をラック２７に取付けてしまった後であ
っても、電子機器１２の組み替え或いは交換を非常に容
易に行なうことができる。

即ち、組み替え或いは交換の際、一対の止ねじ２０を取
外すことによりラックマウント用アダプタ１の底板２の
前端面２ａ側の保合部材７を取外すだけで、このアダプ
タ１をラック２７に取付けた状態のまま電子機器１２だ
けを任意にこのアダプタ１から引き出すことか′できる
。

またこの際、新たな電子機器１２をラックマウント用ア
ダプタ１に組み込むことも容易に行なえる。

そして電子機器１２の組み替えを行なった後に、係合部
材７を一対の止ねじ２０により再び底板２の前端面２ａ
に取付け、この保合部材７の切欠き２２を電子機器１２
の前脚１３の溝部２３に係合させて、電子機器１２をア
ダプタ１に固定すればよい。

以上本考案を一実施例に付き説明したが、本考案はこの
実施例に限定されるものではなく、本考案の技術的思想
に基いて各種の変更が可能である。

例えば、本実施例で用いた電子機器１２の脚１３゜１４
にはリング状の溝部２３がそれぞれ設けられているが、
このような溝部２３を設ける必要は必らずしもなく、係
合部材７の切欠き２２に係合し得るような段部或いは突
出部を前記脚１３．１４にそれぞれ設けるようにしても
よい。

また本実施例では底板２の前端面２ａ及び後端面２ｂに
取付けられる保合部材７を双方ともラックマウント用ア
ダプタ１に対して着脱自在に構成したが、これらのうち
何れか一方を固着しておき他方を着脱自在に構成しても
よい。

以上の如く本考案は、所定の規格で電子機器に前脚及び
後脚を取付け、少なくとも一方がラックマウント用アダ
プタに対して着脱自在に構成された一対の保合部材を前
記前脚及び後脚にそれぞれ係合させることにより、電子
機器をラックマウント用アダプタに係止するようにした
ものである。

故に本考案によれば、着脱自在に構成された一方の保合
部材をラックマウント用アダプタから取外すだけで、電
子機器の組み替え及び交換を行なうことができる。

従って、ラックマウント用アダプタがラックに取付けら
れた状態のままで、電子機器の組み替え及び交換が容易
にでき非常に便利である。

しかもスライドレール等の特別な構成を設ける必要がな
いため、構造が簡単で、取付装置の製造コス１〜を低く
抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を適用した電子機器の取付は装置の一実施
例を示すものであって、第１図はラックマウント用アダ
プタの斜視図、第２図は電子機器がラックマウント用ア
ダプタに組み込まれた状態を示す縦断面図、第３図はラ
ックマウント用アダプタに目隠し板を取付けた状態を示
す縦断面図、第４図はアダプタを収納したラックの一部
を破断した斜視図である。 なお図面に用いられている符号において、１・・・・・
・ラックマウント用アダプタ、７・・・・・・係合部材
、１２・・・・・・電子機器、１３・・・・・・前脚、
１４・・・・・・後脚、２７・・・・・・ラック、であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 所定の規格で前脚及び後脚を取付けて戊る電子機器と、
   この電子機器をラックに取付けるためのラックマウント
   用アダプタと、前記電子機器の前脚及び後脚にそれぞれ
   係合しかつ少なくとも一方が前記ラックマウント用アダ
   プタに対して着脱自在に構成された一対の係合部材とを
   それぞれ具備し、前記電子機器の前脚及び後脚を前記一
   対の保合部材にそれぞれ係合させることにより、前記電
   子機器を前記ラックマウント用アダプタに係止するよう
   にしたことを特徴とする電子機器の取付は装置。