JPS5935918B2 - 有機ゲルマニウム化合物 - Google Patents

有機ゲルマニウム化合物

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JPS5935918B2
JPS5935918B2 JP57142149A JP14214982A JPS5935918B2 JP S5935918 B2 JPS5935918 B2 JP S5935918B2 JP 57142149 A JP57142149 A JP 57142149A JP 14214982 A JP14214982 A JP 14214982A JP S5935918 B2 JPS5935918 B2 JP S5935918B2
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JP
Japan
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compound
organic germanium
present
germanium
uracil
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Expired
Application number
JP57142149A
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JPS5931785A (ja
Inventor
克己 高草木
紀博 柿本
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Asai Germanium Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Asai Germanium Research Institute Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な化学構造を有する有機ゲルマニウム化合
物に関するものである。
炭素の同族体であるゲルマニウム(Ge)は、同じく炭
素の同族体である(Si)と同様に半導体効果を有する
という特殊性から、古くより物理学や無機化学の分野で
研究の対象となつているものものであるが、近年になつ
てゲルマニウムの有機化合物に関する研究やその成果の
発表が活発に行なわれるようになつた結果、有機ゲルマ
ニウム化合物特に有機ゲルマニウムセスキオキサイドの
薬理特性、即ち優れた抗腫瘍作用、インターフエロン誘
起作用や免疫賦活作用等々を示す反面、副作用が全くな
いという有用な性質が注目されている。
一方、アデニン、グアニン等の核塩基はDNAやRNA
の重要な構成単位であつて生体内で重要な働きをしてい
るものと考えられ、事実核塩基の一種であるウラシルの
誘導体には抗腫瘍剤として実用に供されているものもあ
る。而して、前記有機ゲルマニウムセスキオキサイドの
薬理特性発現のメカニズムは明確に解明されてはいない
が、現在のところゲルマニウム原子と酸素原子との結合
に由来するものと推定されているので、ウラシルにこの
ゲルマニウム−酸素結合を有する残基を導入できれば、
毒性が少くしかも腫瘍細胞の核酸合成を阻害する物質即
ち代謝拮抗剤として有用されることが期待できる。
本発明の発明者らは上述した事情を背景とし、新規かつ
有用な有機ゲルマニウム化合物を提供することを目的と
して鋭意研究の結果、本発明を完成させたもので、本発
明の有機ゲルマニウム化合物は、式 で表わされることを特徴とするものである。
次に本発明について詳細に説明する。5 本発明化合物
は核塩基の一種であるウラシルの6位にゲルマニウム原
子が直接結合したもので、該ゲルマニウム原子はトリク
ロル体としてウランルに導入されるものであるが、加水
分解によりまず塩素原子が水酸基により置換されたトリ
ハイドロキシ体となり、次いで該ハイドロキシ体分子間
での脱水 10反応を経由して本発明化合物が得られる
ので、ゲルマニウム原子同士は酸素原子により架橋され
ており、従つて本発明化合物はウラシルの部分に基く薬
理作用とゲルマニウムー酸素結合に基く薬理作用とを併
有していると考えられる。
15又、本発明化合物はウラシルのゲルマニウム誘導
体と酸素原子とが2:3の割合で結合しているので、即
ち、まずウラシル(旧をアセチルクロライド等でアセチ
ル化してジアセチル体()を得、このジアセチル体()
にトリクロルゲルマンを付加させてトリクロルゲルミル
体()を得るのである。
このアセチル化は例えばジオキサン等の溶媒中で 之ト
リエチルアミンを塩基として行うものとし、アセチル化
剤はアセチルクロライドに限らず他のものでも良いが、
ウラシル(旧にトリクロルゲルマンを直接付加させずジ
アセチル体()を経由させたのは、ウラシル()がケト
