JPS5936240Y2 - 洗濯機の給水装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は給水弁を含んで構成された給水路から槽内に給
水するようにした洗濯機の給水装置に関する。

例えば脱水兼用洗濯機においては、水受槽にエアトラッ
プを備えた圧力スイッチを設け、この圧力スイッチによ
り水受槽内の給水水位を検出して該水受槽内への給水量
を制御するようにしている。

ところが、水受槽は弾性的に支持されて特に脱水時等に
激しく振動するものであるから、水受槽に設けらえた圧
力スイッチは、水受槽の振動によってそのエアトラップ
を構成するパイプ等に外れ或は折損等の悪影響が及ぶこ
とがあり、このため圧力スイッチが誤動作して水受槽内
への給水量が大幅に変動してしまう虞がある。

また、水受槽にエアトラップを設ける場合にはその構造
が複雑化してしまう問題点がある。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目
的は、槽内へ給水するための給水路の水圧を検出する水
圧検出装置を設けると共に、この水圧検出装置が検出し
た水圧に応じた時間だ（Ｊ給水弁を通電動作させる給水
時間制御装置を部け、以て槽内へ設定水位まで給水せし
める構成となし、斯かる構成によって水圧検出部分を振
動の多い槽以外の部分に設置でき、以て前記水圧検出装
置に対する得槽内の振動による悪影響を除去できて槽内
への給水量を常に略一定にならしめ、しかも構造の簡単
化をも図り得る洗濯機の給水装置を提供するにある。

以下本考案を脱水兼用洗濯機に適用した一実施例につい
て図面を参照しながら説明する。

まず脱水兼用洗濯機の概略的構成を示す第１図において
、１は外箱で、その内部には水受槽２が弾性支持機構３
によって支持され、この水受槽２内には回転槽４が回転
可能に配設されている。

５は動力伝達機構で、これはモータ６の回転力を回転槽
４及びその内部のパルセータ７に選択的に伝達する構成
である。

８は水受槽２上部に位置して設けられた給水弁で、その
吸入側がホース９を介して図示しない水道の蛇口に接続
されていると共に、吐出側が水受槽２に上方から臨むよ
うに位置されたパイプ１０に接続されており、これら給
水弁８、ホース９及びパイプ１０でもって水受槽２内へ
給水するための給水路１１が構成されている。

しかして第２図において、１２は前記パイプ１０の途中
部位から二股状に分岐された枝パイプであり、その内部
には移動部材たるピストン１３が配設されていると共に
、このピストン１３を前記給水路１１の水圧に抗する方
向へ付勢するスプリング１４が配設されており、以てピ
ストン１３は給水路１１の水圧に応じた移動変位を受け
るように構成されている。

そして、１５は上記ピストン１３と共に水圧検出装置１
６を構成する摺動抵抗であり、この摺動抵抗１５は、そ
の摺動端子１５ ａがピストン１３に連動して移動する
ように設けられ以てその移動に応じて該摺動端子１５
ａと他の端子１５ ｂ、 １５ Ｃとの各間の抵抗値が
変化されるように構成されている。

また端子１５ｂ、１５Ｃはプラス電源端壬子■と接地端
子との間に接続されており、従って水圧検出装置１６の
出力端子をなす前記摺動端子１５ ａがらは、前記給水
路１１の水圧に対応して変化される摺動抵抗１５の抵抗
値（この場合摺動端子１５ａ及び端子１５ Ｃ間の抵抗
値）に応じた直流電圧Ｅが出力される。

即ち、上記直流電圧Ｅは給水路１１の水圧に比例する。

一方、第３図のブロック図において、１７は給水時間制
御装置であり、これは電圧−周波数変換器１８（以下Ｖ
−Ｆ変換器と略称する）とレジスタ１９とから成る。

上記Ｖ−Ｆ変換器１８は、前記摺動端子１５ ａから出
力される直流電圧Ｅを受けるように設けられその直流電
圧Ｅをこれに比例した周波数の周波数信号Ｆに変換して
出力する。

ここで、直流電圧Ｅは前述したように給水路１１の水圧
に比例するものであるがら、上記周波数信号Ｆの周波数
は給水路１１の水圧に比例して変化する。

また、レジスタ１９は周波信号Ｆを入力として受けるよ
うに設けられており、給水スイッチ２０の閉成に応じて
周波信号Ｆの周波数の計数を開始すると共にその計数値
が所定値に達したとき計数動作を停止するものであり、
斯がる計数動作期間中前記給水弁８を通電動作させるた
めの動作命令信号Ｒを出力する。