形とエノール形の平 1衡状態にあり、そのままではト
リクロルゲルマンが付加しないので、ケト形に固定する
ためである。又、このトリクロルゲルマンの付加反応は
ジアセチル()体を単離した後、クロロホルム等の溶媒
中で行なうものとする。 1尚、上記付加反応に際し、
アセチル基の一方がはずれることが機器分析のデータ等
により確認され、従つてトリクロルゲルミル体()に残
るアセチル基の位置が問題となるが、これも機器分析の
データ及び1位のアセチル基の方がはずれやすいという
経験則から3位のアセチル基が残存するものとした。
次いで、得られたトリクロルゲルミル体()を加水分解
すると、本発明化合物(I)が得られるのであり、この
加水分解反応はゲルマニウムー塩素結合とアセ千ル基の
加水分解を同時に行なうか、または中間体(V)を単離
してから更に加水分解に付してもよく、一工程による場
合はトリクロルゲルミル体の約10倍量の水を用い、多
少加熱した方が好ましい。
而して、以上のような方法により得られた本発明化合物
(I)は、従来公知の有機ゲルマニウム化合物に比較し
て優れた薬理特性を有し、例えばCDFI系マウスにガ
ン細胞を移殖してその抑制率を調べたところ、カルボキ
シエチルゲルマニウムセスキオキサイド(GeCH2C
H2COOH)203よりも良くその増殖を抑制した。
次に本発明の実施例について述べる。
1.ジアセチル体()の合成 ウラシル()20g( 0.178モル)を300mj
,のΞ角フラスコ中200m1のジオキサンに溶解し、
トリエチルアミン54θ(0.534モル)を加える。
氷浴下アセチルクロライド42θ(0.535モル)を
少量ずつ滴下すると発熱するので一時間撹拌した後、反
応液をナスフラスコに移して60℃に加熱し、2時間か
けて溶媒を減圧留去する。冷却後、水を30ゴ加え、1
00m1のベンゼンで4回抽出し、抽出液を飽和食塩水
で一回洗い、芒硝を加え一夜放置して乾燥後、溶媒を留
去すると、生成物は赤褐色を呈しており放置すると固化
する。これを熱n−ヘキサンにり再結晶すると、ジアセ
チル体()の結晶25.8gが得られた。収率は74%
であつた。2.トリクロル体()の合成 ジアセチル体(N)7.56g( 0.0385モノL
−)4を滴下ロード及び冷却管のついた300mjのΞ
角フラスコ中、120ゴのクロロホルムに溶解し、トリ
クロルゲルマンHGeCl3l5.42l(純度90%
として0.077モル)を滴下ロードから30分間かけ
て滴下すると、少し発熱するが24時間室温で反応させ
る。
沈殿が生ずるのでこれをグラスフイルタ一により濾過し
、30m1のクロロホルムで洗うと、トリクロル体()
の結晶を得る。これを熱n−ヘキサンより再結晶すると
、結晶7.779が得られた。収率は60%であつた。
3.中間体()の合成 トリクロル体()5.009(0.015モル)を水5
0dに加えて攪拌し、溶解する。
10分後に99.5%エタノール500m1!を加える
と白濁するので、グラスフイルタ一でろ過し、30dの
エタノールと40rfLtのエーテルで洗浄後、減圧下
で一時間乾燥すると中間体()の結晶2.50f1が得
られた。
収率は66%であつた。4.本発明化合物(1)の合成 トリクロル体()5.009(0.015モル)を水5
0r1L1,に溶解し、60℃に加温して2時間撹拌す
る。
冷却後500m11のエタノールを加えて撹拌すると沈
殿が生ずるので、これをグラスフイルタ一でF過し、結
晶を10mtのエタノールと40dのエーテルで洗浄後
、減圧下で4時間乾燥すると、本発明化合物(1)が2
.559得られた。収率は81%であつた。5. 本発明化合物(1)の薬理試験 実験動物として9週今のCDFl系マウスを用い、これ
に腫瘍細胞であるIMCcarcinOmaを1X10
6個皮下に移殖し、本発明化合物(1)を15日間経口
にて連続投与し、抑制率を調べたところ、下表のような
結果が得られた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 ▲数式、化学式、表等があります▼ で表わされることを特徴とする有機ゲルマニウム化合物
JP57142149A 1982-08-18 1982-08-18 有機ゲルマニウム化合物 Expired JPS5935918B2 (ja)

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Publication Number Publication Date
JPS5931785A JPS5931785A (ja) 1984-02-20
JPS5935918B2 true JPS5935918B2 (ja) 1984-08-31

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