尚、給水スイッチ２０の閉成と同時にＶ−Ｆ変換器１８
のクリア端子ＣＬにクノア信号が供給され、これにて該
Ｖ−Ｆ変換器１８の出力がクリアされるようになってい
る。

上記した構成によれば、給水スイッチ２０を閉成すると
これに応じてレジスタ１９が計数動作を開始して動作命
令信号Ｒが出力され、この動作命令信号Ｒによって給水
弁８が通電駆動される。

従ってこの給水弁８を含んで構成された給水路１１がら
水受槽２内に給水開始される。

この給水時において給水路１１の水圧が高い場合には、
水圧検出装置１６から出力される直流電圧Ｅが高いから
■Ｆ変換器１８からの周波数信号Ｆの周波数も高く、従
ってレジスタ１９においては、その計数内容が所定値に
達するまでの時間が早く、動作命令信号Ｒが出力される
期間が比較的短がくなる。

また、給水時において給水路１１の水圧が低い場合には
、上述とは逆に直流電圧Ｅが低いから周波数信号Ｆの周
波数も低く、従ってレジスタ１９においては、その計数
内容が所定値に達するまでの時間が遅く、動作命令信号
Ｒが出力される期間が比較的長くなる。

即ち、給水路１１の水圧が相対的に高い場合には動作命
令信号Ｒの出力期間が短かくなされて給水弁８の通電時
間が相対的に短かくなり、また給水路１１の水圧が相対
的に低い場合には動作命令信号Ｒの出力期間が長くなさ
れて給水弁８の通電時間が相対的に長くなるように前記
給水時間制御装置１７によって制御され、このようにし
て水受槽２内に設定水位まで給水される。

従って給水水位は常に一定になる。

上記した本実施例によれば、水圧検出装置１６は、水受
槽２の振動の影響が少ない給水路１１に設けられており
、従って水受槽２の振動による悪影響によって水圧検出
装置１６が誤動作してしまう虞がなく、該水圧検出装置
１６の誤動作によって水受槽２内への給水量が変動して
しまう虞がないものであり、結果として水受槽２内への
給水量を常に略一定になし得るものである。

またエアトラップの如き構造の複雑化の要因となるもの
が存在しないから全体の構造を簡単化できる。

さらに本実施例では、水受槽２内の水位に依存せずに給
水量を決定できる構成であるから、例えば水受槽２内に
給水しながらすすぎ洗いを行なう所謂注水すすぎ時にお
いても水受槽２内への給水量を略一定にでき便利である
。

尚、上記実施例において、第４図に示すように、摺動抵
抗１５と直列に設定水位調節用の可変抵抗２１を接続す
れば、摺動端子１５ ａから出力される直流電圧Ｅの大
きさを任意に変化させることが可能になって、結果的に
水受槽２内への給水水位を任意に調節することができる
ようになる。

また、第５図に示すように可変抵抗２１と直列に設定水
位微調節用の他の可変抵抗２２を接続するようにすれば
、水受槽２内への給水水位の調節をよリ一層厳密に行な
い得る。

さらに、上記第４図及び第５図において、可変抵抗２１
を摺動抵抗１５と並列に接続し、或は可変抵抗２２を可
変抵抗２１と並列に接続しても良い。

第６図及び第７図は本考案の他の実施例を示すものであ
り、以下これにつき前記実施例と異なる部分についての
み述べる。

即ち、本実施例においては、第６図に示すように、給水
路１１中のパイプ１０に絞り部２３が形成されており、
この絞り部２３に対して枝パイプ２４が連通されている
。

そして、この枝パイプ２４内に移動部材たるピストン２
５及び該ピストン２５を絞り部２３に作用する負圧に抗
する方向へ付勢するスプリング２６が配設されており、
従ってピストン２５は給水路１１の水圧特には絞り部２
３に作用する負圧に応じた移動変位を受ける。

そして、このピストン２５及び摺動抵抗１５によって前
記実施例と同様の水圧検出装置２７か形成されている。

一方、第７図のブロック図において、２８は給水時間制
御装置で、これは、水圧検出装置２７からの直流電圧Ｅ
をデジタル量の電圧信号りに変換するアナログ−デジタ
ル変換器２９と、上記電圧信号りを情報入力として受け
るマイクロプロセッサ３０とから成る。

上記マイクロプロセッサ３０は、入力された電圧信号り
に反比例した時間だけ給水弁８を通電動作させる。

従って、給水時間制御装置２８は、給水弁８を給水路１
１の水圧に反比例した時間だけ通電動作させ、これによ
り水受槽２内に設定水位まで給水せしめる。

またマイクロプロセッサ３０は、給水路１１の水圧に基
づいて決定した給水弁８への通電時間によってタイマー
装置が実行する給水から脱水までの一連の洗濯行程に要
する時間を予測し、その予測時間値を給水時間制御装置
２８の一部をなす表示装置３１をしてデジタル表示せし
める。

この場合、一連の洗濯行程中では給水行程の所要時間が
大きな比重を占めるものであり、従って、給水行程の所
要時間即ち給水弁８への通電時間によって予測した上記
一連の洗濯行程に要する時間は比較的正確になる。

以上のように構成した本実施例においても前記実施例と
同様の効果が得られるものであり、特に本実施例では表
示装置３１を設けて一連の洗濯行程の所要時間を予測し
て表示するようにしたから、実用上において便利である
。

本考案によれば以上の説明から理解されるように、槽内
へ給水するための給水路の水圧を検出する水圧検出装置
を設けると共に、この水圧検出装置が検出した水圧に応
じた時間だけ給水弁を通電動作させる給水時間制御装置
を設け、以て槽内へ設定水位まで給水せしめる構成とな
し、斯かる構成によって水圧検出部分を振動の多い槽以
外の部分に設置でき、以て前記水圧検出装置に対する槽
等の振動による悪影響を除去できて槽内への給水量を常
に一定にならしめ得、しかも構造の簡単化をも図り得る
洗濯機の給水装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の一実施例に関し、第１図は
洗濯機の概略的縦断側面図、第２図は要部の構成を示す
配置図、第３図はブロック図、第４図及び第５図は夫々
異なる変形例を示す部分的電気回路図である。 また、第６図及び第７図は本考案の他の実施例に関し、
第６図は第２図相当図、第７図は第３図相当図である。 図中、２は水受槽、８は給水弁、１１は給水路、１３及
び２５はピストン（移動部材）、１５は摺動抵抗、１６
及び２７は水圧検出装置、１７及び２８は給水時間制御
装置、１８は電圧−周波数変換器、１９はレジスタ、２
９はアナログーテ゛ジタル変換器、３０はマイクロプロ
セッサ、３１は表示装置である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 給水弁を含んで構成された給水路から槽内に給水す
   るようにした洗濯機において、前記給水路の水圧に応じ
   た移動変位を受ける移動部材及びこの移動部材の移動変
   位によって抵抗値が変化する摺動抵抗を有し該給水路の
   水圧を前記摺動抵抗の抵抗値に応じた電圧値に変換して
   出力する水圧検出装置と、この水圧検出装置が検出した
   前記給水路の水圧に応じた時間だけ前記給水弁を通電動
   作させて前記槽内に設定水位まで給水せしめる給水時間
   制御装置とを設けたことを特徴とする洗濯機の給水装置
   。 ２ 給水時間制御装置は、水圧検出装置からの出力電圧
   を周波数信号に変換する電圧−周波数変換器を有し、そ
   の変換出力の周期に応じて給水弁の通電時間を制御する
   ように構成されていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載の洗濯機の給水装置。 ３ 給水時間制御装置は、水圧検出装置からの出力電圧
   をデジタル量に変換するアナログ−デジタル変換器を有
   し、その変換出力によって給水弁の通電時間を制御する
   ように構成されていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項に記載の洗濯機の給水装置。 ４ 給水時間制御装置は、自身が決定した給水弁の通電
   時間に基づいてタイマー装置が実行する給水から脱水ま
   での一連の洗濯行程の所要時間を予測すると共に、その
   予測所要時間を表示装置によって表示するように構成さ
   れていることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
   項に記載の洗濯機の給水装置。 ５ 摺動抵抗と直列または並列に設定水位調節用の可変
   抵抗を接続したことを特徴とする実用新案登録請求の範
   囲第１項に記載の洗濯機の給水装置。 ６ 可変抵抗と直列または並列に設定水位微調節用の他
   の可変抵抗を接続したことを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第５項に記載の洗濯機の給水装置。